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    バレンタインデーのおバカな話😊🍫💖
    前にポッキーの日に書きかけてそのままになってたのをこちらに回しました(笑)2023.2.14

    #七五
    seventy-five

    五条がバレンタインに巨大ポッキーを持ってきた話11月11日のポッキーの日には、五条は毎年飽きもせず赤い箱を持ってやってきた。
    「な〜なみ♪ポッキーゲームしよ♡」
    他愛ない遊びだが恋人が喜ぶならと付き合っていた七海だったが、五条は七海が思う以上にこれを気に入っていたらしい。それがわかったのは今日、2月14日バレンタインデー。様相は大きく違っていた。

    「な〜なみ♪ポッキーゲームしよ〜♡♡」
    「………何ですか?それは」
    五条が手にしているのは長さにして40センチ、直径5、6センチはありそうな、巨大な、それをポッキーというのならば、ポッキーであった。
    「うふふ、バレンタインバージョン♪特注だよ〜」
    特注ということは作らせたということか。
    どこに?何と言って??
    「だってさ、いつものだとすぐに終わっちゃうじゃん?これなら長く楽しめると思って」
    五条はにんまりと笑うと
    「はい、あ〜〜ん♡」
    巨大なその棒を差し出してくる。

    「いや、ちょっと待ってくだ…」
    ガボッ
    押し込まれた。「くだ…」のところで押し込まれた。
    何だこれは?甘い。それはいいとして、こんなどデカいものを口いっぱいに頬張って、息はどうするのだ?というか、噛み砕けるのか?これは?というより、…硬い。硬すぎる。
    「五条さん」
    七海はそう言おうとした。しかし口いっぱいにどデカイ棒が入っているので「オオオ…アン」としかならない。懸命に口から吐き出そうと試みるが、中の棒の並々ならぬ硬さに対しチョコレートの部分はやけに柔らかくねっとりとしていて絶妙に歯に絡み付いてくる。抜けない。
    クソっ!!七海は思った。鼻が詰まっていたら死んでいる。しかも五条がわざとなのかそうでないのか、グリグリと押してくる。

    「じゃあ僕、こっちからね」
    五条はその艶やかな唇をあ〜んと開けて反対側からかぶりつこうとする。
    「待ちなさい!!」
    七海は言いたかった。しかしくぐもった声で「アガアア」としか発音できなかった。
    馬鹿か!?この人は??見てわからないのか!?
    いけない!五条さん!
    この棒を口にいれては…!

    あんむ…と五条は巨大ポッキーを頬張った。七海には甘過ぎるチョコレートの甘さに、しばしうっとりするような表情を浮かべる。が、しかし。
    「んあ?」
    五条の眉が寄る。
    「ん…あ、あ?あ…」
    気付きましたか。この棒の硬さに。ああ、噛み砕こうとしている。眉間に皺が寄り、目一杯開いた顎を微かに震わせている。顔が赤くなってきた。鼻からの息が、フガ…フガ…と荒くなっていく。吐き出そうとしていますね。無理なんですよ。ほら、口の周りがチョコレートだらけになって、唇の端からチョコまみれの唾液が、ダラダラと…
    五条の目に涙が浮かぶ。苦しそうに眉を寄せ、「ああ、い…」と見つめてくる。

    ななみ、しんじゃう、
    ななみ、たすけて…

    そう言っているんですね?五条さん!
    バキイ!!!!!!
    七海は渾身の力を振り絞って、チョコを破壊した。つまり噛み砕いた。呪力を少し使ったかもしれない。口の中で棒、もといクッキーの欠片が暴れる。ゲホゲホと咳き込みながら、七海は五条の口からドデカい棒を引き抜いた。抜くとき、五条は小さな悲鳴をあげた。


    ハァーーゼイ…ハァーーゼイ…
    二人はしばし口がきけなかった。七海は片膝をつき、五条に至っては四つん這いになって息を整えていた。
    「……硬すぎるんですよ」
    七海は言った。
    「そうだったね…」
    五条は声が枯れている。
    「もう少し柔らかいか、せめて細くないと」
    「うん。担当に言っとく…」
    「………」

    ようやく息が整ってきて、七海は状況を把握した。
    「…服、どうしてくれるんですか」
    七海の部屋着にはクッキーの欠片と溶けたチョコレートがベッタリと付いている。スーツでなかっただけマシというべきか。
    「弁償する…」
    「部屋、どうするんですか…」
    床にはクッキーの欠片、欠片…そして溶けたチョコレートがラグにもベッタリと。

    「二人で片付けよ?」
    ハァーーー、七海は息を吐いた。
    フハハハ、五条が笑う。
    「お前、口の周り、チョコがついて泥棒ヒゲみたい」
    「…アナタもですよ」
    二人でしばし笑った。
    「ななみ」
    五条が言う。
    「すき」
    目をやると五条は泥棒ヒゲの中の赤い唇を弓の形にしていた。
    「キスして」

    七海はため息をつき、それから手を伸ばして、チョコまみれの恋人にキスをした。
    ハッピーバレンタイン♡
    五条が言った。




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    Sasame

    DONE細雪んとこの獠香ちゃんさんは『浮気性』をお題に、140字でSSを書いてください。
    #shindanmaker


    原作以上の獠香ちゃん
    「香ちゃんってば、浮気性だったのね」
     あたしが持つスマホを覗き見した後、獠ちゃん悲しい……と、泣き真似をする獠に冷たい視線を向ける。
    「何言ってんの?」
    「おまぁこの前、新宿駅でナンパされてついて行こうとしてだろ?」
    「あれはナンパじゃなくて、ただ道を聞かれただけよ!」
     はぁ、と獠は息を溢して「とにかく今後男に道案内するな」と言われた。
    「あのね獠、あたしが浮気性なら今頃ここに居ないわよ!」
    「はぁ? それどう言う意味だよ?」
    「あたしが獠以外の人に興味がないから今でもここに居るんでしょ!」
     もう少しあたしを大事にしろ! と獠に向かって手元にあったクッションを投げたけど、簡単に受け止められた。
    「言ったな、じゃあお望み通りに」
     にやり、と獠が笑う。
    「えっ?」と声が出ると同時に獠の腕の中に閉じ込められた。
    「今からたぁぷり分からせてやるよ」と今度は肩に担がれ向かった先は獠の部屋。
    「ちょっ! 離してよ! 獠!!」
    「だぁめ! 香が浮気しようなんて考えないようにしないとな!」
     必死の抵抗も虚しく、翌朝、獠のベッドの上で「10%しかなかったのに……」と呟くと獠はそれさえも駄目だと 552