掌
みさき
DOODLE【腐(BL)】都市伝説課らくがき② 現行未通過×いなアヤ、掌のおまじない(※時系列はらくがき①の前です)
(HO1)いなば:PL 三崎
(HO2)アヤト:PL 梅雨輝くん
KP:もぐしたさん 2
unkonow35
MEMOcoc「DERIVED 」(立ち絵右)
ho1 - 近嵐 肆燕(ちからし しえん)
(立ち絵左)
ho2 - 天神 廬(あまつか いおり)
♦︎
2人はヘイムダル号という寝台列車の車掌。黒髪の男が古参車掌で淡々とした喋り方。しっかりしておりいつも無表情。緑髪片目隠れの男は新人車掌で黒髪の男をすごく慕っており距離が近く、後ろから眺めてにこにこしている。 34
asagiruri
DONE【クワバズ!】寄稿作品『業火の仙人掌』
・クロスオーバー(クワトロ(Z)&五飛(W))
・カップリング(掛け算)なし
・関連フードレポあり
・ガンダムカフェBEYOND3弾自体がかなりストーリーがふんわりしている為、個人の解釈が強く含まれます。
以上、OKでしたら、楽しんで頂けたら幸いです(・ω・)
スペシャルサンクス:
MaZ(MS描写アシスト)
おふとんつむり(作品考察手伝い) 6
hachi
DOODLEてきとーらくがき「大聖劈掛門 vs 劈掛掌」
大聖劈掛門
https://www.bilibili.com/video/BV1bR4y1H7EE/
劈掛掌
https://www.youtube.com/watch?v=y7Uy2RetlQE
amechan_uni
DOODLE楽士吟が全てを掌握ルート、あまりにも救いがなさすぎて観測者である枕ちゃんにカタエフェの力をみんなに渡したりとか手助けしてほしい…な絵たち。2枚目ホラーぽいので気をつけてね。 4金魚飴
MEMOAIのべりすとに書いてもらったオリジナル掌編小学校の国語の教科書っぽさがある
追憶渡辺将也は、野口洋介の家に下宿している書生であった。洋介は市会議員で、なかなかの資産家である。数年前に妻を亡くしてから、独り身を貫く男やもめである。将也は、その家に住み込んで、雑務を手伝いながら大学に通っていた。いつものように将也が大学から帰って来ると、居間に洋介の姿はなく、二階の書斎を覗いて見ると、洋介は机に向かって何か書き物をしていた。
「何を書いているんですか?」
将也は何気なくそう聞いた。すると洋介は筆を止めて顔を上げ、少し照れたような表情を浮かべた。そして小さな声で答えた。
「小説だよ」
「小説? 珍しいものをお書きになっていますね」
「ああ……。最近、ちょっと興味があってね」
「どのような話なのですか?」
5086「何を書いているんですか?」
将也は何気なくそう聞いた。すると洋介は筆を止めて顔を上げ、少し照れたような表情を浮かべた。そして小さな声で答えた。
「小説だよ」
「小説? 珍しいものをお書きになっていますね」
「ああ……。最近、ちょっと興味があってね」
「どのような話なのですか?」
nxtsmnico
REHABILI武のふたりの掌編 / 前後左右はあまり考えていませんデウスエクスマキナの憂鬱 死人のような寝顔は十年経っても変わらないらしい。
静かに眠る男を、わずかに上方から眺めて九頭竜智生の唇はゆるく弧を描いた。
隣には細く寝息を立てる相棒の姿がある。
昔から死んだように眠る男だ。寝息も細ければ寝返りもほとんどうたない。絵に描いたような寝姿だと思っていた。それを智生はふたたび眺めている。同じ寝床につきながら。
本来幻影に睡眠は必要無い。
だから智生に眠りはいらない。
それでも寝台の半分を与えられたのは、そのように振る舞うことを求められているからだ。まだ人であれと望まれているからだ。
誰に?
