独白
kei_shi28
DONE!注意!ヒュンが魔王軍時代に擬似結婚していたという設定があります。
冒頭から暫く、相手のモブ魔族の女性の独白です。
苦手な方は避けて下さい。
思い出 疑似結婚だから、見せかけで良いと父は言ったわ。相手の男は直ぐに戦場に駆り出されるからその間だけで良いって。
父はそこそこ有名で、我が家は格式の高い家柄で通っているので私が選ばれたのね。
相手は不死騎団長だっていうから私に釣り合うと思ってすぐ承知したわ。どうやら軍団長としての箔をつける為に、とりあえず所帯持ちにされたみたい。
「ヒュンケルだ。短い間だがよろしく頼む」
彼はとても礼儀正しく挨拶したし、顔は私の好みだった。でも……でも!!人間よ!?ありえない。
「言っておくけど、セックスはしないわ。人間はお断りよ」
「ああ。そういうものは本当に愛する男の為に取っておいてくれ」
今まで寄ってきた男は身体目当てばかりだったけど、彼は本当に指一本触れてこないの。
1826父はそこそこ有名で、我が家は格式の高い家柄で通っているので私が選ばれたのね。
相手は不死騎団長だっていうから私に釣り合うと思ってすぐ承知したわ。どうやら軍団長としての箔をつける為に、とりあえず所帯持ちにされたみたい。
「ヒュンケルだ。短い間だがよろしく頼む」
彼はとても礼儀正しく挨拶したし、顔は私の好みだった。でも……でも!!人間よ!?ありえない。
「言っておくけど、セックスはしないわ。人間はお断りよ」
「ああ。そういうものは本当に愛する男の為に取っておいてくれ」
今まで寄ってきた男は身体目当てばかりだったけど、彼は本当に指一本触れてこないの。
fukubei_rkgk
DONE【映画程度のグロあり】パパ上がおかしくなっていくのを見つめ、「ありのままの貴方でいいのに」と悲しんでいたファンもいたんじゃないかな、という発想から。のはずだったのに、1ミリもパッパのこと理解してないファンの独白になりました。文字数多すぎて漫画というか挿絵付きの文章です。 5
lily__0218
DONE楚晩寧お誕生日SS①とある八月九日の懐罪大師のお話。
※二哈241章までのネタバレを大いに含みます。
※燃晩要素はほとんどない懐罪のエンドレス独白です。
献花 白の衣装は繊維の隙間に夏のにおいを含んでいた。一着を手に取って丁寧に畳み、もともと仕舞われていた場所に戻していく。いくばくかそれを繰り返し自分の左横にあった白い山がなくなると、懐罪は細く長い息をふうと吐き出した。
顔を上げて周囲に視線を巡らせる。懐罪の手によってすっきりと整えられた水榭内は、薄墨を刷いたような闇にその輪郭を溶かしていた。窓の向こうに見える空は燃えるような赤と濡れたような紫を滲ませ、時おり群鳥の影が横切っていく。もうじき黄昏が夜を連れてくるだろう。
朝から気も漫ろな一日であった、と緩慢に腰を上げながら懐罪は思う。
今しがた終えた「楚晩寧の衣装に風を通す」という作業も彼の気を紛らわせる一助とならなかった。空いた時間を水榭内の掃除に没頭することで埋めようとしても、楚晩寧の生活の痕跡を見つけるたびちくりと心臓が痛んで手が止まる。高僧などと呼ばれる自分を馬鹿々々しいと思うほど、毎年この時期になると懐罪の神経は鋭敏になった。忘れたことなど一日もない、かつての罪が記憶の表層に浮かび上がってくるからだろう。
3879顔を上げて周囲に視線を巡らせる。懐罪の手によってすっきりと整えられた水榭内は、薄墨を刷いたような闇にその輪郭を溶かしていた。窓の向こうに見える空は燃えるような赤と濡れたような紫を滲ませ、時おり群鳥の影が横切っていく。もうじき黄昏が夜を連れてくるだろう。
朝から気も漫ろな一日であった、と緩慢に腰を上げながら懐罪は思う。
今しがた終えた「楚晩寧の衣装に風を通す」という作業も彼の気を紛らわせる一助とならなかった。空いた時間を水榭内の掃除に没頭することで埋めようとしても、楚晩寧の生活の痕跡を見つけるたびちくりと心臓が痛んで手が止まる。高僧などと呼ばれる自分を馬鹿々々しいと思うほど、毎年この時期になると懐罪の神経は鋭敏になった。忘れたことなど一日もない、かつての罪が記憶の表層に浮かび上がってくるからだろう。
③@PgpgBlackice
DONEネオの死後、雷の独白雷毎夜淡い期待を胸に抱き
冷えた寝床に身を沈ませる。
体温を奪い温もるシーツに
ほんの少しだけ心を晒す。
数刻せずに意識は水面下
甘い夢に瞼を落とす。
何度朝日が昇っても
彼の寝床は冷えたまま。
---------------------------------------
例えば夕方帰宅したときだったり。
夜寝る前のふとした時間だったり。
その事実は存在を主張してくる。
彼はもう
どこにもいないのだ。
といってもそんなこと受け入れられるはずもなく、少し埃を払う程度で、彼の私物は彼が家を出た日のままにしている。
まるで時を止めているように。
とても几帳面な人だった。
