笹
yugetsu1341
PROGRESS笹貫さんの話の進捗。ちょっと自信ないのと尻叩きで置いておきます。殿をやりたがる刀の話殿(しんがり)。
単に部隊の最後尾につくことを指すが、撤退戦において軍列の最後にて敵の追撃に備えることでもある。どちらにしても、最後尾というのは気が鋭い者強いてはそれなりに練度がある者が務めないと意味がない。奇襲などにいち早く気づき、そして後退する際は追撃する敵を防ぎながら味方の戦力を温存かつ速やかに移動させる。とても荷が重いこの役をやりたがる刀がいた。
笹貫である。
最近顕現した刀で現在進行系で練度上げを集中的にされているというのに、彼はやたらと殿をやりたがった。出陣はもちろん遠征でも。しかしまだ中途半端な練度の彼に殿は無理だということで却下されるのが常だった。
「ねぇ、笹貫。あんたどうしてそんなに殿やりたがるの?」
3845単に部隊の最後尾につくことを指すが、撤退戦において軍列の最後にて敵の追撃に備えることでもある。どちらにしても、最後尾というのは気が鋭い者強いてはそれなりに練度がある者が務めないと意味がない。奇襲などにいち早く気づき、そして後退する際は追撃する敵を防ぎながら味方の戦力を温存かつ速やかに移動させる。とても荷が重いこの役をやりたがる刀がいた。
笹貫である。
最近顕現した刀で現在進行系で練度上げを集中的にされているというのに、彼はやたらと殿をやりたがった。出陣はもちろん遠征でも。しかしまだ中途半端な練度の彼に殿は無理だということで却下されるのが常だった。
「ねぇ、笹貫。あんたどうしてそんなに殿やりたがるの?」
さみぱん
TRAINING昨日の月食見てた笹唯ちゃん。ただイチャイチャしてましたね。。。
初出:2021.11.20
ビーバームーン【笹塚創】 テラスのベンチに笹塚が座っているのが見えた。日も落ち、冷たい風が吹き始めた時間に一人で何をしているのだろうか。
もしも録音中だった場合に備え、余計な音が入らないようにそおっとテラスに続く扉を押し開けて覗くと、笹塚は缶コーヒーを片手に空を見上げているだけのようだ。そばに寄ってみると、持っているのはコーヒーではなくココアだったらしく、甘い香りが漂っている。
「笹塚さん、おかえりなさい」
「ああ、朝日奈か。ただいま」
「玄関通ってませんよね? ここで何やってるんですか?」
笹塚はチラリと一瞥して朝日奈の存在を確認すると、すぐまた空を見上げる姿勢に戻ってしまう。
「今日ビーバームーンの月食だから」
「え? ビーバー……⁇」
2184もしも録音中だった場合に備え、余計な音が入らないようにそおっとテラスに続く扉を押し開けて覗くと、笹塚は缶コーヒーを片手に空を見上げているだけのようだ。そばに寄ってみると、持っているのはコーヒーではなくココアだったらしく、甘い香りが漂っている。
「笹塚さん、おかえりなさい」
「ああ、朝日奈か。ただいま」
「玄関通ってませんよね? ここで何やってるんですか?」
笹塚はチラリと一瞥して朝日奈の存在を確認すると、すぐまた空を見上げる姿勢に戻ってしまう。
「今日ビーバームーンの月食だから」
「え? ビーバー……⁇」
さみぱん
DONEとある秋の日の笹塚さんのお話11月ホムボあります
初出:2022.11.6
いろづくまちのおと 気持ちよく揺蕩っていた深い深い音の海から、ゆっくりと意識が覚醒する。
思い通りの音が紡げた時の、あの感覚。空っぽになった音の泉を覗き込んでいるのに何故か満ち足りている。
見渡す限りひとつの欠けも綻びも無く整然と並んだ音の粒。それは全てのピースが在るべき位置にぴったりと敷き詰められたジグソーパズルに似ている、といつも思う。
完璧な音にはまだ遠くても、いまのこの曲としての最高点には間違いない。
だんだんと身体中の感覚が戻ってくる。
