りーな
DOODLEとどちワンドロワンライ 9回 【媚薬を飲んだ受け】【マフラー】【「俺のせいじゃない」】藤←千 高二公式戦前。片想いを勝手に封じ込める千早が好き。マフラーはバイクのマフラーになった
藤堂君が好きだ。もはや認めるしかなかった。綺麗な女性に憧れたり男女交際を夢見たりAV女優の淫らな姿に興奮したりしていたはずの俺だったのに。気づけば隣の席で爆睡している金髪ロン毛の元ヤン球児に恋をしていた。やってられない。藤堂君といえば意外とデリカシーがあって、野球に真面目で、イップスを克服するくらい根性があって、家族思いで、友情に厚くて、いい奴なくらいで……惚れた欲目という言葉を脳から追い出しておく。
藤堂君とどうこうなりたいかといえば、正直なりたい。恋人に。恋人になるには……無理無理無理! 告白してオッケーしてもらう必要がある。絶対に無理だ。まず告白できる気がしない。なんで胸の内を他人に晒さねばならないんだ。相手に自分の心の生殺与奪の権を与えるなんて、俺にはできない。しかも告白できたとして、藤堂君がオッケーするはずもない。藤堂君のタイプはどうやら清楚系の女子っぽいし。仮に藤堂君が男子に好意を抱くとしても山田君や要君みたいなタイプの方に惹かれるだろうし。
2042藤堂君とどうこうなりたいかといえば、正直なりたい。恋人に。恋人になるには……無理無理無理! 告白してオッケーしてもらう必要がある。絶対に無理だ。まず告白できる気がしない。なんで胸の内を他人に晒さねばならないんだ。相手に自分の心の生殺与奪の権を与えるなんて、俺にはできない。しかも告白できたとして、藤堂君がオッケーするはずもない。藤堂君のタイプはどうやら清楚系の女子っぽいし。仮に藤堂君が男子に好意を抱くとしても山田君や要君みたいなタイプの方に惹かれるだろうし。
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DONE多分それぞれ自分のグローブに向けて「愛してる」と言っています。アホな方の圭くん発案です。告白練習ーーー山田くんの場合ーーー
山田「あ、あ、愛してるよ」
藤堂「ヤマに何言わせてんだコラァ」
山田「どこから出てきたの、藤堂くん」
千早「そうですよ、山田くんの声裏返ってたじゃないですか。」
山田「千早くんまで声裏返ってたとか言わないで。」
藤堂「ヤマは声が裏返ってようがどうなってようが、ちゃんと言えただけで100点だろうが」
山田「ありがとう、………もうやめて藤堂くん。ていうか、なんでいるの」
ーーー藤堂くんの場合ーーーー
藤堂「………………愛してる。」
千早「はい声が小さくて聞こえません。」
藤堂「お前には何も言ってねぇよ」
千早「じゃあ、誰に言ってるんですその言葉。」
藤堂「それは、そのっ!お前以外のやつだよ」
644山田「あ、あ、愛してるよ」
藤堂「ヤマに何言わせてんだコラァ」
山田「どこから出てきたの、藤堂くん」
千早「そうですよ、山田くんの声裏返ってたじゃないですか。」
山田「千早くんまで声裏返ってたとか言わないで。」
藤堂「ヤマは声が裏返ってようがどうなってようが、ちゃんと言えただけで100点だろうが」
山田「ありがとう、………もうやめて藤堂くん。ていうか、なんでいるの」
ーーー藤堂くんの場合ーーーー
藤堂「………………愛してる。」
千早「はい声が小さくて聞こえません。」
藤堂「お前には何も言ってねぇよ」
千早「じゃあ、誰に言ってるんですその言葉。」
藤堂「それは、そのっ!お前以外のやつだよ」
りーな
DOODLE8回とどちワンドロワンライ【嫉妬】【溶ける】【「何を隠した?」】高二 藤堂(→)←千早。 声が入ってないと意味がない
推敲を諦めたけど間に合わなかった
「お邪魔しま〜す」
そう言う要の声に千早は待ったをかけた。四人のチームメイトを玄関に置き去りにしたまま千早は自室へ急ぐ。机の上に置いていたモノを押し入れに隠して代わりにスリッパを取り出す。それを抱えて玄関に戻り、チームメイトにスリッパに履き替えるよう指示をした。自室に先に行った理由を「スリッパを持ってくること」にしてしまえば、「何を隠した?」と問われるリスクを回避できる。もっとも汚物がそのままの靴下で家に上がり込むことも嫌だったが。
