明治
domaindeep
MOURNING明治初めの現役育手sで情報漏洩暴露を書きたかったけど、前振り長すぎて止めた奴。この時点で5000って進まない、進まない育手の情報漏洩書きたかったらしい 隻腕の育手がその兄弟に出会ったのは、雪も解けぬ春先だった。
特に春先は弟子入りが多い。冬の夜長に鬼に襲われた後、あてどもなく流離って、運良く生きていれば人里離れたこの場所に辿り着く。そしてこの、難のある育手の元でも、子供達は好奇心を抑えられず、新しい弟弟子が来る度に揃って顔を見せる、この時もそうだった。
「……貴方が、鬼狩りと聞きました」
そう言ったのは青年の方で、即座に育手を失望させた。どう見ても十代後半、下手をすれば二十だろう、鬼殺隊を始めるにはトウが立ちすぎている。顔立ちも今まで見てきた中でも飛び抜けて優しい作りで、心根もそうだと一目見て分かる青年が、到底厳しい鬼殺の任に堪えうるとは思えない。
5360特に春先は弟子入りが多い。冬の夜長に鬼に襲われた後、あてどもなく流離って、運良く生きていれば人里離れたこの場所に辿り着く。そしてこの、難のある育手の元でも、子供達は好奇心を抑えられず、新しい弟弟子が来る度に揃って顔を見せる、この時もそうだった。
「……貴方が、鬼狩りと聞きました」
そう言ったのは青年の方で、即座に育手を失望させた。どう見ても十代後半、下手をすれば二十だろう、鬼殺隊を始めるにはトウが立ちすぎている。顔立ちも今まで見てきた中でも飛び抜けて優しい作りで、心根もそうだと一目見て分かる青年が、到底厳しい鬼殺の任に堪えうるとは思えない。
コルテナ
DONE勇尾の日によせて。現パロ勇尾です。薄暗い。明治の記憶がある勇尾、ということでこれだけでも読めなくはないですが、以前に書いた記憶あり勇尾シリーズ(『夢のあと』~『祝福のあとさき』)の後日談です。企画ものなのに単体でなくてすみません……。ひとりでも、 これは、夢だ。途中でわかっていたのに、それでも止められなくて、顔がぐしゃぐしゃに歪むのがわかって、息が苦しくなって、ひたすらに何かをまくしたてて、目の前の兄の顔がよく見えなくて。
突然意識が覚醒する。
「勇作さん?」
兄の顔。現実の。真っ黒な瞳孔を微かに縮めて、こちらを伺っている。自分を、見てくれている。
息を吐いた。知らぬうちに、息を詰めていたらしい。一呼吸おいて、感覚が覚醒する。背中が汗でぬれて気持ちが悪い。口の中は粘ついているくせに、喉はひどく渇いている。
「……俺は、何かを、言っていましたか」
おそるおそる問う。兄の表情からして、口に出してはいないはずだったが、それでも聞きたくて。
「……意味のあることばは、なにも。うなされていたのは、わかりましたが」
1946突然意識が覚醒する。
「勇作さん?」
兄の顔。現実の。真っ黒な瞳孔を微かに縮めて、こちらを伺っている。自分を、見てくれている。
息を吐いた。知らぬうちに、息を詰めていたらしい。一呼吸おいて、感覚が覚醒する。背中が汗でぬれて気持ちが悪い。口の中は粘ついているくせに、喉はひどく渇いている。
「……俺は、何かを、言っていましたか」
おそるおそる問う。兄の表情からして、口に出してはいないはずだったが、それでも聞きたくて。
「……意味のあることばは、なにも。うなされていたのは、わかりましたが」
OonikuO
DONEロナルドが催眠によって毎日解釈違いムーヴをし続けるお話しの合同紙です!明治さんとの!ワーイ⋯の、私担当分の一部展示です