呼吸の仕方を思い出してひとつ息を吐く。
最後の音の余韻が消えてしまうのが怖くて目を開けることができない。微かに金木犀の香りを感じて一瞬意識を向けた途端に頭の中で鳴っていた音は消え、すっかり静かになってしまった。
1429思い通りの音が紡げた時の、あの感覚。空っぽになった音の泉を覗き込んでいるのに何故か満ち足りている。
見渡す限りひとつの欠けも綻びも無く整然と並んだ音の粒。それは全てのピースが在るべき位置にぴったりと敷き詰められたジグソーパズルに似ている、といつも思う。
完璧な音にはまだ遠くても、いまのこの曲としての最高点には間違いない。
だんだんと身体中の感覚が戻ってくる。
呼吸の仕方を思い出してひとつ息を吐く。
最後の音の余韻が消えてしまうのが怖くて目を開けることができない。微かに金木犀の香りを感じて一瞬意識を向けた途端に頭の中で鳴っていた音は消え、すっかり静かになってしまった。
asaki
DONE1031は天才の日だそうで【笹仁】Dear My Prodigy ――笹塚創は天才だと誰もが言う。
(俺も、そう思う)
その意見に否やはないが、作曲家・笹塚創という人物像は一人歩きしてしまっているところがある。
仁科が営業先で聞く天才笹塚のイメージはいくつかある。
よく聞くのは情緒、あれだけ繊細な曲を仕上げられるのはふくよかな感受性あふれた人であると言われている。
(空気は読めないし、情緒ゼロだけど。豊かな感受性ってのは正解)
そう宣った映画のプロデューサーは、もちろん笹塚に会ったことなどない。的を得ているなと思う反面、笹塚を妖精かなんかだと思っているのかというくらい繊細な人物だと思い込んでいた。理由は直接会いたいという要望をにべもなく断っていたからだろう。加えて、仁科が「人と会うのは得意じゃない」とフォローを入れたのがまずかったか。
2056(俺も、そう思う)
その意見に否やはないが、作曲家・笹塚創という人物像は一人歩きしてしまっているところがある。
仁科が営業先で聞く天才笹塚のイメージはいくつかある。
よく聞くのは情緒、あれだけ繊細な曲を仕上げられるのはふくよかな感受性あふれた人であると言われている。
(空気は読めないし、情緒ゼロだけど。豊かな感受性ってのは正解)
そう宣った映画のプロデューサーは、もちろん笹塚に会ったことなどない。的を得ているなと思う反面、笹塚を妖精かなんかだと思っているのかというくらい繊細な人物だと思い込んでいた。理由は直接会いたいという要望をにべもなく断っていたからだろう。加えて、仁科が「人と会うのは得意じゃない」とフォローを入れたのがまずかったか。
asaki
MOURNINGハロウィン、ホラー映画に怯える仁科が書きたかっただけでした。【笹仁】Halloween tellor「ハロウィンぽいことしたいって言ったけどさぁ……」
仁科はソファの上で行儀悪く体育すわりをし、両手でマグカップを持ったままぼやく。視線の先にはテーブルの上に届いたファーストフードを黙々と並べる笹塚がいた。
(まぁ、笹塚が楽しんでるんならいい、のか……?)
事の発端は仁科の何気ない一言だった。
週末にライブハウス主催のハロウィンライブがあった。複数のバンドやユニットが参加していたため、ライブの終了後に簡単な打ち上げに誘われた。普段なら参加は控えるのだが、ハロウィンというイベントごとのせいか客はけが悪くすぐに帰ることは難しそうで、仁科と笹塚は打ち上げにお邪魔することにした。そこで主催が気を聞かせてサプライズでハロウィン演出をし、仁科は久々に童心に返って楽しませてもらった。
3467仁科はソファの上で行儀悪く体育すわりをし、両手でマグカップを持ったままぼやく。視線の先にはテーブルの上に届いたファーストフードを黙々と並べる笹塚がいた。
(まぁ、笹塚が楽しんでるんならいい、のか……?)