彼はいつも壁に向かって丸まって寝ていて、
目が覚めてしばらくすると、一度伸びをする。
1039冷えた寝床に身を沈ませる。
体温を奪い温もるシーツに
ほんの少しだけ心を晒す。
数刻せずに意識は水面下
甘い夢に瞼を落とす。
何度朝日が昇っても
彼の寝床は冷えたまま。
---------------------------------------
例えば夕方帰宅したときだったり。
夜寝る前のふとした時間だったり。
その事実は存在を主張してくる。
彼はもう
どこにもいないのだ。
といってもそんなこと受け入れられるはずもなく、少し埃を払う程度で、彼の私物は彼が家を出た日のままにしている。
まるで時を止めているように。
とても几帳面な人だった。
彼はいつも壁に向かって丸まって寝ていて、
目が覚めてしばらくすると、一度伸びをする。
Ml_tyainu
DONE俺ミコ独白の0909小説暴力表現あり。僕ミコになりたかったけど出来なかったからとりまボコリに行こうって話。
AIノベリストくんとの共同作!やったな!(肩くみ)
俺鏡に映る顔を見る。
そこには寝起きでシャツと短パンというラフな格好の榧野尊が写っていた。
「(これはミコトじゃない。)」
睨みつけるような視線、不機嫌そうな唇、同じパーツであるはずなのにあまりに違うそれに眉間の皺が増えさらに理想から遠のいていく。
鏡の横に置いていたカメラに手を伸ばして中身を確認する。
そこに映るミコトの顔を確認する。
眠そうな顔、疲れている顔、何かに怒ってる顔、泣きそうな顔、沢山の彼が映っている。
「(最近本当に疲れてるな…)」
求めた表情が出てこなかったため、カメラを置いて鏡を見直す。
「(たしかミコトの笑顔は…)」
記憶の合間をぬって彼の笑顔を呼び起こすし、再現を試みる。
口角を上げる。しかし上げすぎてはいけない。目はしっかり開き相手を見るように。そう意識するよう両手で頬を押さえながら表情を作っていく。
1985そこには寝起きでシャツと短パンというラフな格好の榧野尊が写っていた。
「(これはミコトじゃない。)」
睨みつけるような視線、不機嫌そうな唇、同じパーツであるはずなのにあまりに違うそれに眉間の皺が増えさらに理想から遠のいていく。
鏡の横に置いていたカメラに手を伸ばして中身を確認する。
そこに映るミコトの顔を確認する。
眠そうな顔、疲れている顔、何かに怒ってる顔、泣きそうな顔、沢山の彼が映っている。
「(最近本当に疲れてるな…)」
求めた表情が出てこなかったため、カメラを置いて鏡を見直す。
「(たしかミコトの笑顔は…)」
記憶の合間をぬって彼の笑顔を呼び起こすし、再現を試みる。
口角を上げる。しかし上げすぎてはいけない。目はしっかり開き相手を見るように。そう意識するよう両手で頬を押さえながら表情を作っていく。
pluto__iv
MENU無惨受愛展示小説リンク集🌟は無惨様の解釈の割合が多めの話です。オススメ
『落椿』: 潔い死についての会話から無惨様の過去に触れる話。ちょっと暴力描写あります。うっかり無惨様の激情に触れたい人向け
https://poipiku.com/1791508/4059890.html
『花見』: お花見と太陽を克服する気概の話。陽光を恐れる無惨様を励ましたい人向け
https://poipiku.com/1791508/4124840.html
🌟『沈思』: 琥鴞くんが無惨様を撫でながら色々考える話。こきょむざを知るのにオススメ!
https://poipiku.com/1791508/4266440.html
『病苦』: 無惨様の生前の苦しみの回想と、これからの話。人間無惨様の苦悩に思いを馳せたい人向け
https://poipiku.com/1791508/4473502.html
🌟『憧月』: 琥鴞くん視点の独白。無惨様の強さを讃えて危うさを心配する人向け
https://poipiku.com/1791508/5346322.html
『彼岸』: 原作最終巻読了後に書いた三途の川とこきょむざの話。本編終了後無惨様を労いたい人向け
https://poipiku.com/1791508/5386174.html
『羽化』: 人間琥鴞くんに出奔を唆す無惨様の話。背徳的で甘美な未来への想像を喚起させて道を踏み外させる無惨様を見たい人向け
https://poipiku.com/1791508/6625326.html
🌟『覗淵』: 死へのトラウマが再発した無惨様を宥める琥鴞くんの話。ちょっと暴力表現あります。浅草路地裏無惨様の恐怖心に感じるところがあった人向け
https://poipiku.com/1791508/6792989.html
『啼梟』: 琥鴞くんの利用価値を喜ぶ無惨様の話。実用主義の無惨様がときめいてるところを見たい人向け
https://poipiku.com/1791508/6868556.html
ゆ!ま!