小手指の一番打者として成果を出せていない千早に対して、チームメイトはあまりにもお人好しで、かつてチームメイトに壁をつくっていた千早から言えないような、真っ直ぐな言葉と信頼を浴びせかけたのだった。
2416そう言う要の声に千早は待ったをかけた。四人のチームメイトを玄関に置き去りにしたまま千早は自室へ急ぐ。机の上に置いていたモノを押し入れに隠して代わりにスリッパを取り出す。それを抱えて玄関に戻り、チームメイトにスリッパに履き替えるよう指示をした。自室に先に行った理由を「スリッパを持ってくること」にしてしまえば、「何を隠した?」と問われるリスクを回避できる。もっとも汚物がそのままの靴下で家に上がり込むことも嫌だったが。
小手指の一番打者として成果を出せていない千早に対して、チームメイトはあまりにもお人好しで、かつてチームメイトに壁をつくっていた千早から言えないような、真っ直ぐな言葉と信頼を浴びせかけたのだった。
りーな
DONEとどちワンドロワンライ7回 【シニア時代】【キャッチボール】【今日だけは】とどち前提モブ→千。千早を知ろうとしないし知ってもらおうともしなかった人間の失恋
私と千早瞬平の出会いは小学一年生に遡る。と言ってもその頃の思い出はあまりない。席も近くなったことはないし、特に話すこともなかった。兄と同じリトルリーグのチームに入ったと聞いた時も、そのことで特に学校で話しかけることはなかった。兄の応援に行った日、兄のチームメイトが悉く凡退する中で一人、出塁し盗塁し還ってきた千早のことを、本人にかっこよかったなんて言うこともなければ、学校の友人達に知らせることもなかった。
小学五年生の頃、友人の一人が千早を好きだと言った。どうしてと聞くと足が速いからだと言う。すると別の友人も好きだと言い出した。頭がいいから好きだと。私はそうなんだとだけ答えた。私だって好きだよと言えなかった。あなた達は野球を観に行ったことないくせに、なんて意地悪も言わなかった。
3395小学五年生の頃、友人の一人が千早を好きだと言った。どうしてと聞くと足が速いからだと言う。すると別の友人も好きだと言い出した。頭がいいから好きだと。私はそうなんだとだけ答えた。私だって好きだよと言えなかった。あなた達は野球を観に行ったことないくせに、なんて意地悪も言わなかった。
りーな
DOODLE6回 とどちワンドロワンライ【ハンバーグ】【プロ野球】【約束したろ】社会人とどち。前半藤堂、後半千早視点と思って置くと読みやすいかも
書けなかったけど藤堂のマンションは球団ホームエリアにあり、部屋が余っていて、千早の現在住む家に置いてあるけど寮には持っていけず、といって実家に置いておくほどでもない私物を置く部屋になります
『 前略 藤堂葵様
このように手紙を書くのは初めてのことですね。別に手紙を書かずともSNSでやりとりできますし、それなりに会って話す機会もあります。年賀状すら送っていないというのに、わざわざ便箋を買ってまで筆を執ることになるとは……筆とか言ってボールペンじゃねーかとか言わないでくださいね、慣用句ですから。慣用句って分かりますか?笑
さて、藤堂君との思い出でも語りましょうか。高校三年生で進路志望の提出用紙が配られた時、俺はてっきり藤堂君は清峰君と同じようにプロ野球選手と書くのかと思っていました。しかし違いましたね。君はスポーツ推薦での進学を志望しました。プロになりたいという気持ちはある。ただ、小手指のみんなやシニアの先輩達とやる野球が楽しいのであって、果たしてプロ選手として自分がやっていけるのか、このような心持ちではプロなど務まらないのではないか、もうちょっと自分を鍛えたいのだ、というようなことを君は言っていました。それも本音でしょう。君は気持ちに左右されるところがありますし。でも、ご家族のためもあったのでしょうね。同じ寮暮らしでも地方の球団よりは都内の大学の方が融通が利きます。
3151このように手紙を書くのは初めてのことですね。別に手紙を書かずともSNSでやりとりできますし、それなりに会って話す機会もあります。年賀状すら送っていないというのに、わざわざ便箋を買ってまで筆を執ることになるとは……筆とか言ってボールペンじゃねーかとか言わないでくださいね、慣用句ですから。慣用句って分かりますか?笑
