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    yuno

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    yuno

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    あけすけ風息。閨事が色っぽくならない无風。描写は事前のみ。

    #无風
    noWind

    【无風】『淡白な始まり』「へえ、勃つとこんなふうになるのか」

    風息が興味深そうにちょいちょいと突いているそれは无限の性器で、今は閨の一時で。明かりを落とし、お互い一糸まとわぬ裸でベッドに臥して肌に触れ合っていた。
    そんな状態なのだから、できればもう少し艶のある色っぽい言葉や声を期待したいのだけれど。

    「勃つと固太りするって本当なんだな」

    残念ながら風息の顔も声も婀娜っぽさとはかけ離れていて、先ほどから面白そうに勃ち上がったそれを突いたり撫でたりを繰り返している。

    「遊ばないで」

    健気にもそれは触られるたびにぴくりぴくりと小刻みに震えていた。だって仕方がないだろう。性器なのだし。无限の意志で動きを止めるにも限度があった。

    「いいだろ、別に」
    「良くないよ。デリケートなところなんだ」
    「お前でも?」
    「……私でもだよ。例外はない」
    「ふうん」

    私でもってどういう意味だ。呆れたようにため息をついたが、風息は空返事だった。絶対に聞き流している。軽く睨んだけれど、やっぱり風息はどこ吹く風で、未だに不思議そうにそれを見つめている。

    「……」

    今のやり取りで萎えない自分もどうなのかと思うけれど。多分風息が話しながらも指で触ったり息を吹きかけたりして刺激を与えてくるせいだ。ぴくぴく震えるそれが面白いらしい。だから玩具じゃないというのに。

    「……っ」

    不意に擽るように指先で弄られて、一瞬息を呑む。びくんとつい大きくそれは跳ねて、悪戯を仕掛けた風息も目を見開いていた。

    「びっくりした」
    「……人間の性器がそんなに珍しいの?」
    「そりゃあな。こんな間近で見るなんてお前のくらいだし」

    それまで遠目に見ることくらいはあったけれど。自分と肌を合わせようとする人間なんてお前が初めてだと風息が言う。

    「そう」

    一瞬、心が浮足立った无限だったが、人間ではということに引っかかりを覚えた。

    「じゃあ、妖精では? 誰かとしたことは?」
    「何を?」
    「性交」
    「ああ……そうだな、人間の真似事をしてみたことならある」
    「……へえ」

    彼らとだろうか。妙に面白くない気分になって、自分でも驚くほど无限の声は不機嫌に沈んだ。

    无限の不機嫌さに気づかないのか、風息はくつくつと当時を思い出すように笑った。

    「あの頃はまだ子供だったから、人間たちが何をしてるのか、詳しいことまではよくわからなかったし、ただ裸になって触り合ってただけだったけどな」

    今よりもっと、色気も何もなかったよ。ペタペタ触っておしまいだった。あっけらかんと風息は笑う。

    「くすぐったいばっかりで、手も冷たくって。こんなふうに熱くなってるのを見るのはお前が初めてだな。なあ、これ、興奮してるってことなんだろ?」

    あけすけな言葉は、けれど、先ほどよりは色を含んでいた。あの頃とは違うと、そう言いたいらしい。

    「そうだよ。興奮してる」

    風息がさっきからずっと触ってくれているからね。弄られれば反応するし、期待もする。上体を起こし、覆いかぶさるようにして風息の体をベッドに押さえつける。勃ち上がったままのそれを腰に押し付けてやれば、抱き込んだ体はおかしそうに笑っていた。

    「笑っていられるのも今のうちだけだから」

    ずっと淡く煽られ続けた体は、中途半端な状態を嫌がって昂ぶろうとしていた。今まで好きにさせていたのだから、ここからはこちらの好きにさせてもらう。
    顔を寄せ、少し尖った耳に齧りつけば、擽ったそうに身を捩られた。その動きにも煽られる。
    逃さないからと伸し掛れば、ちらと向けられた視線にも同じように熱がこもっていた。
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    takami180

    PROGRESS長編曦澄その8
    スーパー無自覚兄上
     ——ところで、雲深不知処では葉が色づきはじめました。かわいらしい竜胆の花も咲いています。
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     藍曦臣ははたと筆をとめた。
     危ないところだった。また、「早くあなたにお会いしたい」と書くところだった。
     しばし考えて、「そのときはまた碁の相手をしてください」と結んだ。
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     まず、返事が来ないうちに次の文を出さない。それから、必要以上に 2210

    sgm

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     小さく声を漏らしてから、ゆっくりと瞼を上げた。ぼんやりと目に飛び込んできた天井を暫く眺めて、寝返りを打つ。隣にいるはずの男がいない。卯の刻は過ぎているのだろう。手を伸ばして男がいただろう場所を探るとまだ少し温もりが残っていた。一応用意しておいた客房に戻って着替えているのか、瞑想でもしているかのどちらかだろう。ぼんやりと温もりを手のひらで感じながら、牀榻に敷かれた布の手触りを楽しむ。蓮花塢の朝餉は辰の刻前だ。起きるにはまだ早い。寝ていていいとは言われているが、共寝をする相手の起きる時間にすっかり身体が慣れてしまった。冬であればぬくぬくと牀榻の中にいるのだが、夏は暑くてその気になれない。今もじわりじわりと室内の温度が高くなり、しっとりと身体が汗ばんで来ている。
     江澄は一つ欠伸をすると、身体を起こした。昨夜の名残は藍曦臣によってすっかりと拭われているが、寝ている間に汗をかいた 2456

    takami180

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     午後は二人で楽を合わせて楽しんだ。裂氷の奏でる音は軽やかで、江澄の慣れない古琴もそれなりに聞こえた。
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    「江澄」
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