問うまでもない。
記憶にあるのより白けた髪に指先で触れる。
心労から白髪が増えた、というふうではない。間近で見るそれは髪の色素そのものが薄くなってしまったようにみてとれた。目元には消えることのない隈。かつての夜の化身のようだった、あの面影はどこにもない。いまは閉ざされている黄金の瞳、それ以外は。
1012静かに眠る男を、わずかに上方から眺めて九頭竜智生の唇はゆるく弧を描いた。
隣には細く寝息を立てる相棒の姿がある。
昔から死んだように眠る男だ。寝息も細ければ寝返りもほとんどうたない。絵に描いたような寝姿だと思っていた。それを智生はふたたび眺めている。同じ寝床につきながら。
本来幻影に睡眠は必要無い。
だから智生に眠りはいらない。
それでも寝台の半分を与えられたのは、そのように振る舞うことを求められているからだ。まだ人であれと望まれているからだ。
誰に?
問うまでもない。
記憶にあるのより白けた髪に指先で触れる。
心労から白髪が増えた、というふうではない。間近で見るそれは髪の色素そのものが薄くなってしまったようにみてとれた。目元には消えることのない隈。かつての夜の化身のようだった、あの面影はどこにもない。いまは閉ざされている黄金の瞳、それ以外は。
長月@一次創作
DOODLE某所に投稿した掌編小説菊の花 僕の席に花瓶が置いてあった。ご丁寧に菊の花まで生けられたそれを前にして、僕は金縛りにあったような気分になる。
恐る恐るクラスメイト達に目を向けると、誰一人として僕の方を見ようとしていなかった。田中も、佐藤も、同じ部活の連中も、昨日まで他愛のない会話をしていたはずの全員が。……触れてはいけない。そんな空気が、教室の中に充満しているようだった。
先生が教室に入ってくると、クラスメイト達は大人しく席に着いた。立ち尽くす僕に目もくれず、先生が嫌に神妙な面持ちで口を開く。
「えー。皆、既に知っていると思うが……」
次の瞬間、僕は弾かれたように教室から飛び出していた。
自宅まで戻ると、ガラス窓の向こうに母さんの後ろ姿が見えた。泣いている。小さな背中を丸めて、大きく肩を震わせて、母さんは仏壇の前で涙を流していた。
389恐る恐るクラスメイト達に目を向けると、誰一人として僕の方を見ようとしていなかった。田中も、佐藤も、同じ部活の連中も、昨日まで他愛のない会話をしていたはずの全員が。……触れてはいけない。そんな空気が、教室の中に充満しているようだった。
先生が教室に入ってくると、クラスメイト達は大人しく席に着いた。立ち尽くす僕に目もくれず、先生が嫌に神妙な面持ちで口を開く。
「えー。皆、既に知っていると思うが……」
次の瞬間、僕は弾かれたように教室から飛び出していた。
自宅まで戻ると、ガラス窓の向こうに母さんの後ろ姿が見えた。泣いている。小さな背中を丸めて、大きく肩を震わせて、母さんは仏壇の前で涙を流していた。
長月@一次創作
DOODLE某所に投稿した掌編小説哲学的ゾンビ 彼女の瞳には、人間がゾンビに映るらしい。そのことを明け透けに言うものだから、よく電波女だの何だのと陰口を叩かれているところを見掛ける。
僕はそんな彼女と仲良くしている唯一の人間──彼女から見るとゾンビ──である。彼女曰く「貴方は右目がぶら下がってて、頭から頭蓋骨がはみ出してる。要するに、どこにでも居るただのゾンビね」とのことだ。
ある日、彼女が唐突に「貴方はどうして私の話を信じるの?」と聞いてきた。やけに真剣な声色だったので、茶化してはいけないと思い襟を正す。
「信じるも何も、そもそも疑いようがないじゃないか」
そう、疑いようがないのだ。何故なら、彼女の瞳に映るものが彼女以外には分からないように、僕の瞳に映るものもまた、誰にも証明することはできない。