DONE🌊👔の関係について。2人がどうやって始まってどうやって終わったのか。👔の独白。「恋」―――
その日は週末で、僕は仕事終わりに一旦帰宅して簡単に家事を済ませてからスハの家へ向かった。休日を共に過ごすことも、週末に互いの家を訪れることも当たり前のようになりつつある頃だった。
「夜にお菓子を食べなくなったね」
それは、恐らく何の意図もなく、ただ何気なく思いついて言われた一言だった。しかしそれが「お前は変わってしまったね」という意味にしか受け取れなくなっていた僕は、どうしようもなく悲しい気持ちになった。
「子供じゃないから」
おどけて返したが、スハの方は初めから何一つ変わらない。なんで?そんなのは決まっている。
自分だけが自分じゃなくなっていくのはこんなにも苦しい。飲み飲んだ言葉はもうずっと行き場をなくしていた。
1899その日は週末で、僕は仕事終わりに一旦帰宅して簡単に家事を済ませてからスハの家へ向かった。休日を共に過ごすことも、週末に互いの家を訪れることも当たり前のようになりつつある頃だった。
「夜にお菓子を食べなくなったね」
それは、恐らく何の意図もなく、ただ何気なく思いついて言われた一言だった。しかしそれが「お前は変わってしまったね」という意味にしか受け取れなくなっていた僕は、どうしようもなく悲しい気持ちになった。
「子供じゃないから」
おどけて返したが、スハの方は初めから何一つ変わらない。なんで?そんなのは決まっている。
自分だけが自分じゃなくなっていくのはこんなにも苦しい。飲み飲んだ言葉はもうずっと行き場をなくしていた。
tts_mm_cn
DONEルナパークの証言、読みました。あーーーっもう活字でも面白い。ほんとヤマケイさん凄い。内容が面白いなーーって思って読んでたら最後のページの目撃者E君の怒涛の独白で変な声出ました。見開き一面の文字列よ。それまで比較的テンポ良く話してたからより一層怖かったです。
1→改めてビジュアル見たら全員天才でびっくりした。このビジュアルを頭に叩き込んでもう一回見ます。
2→読みながら構図を考えてた絵。がんばった 2
ranankyu
MOURNING日向栞鈴のシナリオ第一幕『美しい君に哀を贈ろう』
で何故か凝ってしまった栞鈴の日記。独白のような何か。
暗い話しか書いてないけど良ければ見ろください。読みにくかったり文字消えてるのは仕様です。 26
香月あまね
MEMO珍しくカバクオなる分野にチャレンジしてみました。クオンさんの独白です。変わらない君へ 何時からか、だなんて聞かれたならば答えは単純。自分の目の前に、彼が初めて姿を現した時からだ。
何も知らなかった、知ってはいけない世界で生かされていた自分に『外の世界』を教えてくれた。
多くの犠牲を払いながらも、存在する意味を共に見出してくれた。
――…それが、僕にとってのカバネの存在だ。
『後悔はさせない。早くこの手を取れ』
『君は…僕の事を知っていてそう言うの?』
『勿論だ。お前の事を知らずにこんな真似をするか』
『だったら、尚更…』
『今からお前は、アークの天子なんて紙細工の冠は捨てるんだ。――…名前は?』
『…クオン』
『行くぞ、クオン。道を選べるのはこの瞬間だけだと思え』
伸ばされた手を掴んでしまえば、きっと後戻りは出来なくなる。
951何も知らなかった、知ってはいけない世界で生かされていた自分に『外の世界』を教えてくれた。
多くの犠牲を払いながらも、存在する意味を共に見出してくれた。
――…それが、僕にとってのカバネの存在だ。
『後悔はさせない。早くこの手を取れ』
『君は…僕の事を知っていてそう言うの?』
『勿論だ。お前の事を知らずにこんな真似をするか』
『だったら、尚更…』
『今からお前は、アークの天子なんて紙細工の冠は捨てるんだ。――…名前は?』
『…クオン』
『行くぞ、クオン。道を選べるのはこの瞬間だけだと思え』
伸ばされた手を掴んでしまえば、きっと後戻りは出来なくなる。
anst_0226
MOURNING「自分が精神的DV受けてるって気づいて(周りの助けがあって)夏目と別れた後、結局今まで宙にとって全てだった夏目のことが忘れられるわけがなくて結局元鞘に戻ってしまう夏宙」の書きたいところだけ!死ぬほど短い宙の独白です。
は〜共依存、だ〜いすき♪♪♪本当嫌だ
DV元鞘夏宙の宙ししょ〜別れて1ヶ月。
宙にとっては今までで1番長い1ヶ月。
ししょ〜と再会してからは、まるで夢みたいだった生活が突然消えて無くなって、薄まっていく心のアザが消えていく感覚に宙は『寂しい』と思ってしまいました。
最後に聞いたししょ〜の「ごめんネ」という寂しい色でいっぱいの電子音が頭から離れません。
ししょ〜は今、どうしているでしょうか?
