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    アイム

    DOODLE鳩原先輩の失踪をきっかけに、もしかしたら次は犬飼先輩かもしれない……という疑心暗鬼に捕らわれたために二宮さんが一人暮らししているマンションに逃げ込むようになった辻ちゃんと、二宮さんにそれを聞かされ『二人でナニしてるんですか!?』と動揺せずにいられない犬飼先輩の犬飼side(犬辻)月に一度のペースで辻がうちに泊まりに来る。
    と二宮さんにカミングアウトされた時のおれの気持ちがわかるだろうか。

    衝撃のあまり頭は真っ白になり、どうしてそんな告白が飛び出たのかという直前までの話すら吹き飛んで忘れてしまうほどだった。
    そのくせ口だけは普段通りにぺらぺらとよく回る。矢継ぎ早に問い質さずにはいられなかった。

    毎月泊まってるんですか?
    そうだな。
    二宮さんが一人暮らししてるマンションの方ですよね?
    あぁ。
    どっどこで寝てるんですか、辻ちゃんは。
    辻が床でいいと言い張るから、家で使っていない布団を引き取ってある。
    二宮さんって太刀川さんとか泊めるの嫌がってませんでしたっけ。
    当然だ。太刀川と辻を一緒にするな。

    突っ込めば突っ込むほどに、嘘みたいな話は真実味を増してゆく。
    まさかあの辻ちゃんが二宮さんにそんな甘え方をするとは、と驚けばいいのか、それとも、あの二宮さんがそこまで辻ちゃんに優しかったなんて、と驚くべきなのか。
    動揺一つ抑え込めずに、引っくり返った声のまま尚のこと訊いてしまう。
    「いつから二人でそんなことしてるんですか。おれ初めて聞きましたよ、辻ちゃんが二宮さんとこ 3744

    sayutaba18

    DONE蛇辻の死ネタ。
    来世で会いましょう系です。
    「なぁ、セナ。まだここにいる?」
    「いるよ」
    「そっか」
     レオが安心したように微笑むから、瀬名は、レオの隣に腰掛けて、痩せこけたレオの頬を指でするりと撫でた。
    「何かして欲しいことある?」
    「あるよ。たくさん。でも選んでる時間はなさそうだなぁ」
    「そうだねぇ。早くしないと。時間は限られてるから」
    「じゃあ、手、握って」
    「うん」
     言われた通りに右手を握った。手のひらを握って、それから、少しだけ皺の寄ったレオの指に、自分の指を重ねて……恋人のように手を繋いだ。
    「恥ずかしいな。この繋ぎ方」
    「久しぶり、だもんね。俺は嫌いじゃなかったよ」
    「そうなんだ。もっと手繋いでおけば良かった」
     弱々しくレオが握り返してきたから、少しだけ自分も力を入れる。壊さないように。大切に。
    「れおくんが後悔なんて、珍しいね」
    「後悔だらけだよ。セナを独りにしたくない」
    「バカだなぁ。あんたがいなくなったら、俺もすぐ追いかけるから。待ってて」
     こつんと頭をレオにぶつける。並んで座っているレオが、こちらに体重を預けてきた。
    「セナの肩あったかい……」
    「れおくんの肩もあったかいよ」
    「わはは。今なら曲が作れ 2541