事の発端は仁科の何気ない一言だった。
週末にライブハウス主催のハロウィンライブがあった。複数のバンドやユニットが参加していたため、ライブの終了後に簡単な打ち上げに誘われた。普段なら参加は控えるのだが、ハロウィンというイベントごとのせいか客はけが悪くすぐに帰ることは難しそうで、仁科と笹塚は打ち上げにお邪魔することにした。そこで主催が気を聞かせてサプライズでハロウィン演出をし、仁科は久々に童心に返って楽しませてもらった。
tsukimimaccha
DOODLEワードパレットの笹さにです https://twitter.com/tsukimimaccha/status/1586360173953941505?t=EIb4lL_4hqpEIIxK0lBP5g&s=19 684紫垣🐠
DONE笹仁/星空のアクアリウムOP.3 展示作品スタオケ加入後の二人のお話。ナチュラルに付き合ってます。
※R18はつけていないですが、行為が匂わされる表現があったり、甘めだったりするので苦手な方はご注意ください。
『GRADATIONS』>#0「Colorless Color」#1,#2「Colored Notes」#3「like a FISH in water」から続いている連作です。
One Identity#4
素肌の背の下に敷かれた固いシーツに大きく皺が寄った。
菩提樹寮の笹塚の部屋に備え付けられた簡素なベッドに両手首を押さえつけられ、半身で乗りかかられるような形で、もうどの位の時間が経ったのだろう。西日が射しこみ、夕暮れの赤い光が眩しく室内を満たす中、呼吸まで浚うような長いキスをずっと施され続けていた。
覆いかぶさった熱。身長は俺と同じはずなのに、がっちりとした恵まれた体格を存分に生かし、その腕の中にいともたやすく全身を閉じ込められてしまう。
二つの唇と舌が絡み合う湿った音と、せわしない息遣いだけが静まり返った部屋に響く。いくら人の気配が多くて騒がしい寮内とはいえ、声を出すことも、物音を立てることにも細心の注意を払わなければならないのに、ひとたびこうなってしまえばどちらも止めることができなくて、そのまま行為に及んでしまったことは、これまでにも何度かあった。
6778素肌の背の下に敷かれた固いシーツに大きく皺が寄った。
菩提樹寮の笹塚の部屋に備え付けられた簡素なベッドに両手首を押さえつけられ、半身で乗りかかられるような形で、もうどの位の時間が経ったのだろう。西日が射しこみ、夕暮れの赤い光が眩しく室内を満たす中、呼吸まで浚うような長いキスをずっと施され続けていた。
覆いかぶさった熱。身長は俺と同じはずなのに、がっちりとした恵まれた体格を存分に生かし、その腕の中にいともたやすく全身を閉じ込められてしまう。
二つの唇と舌が絡み合う湿った音と、せわしない息遣いだけが静まり返った部屋に響く。いくら人の気配が多くて騒がしい寮内とはいえ、声を出すことも、物音を立てることにも細心の注意を払わなければならないのに、ひとたびこうなってしまえばどちらも止めることができなくて、そのまま行為に及んでしまったことは、これまでにも何度かあった。
紫垣🐠
DONE笹仁/星空のアクアリウムOP.3 展示作品スタオケ加入後の二人のお話。ナチュラルに付き合ってます。
※コンミス出ます
『GRADATIONS』>#0「Colorless Color」#1,#2「Colored Notes」から続いている連作です。#4「One Identity」に続きます。
like a FISH in water#3
昼下がりの練習室に、ヴァイオリンの耳慣れない旋律が流れる。耳慣れないも何も、初めて聴く曲なのだから当たり前なのだけれど。
譜面に目を落としながら、目の前で流れる曲に耳を傾ける。
普段ならばネオンフィッシュの曲として笹塚から渡される新曲は、新鮮な驚きの中にも、ああ笹塚の曲だなと思うような要素が多くある。もちろん、今目の前で演奏されている曲にその要素がまったくないとは言わないけれど、かなり珍しいタイプのアプローチの曲だ。そのメロディラインに聴き慣れたコンミスの音色が乗る。
アップテンポで軽快で、おもちゃ箱を開けたみたいな可愛らしい曲だ。短いけれど、曲の表情が豊かで満足度も高い。
譜読みの難易度が低くて、聴き映えがする曲。笹塚がコンミスの希望にきっちりと答えた曲だ。ピアノ演奏もコンミスの演奏ととても合っていて心地良い。
5686昼下がりの練習室に、ヴァイオリンの耳慣れない旋律が流れる。耳慣れないも何も、初めて聴く曲なのだから当たり前なのだけれど。
譜面に目を落としながら、目の前で流れる曲に耳を傾ける。
普段ならばネオンフィッシュの曲として笹塚から渡される新曲は、新鮮な驚きの中にも、ああ笹塚の曲だなと思うような要素が多くある。もちろん、今目の前で演奏されている曲にその要素がまったくないとは言わないけれど、かなり珍しいタイプのアプローチの曲だ。そのメロディラインに聴き慣れたコンミスの音色が乗る。
アップテンポで軽快で、おもちゃ箱を開けたみたいな可愛らしい曲だ。短いけれど、曲の表情が豊かで満足度も高い。
