三木
🌱(め)
PROGRESSデキてるミキクラ。今でも弟が用水路に落ちる夢を見るせいで稀にNが足りなくなって弱る三木を元神父みの強いクラさんがよしよしする話。ド健全ですが後半はスケべに持っていきたいので完成したらしぶに投げます。自分が長文を全然読めないので読めないなりに改行の位置やら数やら色々と弄って自分の読みやすいラインがどこか実験しているので改行間隔がまだ定まっていません…
Nが足りなくなった三木がクラさんにNを貰って甘やかされるミキクラ、にしたい話 新横浜の夜はクラージィには些か眩しすぎる。
吸血鬼が出るからと子供を家にしまい鍵を掛け、暗く恐ろしい夜から身を守っていた200年前とは何もかもが違う。月が上りきった夜半だというのに街には様々な様相の人々が忙しなく行き交っている。
疲れた顔で先を急ぐ男の上着の皺の数。華美な装飾に身を包んだあの婦女は待ち人を探すように雑踏に何度も視線を投げながら頻りに腕時計を確認している。店の前に立つあの青年が取り落として道に広がった広告の枚数まで。視界に入る全ての情報が強烈すぎるほど次々と思考に刻まれていく感覚にはまだ慣れそうになかった。時折目眩を覚えることもあるが、目新しい光景はいつもクラージィを楽しませてくれるので嫌いではない。因みに目の前に聳えるこじんまりとした建造物の窓の中で明かりがついているのは52枚。一番下の階には婦女や女児の喜びそうな洒落た装飾の店が構えられている。ドラルクが「此処のブラッドジャムが絶品なのですよ、因みに血液の入っていないスコーンやクッキーも中々お勧めです、私の腕前ほどでは無いですが」と言っていた小さな店だ。あの窓の明かりの向こう側で夜も忙しなく人間や吸血鬼たちが混在して生活をしているのだと思うと奇妙な心地がする。良き時代だ。
4207吸血鬼が出るからと子供を家にしまい鍵を掛け、暗く恐ろしい夜から身を守っていた200年前とは何もかもが違う。月が上りきった夜半だというのに街には様々な様相の人々が忙しなく行き交っている。
疲れた顔で先を急ぐ男の上着の皺の数。華美な装飾に身を包んだあの婦女は待ち人を探すように雑踏に何度も視線を投げながら頻りに腕時計を確認している。店の前に立つあの青年が取り落として道に広がった広告の枚数まで。視界に入る全ての情報が強烈すぎるほど次々と思考に刻まれていく感覚にはまだ慣れそうになかった。時折目眩を覚えることもあるが、目新しい光景はいつもクラージィを楽しませてくれるので嫌いではない。因みに目の前に聳えるこじんまりとした建造物の窓の中で明かりがついているのは52枚。一番下の階には婦女や女児の喜びそうな洒落た装飾の店が構えられている。ドラルクが「此処のブラッドジャムが絶品なのですよ、因みに血液の入っていないスコーンやクッキーも中々お勧めです、私の腕前ほどでは無いですが」と言っていた小さな店だ。あの窓の明かりの向こう側で夜も忙しなく人間や吸血鬼たちが混在して生活をしているのだと思うと奇妙な心地がする。良き時代だ。
オサハタ
DOODLE三木さん視点の書き散らし・三木さんとノースディンとクラージィさん・メモ的な何か。 その変化は唐突なものではなく、これまでにも何度か見ていた。
ぼんやりと虚空を見つめたかと思うと、小さく動く唇から漏れるのは異国の言葉。
聞き慣れた、片言の、この国の言の葉では、ない、もの。
今まではすぐにおさまったそれが、今回に限ってはひたすらに長い。
だから俺は窓を開けて、夜の空に向かって聞いた。
「そこに、いますか?」
と。
声はいまだ夏らしい熱の残る黒い中に溶けて、そし、て──
「今、来たところだ」
