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    ブス

    さやお

    DONE⚠️新🗺より⚠️
    ⚠️🥚と自探索者の過去話⚠️
    🇪🇸って向日葵が有名なんだ〜と概念旅行で知ったので書きました。

    書き終えた後、向日葵はコロンブスがアメリカ大陸を発見した後にヨーロッパに持ち込まれたと知ってウッッッとなったと同時に時系列おかしくなっちまったなぁと思いましたが史実は史実。この世界軸では既に🇪🇸に向日葵があるので(言い訳)
    群衆の向日葵ウエルバからパロスへの帰途。馬車に揺られながら航路開拓に向けての思案を巡らせながら不意に外へと目を向けると、丁度この時期に咲く向日葵畑が目に入った。丘を越えても永遠と続く黄色い絨毯にペンキで塗ったような青空。スペインに来てから数年経ったものの、この絵画のような風景にはいつまで経っても見慣れずに思わず感嘆を漏らす。
    「どうしたんだ?」
    隣に座る「彼」の声がしたと同時に肩に手が置かれ、外の景色を見ようと身を乗り出してくる。「彼」は一面の花畑を視界に入れると、まるでお気に入りの玩具を見つけた子のように目を輝かせていた。
    「おじさん、ここで止めてくれ!」
    御者にそう言うと馬車が緩やかに道端で止まる。と、「彼」は空よりも深い藍色の外套を肩にかけ、一目散に駆け出していった。勝手な行動は慎めと言おうと口を開くもすぐに噤む。あいつは夢中になると人の話を全くと言って良いほど聞かない。風に向かって説教するのと同じようなものだ。好奇心がくすぐられた瞬間からそれ以外の事は全て頭から抜け落ちるのか、見境なく走り出す。誰がどう言おうとも、あの状態のあいつを止めることはできないだろう。もし「彼」の手綱を引くことができるなら是非ともご教授願いたいくらいだ。いつもの事ながら今度は別の意味での溜息が出る。突然走り出した客に困惑する御者を尻目にお代を手渡し、「彼」の後を辿って行った。
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    planet_0022

    DONE現パロ
    旅館経営者御曹司ウツシと住み込みで旅館で働く苦労人元JK愛弟子ちゃんのド健全ラブストーリー

    ろまこさん(@romako_ex)が書いていらっしゃった元ネタ(https://poipiku.com/6214969/8696907.html)を許可頂き小説化したものです。
    めーっちゃくちゃ楽しかった!書かせて下さってありがとうございました!
    夜明けのワルツ ピピ、というアラーム音が鳴るのとほぼ同時にぱちりと瞼が開いて覚醒する。時刻は朝の四時。日の出まであと三十分といったところだろう。窓の外はまだ薄暗い。けれどやるべき仕事は山ほどある。掃除、朝食準備、来訪予定のお客様の人数把握……数えればキリがないほどに目まぐるしい。この生活にもずいぶんと慣れてきたけれど、それでも朝方の布団の中ほど離れがたい場所はないものだ。
     うー、と唸るような声を上げて後ろ髪をひかれる思いであっても、仕事は待ってくれやしない。がばり、と勢いよく起き上がってそのままの流れで布団を畳み、身支度を済ませて……と、一連の動作を流れでやってしまわないことには、いつまでたっても次へ進まないことをヤコは嫌というほど知っていた。ふわぁ、と大きなあくびを一つして、洗面台の鏡に映るまだ寝ぼけた瞳をしている自分へ喝を入れるべく、ぺち、と両手で軽く頬を挟むようにして叩いた。蛇口を捻って出てくる冷たい水でばしゃばしゃと顔を洗って、気合の入れ直し。
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