さて、藤堂君との思い出でも語りましょうか。高校三年生で進路志望の提出用紙が配られた時、俺はてっきり藤堂君は清峰君と同じようにプロ野球選手と書くのかと思っていました。しかし違いましたね。君はスポーツ推薦での進学を志望しました。プロになりたいという気持ちはある。ただ、小手指のみんなやシニアの先輩達とやる野球が楽しいのであって、果たしてプロ選手として自分がやっていけるのか、このような心持ちではプロなど務まらないのではないか、もうちょっと自分を鍛えたいのだ、というようなことを君は言っていました。それも本音でしょう。君は気持ちに左右されるところがありますし。でも、ご家族のためもあったのでしょうね。同じ寮暮らしでも地方の球団よりは都内の大学の方が融通が利きます。
りーな
DONE5回とどちワンドロワンライ【初詣】【いちご】【夢】数年後社会人(1月4日が平日)設定。プロとど←一般人ち
藤視点がないので千の片思いでしかない…
今年も初詣には行っていない。実家に顔を出すのが精一杯で、一足伸ばして神社あるいは寺に行こうと思えない。別に神様に願掛けするようなこともないし、お守りを買おうとも思わないし、おみくじを引こうとも思わない。学生の間はちゃんと初詣に行っていた。しかしそれは普段一緒に過ごせない両親の誘いであったり、友人の誘いであったり、千早瞬平主体での行動ではなかった。大学で野球を辞めて、野球とは関係ない会社に就職して、両親のような激務に追われて数年、友人とは緩やかに疎遠になって、恋人もいない。そんな千早は初詣よりも、趣味の音楽を聴いていたり、家を掃除したり、寝たり、そういうことに貴重な休暇を使いたかった。ちなみに実家で初詣に行っていないというと両親が一緒に行こうかと誘ってきたが、家でゆっくりしたいですというと無理に連れ出そうとはしなかった。
3918りーな
DONE4回 とどちワンドロワンライ 【チキン】【ちっとも思ってないくせに】【ペアルック】高校生。千早がぐるぐる頭を悩ませている
本当の意味で誰かと恋人のなりたいと思ったことはなかった。それはまあ、性的接触に興味がないかといえば大いにある。健全な男子高校生なのだ。でも、例えば誰かとペアルックで手を繋いでデートとかいうカップルになることは自分には無理だと思っていた。そんな恥ずかしい真似ができるか? だって(1)告白→承認 (2)ペアルック依頼→承認 (3)手を繋ぎたい→承認 と、ステップが多すぎる。千早瞬平という人間は自分で言うのもなんだが、他人に相談しない、人に胸襟を開かない。そんな人間が誰かと恋人同士!? なれるわけがないだろう。当然(4)性的なことがしたい→承認 も夢のまた夢である。誰かと何かがしたい、しかも割となんというか恥ずかしいことをしたい、そんなこと言えるか! 拒否されたら恥ずかし死にしてしまうかもしれない。臆病者、チキン野郎と言われようと無理なものは無理だ。仮に相手から言ってくれたら、しょうがないですね〜って承認パートだけならいけるかもしれない。本気で嫌なことは嫌って言って、ほとんどのアクションは相手任せで……それって本当に付き合ってると言えるのか? 相手にとって俺と付き合うメリットがなくないか? 恋人ってなんだ? 後輩の瀧はよく七人もの彼女とこんなことをやっていられるな。わざわざ言葉にしなくてもムードで分かるタイプの人もいるらしいが、それは信頼関係あってのものだろう。心を開かない千早に果たして空気を読めるのか。そもそも、千早には潔癖なところがある。これも誰かと恋人関係になることに積極的になれない事情だ。千早と他人の接触不快ライン。その線引きを恋人であろうと超えて欲しくないのか、恋人にはむしろその線を超えて欲しいのか。千早自身でも分からない。恋人ができたことがないから当然なのだが。小手指野球部員、特に同学年には随分緩くなっている自覚はある。藤堂君ならおにぎりだって食べられる。
2404🤜🏻♡🤛🏻
DOODLE【ILLUST】巻千vsとどち【LOG】作品は随時こちらのログへ収納(🆕25.2.14)
⚠️なんでも許せる方のみご覧ください。
【TEXT】巻千vsとどち【LOG(※R-18含)】
https://crepu.net/post/10135183 13
りーな
DONE3回【チャイナ】【期待してもいい?】【音楽】とどちワンドロワンライ
高一とど←ち。チャイナ無理やり入れた。芸術選択は捏造。