返答と共に頬に触れたのは、この残暑には似つかわしくなく、それでいて望んでもいる、冷ややかな空気。
何の前触れもなく目の前に浮遊しているのは、古風な出立ちの、紳士と形容して問題なかろう出立ちの──吸血鬼。
2327ぼんやりと虚空を見つめたかと思うと、小さく動く唇から漏れるのは異国の言葉。
聞き慣れた、片言の、この国の言の葉では、ない、もの。
今まではすぐにおさまったそれが、今回に限ってはひたすらに長い。
だから俺は窓を開けて、夜の空に向かって聞いた。
「そこに、いますか?」
と。
声はいまだ夏らしい熱の残る黒い中に溶けて、そし、て──
「今、来たところだ」
返答と共に頬に触れたのは、この残暑には似つかわしくなく、それでいて望んでもいる、冷ややかな空気。
何の前触れもなく目の前に浮遊しているのは、古風な出立ちの、紳士と形容して問題なかろう出立ちの──吸血鬼。
Tatsukichi
MEMOいつか小説としてちゃんと書きたいけどとりあえず忘れないうちに落書きしときたいその①三木クラ+ノスで三木さん永眠後のお話。
このクラとノスは親子愛です。
塵になった愛しい子これは三木クラの話なんだけど、もし三木さんが転化を望まずに老いて死ぬ未来を選んだとして、それにずっと付き添うクラさんはいると思う。若い姿のままでもいいし、同じように外見だけ老けさせていくのでもいい。
三木クラ吉おじ三人で晩年まで過ごした後、病気なりなんなりで三木さんの終わりが近づいた時も、クラさんはずっと傍にいる。
その姿を見て、ドラルクを始めとした竜の一族は「あの子はもしかしたらあの人間と一緒に命を終えるつもりでは?」て囁かれてて、ノースディンに「いいのか?」て聞くんだけど、ノースディンは「あれがそれを望むなら」て返すし、実際彼もクラさんは三木さんが死ぬ時一緒に逝くつもりなんだろうって覚悟してた。
3760三木クラ吉おじ三人で晩年まで過ごした後、病気なりなんなりで三木さんの終わりが近づいた時も、クラさんはずっと傍にいる。
その姿を見て、ドラルクを始めとした竜の一族は「あの子はもしかしたらあの人間と一緒に命を終えるつもりでは?」て囁かれてて、ノースディンに「いいのか?」て聞くんだけど、ノースディンは「あれがそれを望むなら」て返すし、実際彼もクラさんは三木さんが死ぬ時一緒に逝くつもりなんだろうって覚悟してた。
sasacco89
DOODLE子どもが「アイススケートに行きました」って絵日記を描いているそばで落書き。アイススケートと言えば、南蛮衣裳に身を包む滝ちゃんでしょう。穴掘り小僧と共に。南蛮衣裳姿にジェラってる三木ちゃんも描きたかったけど、時間切れ。 2
おもち
DONEクラさん♀、三木さん吉田さんの話です。以前書いたノスクラ♀のモブ3人視点の話なので一応ノスクラですが、カプ描写はありません。
たまには外食をしようということで、仕事帰りに駅直結のショッピングモールで便利モブ三人で待ち合わせすることになった。
フロアマップの前で、何を食べようか、とニンニクの入っている可能性のある料理を即座に却下する三木と、なんでも食べられますと言うクラージィに、せっかくなら普段作らない料理が良いかな、と吉田が返し飲食店のある上階へ向かおうとエレベーターへと歩き出す。
だが、クラージィが通路で突然ぴたりと立ち止まり、先頭を歩いていたにもかかわらず三木はすぐに気付き立ち止まり、クラージィの後ろを歩いていた吉田も続いて立ち止まった。
「どうしました?」
「ア、スイマセン。ナンデモナイデス」
クラージィは少し慌てた素振りで視線を三木と吉田に移すが、二人は先ほどまでの彼女の視線の先を見下ろした。
