ロゼ
小さな葉っぱ
DOODLEワルロゼ作品。ツイッターで投稿した画像小説と同じものです。
お題を頂きました。
頂いたお題:見ているだけで良かったのに。欲張りになる。きみが欲しくなる。
お題配布元:確かに恋だった(@utislove)
すれ違う度にカート中に追い抜き、追い抜かれる時。パーティー中に同じマスに偶然止まった時。アプリコットの香水の香りが、より艶麗に彼女を魅せつけて来る。鼻を抜けて脳にまで惑乱がじわりと広がる。
その度に手に入れたくなって、何処か遠い場所へ攫ってしまいたい。戦闘力の差は歴然なのでそれは叶わない事なのだが。
冷静さも、母親としての顔も、意外と世間知らずなところも、無邪気なところも、彼女にまつわる事総てが魅力的。
“見ているだけで良かった”――その感情は、今では遠い世界に消えた言い訳。
(おわり)
242その度に手に入れたくなって、何処か遠い場所へ攫ってしまいたい。戦闘力の差は歴然なのでそれは叶わない事なのだが。
冷静さも、母親としての顔も、意外と世間知らずなところも、無邪気なところも、彼女にまつわる事総てが魅力的。
“見ているだけで良かった”――その感情は、今では遠い世界に消えた言い訳。
(おわり)
雑談🍀
MEMO許せない!!!!!大陸版wikiにはどっちもシーモンいるのに
日本版は1枚目の短い方にしか登場しないんだ
ロゼッタの後シーモンカットされてる!!!!!
許せない!!!!!!!!!!!!
シーモンによくも!!!!!!!(過激派強火モンペ) 2
hoshinami629
MOURNING泣く推しを書くお題で、「ロゼマがアダルジーザの姫君になっていて、彼女から(そういう意味で)招待を受ける悪夢を見るフェルさん」というのを考えて書いていたのですが、何か泣かなそうだったので没ったものです。未完かつ中略あり。 5263小さな葉っぱ
DOODLEワルロゼ作品。ツイッターで投稿した画像小説と同じものになります。
【お題ひねりだしてみた】
小さな葉っぱへのお題は『境界線なんていらない』です。
#shindanmaker
https://shindanmaker.com/392860
境界線なんていらない(ワルロゼ)「なにかお悩みですか?」
――あんたを愛しそうなのが怖い。
ずっと独りで構わないと生きて来た筈なのに。その感情を揺るがす綺羅星と出会ってしまった。
身分の違い、寿命の違い、そんな境界線なんてない方が良いんだ。越えるべき線などなく、ずっとパーティー仲間という壁に阻まれていた方が、きっと彼女の為になる。
そう思っている、のに――。
心配そうな様子で手を包み込む彼女の両手に、境界線を越える明日を何処かで望む自分が居た。
(おわり)
216――あんたを愛しそうなのが怖い。
ずっと独りで構わないと生きて来た筈なのに。その感情を揺るがす綺羅星と出会ってしまった。
身分の違い、寿命の違い、そんな境界線なんてない方が良いんだ。越えるべき線などなく、ずっとパーティー仲間という壁に阻まれていた方が、きっと彼女の為になる。
そう思っている、のに――。
心配そうな様子で手を包み込む彼女の両手に、境界線を越える明日を何処かで望む自分が居た。
(おわり)
小さな葉っぱ
DOODLEワルロゼ作品。ツイッターに画像小説として投稿したものと同じです。
泥んこ紳士にキスをして「ワルイージさーん!」
草原の奥まった場所にある秘密の特訓場に彼女が現れる。
大きな鍔の広がった日除け帽に、オフショルダーのキャミソール式のロングサマーワンピース。どちらも眩いほどの白で、彼女のきめ細かい麗美な肌と相まって光って見える。
もう九月に入ったが、数日前の先月と相違ない暑さで、その格好は全くの見当違いではない。
華奢な肩に小型のクーラーボックスを提げてこちらに手を振って近づいて来る。