譜読みの難易度が低くて、聴き映えがする曲。笹塚がコンミスの希望にきっちりと答えた曲だ。ピアノ演奏もコンミスの演奏ととても合っていて心地良い。
紫垣🐠
DONE笹仁/星空のアクアリウムOP.2 展示作品スタオケ加入後の二人のお話。ナチュラルに付き合ってます。
※コンミス出ます
後日談は近日中に公開予定です。
『GRADATIONS』
#0「Colorless Color」から続いています。
「like a FISH in water」に続きます。
Colored Notes#1
「コンミスが俺たち二人に用事ってなんだろうな」
眠たげな眼で隣をのそりのそりと歩く笹塚に声を掛けると、眼鏡の奥が唐突に思い出したように、剣呑な目つきになった。
「……むしろ俺はさっきの全体錬の時のカデンツァに対して、朝日奈に言いたいことたくさんあるけど」
「あのな。それは一ノ瀬先生からも、まずパート練に持ち返るって話になったただろ。蒸し返さずに今はコンミスの話をよく聴けよ?」
「善処はする」
スターライトオーケストラに参加することを決めて、笹塚と共に札幌と横浜を行き来するようになって数か月がたち、短期間での長距離移動にもようやく慣れて、週末は横浜で過ごすことが当たり前になってきていた。土曜日の今日も朝から横浜入りをした後、木蓮館での合奏練習を終えて、菩提樹寮へと向かう所だ。首都圏での拠点がスタオケ加入と同時に自動的に確保されたのは、笹塚と俺にとっても有難い話だった。
11556「コンミスが俺たち二人に用事ってなんだろうな」
眠たげな眼で隣をのそりのそりと歩く笹塚に声を掛けると、眼鏡の奥が唐突に思い出したように、剣呑な目つきになった。
「……むしろ俺はさっきの全体錬の時のカデンツァに対して、朝日奈に言いたいことたくさんあるけど」
「あのな。それは一ノ瀬先生からも、まずパート練に持ち返るって話になったただろ。蒸し返さずに今はコンミスの話をよく聴けよ?」
「善処はする」
スターライトオーケストラに参加することを決めて、笹塚と共に札幌と横浜を行き来するようになって数か月がたち、短期間での長距離移動にもようやく慣れて、週末は横浜で過ごすことが当たり前になってきていた。土曜日の今日も朝から横浜入りをした後、木蓮館での合奏練習を終えて、菩提樹寮へと向かう所だ。首都圏での拠点がスタオケ加入と同時に自動的に確保されたのは、笹塚と俺にとっても有難い話だった。
紫垣🐠
DONE笹仁/星空のアクアリウムOP.2 展示作品本編前(ねつ造)
笹塚くんが仁科くんの音に初めて出会った日の話
『GRADATIONS』(5編連作)
#1『Colored Notes』に続きます…!
Colorless Color #0
無色透明。透明な水のようなヴァイオリンの音色だと思った。色のない、とても澄んだ。滔々と流れていく水のような音色。
まるで、アクアリウムの水槽を満たす水のようだ。色とりどりのライトで照らせば、無限に思い通りに色彩も雰囲気も変えられる水槽の水。
透明な音。癖のない音。無限に表情を変えられる音。
個性がないというのとは全く違う。高い技術の奏者にありがちな、変に主張めいた音色の出し方やこれみよがしな自我や癖がない。どこまでもクリアだった。
音楽以外で例えるのならば、思い通りの色を思い通りに乗せられる上質なキャンバスだ。乗せたい色を損なわない。
これが、自分がずっと求めていた音だと思った。
**
明け方まで一睡もせず集中して作曲を続けていたから、授業に出席はしたものの、朝からずっとやる気が起きずに、ほぼ眠りの世界にいた。それでもいったん学校へ出てきてしまった以上、睡眠のためだけに家へ戻るのも面倒くさくて、午後は校内の人目につかない場所へ移動しようと思いついた。
2847無色透明。透明な水のようなヴァイオリンの音色だと思った。色のない、とても澄んだ。滔々と流れていく水のような音色。
まるで、アクアリウムの水槽を満たす水のようだ。色とりどりのライトで照らせば、無限に思い通りに色彩も雰囲気も変えられる水槽の水。
透明な音。癖のない音。無限に表情を変えられる音。
個性がないというのとは全く違う。高い技術の奏者にありがちな、変に主張めいた音色の出し方やこれみよがしな自我や癖がない。どこまでもクリアだった。
音楽以外で例えるのならば、思い通りの色を思い通りに乗せられる上質なキャンバスだ。乗せたい色を損なわない。
これが、自分がずっと求めていた音だと思った。
**
明け方まで一睡もせず集中して作曲を続けていたから、授業に出席はしたものの、朝からずっとやる気が起きずに、ほぼ眠りの世界にいた。それでもいったん学校へ出てきてしまった以上、睡眠のためだけに家へ戻るのも面倒くさくて、午後は校内の人目につかない場所へ移動しようと思いついた。
renri_stok_bl
DONE※朝日奈が出てきますが、カップリング要素はありません。※朝日奈に笹仁のオタク(我々)感があります。
※笹仁のカップリング要素も薄め。
笹仁オンリー第三回開催、おめでとうございます!