ご飯は食べましたか?
ちゃんと眠れていますか?
占いのお仕事は?
宙が居なくても、大丈夫ですか?
宙はししょ〜が居なくて寂しいです。
あんまり大丈夫じゃないかもしれません。
ししょ〜と居ると寂しくて、心の奥が苦しくて、痛くて辛かったけど、それと同じくらいししょ〜は宙が知らない幸せな色を沢山教えてくれました。
601宙にとっては今までで1番長い1ヶ月。
ししょ〜と再会してからは、まるで夢みたいだった生活が突然消えて無くなって、薄まっていく心のアザが消えていく感覚に宙は『寂しい』と思ってしまいました。
最後に聞いたししょ〜の「ごめんネ」という寂しい色でいっぱいの電子音が頭から離れません。
ししょ〜は今、どうしているでしょうか?
ご飯は食べましたか?
ちゃんと眠れていますか?
占いのお仕事は?
宙が居なくても、大丈夫ですか?
宙はししょ〜が居なくて寂しいです。
あんまり大丈夫じゃないかもしれません。
ししょ〜と居ると寂しくて、心の奥が苦しくて、痛くて辛かったけど、それと同じくらいししょ〜は宙が知らない幸せな色を沢山教えてくれました。
狭山くん
TRAINING2022-07-18/夏祭り18日目の空閑汐♂は汐見♂の独白になりました〜!まーーーた不穏なんだよなんなんだよ君らはよォ!(答:共依存)文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day18 ぼんやりと夜明け前の空を見つめていた。
背中には空閑の体温があって、窓の外は真夜中の黒く塗りつぶしたような闇よりもほんの少しだけ色付き始めている時間。汐見はこの時間が割合気に入っていて。すやすやと眠りながらもしっかりと自身に巻き付けられている腕や、背中で感じる空閑の体温や、微睡のピントが合わない視界の中で開け放たれたままのカーテンの向こうに見える空の色だとか。
そういったものをぼんやりと感じたり見つめながら、また眠りに落ちる。そんなぐずぐずとしたベッドの中での眠りを、汐見は空閑と出会うまで知らなかったのだ。
眠りに落ちる前には暑苦しいと言っていたとしても、夜明けの頃にこうしてぴったりとくっついている体温は夜の空気に冷まされた身体に心地よい。夜明けが始まる前の空は、まるで空閑の瞳の色のようで心に良く馴染む。寝ぼけている空閑が汐見の首筋に鼻先を埋めれば、その感触に背筋に甘いものが疼いた。
901背中には空閑の体温があって、窓の外は真夜中の黒く塗りつぶしたような闇よりもほんの少しだけ色付き始めている時間。汐見はこの時間が割合気に入っていて。すやすやと眠りながらもしっかりと自身に巻き付けられている腕や、背中で感じる空閑の体温や、微睡のピントが合わない視界の中で開け放たれたままのカーテンの向こうに見える空の色だとか。
そういったものをぼんやりと感じたり見つめながら、また眠りに落ちる。そんなぐずぐずとしたベッドの中での眠りを、汐見は空閑と出会うまで知らなかったのだ。
眠りに落ちる前には暑苦しいと言っていたとしても、夜明けの頃にこうしてぴったりとくっついている体温は夜の空気に冷まされた身体に心地よい。夜明けが始まる前の空は、まるで空閑の瞳の色のようで心に良く馴染む。寝ぼけている空閑が汐見の首筋に鼻先を埋めれば、その感触に背筋に甘いものが疼いた。
しんのひと
MEMO兄貴の独白。兄貴の独白。大丈夫だ。心配するな。
このどうしようもない武士の世なんて俺が潰してやる。
俺はその為に生き抜いて、その為の力を得たんだ。
任せておけ。
俺は、俺だけは絶対にお前の味方だ。
俺にだってもうお前しかいないんだ。
違う。そうじゃない。
勘違いをするな。
少し弟分の頼みを聞いてやるだけだ。
里の奴らも食わしてやらなきゃならねえんだ。
武士も潰せる。金も貰える。
いまだって、これからも、俺は、俺だけは絶対にお前の味方だ。
なあ、もしかしたら。
もしかしたら、あの男なら大丈夫なんじゃないか。
信じてみてもいいんじゃないか。
このどうしようもない武士の世を、変えてくれると、思わないか。
どうだ、あの風変わりな武士に賭けてみないか。
結局、あれは、そんな男ではなかった。
436このどうしようもない武士の世なんて俺が潰してやる。
俺はその為に生き抜いて、その為の力を得たんだ。
任せておけ。
俺は、俺だけは絶対にお前の味方だ。
俺にだってもうお前しかいないんだ。
違う。そうじゃない。
勘違いをするな。
少し弟分の頼みを聞いてやるだけだ。
里の奴らも食わしてやらなきゃならねえんだ。
武士も潰せる。金も貰える。