タイヤ引きによる体力作りをしていた彼はその足を止め、手を振り返した。腰とタイヤを繋げたロープを解き始める。彼女の元に行きたいという焦りから少し手間取ってしまった。
ロープから解放され、野に放たれた動物の如く彼女に走り寄った。
882草原の奥まった場所にある秘密の特訓場に彼女が現れる。
大きな鍔の広がった日除け帽に、オフショルダーのキャミソール式のロングサマーワンピース。どちらも眩いほどの白で、彼女のきめ細かい麗美な肌と相まって光って見える。
もう九月に入ったが、数日前の先月と相違ない暑さで、その格好は全くの見当違いではない。
華奢な肩に小型のクーラーボックスを提げてこちらに手を振って近づいて来る。
タイヤ引きによる体力作りをしていた彼はその足を止め、手を振り返した。腰とタイヤを繋げたロープを解き始める。彼女の元に行きたいという焦りから少し手間取ってしまった。
ロープから解放され、野に放たれた動物の如く彼女に走り寄った。
小さな葉っぱ
DOODLEワルロゼ作品。ツイッターで投稿した画像小説と同じものになります。
流行りのお茶菓子「本日のお茶菓子は、私なりに流行り物を調べて取り寄せてみたんです」
指を揃えた丁寧な所作で、白いティーポットから彼女お気に入りのアプリコットティーがカップへ注がれる。
とっさに触れたくなるくらい綺麗な指を眺めながら『そいつは楽しみだ』と返す。
ティーを淹れた後、元気っ子のデイジーならジャーン! と自ら効果音を発しそうな場面で、ロゼッタはケーキ屋の白い箱を開けた。
中に入っていたのは、ぷっくり太ったようなスイーツ。
「へー、マリトッツォか。女子の食べ物って感じでオレも初めて食べるな」
「なんだか、サイズ感が星の子たちのように見えまして」
彼女は大切な子供たちを思い浮かべたようだ。一方で彼はたぬきスーツ姿の彼女を想起していた。
369指を揃えた丁寧な所作で、白いティーポットから彼女お気に入りのアプリコットティーがカップへ注がれる。
とっさに触れたくなるくらい綺麗な指を眺めながら『そいつは楽しみだ』と返す。
ティーを淹れた後、元気っ子のデイジーならジャーン! と自ら効果音を発しそうな場面で、ロゼッタはケーキ屋の白い箱を開けた。
中に入っていたのは、ぷっくり太ったようなスイーツ。
「へー、マリトッツォか。女子の食べ物って感じでオレも初めて食べるな」
「なんだか、サイズ感が星の子たちのように見えまして」
彼女は大切な子供たちを思い浮かべたようだ。一方で彼はたぬきスーツ姿の彼女を想起していた。
aosan__kaku
MOURNINGばれあかロゼくんのオリジナルストーリーです
ばれあか ロゼくんオリジナルストーリー天使に唆されて大勢を殺したお話
ロゼは元神父だった。信仰している天使に唆されて同じ村に住んでる人を何人も殺した。なんでこんなことやってるんだろうと思いながら天使の言うことだけを聞いてきたロゼ。何ヵ月か経って国から騎士がやってきた。ロゼが人を殺した事実は国中に広がっていた。ロゼは必死に天使が言ったことだと説明したが誰も聞く耳持たず処刑された。
かわいそ〜
181ロゼは元神父だった。信仰している天使に唆されて同じ村に住んでる人を何人も殺した。なんでこんなことやってるんだろうと思いながら天使の言うことだけを聞いてきたロゼ。何ヵ月か経って国から騎士がやってきた。ロゼが人を殺した事実は国中に広がっていた。ロゼは必死に天使が言ったことだと説明したが誰も聞く耳持たず処刑された。
かわいそ〜
小さな葉っぱ
DOODLEワルロゼ作品。Twitterで投稿した画像小説と同じものです。
膝の上のノラネコ先程までイタズラの如く彼女の頬や髪を撫でては愛でていた彼は今、膝の上に頭を乗せて眠っている。
油断しきり、安気に包まれた寝顔は、警戒心の強い普段の彼から考えると何処にでも居る平凡な青年だった。
猫のよう。と思いながら濃い褐色の髪を、玉肌の指先を揃えてさらりと撫でる。
彼の場合は馴れ合い嫌いのノラネコだろうけど。