3966フロアマップの前で、何を食べようか、とニンニクの入っている可能性のある料理を即座に却下する三木と、なんでも食べられますと言うクラージィに、せっかくなら普段作らない料理が良いかな、と吉田が返し飲食店のある上階へ向かおうとエレベーターへと歩き出す。
だが、クラージィが通路で突然ぴたりと立ち止まり、先頭を歩いていたにもかかわらず三木はすぐに気付き立ち止まり、クラージィの後ろを歩いていた吉田も続いて立ち止まった。
「どうしました?」
「ア、スイマセン。ナンデモナイデス」
クラージィは少し慌てた素振りで視線を三木と吉田に移すが、二人は先ほどまでの彼女の視線の先を見下ろした。
sasacco89
DOODLE今日の放送見て、改めて「照星さんかっこいいな( 〃▽〃)」と思ったので。最初見た時は「すごい顔してるな…」って思ったけど、イケボで冷静で、すごく素敵なおじさま(?)ですよね。こんな人職場にいたら休日出勤しますって思うくらい。おっと、休日だから相手は来ないか( ・ε・)虎若と三木ヱ門がメロメロになるのもわかります。
真央りんか
DOODLE神ミキ。できてる。三木の下を剃りたい神先生。行為の描写は特にないです。神在月をゆっくり湯につからせる段取りをして、風呂に送り込んだ後、頃合いを見て三木も服を脱いで風呂場に入った。この後のバイト前に体だけ洗わせてもらうのだ。浴槽にはぬるめの湯で神在月が弛緩している。
三木は風呂椅子に腰かけ、浴槽に対して横を向いてシャワーを手にし、なるべくしぶきがそちらに飛ばないように体を濡らす。体を泡立てていると、浴槽の縁に神在月が張り付いた。狭い風呂場だ。めちゃくちゃ近い。その近さで、視線が三木の股間に向けられている。眼鏡はなくとも、だいぶ気まずい。
「カナエさん」
「…なんですか、シンジさん」
いつもと違う呼び方に嫌な予感しかなかった。
「剃ってみたいで」
「ダメですね」
言い切る前に拒否すれば、ギュウとどこから出たのかわからないような呻きが聞こえた。何を、だなんて視線が雄弁に語っている。
1708三木は風呂椅子に腰かけ、浴槽に対して横を向いてシャワーを手にし、なるべくしぶきがそちらに飛ばないように体を濡らす。体を泡立てていると、浴槽の縁に神在月が張り付いた。狭い風呂場だ。めちゃくちゃ近い。その近さで、視線が三木の股間に向けられている。眼鏡はなくとも、だいぶ気まずい。
「カナエさん」
「…なんですか、シンジさん」
いつもと違う呼び方に嫌な予感しかなかった。
「剃ってみたいで」
「ダメですね」
言い切る前に拒否すれば、ギュウとどこから出たのかわからないような呻きが聞こえた。何を、だなんて視線が雄弁に語っている。
kidd_mmm
MOURNINGΔ神ナギのアンソロに参加させていただけることになったので、習作?的に出だしだけ書いてみたやつ。Δ世界の、アカジャで記述されていないところを想像で埋めるための箱庭造り的な。Δ神ナギ習作 ひと様の家を訪ねる際は菓子折を。
よくしらないひとの家にむやみに行かない。
青年の頭の中では二つの教訓がぐるぐると回っていた。部屋の主が彼を壁際に追い詰めている。
「ね、ちょっとでいいんだ。味見程度だよ」
部屋の灯りは逆光になり、部屋の主の痩せて背の高い姿に影が落ちている。四角い縁の眼鏡の奥で、赤い眼が光る。
「あの時の君の血、ほんとにおいしそうな匂いがして――」
部屋の主が大きく口を開け、牙の先がちらと見える。この部屋の主は吸血鬼だったのだ。青年の頬にもつれ気味の長い髪が、首筋に生温かい吐息が触れる。青年は壁に背中を押しつけたまま、なすすべもなく固まっている。せめて菓子折の代わりに血液ボトルを持ってきていれば、状況は変わっただろうか?