「お前、選択音楽じゃねェんか」
「ええ、授業とはいえ聞きたくもない曲聞かされたくないんで」
「もうちょい穏当な言い方できねーの?」
藤堂君とそんな話をしたのは3か月ほど前。野球部入部を決めた後すぐだった。同じく芸術で書道を選択した藤堂君と並んで書道室へと移動して、そのまま流れ隣同士の席に座って、藤堂君から質問されたのだ。野球部に入ってすぐの頃はだいたいそうだった。藤堂君が話しかけてきて、俺が性格の悪い対応をして、藤堂君がいらっとする。でもまた話しかけてくる。部員は友達! 仲間! 仲良し! というタイプなのか、あほだなあと思っていたけど、別にそうでもないような、あるような。藤堂君は仲良しこよしを押し付けてくるタイプではない。デリカシーがあり、イップスともう一度向き合う覚悟があり、仲間想いで、チャンスをものにできる男だ。しかも家族想いでもある。絶対本人には言わないけれど、いいひとだ。
2531「ええ、授業とはいえ聞きたくもない曲聞かされたくないんで」
「もうちょい穏当な言い方できねーの?」
藤堂君とそんな話をしたのは3か月ほど前。野球部入部を決めた後すぐだった。同じく芸術で書道を選択した藤堂君と並んで書道室へと移動して、そのまま流れ隣同士の席に座って、藤堂君から質問されたのだ。野球部に入ってすぐの頃はだいたいそうだった。藤堂君が話しかけてきて、俺が性格の悪い対応をして、藤堂君がいらっとする。でもまた話しかけてくる。部員は友達! 仲間! 仲良し! というタイプなのか、あほだなあと思っていたけど、別にそうでもないような、あるような。藤堂君は仲良しこよしを押し付けてくるタイプではない。デリカシーがあり、イップスともう一度向き合う覚悟があり、仲間想いで、チャンスをものにできる男だ。しかも家族想いでもある。絶対本人には言わないけれど、いいひとだ。
りーな
DONEとどちワンドロワンライ 2回 【バックハグ】【だから言ったんだ】→だから言っただろうが!に言い換え【階段】土屋さんにやや嫉妬?の藤堂あり。基本千早のわけわからん片想い。お題は無理やり詰め込んだ
あ、抱きつきたいなと思った。目の前の男の広い背中を見て、そう思ってしまった。
「千早、今日バッセン行こうぜ」
振り返って声をかけてきた目の前の男、藤堂葵は千早瞬平のやましい思いなど気づきもしない。気づかれたくはないけれど。
「いいですね、藤堂君にパスタ奢らせてあげますよ」
「お前が俺にラーメン奢んだよ」
いつも通りの軽口を叩いて、千早は藤堂の隣に並ぶ。背中を見ないようにすれば、さっきの血迷いごとは忘れられると信じて。
結論から言うと二日経っても忘れられなかった。昨日は学校も部活もない完全なオフだったのに、藤堂に会うこともなければメッセージをやり取りすることもなかったのに、益々想いは募っていった。
どうしたものかと千早は考える。いっそ本当に、一度だけでも抱きしめることができたら満たされるのに。
3022「千早、今日バッセン行こうぜ」
振り返って声をかけてきた目の前の男、藤堂葵は千早瞬平のやましい思いなど気づきもしない。気づかれたくはないけれど。
「いいですね、藤堂君にパスタ奢らせてあげますよ」
「お前が俺にラーメン奢んだよ」
いつも通りの軽口を叩いて、千早は藤堂の隣に並ぶ。背中を見ないようにすれば、さっきの血迷いごとは忘れられると信じて。
結論から言うと二日経っても忘れられなかった。昨日は学校も部活もない完全なオフだったのに、藤堂に会うこともなければメッセージをやり取りすることもなかったのに、益々想いは募っていった。
どうしたものかと千早は考える。いっそ本当に、一度だけでも抱きしめることができたら満たされるのに。
りーな
DONE1 回 【花束】【あなたしかいない】【忘れ物】とどち版ワンドロワンライ
君しかいない、オメーしかいねえに言い換え
社会人とどち
「俺じゃないんで。だから君しかいないんですよ」
「はあ? オメーしかいねえの間違いだろ」
某ホテルのスイートルームで向かい合う藤堂と千早。互いに指さすのはテーブルに置かれた薔薇の花束。メッセージカードにはHAPPY WEDDING AOI&SHUNPE と印刷されている。裏側は白紙。
「……前の客の忘れもんとか」