いまだって、これからも、俺は、俺だけは絶対にお前の味方だ。
なあ、もしかしたら。
もしかしたら、あの男なら大丈夫なんじゃないか。
信じてみてもいいんじゃないか。
このどうしようもない武士の世を、変えてくれると、思わないか。
どうだ、あの風変わりな武士に賭けてみないか。
結局、あれは、そんな男ではなかった。
screamedwithjoy
TRAININGΔドとΔロの左右も分からないCPかも怪しいΔドの独白。童謡の歌詞を骨組みにした自分なりのΔ2人の解釈したもの。違うものと同じもの 己は両親と祖父をはじめとした一族に見捨てられるべきという考えを持った事はない。
だっていつでも私を尊重し、肯定の言葉は山の如く積み上げられてきたのだからそれを否定することは愚かだろう。
どれだけ己を恥じてもジョンが掘った穴に入り、そのまま埋められる事を望んだ事はない。
だってこの小さな手足は私との明日を進む為に地を歩いてきたのだからそれに応えて私も歩きたい。
貧弱な己が身を無理に鞭打って肉体労働を強いたことはない。
だって癖の強い優秀な部下やハンター達と協力し、私の超精密機械並みの吸血鬼探知能力と明晰な頭脳と共に作戦成功を収めてきたのだからそれは役割を見極め存分に発揮できている優秀な私には必要ないのだ。
445だっていつでも私を尊重し、肯定の言葉は山の如く積み上げられてきたのだからそれを否定することは愚かだろう。
どれだけ己を恥じてもジョンが掘った穴に入り、そのまま埋められる事を望んだ事はない。
だってこの小さな手足は私との明日を進む為に地を歩いてきたのだからそれに応えて私も歩きたい。
貧弱な己が身を無理に鞭打って肉体労働を強いたことはない。
だって癖の強い優秀な部下やハンター達と協力し、私の超精密機械並みの吸血鬼探知能力と明晰な頭脳と共に作戦成功を収めてきたのだからそれは役割を見極め存分に発揮できている優秀な私には必要ないのだ。
🥗/swr
DONE2020/09/20 過去作投稿アンソロジー寄稿作品
---
神に会いに行ったマルベーニの独白と、本編最終話でこれまでのことに考えを巡らすメツの話。
※規約の再録制限期間終了のため掲載。
在処「——貴方が、この世界の神なのですか」
◆◆◆
鋼色の瞳を持ったブレイド——メツは、無機質で広い通路を悠々と歩いていた。通路にはびっしりと僕が並んでいる。赤く頑強そうな人型の機械達は沈黙したままで、メツがその先へ進んでゆくことを許した。……いや、実際には違った。彼らがメツを許したのではない、メツが彼らを黙らせていたのだ。つい先程通り抜けてきた、酷く暗い広間。そこで得た権能を用いて壁に格納されている僕——タイタン達を沈黙させた彼は、通路奥の扉を抜けて昇降機の上に立った。
手で触れて操作せずとも、それらは想像するだけで思いのままに作動した。気の遠くなるほどに遥か昔に建造されたとは思えぬほど、昇降機は淀みなく動いた。そして目的地に到着し、昇降機が停止するのにさほど時間はかからなかった。ぴたりと止まった昇降機の床から一歩踏み出す。彼の眼前にはまたしても扉があった。だがこれで最後だと、開く前から分かっていた。自らここに来たのは初めてで、この先の光景は決して見たことがないはずなのに。同じ根を持つ者の奥底にしまい込まれていた景色がまさにこの先にあると、彼は確信できていた。
3678◆◆◆
鋼色の瞳を持ったブレイド——メツは、無機質で広い通路を悠々と歩いていた。通路にはびっしりと僕が並んでいる。赤く頑強そうな人型の機械達は沈黙したままで、メツがその先へ進んでゆくことを許した。……いや、実際には違った。彼らがメツを許したのではない、メツが彼らを黙らせていたのだ。つい先程通り抜けてきた、酷く暗い広間。そこで得た権能を用いて壁に格納されている僕——タイタン達を沈黙させた彼は、通路奥の扉を抜けて昇降機の上に立った。
手で触れて操作せずとも、それらは想像するだけで思いのままに作動した。気の遠くなるほどに遥か昔に建造されたとは思えぬほど、昇降機は淀みなく動いた。そして目的地に到着し、昇降機が停止するのにさほど時間はかからなかった。ぴたりと止まった昇降機の床から一歩踏み出す。彼の眼前にはまたしても扉があった。だがこれで最後だと、開く前から分かっていた。自らここに来たのは初めてで、この先の光景は決して見たことがないはずなのに。同じ根を持つ者の奥底にしまい込まれていた景色がまさにこの先にあると、彼は確信できていた。
nagi
PASTMCがいなくなっちゃった後の独白みたいなの。夏の空を見るとつい、死んだ後とか考えてしまうんだ。