1414よくしらないひとの家にむやみに行かない。
青年の頭の中では二つの教訓がぐるぐると回っていた。部屋の主が彼を壁際に追い詰めている。
「ね、ちょっとでいいんだ。味見程度だよ」
部屋の灯りは逆光になり、部屋の主の痩せて背の高い姿に影が落ちている。四角い縁の眼鏡の奥で、赤い眼が光る。
「あの時の君の血、ほんとにおいしそうな匂いがして――」
部屋の主が大きく口を開け、牙の先がちらと見える。この部屋の主は吸血鬼だったのだ。青年の頬にもつれ気味の長い髪が、首筋に生温かい吐息が触れる。青年は壁に背中を押しつけたまま、なすすべもなく固まっている。せめて菓子折の代わりに血液ボトルを持ってきていれば、状況は変わっただろうか?
真央りんか
DOODLE便モ三。クラージィの足をマッサージする三木。クラさんがコタツ独占状態。 寒がりである友人クラージィの、その寒がりがどうやら本人の吸血鬼としての特性らしいとわかったのは先日の事。氷を生み出す能力が判明した。ときどき「セイッ」と狙った形の氷を出す練習をしているが、今はゲームをしている三木や吉田とのんびりこたつを囲み、サバ白の猫をだっこしている。
「寒がりが特殊能力由来なら、能力制御で体質改善できますかねえ」
「かもしれませんね。まあ対症療法は続けた方がいいですよ」
「寒かったら温まる以外ないですよね。クラさん、お風呂はシャワーだけじゃなくて、お湯にも漬かってます?」
「ハイ、オ湯キモチイイ。アヒルサン、カワイイデス」
ゆっくりとお湯につかる時間が楽しくなるように、以前クラージィにゴムのアヒルをプレゼントした。それぞれの家に揃いで風呂場に置いてある。どうやら気に入ってくれてるらしい。
2943「寒がりが特殊能力由来なら、能力制御で体質改善できますかねえ」
「かもしれませんね。まあ対症療法は続けた方がいいですよ」
「寒かったら温まる以外ないですよね。クラさん、お風呂はシャワーだけじゃなくて、お湯にも漬かってます?」
「ハイ、オ湯キモチイイ。アヒルサン、カワイイデス」
ゆっくりとお湯につかる時間が楽しくなるように、以前クラージィにゴムのアヒルをプレゼントした。それぞれの家に揃いで風呂場に置いてある。どうやら気に入ってくれてるらしい。
ケミカル飲料(塩見 久遠)
DONE三木とクラ♀。三木クラ♀成立済み。お化粧を楽しんでいる彼女をもっと喜ばせたいミッキ。女子会の続きですが、色の見分けが付きにくいクラ♀さんがお化粧に挑戦するということだけおさえてもらえばOKです。2023/1/22にTwitterにアップしたものの再掲です。
魔法の指先 「トイウワケデ、オケショウ、テツダッテクダサイ」
自宅に迎え入れた時に、普段よりも荷物が多いと思っていたが、それが化粧品とは予想外だった。そして、その手伝いを申し込まれたことも。
「つまり、クラージィさんの肌に合った色を俺が選べばいいんですかね?」
「はい、ジブンデエラブ、ジシンナイデス。おねがいします」
本日の予定としては、自宅でゆっくり映画鑑賞、あとは適当に、ということだった。なので、彼女の化粧を手伝うのは問題ない。自分にセンスがあるのかと言われると微妙なところだが、滅多にない“お願い”なのだから力になってやりたいと思うのは当然だろう。それに、彼女の色覚については薄々勘付いていたので、驚きというより腑に落ちる感覚の方が勝っている。
3750自宅に迎え入れた時に、普段よりも荷物が多いと思っていたが、それが化粧品とは予想外だった。そして、その手伝いを申し込まれたことも。
「つまり、クラージィさんの肌に合った色を俺が選べばいいんですかね?」
「はい、ジブンデエラブ、ジシンナイデス。おねがいします」