通販👉https://www.melonbooks.co.jp/fromagee/fromagee/detail/detail.php?product_id=1569270 6
ikasoumen11
DOODLE尾勇、明治軸。間に合え尾勇の日。
ちょっと流血
気の迷い「危ないっ…!ゆうさくっ…!!」
身を、引き寄せられる。兄は顎と両腕に引き寄せた身体を包み、その頭を胸に抱え、木と木の隙間、倒れる木材と同じ方向に身を投げた。
轟音を響かせて、次々木材が倒れていく。
非番の尾形に、これまた非番だった花沢少尉。
被ってると聞いて、花飛ばしながら追いかけてくる弟をどのタイミングで撒こうかとしていた矢先だった。兵舎ではもはやなじみの光景、誰も止めはしない。
「昼飯ご一緒しませんか!あ、夜酒のみに行きますか!?買い物なら付き合います!荷物お持ちしますよ!兄様っ」
「結構ですお断りします、今日はどこにも行きません。兵舎に籠って誰とも会わない予定です。」
「せっかくいい天気ですし、甘味とか食べに行きませんか!?」
2495身を、引き寄せられる。兄は顎と両腕に引き寄せた身体を包み、その頭を胸に抱え、木と木の隙間、倒れる木材と同じ方向に身を投げた。
轟音を響かせて、次々木材が倒れていく。
非番の尾形に、これまた非番だった花沢少尉。
被ってると聞いて、花飛ばしながら追いかけてくる弟をどのタイミングで撒こうかとしていた矢先だった。兵舎ではもはやなじみの光景、誰も止めはしない。
「昼飯ご一緒しませんか!あ、夜酒のみに行きますか!?買い物なら付き合います!荷物お持ちしますよ!兄様っ」
「結構ですお断りします、今日はどこにも行きません。兵舎に籠って誰とも会わない予定です。」
「せっかくいい天気ですし、甘味とか食べに行きませんか!?」
rouou_oh
DONE令和を生きてた現代っ子が明治にトリップして男装するも執着され愛憎渦巻く第七師団の中心人物にされる話です。※トリップ ※男装あり ※序章 ※今後エロばっかりになります ※男所帯なので仕方がないね ※○○が名字、△△が名前(変換できずにすみません) 4612フジサキタケト
DOODLE1897年(明治30年)のこの日、イギリスの細菌学者ロナルド・ロス(1857~1932年)が、羽斑蚊(ハマダラカ)類の蚊の胃の中からマラリアの原虫を発見した。後にロス氏はノーベル生理賞・医学賞を手にしたらしいよ!せっかく縁側で蛍の鑑賞していても蚊がいちゃ台無しだよ!!蚊取り線香!!東京でも多摩地域の一部では蛍が見られるらしいよyomoya_32
DOODLEキスする月鯉(明治軸)接吻 二人で行った初詣の帰り道。全くひとけのない瑞垣の外で、鯉登少尉殿と初めて接吻をした。
賑わいを遠く感じながらゆく道すがら、隣を歩いていた彼がふいと立ち止まった。黙って私の肩を握りしめる指先の力がやけに強くて、見上げた顔は思うより近くにあった。
「月島……」
白く見える息が顔にかかる。新年特有の静謐な、冷たい夜風に、温く酒精の香りが混ざっていた。さきほど境内で振る舞われていた御神酒を飲んだからだ。そんな少尉の吐息が心地良くて、思わず知らず強張っていたらしい身体がふっと、緩んだ。
「はい」
「口を吸ってもいいか?」
表情は変わらなかったと思う。が、瞳孔が開いたような感覚はあった。
「はい」
──目を瞑ってやるべきだろうか。そう逡巡するうちに、まぶたを伏せた少尉の顔が迫っていた。上から顔を押し付ける体で、むにゅ、と柔らかく湿った唇がやや遅れて押し当てられる感覚がした。