苦手な人は読まないでくださいね。自分、泣きながら書いてますので(笑
それは、暑い、夏の日の。 今年もまた、この時期に人間界に来てしまった。
いつかはやめなければと思うが、そううまくはいかないようだ。
『私が死んだらルシファーの中で生きることができるから死ぬのは怖くないんだけれど、こんな風に寝そべってるだけのところを見られるのは、ちょっと嫌だねぇ』
そう言って笑っていた次の日、彼女の灯火は消え、そうして俺は宣言通り、彼女の一番美しい部分をこの身に取り込んだ。
幾度となくさまざまな境目を乗り越えてきたが、この日ばかりは慣れるものではないなと自嘲する。 彼女はこんな、抜けるような青空の元に生まれたのだろうか。
「悪魔には関係のないことだな」
随分と魔界に入り浸っていた彼女の墓には誰も訪れることはないようで、いつもこの日に、俺が綺麗にして俺が育てた薔薇を手向けている。まるで”人間”がそうするように。
1111いつかはやめなければと思うが、そううまくはいかないようだ。
『私が死んだらルシファーの中で生きることができるから死ぬのは怖くないんだけれど、こんな風に寝そべってるだけのところを見られるのは、ちょっと嫌だねぇ』
そう言って笑っていた次の日、彼女の灯火は消え、そうして俺は宣言通り、彼女の一番美しい部分をこの身に取り込んだ。
幾度となくさまざまな境目を乗り越えてきたが、この日ばかりは慣れるものではないなと自嘲する。 彼女はこんな、抜けるような青空の元に生まれたのだろうか。
「悪魔には関係のないことだな」
随分と魔界に入り浸っていた彼女の墓には誰も訪れることはないようで、いつもこの日に、俺が綺麗にして俺が育てた薔薇を手向けている。まるで”人間”がそうするように。
_towaco_
DONEアンブレドロライ【残り香】けんひび🎸🎤
これだけで読めますが一応【鼓動】の続きです。
ふたりの関係が共依存であることを充分自覚している響の独白のようなもの。
暗い話に感じるかもしれませんが、未来への希望を込めて書きました(?) 2
狭山くん
TRAINING2022-06-18/今日のデイリー空閑汐♂は空閑の独白回みたいになってしまった。ちょっと不穏なのは多分手癖……手癖で不穏にするな。空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:18 落とさないようしっかりと抱き上げた男の肢体はずっしりと重い。平均から見れば長身であるとはいえ、自身よりも小柄で細く――時折どこに内臓が入っているのかと疑うこともあるような薄い汐見の身体ではあるが、その服の下にしなやかな筋肉を纏っている事を空閑は知っている。
帰省土産の交換と称して集まっていた友人たちもそれぞれの部屋へと戻っていく時間ような時間になっても、空閑にぴったりとくっ付いて寝息を立てる汐見が目を覚ます様子はなく、揺すっても叩いてもすやすやと深い眠りに落ちたままで。眠りに落ちる前に呟くように告げられた「お前が居ないと、眠れもしない」という言葉だけが、空閑の耳でずっと反響し続けていた。
空閑に抱きかかえられながらも器用に眠り続ける汐見の身体をようやくベッドに横たえさせながら、空閑は汐見のあどけない寝顔を見つめる。普段は仏頂面を晒し、神経質そうな印象を周囲へと与える細面が表情筋も緩まっているのか眠っている時には少年のようにも見えて。
983帰省土産の交換と称して集まっていた友人たちもそれぞれの部屋へと戻っていく時間ような時間になっても、空閑にぴったりとくっ付いて寝息を立てる汐見が目を覚ます様子はなく、揺すっても叩いてもすやすやと深い眠りに落ちたままで。眠りに落ちる前に呟くように告げられた「お前が居ないと、眠れもしない」という言葉だけが、空閑の耳でずっと反響し続けていた。
空閑に抱きかかえられながらも器用に眠り続ける汐見の身体をようやくベッドに横たえさせながら、空閑は汐見のあどけない寝顔を見つめる。普段は仏頂面を晒し、神経質そうな印象を周囲へと与える細面が表情筋も緩まっているのか眠っている時には少年のようにも見えて。
スナ☂️⚡️
MOURNING再録にあたり一部台詞を加筆、修正しました。「二人の映画」→右下の独白台詞を変更
「人類の敵」→冒頭のプロローグ追加
「花の舟」→冒頭の夕里子の台詞を変更、2ページ目左上の台詞を少し変更 7
狭山くん
TRAINING2022-06-10/空閑汐♂デイリー、遂に2000字超えてて800字チャレンジとは……?ってなってます。しかも空閑が出て来ない汐見独白回である。篠原は空気を読む男だよ!