きっと笹仁のオタクなら何度も思っただろうことをSSにしました。深く考えず、軽い気持ちで読んでいただけると嬉しいです。
仁科さんって、なんで笹塚さんに対してだけそんな鈍いんですか?(笹仁)「……今回だけだぞ」
「よかった。じゃあクライアントにもそういう方向で伝えておくから」
幾度となく見てきたこの光景。ネオンフィッシュ名物、仁科が頼めば最終的に折れる笹塚の図。
この場面に何度も遭遇してきた朝日奈は思った。『仁科さんが言えば、笹塚さんはなんでもしてくれるのではないか』と。
「仁科さん、仁科さん」
面白いことに気づいてしまったと、朝日奈は早速仁科に声をかけた。そして仁科にことの経緯を耳打ちし、「笹塚さんに無茶なお願いをしてみてほしい」と伝えた。
「別に、そんなに笹塚俺に甘くないと思うけどな。誰に対してだって変わらないやつだよ」
「そうですかねぇ……?」
「そうだよ。とても俺には扱いきれる相手じゃない」
1431「よかった。じゃあクライアントにもそういう方向で伝えておくから」
幾度となく見てきたこの光景。ネオンフィッシュ名物、仁科が頼めば最終的に折れる笹塚の図。
この場面に何度も遭遇してきた朝日奈は思った。『仁科さんが言えば、笹塚さんはなんでもしてくれるのではないか』と。
「仁科さん、仁科さん」
面白いことに気づいてしまったと、朝日奈は早速仁科に声をかけた。そして仁科にことの経緯を耳打ちし、「笹塚さんに無茶なお願いをしてみてほしい」と伝えた。
「別に、そんなに笹塚俺に甘くないと思うけどな。誰に対してだって変わらないやつだよ」
「そうですかねぇ……?」
「そうだよ。とても俺には扱いきれる相手じゃない」
紫垣🐠
DONE笹仁8章後横浜にて。CP要素は薄めですがナチュラルに付き合ってます。
※仁科さんがスタオケのセカンドトップの設定です
旋律とレゾンデートル***
初冬の低い日差しが差し込む日曜昼過ぎの練習室は、十一月だというのに少し汗ばむくらいに暑かった。
この季節、札幌では考えられないくらいの気候だなと思いながら、一息ついて目の前の譜面に向き合い、ヴァイオリンを構え直す。
札幌での公演からスターライトオーケストラのレパートリーのひとつになった、バッハのヴァイオリン協奏曲第一番イ短調3楽章。セカンドヴァイオリンのパートを浚う。
星奏学院の菩提樹寮は歴史ある洋館で、中でもこの寮の天辺にある練習室は大きなガラス窓が美しい。天井が高いのでまるで小さなホールのように音も良く響くし、正統派クラシックを奏でるには雰囲気も持ってこいだ。まだこちらに来て日が浅く、慣れない横浜の地で数少ないお気に入りの場所でもあった。
9098初冬の低い日差しが差し込む日曜昼過ぎの練習室は、十一月だというのに少し汗ばむくらいに暑かった。
この季節、札幌では考えられないくらいの気候だなと思いながら、一息ついて目の前の譜面に向き合い、ヴァイオリンを構え直す。
札幌での公演からスターライトオーケストラのレパートリーのひとつになった、バッハのヴァイオリン協奏曲第一番イ短調3楽章。セカンドヴァイオリンのパートを浚う。
星奏学院の菩提樹寮は歴史ある洋館で、中でもこの寮の天辺にある練習室は大きなガラス窓が美しい。天井が高いのでまるで小さなホールのように音も良く響くし、正統派クラシックを奏でるには雰囲気も持ってこいだ。まだこちらに来て日が浅く、慣れない横浜の地で数少ないお気に入りの場所でもあった。
rencon_oishii
DONEさにイベ紅葉展示作品 笹貫×女審神者怪異に付き纏われる審神者ちゃんと、護衛の笹貫くんのお話(全14ページ)
※超軽微なホラー要素があります。
※パスワードはスペース内の水晶玉から取得して下さい。
#さにイベ紅葉 14
sammy33san