「あり得ませんね。前の客がチェックアウトした後に当然清掃がはいっていますし。あんな派手な忘れ物があったら見逃すはずないでしょう。そもそもメッセージカードには俺達の名前が入ってるんで。あ、ひょっとして読めませんでした?」
「読めるわ! 言ってみただけだろうが! 腹立つ言い方しやがって」
藤堂が本気で言っているなんて千早だって思っていない。ただ、藤堂がいつまでたっても本当のことを言わないからチクチク言葉が増えただけだ。千早はこんなサプライズを仕掛けていない、ならば藤堂のはずなのに。
3196「はあ? オメーしかいねえの間違いだろ」
某ホテルのスイートルームで向かい合う藤堂と千早。互いに指さすのはテーブルに置かれた薔薇の花束。メッセージカードにはHAPPY WEDDING AOI&SHUNPE と印刷されている。裏側は白紙。
「……前の客の忘れもんとか」
「あり得ませんね。前の客がチェックアウトした後に当然清掃がはいっていますし。あんな派手な忘れ物があったら見逃すはずないでしょう。そもそもメッセージカードには俺達の名前が入ってるんで。あ、ひょっとして読めませんでした?」
「読めるわ! 言ってみただけだろうが! 腹立つ言い方しやがって」
藤堂が本気で言っているなんて千早だって思っていない。ただ、藤堂がいつまでたっても本当のことを言わないからチクチク言葉が増えただけだ。千早はこんなサプライズを仕掛けていない、ならば藤堂のはずなのに。
りーな
MOURNING金木犀 帰り道とどち版ワンドロワンライ 第0回
高校生、交際してるとどち
金木犀 帰り道 部活が終わりの帰り道、藤堂くんと二人並んで歩いていると、甘い香りが漂ってきた。思わず足を止めて発生源はどこかと探すと、案の定近くの家の庭の木に小さなオレンジの花。すっかり秋だなと思っていると隣から同じく立ち止まっていた藤堂くんの、金木犀だなと声がする。
「藤堂くんでも花の名前なんて知ってるんですね」
「でもは余計だ……昔母親に教えてもらったんだよ」
ああ、こういうところが俺は良くない。早くに亡くした母親との思い出にケチつけるような物言いをした。すぐに謝ればいいものを、えっと、なんて言葉に詰まるから藤堂くんは気にすんなって言う。実際気にしていないのだろう。そういうところにまた申し訳なくなるというのに。
1962「藤堂くんでも花の名前なんて知ってるんですね」
「でもは余計だ……昔母親に教えてもらったんだよ」
ああ、こういうところが俺は良くない。早くに亡くした母親との思い出にケチつけるような物言いをした。すぐに謝ればいいものを、えっと、なんて言葉に詰まるから藤堂くんは気にすんなって言う。実際気にしていないのだろう。そういうところにまた申し訳なくなるというのに。
oriesaikou
DONE真亀さんのかわいいイラストを元に書かせて頂きました✨DKのワチャワチャ好きです♡
ある野球部の日常誰もいない教室。
今日は部活が休みの日なので千早からおすすめのプレイリストを聞かせてもらってた。
「ね〜ぇ!葵ちゃんと瞬ちゃんって距離近くない?」
教室に入ってくるなり俺たちの机になだれ込みじたばたしながらそう言ってきた。
「はぁ?気の所為だろ?」
「そうですよ。今だって俺が聞いてる音楽が気になるからってイヤホン貸してただけですし」
「え〜、でもでも瞬ちゃんパーソナルスペース狭いって言ってたのにー!!葵ちゃんは入れちゃうのね…俺もいれて!!!」
「嫌です。」
「(確かにこいつ会った時最初に言ってたよな…俺は仲良い方ってことか!!)」
千早に仲良いと思われてたのが嬉しくて俺はつい顔をにこにこさせてしまった。
1028今日は部活が休みの日なので千早からおすすめのプレイリストを聞かせてもらってた。
「ね〜ぇ!葵ちゃんと瞬ちゃんって距離近くない?」
教室に入ってくるなり俺たちの机になだれ込みじたばたしながらそう言ってきた。
「はぁ?気の所為だろ?」
「そうですよ。今だって俺が聞いてる音楽が気になるからってイヤホン貸してただけですし」
「え〜、でもでも瞬ちゃんパーソナルスペース狭いって言ってたのにー!!葵ちゃんは入れちゃうのね…俺もいれて!!!」
「嫌です。」
「(確かにこいつ会った時最初に言ってたよな…俺は仲良い方ってことか!!)」
千早に仲良いと思われてたのが嬉しくて俺はつい顔をにこにこさせてしまった。