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    友愛

    sbjk_d1sk

    DOODLE食事の所作とか綺麗なんだろうけどそれはそれとしてその骨格からしてでかい口をがっぱりと開けてほしいだけの話。119番より先に緊急蘇生を→ピニャータの順番で続いていますが、ピニャータだけでも問題なく読めると思います。ピニャータでこの鯉博の友愛拗らせ具合を説明しています。単体で読みづらく書いてしまい申し訳ございません。
    手塩にかける「リー、買ってきたよ!」
    「はい、よくできました」
     龍門の街、賑わう真昼間。これだけ明るく大通りに面していればマフィアだのヤクザだののトラブルに巻き込まれる確率は限りなく低い――無い、とは決して言いきれなかった――と思われる。ちらりと周りのテラス席に座る他の人間を観察してみるが、地元客がほとんど、友人関係六割、家族連れ三割、恋人関係一割といったところだろう。視線を目の前の人、ロドスのドクターと呼ばれる、しかし今は探偵事務所の子どもたちと変わりない無邪気さで笑う人に戻す。お気に入りの白地に橙色がアクセントの大きなパーカー、黒いスラックス、華奢な下肢のラインを際立たせる黒光りした無骨なブーツはアンバランスに見えるのに、ご機嫌な鼻歌を奏でるたびに踵を鳴らす姿が可愛らしい。
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    sbjk_d1sk

    CAN’T MAKE友愛の期間を煮詰めすぎている鯉博、ネタ消化話。タイトルに意味はないです。
    ピニャータ 弊ロドスのドクターはドクターの時は中性的な口調、プライベートの時はやや女性よりの口調になります。以前のふせったーに投げた無駄に長い話の続きみたいなものですが、読まなくても問題ないと思います、多分。




     黒はすべての色を混ぜた色なのだという。なにものにもなれない色が本来は何色でもあり、かつてなんだったかはもう誰にもわからない、というのは面白くもあり、自分のようだとドクターは親近感のようなものを感じている。ドクターであることを望んで、少なくともロドスが掲げるなにもかもが終わるまではドクター以外にはなれないだろう。かつての自分もドクターであったのは確かだが、それ以外のかつてはなにも知らない。透明なドクターは、黒く塗りつぶされた過去への扉を抱いている。しかし悪い気分ではない。どうやら散々で、あまり良いとは言えなかった人格を持っていたらしい過去と決別できるというのは、新たな人生を歩むことができるということだ。後ろ髪を引かれる思いがないかと問われればもちろん嘘になるが、その罪の意識にどっぷり囚われる必要はないのだと、あなたはあなたなのだと言ってくれた彼がいる。故に、彼と過ごす日々のうちはドクターではない人間であることを、鏡に映るひとりを許してあげようと思った。
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