1464賑わいを遠く感じながらゆく道すがら、隣を歩いていた彼がふいと立ち止まった。黙って私の肩を握りしめる指先の力がやけに強くて、見上げた顔は思うより近くにあった。
「月島……」
白く見える息が顔にかかる。新年特有の静謐な、冷たい夜風に、温く酒精の香りが混ざっていた。さきほど境内で振る舞われていた御神酒を飲んだからだ。そんな少尉の吐息が心地良くて、思わず知らず強張っていたらしい身体がふっと、緩んだ。
「はい」
「口を吸ってもいいか?」
表情は変わらなかったと思う。が、瞳孔が開いたような感覚はあった。
「はい」
──目を瞑ってやるべきだろうか。そう逡巡するうちに、まぶたを伏せた少尉の顔が迫っていた。上から顔を押し付ける体で、むにゅ、と柔らかく湿った唇がやや遅れて押し当てられる感覚がした。
自由電子
MOURNINGpixivに載せるか迷ったのでこちらに供養。BのL初めて書きました。
明治時空ですが壮年です。お気を付けください。
某国宝の屏風があるお寺の庭で考えたお話ですので、お庭のイメージはそこのお寺の中庭です。 12
は ろ
MEMOネタ🎌3・花火とか月とかを二人で眺める極東(の背中)in縁側←盃交わしたりしてるとなお良き
・↑を眺めてる韓香湾(の背中)←呑み会中とか
・明治モダン/大正ロマン/昭和レトロ/平成ポップな祖国
・国風文化の祖国←十二単とか着てほし
・コンテンツ産業!な菊勇洙
・松竹梅とぁじぁ
・レトロ(和洋折衷)な湾
・晴れ着姿の湾←仕立ててやり遂げた顔の菊(ドヤ
✅中立兄妹
・西ロマ
koioto_rz
DONE折本ネップリ~8/16 0時までできます😌
ユーザー番号間違ってたかもしれない〜!ごめんなさい!
①シイラ
現パロ、記憶あり
海がトラウマとなってしまって定期的に吐いてしまう鯉登くんの話
②タンザナイト
現パロ
心理カウンセラー鶴見×海が怖い鯉登
③サイネリア
明治
初夜前(支部と文章少し変えました) 15
よぞら
DONE当家の夢主ちゃん、こういう顔だったら良いなぁという妄想。後ろで適当に結ってるけど、まとめきれない髪が溢れちゃってる。現パロ魔法少女版(※魂が同じだと良いなぁと思っている)も顔ほぼ同じだけど㍾より戦えそうというか現代っ子そうなイメージ。魔法少女の服むりワカラナイ……あずきさん制作のお衣装が可愛すぎた……!あちらを元に描こうと頑張ったけどコレが限界だっtとろり
DONE門キラ このツイートを元に漫画にしたやhttps://twitter.com/toro_yadayo/status/1543868548598349824?s=21&t=mtjqEpiNFmMd2PImSNPdtQ
明治だとセックスも性交も言わないと思いますが読んで伝わりやすいのがやっぱ「せ」だと思ったので突っ走りました…
でもなんかだんだん…キラぴこれくらいなら読める気がしてきたな… 4
sagami_tu_ka103
DONE都々逸ネタ壱:有名な都々逸で。本当は鬼→鴉ですが。私が妄想している煉獄家ご先祖様捏造🔥は江戸時代中期頃としているので、都々逸は江戸時代末期からなので時代は合ってません😂お布団は特注品💴枕はこの時代の枕ではないです😅都々逸ネタ弐:お店でテーブルとイスは明治になってかららしいです。時代劇は絵面的にあの演出ってことね。知らなかった🤔
都々逸ネタ参:一途な人なんです 3
ayashiku_naiyoo
DONE〜明治政府育成ゲーム〜いよいよ大阪会議編に突入!
果たして両者の思いは通じるのか!?