今はゆっくり休んで。
溢れ出す思慕と母性が見目好い唇を薄く微笑ませた。
(おわり)
200油断しきり、安気に包まれた寝顔は、警戒心の強い普段の彼から考えると何処にでも居る平凡な青年だった。
猫のよう。と思いながら濃い褐色の髪を、玉肌の指先を揃えてさらりと撫でる。
彼の場合は馴れ合い嫌いのノラネコだろうけど。
今はゆっくり休んで。
溢れ出す思慕と母性が見目好い唇を薄く微笑ませた。
(おわり)
小さな葉っぱ
DOODLEワルロゼ作品。Twitterで投稿した画像小説と同じものです。
お付き合いしてない二人が足湯デートに行く話。
足湯カート大会トーキョーツアーの中休み。
彼女から“アシユ”という文化を体験出来る場所へ誘われた。その名の通り、足だけを浸からせる温泉らしい。
ヒールを脱ぎ、湯に入れる寸前の白い素足が、人の身を得た人魚姫の脚のように美しかった。
変態かと己にツッコミを入れ面を上げれば、真隣に座ったこれまた美しい顔が湯けむりの魔力を得て色っぽく目に入る。
見つめられて小首を傾げる彼女から逃げるように、じりっと真横へ体を少しずらした。
(おわり)
215彼女から“アシユ”という文化を体験出来る場所へ誘われた。その名の通り、足だけを浸からせる温泉らしい。
ヒールを脱ぎ、湯に入れる寸前の白い素足が、人の身を得た人魚姫の脚のように美しかった。
変態かと己にツッコミを入れ面を上げれば、真隣に座ったこれまた美しい顔が湯けむりの魔力を得て色っぽく目に入る。
見つめられて小首を傾げる彼女から逃げるように、じりっと真横へ体を少しずらした。
(おわり)
him
PASTOCTOPATH TRAVELER過去絵まとめです。サイラス、ハンイット、トレサ、プリムロゼ
新しい順に並んでいます。
浅野チーム年賀状企画に送ったハガキを含みます。公式Twitterやアルトニアに掲載されて嬉しかったです。
1枚目は一部キャラの顔の描き分けができなさすぎて自分のために描きやすくなるようポイントをまとめたものです。 11
小さな葉っぱ
TRAININGワルロゼ作品。お題を貰ってワンライしました。
ヤマもオチもありません。
↓頂いたお題
【60分で綴る物語】
あなたは名を記すワルロゼの物語を60分で書いてください。
#60分で綴る物語 #shindanmaker
https://shindanmaker.com/822585
名を記す(ワンライ)ダークネイビーが広がる空に、点々と白銀の星が浮かぶ時間。
自宅の敷地から少し離れた草原。そこに仰向けとなり、夜の天体スクリーンを見上げる。
ロゼッタと出会ってから、彼の中で晴れの夜空を眺める事が一つの習慣のようになっていた。趣味、なんて大層なものではないが。
こうしていると、気軽に会える距離ではない彼女と少しでも寄り添っていられる気がした。
一方的な片思い。ただのパーティー仲間。悪党と姫。ある意味、銀河より果てしない距離。埋め方を知らないその間柄に、いつか決着は付くのだろうか。
片手を上げて人差し指を伸ばす。その細い指をなぞるように動かし、星と星を結んで彼女の名前を記した。
“ロゼッタ”という呼び慣れた呼称ではない。
880自宅の敷地から少し離れた草原。そこに仰向けとなり、夜の天体スクリーンを見上げる。
ロゼッタと出会ってから、彼の中で晴れの夜空を眺める事が一つの習慣のようになっていた。趣味、なんて大層なものではないが。
こうしていると、気軽に会える距離ではない彼女と少しでも寄り添っていられる気がした。
一方的な片思い。ただのパーティー仲間。悪党と姫。ある意味、銀河より果てしない距離。埋め方を知らないその間柄に、いつか決着は付くのだろうか。
片手を上げて人差し指を伸ばす。その細い指をなぞるように動かし、星と星を結んで彼女の名前を記した。
“ロゼッタ”という呼び慣れた呼称ではない。
希折 四姫