397僕はそんな彼女と仲良くしている唯一の人間──彼女から見るとゾンビ──である。彼女曰く「貴方は右目がぶら下がってて、頭から頭蓋骨がはみ出してる。要するに、どこにでも居るただのゾンビね」とのことだ。
ある日、彼女が唐突に「貴方はどうして私の話を信じるの?」と聞いてきた。やけに真剣な声色だったので、茶化してはいけないと思い襟を正す。
「信じるも何も、そもそも疑いようがないじゃないか」
そう、疑いようがないのだ。何故なら、彼女の瞳に映るものが彼女以外には分からないように、僕の瞳に映るものもまた、誰にも証明することはできない。
長月@一次創作
DOODLE某所に投稿した掌編小説幽霊になる才能「何を考えているんですか!」
凄まじい剣幕だった。植え込みに身体を沈めたまま、俺は「ごめん」と謝ることしかできない。
「幽霊になるのも才能が要るんです! 貴方みたいに、こんな……こんな馬鹿なことをする人、無理に決まっています!」
ぐうの音も出なかった。事実、校舎の屋上から飛び降りたにも関わらず、こうして擦り傷程度で済んでいるのだから、きっと彼女が言うように俺には才能がなかったのだろう。仮に成功していたとしても、彼女のように現世に留まることすらできなかったかもしれない。
彼女の瞳から大粒の涙が零れ落ちる。俺に才能があったら、それを拭うことができたのだろうか。……いや、そんなことをすれば彼女は余計に悲しんでしまうのだと、今しがた思い知ったばかりではないか。
397凄まじい剣幕だった。植え込みに身体を沈めたまま、俺は「ごめん」と謝ることしかできない。
「幽霊になるのも才能が要るんです! 貴方みたいに、こんな……こんな馬鹿なことをする人、無理に決まっています!」
ぐうの音も出なかった。事実、校舎の屋上から飛び降りたにも関わらず、こうして擦り傷程度で済んでいるのだから、きっと彼女が言うように俺には才能がなかったのだろう。仮に成功していたとしても、彼女のように現世に留まることすらできなかったかもしれない。
彼女の瞳から大粒の涙が零れ落ちる。俺に才能があったら、それを拭うことができたのだろうか。……いや、そんなことをすれば彼女は余計に悲しんでしまうのだと、今しがた思い知ったばかりではないか。
長月@一次創作
DOODLE某所に投稿した掌編小説時刻 初めて立ち寄った時計店で、ある腕時計に一目惚れをした。即座に購入すると、店主が謝礼の後に「その時計には、時を刻む機能が付いております」と付け加えた。その時は、随分と洒落た言い方をするものだな、としか思わなかった。
その日の夜、俺はあることに気が付いた。腕時計の一から十二までの数字、その全てに切れ込みのようなものが付いているのだ。何となく弄っていると、十二と一の間がポロリと零れ落ちた。床に落ちた破片が粉々に砕け散る。……何ということだ。とんだ欠陥品ではないか。怒りに任せて腕時計をゴミ箱に投げ入れると、そのままベッドに潜り込んだ。
それからだ。俺の世界から一時間が消失してしまったのは。
最初の数日は信じられなかった。十二時を迎えると、次の瞬間には一時になっているなんて。たまたま同じ時間帯に死んだように寝落ちしてしまっただけだろう、自分自身にそう言い聞かせた。
791その日の夜、俺はあることに気が付いた。腕時計の一から十二までの数字、その全てに切れ込みのようなものが付いているのだ。何となく弄っていると、十二と一の間がポロリと零れ落ちた。床に落ちた破片が粉々に砕け散る。……何ということだ。とんだ欠陥品ではないか。怒りに任せて腕時計をゴミ箱に投げ入れると、そのままベッドに潜り込んだ。
それからだ。俺の世界から一時間が消失してしまったのは。
最初の数日は信じられなかった。十二時を迎えると、次の瞬間には一時になっているなんて。たまたま同じ時間帯に死んだように寝落ちしてしまっただけだろう、自分自身にそう言い聞かせた。