イベント期間 1875年2月11日
▽今回のガチャピックアップは…
☆5 [私の話も聞いて下さい] 木戸孝允
☆4 [貴方が必要なんです] 大久保利通
▽イベント報酬
☆4 [議会政治の導入を] 板垣退助 2
byooooncut
DONE※ダイカとモブしか出てこない※相変わらず能力や過去についての捏造や妄想が多大に含まれるのでなんでも許せる人だけ読んで下さい
※歴史考証とかそういうのは石にくくりつけて海に沈めてきました
いつの時代の話かはわかりませんが多分本編(明治)よりはけっこう昔です
※血がいっぱい出ます(モブの
※腕とかが吹っ飛んだりします(モブの)
※ダイカは一滴も血を流しません 11
鴫野江 Kea 洛杜
MEMO擬人化 庭漆中国原産で日本には明治期に渡来。別名神樹。街路樹や公園樹、養蚕目的で栽培されたが、のちに世界各地で野生化。地下茎を使用した驚異的な増殖力やアレロパシー効果を持つため、侵略的外来種と見做され駆除の対象となることもある。
tokarevsuzuki
DONE5/29開催🔥さんwebオンリー「緋赫の心」参加作品。「Flowers of Himself 1」の続きの明治時代の煉おばパラレル小説です。(1話目もポイピクで読めます)*注意事項をご確認の上ご覧下さい。
Flowers of Himself 2*注意事項
*この作品では最終的に伊黒さんが煉獄さんを置いて列車に轢かれます。2話目から少しずつ不穏な空気になっています(人死にあります)のでオチや鬱展開が無理な方はご注意下さい。
*煉獄さん六歳、伊黒さん七歳でしたが二人とも途中で三年生に進級しています。
*最後の方で伊黒家の女性達が登場。不穏です。
*3章で終わるつもりでしたが4章になりそうです。続きも頑張りたいです。
花曇りの土曜の午後、障子戸を開け放った部屋に鋏の刃が擦れる音が鳴っている。
慎重に鋏を操っているのは瑠火で、置物のように硬直して髪を切られているのは小芭内だ。
杏寿郎は二人の背後で千寿郎を抱き抱えながら、無惨な状態だった黒髪が少しずつ整えられていくのを見守っている。
6651*この作品では最終的に伊黒さんが煉獄さんを置いて列車に轢かれます。2話目から少しずつ不穏な空気になっています(人死にあります)のでオチや鬱展開が無理な方はご注意下さい。
*煉獄さん六歳、伊黒さん七歳でしたが二人とも途中で三年生に進級しています。
*最後の方で伊黒家の女性達が登場。不穏です。
*3章で終わるつもりでしたが4章になりそうです。続きも頑張りたいです。
花曇りの土曜の午後、障子戸を開け放った部屋に鋏の刃が擦れる音が鳴っている。
慎重に鋏を操っているのは瑠火で、置物のように硬直して髪を切られているのは小芭内だ。
杏寿郎は二人の背後で千寿郎を抱き抱えながら、無惨な状態だった黒髪が少しずつ整えられていくのを見守っている。
TaigaTorazo
DONE・vsr夢・明治軸
ヴァシリにタイタニックしてもらった 第3話「…………」
「…………」
死神にでも腕をつかまれたのではないかと恐る恐る振り向いた。
するとそこには、見慣れぬ出立ちをした外国の男性が私の腕をしっかりとつかんでいた。
父の着ていた軍服とは全く違うが、それでも軍人の娘として、この男性が兵士であることがわかった。
鋭い眼光をした青い目。
だけど何故か怖くはなく、むしろどこか暖かい何かを感じさせるような眼差しを私に向けていた。
そしてどこか高尚な雰囲気を彼は纏っていた。
欄干を挟んで私と彼は見つめ合っていた。
一瞬だったのか、長い時間だったのかはよくわからない。
あまりにも予期せぬ人物の登場に、私はついさっきまで自分が海に飛び込もうとしていたことを忘れていた。