DOODLE類司♀ 作業途中 え?恋愛裁判?知らんn((((((((殴ちゃんと書きます……はい。
ロゼ🎈×お嬢様🌟♀ 瑞希リーク踏んでしまってこうなりました……。
何がとは言わない。飛ぶぞ、お前ら。
え?なんで踏んだか、だって?Youtubeで流れてきたんだよ。
自動再生で流しっぱなしにしてるから気づかなかったけどな……。 283
小さな葉っぱ
DOODLEワルロゼ作品。中世ヨーロッパのお姫様パロ。
Twitterに画像小説として投稿したものと同じです。
中世ヨーロッパパロ懇意にしている諸侯が開いた晩餐会の帰り道。馬車を賊に襲われてしまった。
応戦する護衛たち。
護衛によって木々に隠されていた彼女の姿を発見した鋼の刃が迫る。
駄目だと思い目を閉ざして顔を背ける。
その時、目の前で迸る硬質な音。
恐る恐る目を開けると誰かが自分を庇うように立ち、剣で剣を受け止めていた。
マント付きの貴族服に目元に銀の仮面を装着した誰か。
月明かりの元、長身の背中で翻るマントからは教会が栽培を禁じているバラの香りがした。
(おわり)
225応戦する護衛たち。
護衛によって木々に隠されていた彼女の姿を発見した鋼の刃が迫る。
駄目だと思い目を閉ざして顔を背ける。
その時、目の前で迸る硬質な音。
恐る恐る目を開けると誰かが自分を庇うように立ち、剣で剣を受け止めていた。
マント付きの貴族服に目元に銀の仮面を装着した誰か。
月明かりの元、長身の背中で翻るマントからは教会が栽培を禁じているバラの香りがした。
(おわり)
小さな葉っぱ
TRAININGワルロゼ作品。真夜中のワンライ(十分オーバー)。診断メーカーでお題を頂きました。
学パロでサボり魔生徒×保健室の先生。
↓頂いたお題
【お題ひねり出してみた】
ワルロゼへのお題は『もう忘れ物しちゃ駄目だよ?』です。
#shindanmaker
https://shindanmaker.com/392860
忘れ物(ワンライ)最近鳴き始めた夏の蝉時雨がそこら中に降り注ぐ。生徒たちが通う通学路の道路には朝から陽炎が見える事もある。
暑い中通う生徒たちには期末テストが近づいている。
一昔前とは違って教室にクーラーか付いているのが当たり前の現代。それは彼女が主を務める保健室も同様だった。
デスクに向かって書き物をしていると、ガラガラと保健室の戸が開く。
“いつも”の痩せ身の彼が来る合図。
碧色のブラウスと黒いパンツの上に白衣をまとった彼女が、半袖カッターシャツの夏制服の生徒を迎える。
「あらあら、また来たの?」
「今日も休ませてくれるか?」
「お休みではなくおサボりでしょ?」
やんわり指摘すると、彼はばつの悪そうな顔をして『けっ』と短く言葉を吐き出した。
1862暑い中通う生徒たちには期末テストが近づいている。
一昔前とは違って教室にクーラーか付いているのが当たり前の現代。それは彼女が主を務める保健室も同様だった。
デスクに向かって書き物をしていると、ガラガラと保健室の戸が開く。
“いつも”の痩せ身の彼が来る合図。
碧色のブラウスと黒いパンツの上に白衣をまとった彼女が、半袖カッターシャツの夏制服の生徒を迎える。
「あらあら、また来たの?」
「今日も休ませてくれるか?」
「お休みではなくおサボりでしょ?」
やんわり指摘すると、彼はばつの悪そうな顔をして『けっ』と短く言葉を吐き出した。
小さな葉っぱ
SPOILERBOOTH限定通頒のワルロゼ本『星空に揺れる恋のバラ』の一作一作の詳しいあとがきです。ネタバレになってしまうのでパスワードを付けさせて貰います。本を読んだ方なら分かるものにしておきます。
【パスワードヒント】
『プリンセス・シネマ・パラダイス』でロゼさんがワルさんに貸した折り畳み傘の色は何ピンク?(英語で英小文字四文字)。 1671
雑談🍀
MEMO通常SP10連やっちゃってるからいつか100%来た時にお世話になれるだろうか?