本日の予定としては、自宅でゆっくり映画鑑賞、あとは適当に、ということだった。なので、彼女の化粧を手伝うのは問題ない。自分にセンスがあるのかと言われると微妙なところだが、滅多にない“お願い”なのだから力になってやりたいと思うのは当然だろう。それに、彼女の色覚については薄々勘付いていたので、驚きというより腑に落ちる感覚の方が勝っている。
kidd_mmm
MOURNINGモブ三人衆とノースディンの、畏怖そうで畏怖くないちょっと畏怖い話を書こうと思ったが続きが思いつかなくなったので供養した 出オチの勢いだけでやったらダメだったハハハ畏怖そうで畏怖くないちょっと畏怖い話「畏怖……イワゴウサン? 畏怖ダト思イマシタ。最近」
「イワゴウ……?」
誰だそいつは。ノースディンは眉間にしわを寄せる。吸血鬼の『畏怖欲』について話しているときに、クラージィが挙げた名前である。
コタツに招かれているノースディンの左隣では、目付きの鋭い男が飲んだ日本茶に咳き込んでいる。
「イワゴウさんに?」
一方、正面に座る眼鏡の男は膝の上の猫を撫でつつ同意した。
「あーわかります。ネコ好きのカリスマですよね、あの人」
どうやらイワゴウとやらは高いカリスマを持つ人物らしい。目付きの鋭い男――名前を思い出した。ミキだ――が説明を加えた。
「外国のかたは知らないかもですね-。日本で人気の写真家です」
「写真家」
729「イワゴウ……?」
誰だそいつは。ノースディンは眉間にしわを寄せる。吸血鬼の『畏怖欲』について話しているときに、クラージィが挙げた名前である。
コタツに招かれているノースディンの左隣では、目付きの鋭い男が飲んだ日本茶に咳き込んでいる。
「イワゴウさんに?」
一方、正面に座る眼鏡の男は膝の上の猫を撫でつつ同意した。
「あーわかります。ネコ好きのカリスマですよね、あの人」
どうやらイワゴウとやらは高いカリスマを持つ人物らしい。目付きの鋭い男――名前を思い出した。ミキだ――が説明を加えた。
「外国のかたは知らないかもですね-。日本で人気の写真家です」
「写真家」
真央りんか
DOODLE便モブ3+ノースディン。ノスクラ。三木視点。王蟲ライスについてクラさんは映画を履修し、あくまで形を模しただけのものと納得しています。
二度目があるとは、誰も思ってなかったはずだ。
クラージィ以外は。
すっかり恒例となった吉田宅での巨大料理の会に再び現れたのは、氷笑卿と呼ばれる高等吸血鬼だった。
「…どうも」
「…どうも」
前回同様、他に言葉が思いつかなかったろう挨拶に、三木も他に思いつかず同じ返しをした。
隣人であるクラージィは転化吸血鬼と聞いている。簡単な説明だけでもなかなかに複雑な事情と察せられる彼は、出会った当初は自分を転化させた親とも言うべき吸血鬼についてはどこか覚束なげだった。
間もなく、シンヨコで再会したと報告があり、なのにそれっきりになりそうだった様子に吉田から提案があったのだ。次のタコパに呼びましょうと。
どう考えても重大な再会が、聞けば自分たちとのタコパのために解散となったのは、さすがに良くないだろうと思ったので三木も同意した。
4564クラージィ以外は。
すっかり恒例となった吉田宅での巨大料理の会に再び現れたのは、氷笑卿と呼ばれる高等吸血鬼だった。
「…どうも」
「…どうも」
前回同様、他に言葉が思いつかなかったろう挨拶に、三木も他に思いつかず同じ返しをした。
隣人であるクラージィは転化吸血鬼と聞いている。簡単な説明だけでもなかなかに複雑な事情と察せられる彼は、出会った当初は自分を転化させた親とも言うべき吸血鬼についてはどこか覚束なげだった。
間もなく、シンヨコで再会したと報告があり、なのにそれっきりになりそうだった様子に吉田から提案があったのだ。次のタコパに呼びましょうと。
どう考えても重大な再会が、聞けば自分たちとのタコパのために解散となったのは、さすがに良くないだろうと思ったので三木も同意した。