空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:10 時折足を向けるその場所で篠原の視界に現れたのは、汐見の姿であった。
「珍しいな、こんな所で」
「お前こそ」
心底珍しいものを見るような視線を汐見に向ければ、汐見は鬱陶しそうに片手をひらりと振りながらも篠原へと言葉を返す。汐見が珍しい訳ではない、部活で飽きる程に顔を合わせているから。珍しかったのは、彼が一人で大学部に併設された図書館に居る事だった。
高等部と大学部――そして学生と教員たちの宿舎や食堂だのコンビニだのが併設された広大な敷地からなるひとつの町のようなこの場所で、高等部の生徒が大学部の図書館に揃うのは珍しい事だった。課題をこなす為の文献をあたるのであれば高等部でも事足りる。
篠原は大学部に在籍する学生との逢瀬の為に時折この場所を訪れていたが、篠原が入学してから一年半を過ぎた今までの間、汐見を含めた高等部の生徒と出会うという事はなかったのだ。
2324「珍しいな、こんな所で」
「お前こそ」
心底珍しいものを見るような視線を汐見に向ければ、汐見は鬱陶しそうに片手をひらりと振りながらも篠原へと言葉を返す。汐見が珍しい訳ではない、部活で飽きる程に顔を合わせているから。珍しかったのは、彼が一人で大学部に併設された図書館に居る事だった。
高等部と大学部――そして学生と教員たちの宿舎や食堂だのコンビニだのが併設された広大な敷地からなるひとつの町のようなこの場所で、高等部の生徒が大学部の図書館に揃うのは珍しい事だった。課題をこなす為の文献をあたるのであれば高等部でも事足りる。
篠原は大学部に在籍する学生との逢瀬の為に時折この場所を訪れていたが、篠原が入学してから一年半を過ぎた今までの間、汐見を含めた高等部の生徒と出会うという事はなかったのだ。
Neku
MENUR-18文サンプル※檸枸宅自CP・お相手様のお名前が出ます
→WTより「犬飼澄晴」様
SideMより「桜庭薫」様
・完成済作品から描写の濃い場面のみ一部抜粋
→脈絡のない語り手の独白あり
・物語全文はR指定プラン専用ページから読めます
・ポイピクPass:jakt 2
tekuro99
MAIKING思いついたのでとりあえず書いとけというレノフィガ。フィガロの独白
※中盤に置く文章なので前後繋がりはない
※一瞬犬バラッドに触れてる
二千年の人生の中で得たものより、切り捨てたもののほうが多いように思う。
去る者は追わず――いや、むしろ去られる前にこちらから去る、というのが常だった。
それが己の心を守る最善の方法だと信じていた。別れを後回しにすればするほど傷は深くなる。どうせ別れることになるのであれば早いほうがいい。そうに決まっている。
愛着が無いわけではない。けれど全てを投げ売ってでも守りたいほどのものでもない。それだけだ。
己が何かを捨てて物事が丸く収まるのであれば、それでいいじゃないか。今手放さずに済んだからといって、それがこれからも永遠に有り続けるという保証もないのだから。
フィガロの思考の根底には、そういった一種の諦念じみたものが確かにあった。
463去る者は追わず――いや、むしろ去られる前にこちらから去る、というのが常だった。
それが己の心を守る最善の方法だと信じていた。別れを後回しにすればするほど傷は深くなる。どうせ別れることになるのであれば早いほうがいい。そうに決まっている。
愛着が無いわけではない。けれど全てを投げ売ってでも守りたいほどのものでもない。それだけだ。
己が何かを捨てて物事が丸く収まるのであれば、それでいいじゃないか。今手放さずに済んだからといって、それがこれからも永遠に有り続けるという保証もないのだから。
フィガロの思考の根底には、そういった一種の諦念じみたものが確かにあった。
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MOURNING西の東のもどき西の独白
あの子ら名前はないんかねと思いながら書いた
「おい、***!」
懐かしい呼び名。懐かしい呼び声。臆病なくせにプライドが高いそいつはいつも俺の後を追ってはあれこれと勝負を仕掛けてきた。それを適当にあしらうのが当時の日常で、めんどくさくもあり楽しくもあった。
目を開く。懐かしい声は風化して、目の前にあるのは薄暗闇だった。夢だとはわかっていた。あいつはもう自身の名前を呼ばないし、自身も彼の名を覚えていない。
それは数年前のこと、魔法使いである俺たちが国を四つに分けそれを統治すると決めた。おそらくその日をきっかけに、俺たちは互いの名前が分からなくなった。どうしてそうなったのかは分からない。それなりに手を尽くしもしたが解決には至らなかった。できないものは仕方がない。その日から俺は「西の魔法使い」に、他の魔法使い達はそれぞれ東、北、南を冠した。
961懐かしい呼び名。懐かしい呼び声。臆病なくせにプライドが高いそいつはいつも俺の後を追ってはあれこれと勝負を仕掛けてきた。それを適当にあしらうのが当時の日常で、めんどくさくもあり楽しくもあった。
目を開く。懐かしい声は風化して、目の前にあるのは薄暗闇だった。夢だとはわかっていた。あいつはもう自身の名前を呼ばないし、自身も彼の名を覚えていない。