でも零度の一体しか来てなかった…何事なんだろうね?
2枚目はいつも場外にロゼッタさん逃げるけど
何故か今回のステージこっちも追えて
海の上に来たってやつ 2
ひのとぎ
DOODLE意味不明なルゥとロゼの落書き!あの翼にロゼの趣味が入っているのか、終盤でも暴走して出てくるものなのかとか色々疑問は尽きませんが、ただルゥリッヒもやろうと思えばロゼよりは簡単にあの翼を出したりできるんじゃないか?という妄想と、あの翼をついたルゥリッヒがみたい欲が合体してできた四コマです。
小さな葉っぱ
DONEワルロゼ作品。Twitterに新書ページメーカーで投稿したものと同じです。
エモエモなものを書きたかったのですが、エモエモになったかは不明。
うたたねむりひめ二人だけの秘密の場所、星見のテラス。
この自然豊かな丘の上で、彼女は自分の肩を枕に眠ってしまった。
綺麗に生え揃ったまつ毛、リップの塗られた艶やかで柔らかく膨らんだ唇。絶妙な近距離で誘惑して来るそれらへ、奪うように口付けてしまいたいけれど。意識を手放した無防備な顔は何処までもあどけない少女そのもの。いくら自分が悪党でも起こすのは可哀想だ。
右手の手袋を外す。左手は腕ごと彼女に寄りかかられているので、手袋を噛んで引っ張った。
外気に晒されて涼しくなった右手で、キスの出来ない頬にひた、と触れる。白く繊細で柔和な肌触りを受け、異様に自分の顔が熱くなった。心音が一気に早く鳴り響く。
愛しさが心の中で溢れ出し、理性を決壊させる。
616この自然豊かな丘の上で、彼女は自分の肩を枕に眠ってしまった。
綺麗に生え揃ったまつ毛、リップの塗られた艶やかで柔らかく膨らんだ唇。絶妙な近距離で誘惑して来るそれらへ、奪うように口付けてしまいたいけれど。意識を手放した無防備な顔は何処までもあどけない少女そのもの。いくら自分が悪党でも起こすのは可哀想だ。
右手の手袋を外す。左手は腕ごと彼女に寄りかかられているので、手袋を噛んで引っ張った。
外気に晒されて涼しくなった右手で、キスの出来ない頬にひた、と触れる。白く繊細で柔和な肌触りを受け、異様に自分の顔が熱くなった。心音が一気に早く鳴り響く。
愛しさが心の中で溢れ出し、理性を決壊させる。
小さな葉っぱ
DONEワルロゼ作品。Twitterに新書ページメーカーで投稿したものと同じです。
たぬきな彼女骨組みに布地の屋根が付いた野外テント。バニラレイクのスタート地点前に設けられたドライバーたちの待機所だ。
椅子に座った彼の膝の上には、こちらに背を向けた状態の彼女。着ぐるみのような姿のたぬきに変身している。
腰にその痩せ細った両腕を回し、かぼちゃパンツに覆われたぷっくりとしたたぬき腹を軽く叩いたり、むにむにと揉んだり。
くすぐったいのか、時折彼女は身を縮めてころころくすくす鈴の音のように小さく笑う。
後ろから着ぐるみ越しの頬に自分の肉付きの悪い頬を寄せる。隔てるものがあるといえど伝わって来る温もりに、ほっと解れたような安堵の息が漏れ、白く細いもやとなって氷の大地に流れて行った。
「こういう寒いコースに、こいつは最高のカイロだな」
463椅子に座った彼の膝の上には、こちらに背を向けた状態の彼女。着ぐるみのような姿のたぬきに変身している。
腰にその痩せ細った両腕を回し、かぼちゃパンツに覆われたぷっくりとしたたぬき腹を軽く叩いたり、むにむにと揉んだり。
くすぐったいのか、時折彼女は身を縮めてころころくすくす鈴の音のように小さく笑う。
後ろから着ぐるみ越しの頬に自分の肉付きの悪い頬を寄せる。隔てるものがあるといえど伝わって来る温もりに、ほっと解れたような安堵の息が漏れ、白く細いもやとなって氷の大地に流れて行った。
「こういう寒いコースに、こいつは最高のカイロだな」
小さな葉っぱ
DOODLEワルロゼ作品。Twitterに新書ページメーカーで投稿したものと同じです。