長月@一次創作
DOODLE某所に投稿した掌編小説先生「すきだ」
またか……。そう思い、私は小さく溜息を吐いた。
教師として働き始めて約三年。ようやく仕事にも慣れてきて、恋人との関係も良好そのもの。まさに公私共に絶好調──の、はずだった。彼という悩みの種が現れるまでは。
彼は、私が初めて受け持ったクラスの生徒だ。成績も素行も決して良いとは言えない、いわゆる問題児である。それだけならまだ良い。私を最も悩ませているのは、彼が私を呼び止める度に「すきだ」と口にするところだ。
無論、何度も注意した。彼にとって私は教師であり、私にとって彼は生徒。年齢だって十歳も離れている。だが、私がそうして口を酸っぱくしたところで「だから何だよ」とでも言いたげな顔をして、一向に聞き入れてくれないのだ。
389またか……。そう思い、私は小さく溜息を吐いた。
教師として働き始めて約三年。ようやく仕事にも慣れてきて、恋人との関係も良好そのもの。まさに公私共に絶好調──の、はずだった。彼という悩みの種が現れるまでは。
彼は、私が初めて受け持ったクラスの生徒だ。成績も素行も決して良いとは言えない、いわゆる問題児である。それだけならまだ良い。私を最も悩ませているのは、彼が私を呼び止める度に「すきだ」と口にするところだ。
無論、何度も注意した。彼にとって私は教師であり、私にとって彼は生徒。年齢だって十歳も離れている。だが、私がそうして口を酸っぱくしたところで「だから何だよ」とでも言いたげな顔をして、一向に聞き入れてくれないのだ。
96noScull
DONE三天戦争直後の話。どらくまという忍者バトル(語弊はない多分)漫画に冥銭の話が絡めてあって、いつかネタにしたいな~と思っていたので。日本の三途の川の渡し賃とギリシャ神話のカロンの川の渡し賃、真田の六文銭が有名ですが、カロンの渡し賃は1オボロス=オボロス6枚で1ドラクマ=掌いっぱいのという意味。冥銭の文化があるとこは大抵燃やすみたいだけど日本とギリシャだけ『渡し賃』なの面白いですよね。カロンの畔にてごうごうと音を立てる濁流の前に、頼りなげな金髪の少年が立っている。
やめろ、そっちへ行くな。
「ねぇ、ココ君――」
やめてくれ。
君は冥銭を稼いでいるんだね。
そう宣ったのは情報源の一つだった、大陸系の占い師の爺だった。
死者があの世で困らないように、弔いのために燃やす金。
赤音さんのことを知っている、そしてイヌピーのことも知っているという脅しだろう。
これからも御贔屓に、と流暢な日本語で握手を求められた。食えない爺だった。
握手をしながら片手ではその手を切り落とすための刀を握りしめているのが大陸流だ。
関東卍會として動くようになって、金の使い方も派手になった。兵隊は金がかかるし、ましてやチンピラどもは鬱憤が溜まればどこぞになびきかねない。
1621やめろ、そっちへ行くな。
「ねぇ、ココ君――」
やめてくれ。
君は冥銭を稼いでいるんだね。
そう宣ったのは情報源の一つだった、大陸系の占い師の爺だった。
死者があの世で困らないように、弔いのために燃やす金。
赤音さんのことを知っている、そしてイヌピーのことも知っているという脅しだろう。
これからも御贔屓に、と流暢な日本語で握手を求められた。食えない爺だった。
握手をしながら片手ではその手を切り落とすための刀を握りしめているのが大陸流だ。
関東卍會として動くようになって、金の使い方も派手になった。兵隊は金がかかるし、ましてやチンピラどもは鬱憤が溜まればどこぞになびきかねない。
雨月ゆづり
DONEマヨイのピアスが性癖に刺さるという、ただそれだけの動機で書き始めた掌編です。かなり短め。
ピアス「あれ、マヨちゃんこんなところにピアスの穴開けてたっけ」
