マジックパワーー!マジックパワーー!
この世の中には呪力という、ある一定の人間にしか扱えない力が存在している。つまりは、自分の認識外には不可思議で証明しようのない力の流れが幾多も存在していてもおかしくないということである。
「だからさ、呪力があるんなら催眠力的なのもありそうじゃね⁈」
「まあ、言いたいことは分かるわ」
「ないだろ」
「夢ねぇなあ!」
任務までの待機時間、お菓子が軽くつまめる待機室にて騒ぐのは呪術高専二年生の三人である。なんでも、昨夜のテレビで見た催眠術特集に感化された虎杖が冒頭のようなことを言いだしたことが発端のようであった。虎杖はビシリと伏黒を指差した。
「伏黒! そこに立て!」
「めぐちゃんになんでも言うこと聞かせてやんなさい!」
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