※天文台のロフトに関して独自解釈あり。
秘密の庭園に赤いバラをほうき星の天文台のロフトと呼ばれる場所。チコたちは“ママの秘密の部屋”と称する。
中は青空と白い雲が広がる広大な自然豊かなところ。
此処は彼女が“あの頃の”――、“母が生きていた頃の”星見のテラスを魔法で再現した場所だ。
彼に此処を見せたら、いつまでも過去を引きずる女と軽蔑されるだろうか。それを想像すると、手に汗をかいてドレスのスカートをぎゅっと握ってしまう。
駄目な自分だ、今日は前向きな気持ちになろうと此処へ来たのに。
実はこの場所へ小さなバラの植え込みを作ろうと思っている。その為に本を読んだり、ピーチ城へ出入りしている庭師から話を聞く機会を設けて貰ったりと、植え込み作りの見聞を重ねて来た。一朝一夕で完成しない事は分かっている。だからこそ愛しいというものである。
485中は青空と白い雲が広がる広大な自然豊かなところ。
此処は彼女が“あの頃の”――、“母が生きていた頃の”星見のテラスを魔法で再現した場所だ。
彼に此処を見せたら、いつまでも過去を引きずる女と軽蔑されるだろうか。それを想像すると、手に汗をかいてドレスのスカートをぎゅっと握ってしまう。
駄目な自分だ、今日は前向きな気持ちになろうと此処へ来たのに。
実はこの場所へ小さなバラの植え込みを作ろうと思っている。その為に本を読んだり、ピーチ城へ出入りしている庭師から話を聞く機会を設けて貰ったりと、植え込み作りの見聞を重ねて来た。一朝一夕で完成しない事は分かっている。だからこそ愛しいというものである。
hoshinami629
PROGRESSトラオクヴァールに甘いロゼマさんに不機嫌になるフェルさんが書きたかったんだけど、この時点で既にブルーメフェルトが二回くらい更地になりそう。この後どういう展開にすれば良いか思い浮かばないのでここに上げておきます(展開思いついたら続き書きます)ブルーメフェルト更地になりそう ブルーメフェルトとコリンツダウムから連名で会食の招待を受けたのは、ローゼマインとフェルディナンドが星結びの儀式を終えた、翌日のことだった。ようやくローゼマインの夫となったフェルディナンドは、昨日の夜から濃紺のマントを身につけている。彼の望んだ刺繍入りのマントを手渡すことができて、ローゼマインは無類に嬉しい。が、領主会議の期間中は、そのような浮かれたことは言っていられない。何せ社交に次ぐ社交で、予定が会議と会食のミルフィーユ状態だからだ。
今回の領主会議における大きな議題は、国境門の開門に関してである。外患誘致が建領の理由となっているエーレンフェストやアレキサンドリアは開門を求めない予定だが、ハウフレッツェやギレッセンマイヤー、クラッセンブルクはツェントに開門を求めた。ハウフレッツェとクラッセンブルクは外国との取引を再開したいからというよりも、寧ろ海水の減少を苦慮してのことであったらしい。これについてはアレキサンドリアも他人事ではないので、最近ではもっぱら国境門と境界門が海水にどのような影響を与えるのかを領内で研究中だ。
3226今回の領主会議における大きな議題は、国境門の開門に関してである。外患誘致が建領の理由となっているエーレンフェストやアレキサンドリアは開門を求めない予定だが、ハウフレッツェやギレッセンマイヤー、クラッセンブルクはツェントに開門を求めた。ハウフレッツェとクラッセンブルクは外国との取引を再開したいからというよりも、寧ろ海水の減少を苦慮してのことであったらしい。これについてはアレキサンドリアも他人事ではないので、最近ではもっぱら国境門と境界門が海水にどのような影響を与えるのかを領内で研究中だ。
西くれる
DONE⚠️現パロぜんねず年齢操作有り⚠️ねずこちゃんより5歳年下の善逸、ねずこちゃん大好き!を貫いてます。
今回でいったんこのシリーズ終わりです。
お付き合い下さった皆様ありがとうございました!