マヨイのドラマの撮影が始まったり、ニキも全国ツアーが始まったりしてしばらく会えない日が続いた後。久しぶりのデートをして、夕食を済ませてから一緒に椎名家に帰って来て、ニキは気が付いた。
「お仕事で必要だったので開けましたぁ。ドラマの時、ピアスつけていたの気が付きませんでしたか?」
「いやぁ……まさか本当に開けてるとは思わなくて。マグネットピアスとか、ぱっと見普通のピアスに見えるアクセサリーもあるんで、そういうのつけてると思ってたっす」
耳の上の部分の軟骨に、塞がりかけたピアスホールがある。マヨイの髪は長くて耳が隠れがちであること、そして今日は特に、出かけていた日中はほぼずっと変装用につばの広い帽子を被っていたから、気が付かなかった。
1661マヨイのドラマの撮影が始まったり、ニキも全国ツアーが始まったりしてしばらく会えない日が続いた後。久しぶりのデートをして、夕食を済ませてから一緒に椎名家に帰って来て、ニキは気が付いた。
「お仕事で必要だったので開けましたぁ。ドラマの時、ピアスつけていたの気が付きませんでしたか?」
「いやぁ……まさか本当に開けてるとは思わなくて。マグネットピアスとか、ぱっと見普通のピアスに見えるアクセサリーもあるんで、そういうのつけてると思ってたっす」
耳の上の部分の軟骨に、塞がりかけたピアスホールがある。マヨイの髪は長くて耳が隠れがちであること、そして今日は特に、出かけていた日中はほぼずっと変装用につばの広い帽子を被っていたから、気が付かなかった。
かほる(輝海)
DONEシティーハンター冴羽獠×槇村香
月見をする獠の独白
窓の月 連日に渡る寝苦しい熱帯夜が、少しずつ遠ざかり始めた九月。特に飲み歩く用事もなく、リビングへ顔を出せば、出窓に見慣れないものを見つけた。
「ん……?」
近寄って見ると、出窓の床板に置かれた平皿の上へ、白玉団子が積み上げられていた。きっちりと三角錐に積まれた、その団子。俺は窓の外へ目を遣った。澄んだ夜空に浮かんでいたのは、目の前にある団子のような、真っ白で真ん丸な月だった。そうか。今夜は中秋の名月だったか。月明かりが眩しく思え、俺は思わず目を細めた――。
もともと、月は好きじゃなかった。見る時間と形によっては、まるで血のように紅く染まる。自分の身体まで紅く染められているようで、ガキの頃は紅い月が不気味でしょうがなかった。それだけじゃない。鬱蒼としたジャングルに身を潜め、いくら隠れようとしても、月は俺を照らそうとする。もちろん、月影ができるぐらい辺りを煌々と照らす満月は、一番嫌いだった。今でも、路地を行くときは、月から逃げるように影を選んで歩く。俺にとっちゃ、暗いほうが居心地がよかったんだ。
951「ん……?」
近寄って見ると、出窓の床板に置かれた平皿の上へ、白玉団子が積み上げられていた。きっちりと三角錐に積まれた、その団子。俺は窓の外へ目を遣った。澄んだ夜空に浮かんでいたのは、目の前にある団子のような、真っ白で真ん丸な月だった。そうか。今夜は中秋の名月だったか。月明かりが眩しく思え、俺は思わず目を細めた――。
もともと、月は好きじゃなかった。見る時間と形によっては、まるで血のように紅く染まる。自分の身体まで紅く染められているようで、ガキの頃は紅い月が不気味でしょうがなかった。それだけじゃない。鬱蒼としたジャングルに身を潜め、いくら隠れようとしても、月は俺を照らそうとする。もちろん、月影ができるぐらい辺りを煌々と照らす満月は、一番嫌いだった。今でも、路地を行くときは、月から逃げるように影を選んで歩く。俺にとっちゃ、暗いほうが居心地がよかったんだ。
はなねこ
DONEアクセスありがとうございます!こちらはおそらく数年後設定、周りから「早くつき合えよ」と思われてる程度の距離感のみちまゆ掌編です(めちゃくちゃ短くてごめんなさいっ!)
※パスワードは新刊メッセージフォームをご参照ください。 1043