靴も履かずに、足袋のままでいたことも忘れていた。
8343「…………」
死神にでも腕をつかまれたのではないかと恐る恐る振り向いた。
するとそこには、見慣れぬ出立ちをした外国の男性が私の腕をしっかりとつかんでいた。
父の着ていた軍服とは全く違うが、それでも軍人の娘として、この男性が兵士であることがわかった。
鋭い眼光をした青い目。
だけど何故か怖くはなく、むしろどこか暖かい何かを感じさせるような眼差しを私に向けていた。
そしてどこか高尚な雰囲気を彼は纏っていた。
欄干を挟んで私と彼は見つめ合っていた。
一瞬だったのか、長い時間だったのかはよくわからない。
あまりにも予期せぬ人物の登場に、私はついさっきまで自分が海に飛び込もうとしていたことを忘れていた。
靴も履かずに、足袋のままでいたことも忘れていた。
TaigaTorazo
DONE・vsr夢・明治軸
ヴァシリにタイタニックしてもらった 第2話「Ты в порядке, Дион(絵がお上手ですね)」
不意にロシア語で話しかけられ、思わず振り向くと、身なりの良い、私よりわずかに年若な男が立っていた。
ユリカモメはどこかに飛んでいった。
セルゲイ・エリセーエフ(Сергей Елисеев)。
サンクトペテルブルク出身。
ロシアの高級食料品店業者「エリセーエフ商会」を営む大富豪の家の次男として生まれる。
『カラマーゾフの兄弟』、『アンナ・カレーニナ』の中でもエリセーエフの店の商品が描写されている。
1917年のロシア革命によってエリセーエフ家は全てを失い、政府に店を接収され「国営食料品第1号店」とされたが、人々は「エリセーエフの店」と呼び続けた。
7441不意にロシア語で話しかけられ、思わず振り向くと、身なりの良い、私よりわずかに年若な男が立っていた。
ユリカモメはどこかに飛んでいった。
セルゲイ・エリセーエフ(Сергей Елисеев)。
サンクトペテルブルク出身。
ロシアの高級食料品店業者「エリセーエフ商会」を営む大富豪の家の次男として生まれる。
『カラマーゾフの兄弟』、『アンナ・カレーニナ』の中でもエリセーエフの店の商品が描写されている。
1917年のロシア革命によってエリセーエフ家は全てを失い、政府に店を接収され「国営食料品第1号店」とされたが、人々は「エリセーエフの店」と呼び続けた。
TaigaTorazo
DONE・vsr夢・明治軸
ヴァシリにタイタニックしてもらった 第1話『ーーへ
ご婚約おめでとう。
とうとう同窓の中で未だ嫁いでいないのは私だけになってしまったみたいね。
貴方が東京じゃなくて北海道にいるって聞いたから、最初は驚いたわ。しかも、北海道にお嫁に行くのかと思いきや、アメリカでお式をあげるって聞いてもっとビックリよ!
きっと素敵なお式になるわ。
貴方の花嫁姿、綺麗でしょうね。
外国での新婚生活は不安なこともあるかもしれないけど、聡明な貴方ならきっと大丈夫よ。
もし結婚生活が嫌になったら、日本に帰ってらっしゃいね。その時は私の家に遊びにいらっしゃい。いつでも大歓迎よ。
…嫁入り前の貴方にこんなことを言うのも憚られるかもしれないけど、本当の事を言うと、貴方は今の時代の日本の男には勿体ない方だと思うわ。聡明で、なんでもお出来になって、それなのにちっとも偉そうにせずに、いつも穏やかで…。それに、特に外国語に長けていらっしゃるから、外務省なんかに勤めたら良いんじゃないかとすら思うわ。
4558ご婚約おめでとう。
とうとう同窓の中で未だ嫁いでいないのは私だけになってしまったみたいね。
貴方が東京じゃなくて北海道にいるって聞いたから、最初は驚いたわ。しかも、北海道にお嫁に行くのかと思いきや、アメリカでお式をあげるって聞いてもっとビックリよ!