またたまにこちらの設定で短いマンガ描くかもです。 5
shinyaemew
MAIKINGロゼxねこ王本編完結
(※大したものではないかもしれませんが、4の最後の一部のセリフを手直ししたので、もしよければチェック頂けたらわたしが嬉しいです:https://poipiku.com/1581838/6996014.html )
王たる者 5・
・
・
生きた心地がしない二週間が過ぎ、彼は僕の元へ戻ってきてくれた。……まだ夢のようだけれど、注射ではないちゃんとした食事を、美味しそうに頬張る司くんを見て、ようやく自分も生きているということを思い出したかのように、つられて腹の虫も鳴った。
「ロゼ! これおいしいな!」
……その笑顔が、また見れるとは。
空になった二人分の食器をメイドに下げてもらい、司くんをベッドへ座らせた。高く昇った朝日が寒かった空気を少しずつ温かくして、腹が膨れた彼はまた微睡みに誘われたのか、まぶたが今にも閉じてしまいそうだ。
「眠くなったら、寝て大丈夫ですよ」
「うむ……」
体が冷えないように布団を腰まで掛けてあげようと持ち上げたところ、彼は小さな手を僕の手袋に乗せてきた。
7338・
・
生きた心地がしない二週間が過ぎ、彼は僕の元へ戻ってきてくれた。……まだ夢のようだけれど、注射ではないちゃんとした食事を、美味しそうに頬張る司くんを見て、ようやく自分も生きているということを思い出したかのように、つられて腹の虫も鳴った。
「ロゼ! これおいしいな!」
……その笑顔が、また見れるとは。
空になった二人分の食器をメイドに下げてもらい、司くんをベッドへ座らせた。高く昇った朝日が寒かった空気を少しずつ温かくして、腹が膨れた彼はまた微睡みに誘われたのか、まぶたが今にも閉じてしまいそうだ。
「眠くなったら、寝て大丈夫ですよ」
「うむ……」
体が冷えないように布団を腰まで掛けてあげようと持ち上げたところ、彼は小さな手を僕の手袋に乗せてきた。
shinyaemew
MAIKINGロゼxねこ王おまたせしました
王たる者 4・
・
・
手を突き出しても何も見えない闇の中、ロゼの背中だけは、はっきりと見えた。ロゼ、と大きく口を開いて呼んだ。暗闇に呑まれるように、その声は自分にも聞こえなかったが、きっとロゼなら聞こえて、返事をしてくれるはずだ。
「ロゼ、」
「ロゼ」
コン、コン。聞きなれたロゼの革靴の音が聞こえて、少しずつ、少しずつその背中が小さくなる。
「ロゼ、いくな、ロゼ、王のそばをはなれるな」
精一杯腕を伸ばした。伸ばして、掴んで。手のひらに触れたのは自分の指と、冷たい空気だった。
「オレからはなれるな、ロゼ」
「陛下は、もう僕などいらないのでしょう? 追い出したいのでしょう」
「! それ、は」
振り向かずにロゼがそう言う。違う、それは、お前への恋心を忘れるためで。忘れて、これからもずっと、ずっと一緒にいるためで。
5606・
・
手を突き出しても何も見えない闇の中、ロゼの背中だけは、はっきりと見えた。ロゼ、と大きく口を開いて呼んだ。暗闇に呑まれるように、その声は自分にも聞こえなかったが、きっとロゼなら聞こえて、返事をしてくれるはずだ。
「ロゼ、」
「ロゼ」
コン、コン。聞きなれたロゼの革靴の音が聞こえて、少しずつ、少しずつその背中が小さくなる。
「ロゼ、いくな、ロゼ、王のそばをはなれるな」
精一杯腕を伸ばした。伸ばして、掴んで。手のひらに触れたのは自分の指と、冷たい空気だった。
「オレからはなれるな、ロゼ」
「陛下は、もう僕などいらないのでしょう? 追い出したいのでしょう」
「! それ、は」
振り向かずにロゼがそう言う。違う、それは、お前への恋心を忘れるためで。忘れて、これからもずっと、ずっと一緒にいるためで。