PROGRESS稲笹のR18書こうと思ったら思いの外長くなったのでバックアップ兼ねて途中送信。まだドスケベしてない。多分暴力的なセックス描写になるのでそこだけすみません。まだドスケベしていない途中まで。稲笹のR18にしたいやつ「笹貫」
名を呼ばれ、笹貫は振り返る。振り返った先には稲葉江がいた。
稲葉の横にいた御手杵が、どうでも良さそうな表情で呼び止めた稲葉と笹貫のほうを見ている。
先程まで稲葉と会話していたのか彼の横に自然と立てる御手杵を『うらやましい』と笹貫は思えた。
だが自身のほうに歩いてくる稲葉を見て、チクリと痛んだ胸が少しだけ癒えた気がする。
「どうしたの、稲葉くん」
軽い笑みを口元に浮かべ、何気ない風を装い笹貫は聞いた。
そんな反応を気にする様子もなく、稲葉は右手を前に差し出す。
「やる」
無愛想な一言と、手に握られたものを交互に見て、笹貫は目を見開いた。
最終的に手に握られた数珠状のブレスレットを数秒ほど見つめていれば、受け取らないことに何かを感づいたのか稲葉が小さくため息をついた。
10986名を呼ばれ、笹貫は振り返る。振り返った先には稲葉江がいた。
稲葉の横にいた御手杵が、どうでも良さそうな表情で呼び止めた稲葉と笹貫のほうを見ている。
先程まで稲葉と会話していたのか彼の横に自然と立てる御手杵を『うらやましい』と笹貫は思えた。
だが自身のほうに歩いてくる稲葉を見て、チクリと痛んだ胸が少しだけ癒えた気がする。
「どうしたの、稲葉くん」
軽い笑みを口元に浮かべ、何気ない風を装い笹貫は聞いた。
そんな反応を気にする様子もなく、稲葉は右手を前に差し出す。
「やる」
無愛想な一言と、手に握られたものを交互に見て、笹貫は目を見開いた。
最終的に手に握られた数珠状のブレスレットを数秒ほど見つめていれば、受け取らないことに何かを感づいたのか稲葉が小さくため息をついた。
8s55li
MEMO主刀すごろく10月8日分
24題中12題
桑名→大木さん
笹貫→すぐる先生
稲葉→みなづき(記)
【】→お題
()→合いの手
ーはじまりー
「みんな3連休です?主刀すごろくやりません?」
「月曜日が出勤なので、今日なら夜遅くまで起きていられますよ」(もくりの基本終了時刻10時)
「やりますか」
ー設定中ー
「どうにかして録音したい」
「ツイキャス?スペース?」
「ツイキャスできるようになったけどツイキャスってすけべな話はダメだったような……」「「あっ」」
「すごろくは振らないんでしょ?」
「3面ダイスっていう初っ端の指定から逆らっていく」
「100の質問を思い出す」
「日付が変わるまでに10問目までいくかな?」
「絶対無理だと思う」(無理でした)
【1.相手を誘う時どうする?】
桑名/照れずに言いそう。審神者が早く戻ってきたらそういう日なのかな…って察しそう。桑名と同じ布団にはいってきたときに身体をくっつけてきそう。(そんなん童貞を拗らせてしまう)
4238「みんな3連休です?主刀すごろくやりません?」
「月曜日が出勤なので、今日なら夜遅くまで起きていられますよ」(もくりの基本終了時刻10時)
「やりますか」
ー設定中ー
「どうにかして録音したい」
「ツイキャス?スペース?」
「ツイキャスできるようになったけどツイキャスってすけべな話はダメだったような……」「「あっ」」
「すごろくは振らないんでしょ?」
「3面ダイスっていう初っ端の指定から逆らっていく」
「100の質問を思い出す」
「日付が変わるまでに10問目までいくかな?」
「絶対無理だと思う」(無理でした)
【1.相手を誘う時どうする?】
桑名/照れずに言いそう。審神者が早く戻ってきたらそういう日なのかな…って察しそう。桑名と同じ布団にはいってきたときに身体をくっつけてきそう。(そんなん童貞を拗らせてしまう)