それは数年前のこと、魔法使いである俺たちが国を四つに分けそれを統治すると決めた。おそらくその日をきっかけに、俺たちは互いの名前が分からなくなった。どうしてそうなったのかは分からない。それなりに手を尽くしもしたが解決には至らなかった。できないものは仕方がない。その日から俺は「西の魔法使い」に、他の魔法使い達はそれぞれ東、北、南を冠した。
nknkkmsn
DONE五夏ですがほとんど夏の独白ですふたりの朝のお話です
プロローグ開けっぱなしにしていた窓から、まだすこしつめたい、朝の風が吹き込んできている。鼻をくすぐる心地良さが、傑の意識にふわりと光を差した。まだ陽が昇り切っていないのか、眠たい目に映る部屋のなかは薄い水色に染まっている。カーテンがゆるくはためいて、そのたびに見上げた天井が白むのを、ぼんやりと見つめた。もうすぐ夏が来る。あきらかに明るくなるのが早くなった窓の外がそのことを報せていた。でも、もうすこし眠れるんじゃないだろうか。そんなことを考えていたら、ふと、腕に重みを感じて。なぜかわかっていたから、動かさないように、慎重に身体をよじる。いつもなら互いに遠慮しないけれど、なんとなく、この時間を終わらせたくないと思ってしまったのだ。斜めになった視界のさきで、悟は子どもみたいにあどけない顔で、すうすうと寝息までたてていた。重みの原因は、傑の腕のうえに投げ出された悟の腕だ。半袖のTシャツに覆われずに、そのまま触れている肌が、しだいに体温を分け合っていく。悟の体温は、傑より、すこし高い。それも、子どもみたいだ。いつもこうならかわいいのに、と思うけれど、きっとそれだと、自分たちはこうはならなかっただろう、と、ふたりで寝ている狭いベッドを想う。きみがいつもこんなにおとなしかったら、それなりに楽しいけれど、きっと当たり障りの無い日々を過ごしていたんだろうね。心のなかでそんなことを思いながら、しろい睫毛を見つめた。
1911くすりや
DONE28~37p R18売春盾の続き 2人の独白。
槍盾が拗れてれば何でもいい人向け。
※くっつくまで描く気がないので自己責任で…
片想い?可哀想可愛い槍が見たくて描いてる。微妙に盾からの矢印もある。 10
☻☻☻
MOURNING【CoC】夢見る蝶のラディアータシナリオ行く前の双子の兄の独白文
※通過前に書いてます
僕には双子の弟がいる。
僕なんかとは違って、運動ができてクラスで人気者で。
双子なのに、僕の方が兄なのに、なんて思わないこともない。だけど、弟のことを嫌いになんてなれなかった。
小さい頃から医者である親は僕たちのことに全然興味がなかった。
仕事で家にいないことも多かったしベビーシッターさんと一緒に過ごした。親が仕事から帰ってくるとシッターさんの仕事は終わって、そこからは僕たち2人の時間だった。
怖がりの弟のために夜は一緒の布団に入って手を繋いで過ごした。雷が鳴る日は震える弟を抱きしめた。やんちゃな弟はよく転んで怪我をして、その度に頭を撫でて慰めた。先生に注意されたときは大丈夫だよと励ました。
そうして「ありがとう」と笑ってくれる弟を見て嬉しくなった。
2964僕なんかとは違って、運動ができてクラスで人気者で。
双子なのに、僕の方が兄なのに、なんて思わないこともない。だけど、弟のことを嫌いになんてなれなかった。
小さい頃から医者である親は僕たちのことに全然興味がなかった。
仕事で家にいないことも多かったしベビーシッターさんと一緒に過ごした。親が仕事から帰ってくるとシッターさんの仕事は終わって、そこからは僕たち2人の時間だった。
怖がりの弟のために夜は一緒の布団に入って手を繋いで過ごした。雷が鳴る日は震える弟を抱きしめた。やんちゃな弟はよく転んで怪我をして、その度に頭を撫でて慰めた。先生に注意されたときは大丈夫だよと励ました。
そうして「ありがとう」と笑ってくれる弟を見て嬉しくなった。
hiyori_HAL
DONEステガノげんみ❌ラストグラスお返しの夏色の独白文
飲み干したそれはあなたが笑っている日常の味がするカクテルに詳しくはない。むしろ、外で食事をする、お酒を飲むという行為は控えていた。気が付いたら、バーのようなところにいたのには少し驚いてしまったが、ああ、こういう夢もあるのだと周りに客もバーテンダーもいない様子を見て納得した。夢なのか現実なのかはいっそどうでも良く、無人であるということに対して少しの安堵感を覚えてしまう。
ただ、カウンターテーブルに置かれたコースターの名を見て、また先ほどとは違う感情が芽生える。
「留依」様から 「夏色」様へ。
るい先生の名前がある。安心感、妙な居心地の良さは、僕の嗅覚にこびりついた消毒液の匂いをどこからともなく感じとった。ここは、あの落ち着く保健室ではないのに。
どうやらここはバーさながらカクテルを飲める場所らしく、僕のためにカクテルが用意されているというのは手に取るようにわかった。
1241ただ、カウンターテーブルに置かれたコースターの名を見て、また先ほどとは違う感情が芽生える。
「留依」様から 「夏色」様へ。
るい先生の名前がある。安心感、妙な居心地の良さは、僕の嗅覚にこびりついた消毒液の匂いをどこからともなく感じとった。ここは、あの落ち着く保健室ではないのに。
どうやらここはバーさながらカクテルを飲める場所らしく、僕のためにカクテルが用意されているというのは手に取るようにわかった。