きっと素敵なお式になるわ。
貴方の花嫁姿、綺麗でしょうね。
外国での新婚生活は不安なこともあるかもしれないけど、聡明な貴方ならきっと大丈夫よ。
もし結婚生活が嫌になったら、日本に帰ってらっしゃいね。その時は私の家に遊びにいらっしゃい。いつでも大歓迎よ。
…嫁入り前の貴方にこんなことを言うのも憚られるかもしれないけど、本当の事を言うと、貴方は今の時代の日本の男には勿体ない方だと思うわ。聡明で、なんでもお出来になって、それなのにちっとも偉そうにせずに、いつも穏やかで…。それに、特に外国語に長けていらっしゃるから、外務省なんかに勤めたら良いんじゃないかとすら思うわ。
しんべえ
DONEリメショ雨彦×鬼翔真の鬼ショタ雨華小説。二話目。時代設定は明治後期。
ほんのりエロ。
狐に嫁入り 弍桜井市巻向に、御綱祭りという奇祭がある。
五穀豊穣、子孫繁栄を祈る神事で、決して荘厳なものではなく、田遊び祭りである。
毎年ではないが、人手が足りないときは、父と共に手伝いや片付けに来ていた。今年は声が掛かった。
雨彦はこの祭りが苦手である。
当日。如月らしい、寒々しい灰色の空の下。今日は空気が一際冷たい。
二十人は居るであろう、酒の入った男達に担がれた大きな「雄綱」が、「雌綱」の待つ神社へ向かう。
雄雌は藁でこさえられた巨大な性器であり、これを見ただけでも、年頃の少年はげんなりとしてしまう。
前々日も、出発地の神社近くの広い納屋で、地元民らに混じり父と共に雄綱作りを手伝った。
父には昔馴染もおり、来たときは周りと楽しげであるが、雨彦は、大勢で和気藹々と男根をこさえるという状況に、無心を決め込み藁を纏めていた。
7015五穀豊穣、子孫繁栄を祈る神事で、決して荘厳なものではなく、田遊び祭りである。
毎年ではないが、人手が足りないときは、父と共に手伝いや片付けに来ていた。今年は声が掛かった。
雨彦はこの祭りが苦手である。
当日。如月らしい、寒々しい灰色の空の下。今日は空気が一際冷たい。
二十人は居るであろう、酒の入った男達に担がれた大きな「雄綱」が、「雌綱」の待つ神社へ向かう。
雄雌は藁でこさえられた巨大な性器であり、これを見ただけでも、年頃の少年はげんなりとしてしまう。
前々日も、出発地の神社近くの広い納屋で、地元民らに混じり父と共に雄綱作りを手伝った。
父には昔馴染もおり、来たときは周りと楽しげであるが、雨彦は、大勢で和気藹々と男根をこさえるという状況に、無心を決め込み藁を纏めていた。
しんべえ
DONEリメショ雨彦×鬼翔真の妄想鬼ショタ雨華小説。一話目。時代設定は明治後期。
ふんわりエロ表現あり。
続きます←
狐に嫁入り 壱「おキツネちゃん」
と、嫁から呼ばれる事にも、慣れてきた。
鼻がかった甘い声で呼び掛けられるのは、いつだって心地好い。
「寒いんでしょ?こっち来な」
新婚らしく二つの布団をぴたりとくっ付けてはいるが、身を寄せ合っては、いない。
弥生の夜はまだ冷える。先ほどから布団の中で身動ぎしていた雨彦は、ひょこ、と掛け布団から顔を出した。
藤紫色の瞳が、暗がりの中で光っている。
「ほら」
隣の布団で横になっている嫁......翔真が自分の布団を気持ち捲り、招く。
相手が寝巻きを着ていることに、雨彦は安心した。
同居してこの方、日々色仕掛けしてくるので、いなす事にも大分慣れたが、それでも、十代半ばの少年にとって刺激が強すぎる時もあった。
6808と、嫁から呼ばれる事にも、慣れてきた。
鼻がかった甘い声で呼び掛けられるのは、いつだって心地好い。
「寒いんでしょ?こっち来な」
新婚らしく二つの布団をぴたりとくっ付けてはいるが、身を寄せ合っては、いない。
弥生の夜はまだ冷える。先ほどから布団の中で身動ぎしていた雨彦は、ひょこ、と掛け布団から顔を出した。
藤紫色の瞳が、暗がりの中で光っている。
「ほら」
隣の布団で横になっている嫁......翔真が自分の布団を気持ち捲り、招く。
相手が寝巻きを着ていることに、雨彦は安心した。
同居してこの方、日々色仕掛けしてくるので、いなす事にも大分慣れたが、それでも、十代半ばの少年にとって刺激が強すぎる時もあった。