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    はとこ

    エリよす専用垢。キスブラの4000字前後の短編を収納予定。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 🍺 🍣 🍕 🍩
    POIPOI 15

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    DONE以前やりました癖パネルから最後のひとつ、ヴィラン化でした。こちらかなり特殊な話になってしまったのでご注意下さい。

    ・キとブラさまの偽物が出る。この、偽物ですが…某ゲームの別側面を想定して書きましたがちょっとうまくいきませんでした…。
    ・エリくん名物ゴツサブ案件です

    個人的にこれが一番難産でしたが楽しかったです。お声がけ頂きありがとうございました!
    『Fの肖像』――キース・マックスの話をしよう。
    誰ともなにとも関わりたくなかったから。誰も寄せ付けない雰囲気を出してた。でも本当は、心のずっとずっと奥底でメソメソと泣いてた。寂しい。誰か。いや、誰もいなくていい来なくていい。自分はひとり。ずっとひとりきり。それでもなんとかやってこれた。だから今さら誰も必要としない。
    けれど。だけど。それでもよかった。誰にも干渉されない、することもない。命がこぼれおちる、その時を見なくても関わらなくてもいい。だから楽だった。気持ちが楽だった。このままでいい、このままがいい。
    それを破ったのは。土足で踏み込んできたのはどこまでも能天気なヤツ。自分だって本当は寂しくて、仲間が欲しくて欲しくてほしくて仕方がなくて泣いてた。無理に笑って他人に手を貸すような馬鹿な…本当に馬鹿だったヤツ。それと、もうひとり。
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    DONE先日やりました癖パネルから。③は料理でした。そちらをキスブラで、のおはなし。
    ポロリはしてないんですが事後の朝…というか昼で、キはパン一でブさまは真っ裸です。それ以外はなにもないので表記も鍵もなしです。問題ありましたらつけますのでお知らせ下さい…。

    いつもなにかしら作らせて食べさせがちなんですが、今回夏らしい食い物…を選択しました。いつも通りの二人ですが楽しかったです!ありがとうございます!
    『Spysee Crazy summer?』暑いあつ~い夏がきた。正直この時期はあんまり好きじゃない。とにかく暑いし怠いしやる気が出ねぇ。前は毎日二日酔いでフラフラしてたから余計にいつもより明るくて強い日差しが嫌いだった。汗もかくしな。

    「うげぇ~……あっちぃ……」

    ベッドから起き上がって近くに転がしてあったスマホを確認する。昼前。まぁ、昨日……いや、日付上じゃ今日なんだけど。遅くまで大人の運動をしてた身としちゃ早く起きた方だろ。
    パンツ一丁の情けない姿。いつ履いたんだっけか?記憶がいまいちねぇけど。

    「起きた……のか?」
    「ん?」

    か細い声に肩越しに振り返れば。埋もれた布団が暑かったのか。それを振り払うように腕を動かして……自分がどんな姿をしているのか気付いたのか。ピタリと動きを止めて、地獄のエンマサマも泣いて逃げるようなこわ~い目でオレを睨む。いや、そんなツラされてもな~……。
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    DONE先日やりました癖パネルから。①は鼻血でした。こちらのお題をキスブラで、我設定でよく顔を出すキースが昔世話になったバーのマスターをそえて、のお話。
    我設定のモブマスター視点。こちらのマスターについては別途わかるお話をツイに流します。ブさまとキースができてるのを知っている。むしろ応援している。

    キスブラか…?と言われると要素が薄い気もしますが…楽しんで頂けたら嬉しいです!ありがとうございました!
    『夢見る妖精』「なにがあったらそんなふうになるんだ」

    オープン前の誰もいない店内。本来ならこの時間はオープン準備で掃除だの最後の仕込みをしてる時間だ。無論、その手は休めてねぇ。なんなら、いきなり飛び込んで来やがった狼藉者に手伝いをさせてる。
    テーブルをホコリひとつ残らず綺麗に拭きながらだって、と。ガキみたいな呟きを漏らしてこっちを見たのはキースだった。鼻にティッシュを詰めたなんともまぁ、無様な格好の。あーあ、制服に血ぃついてんじゃねぇか落ちねぇぞそれ。

    「……」
    「ったく、いくつになってもガキのままだな」
    「うるせぇ、ジジイ」

    悪態をつくのはいつものことだが、それにも心なしか勢いがない。
    クソガキがアカデミーをどうにか卒業して、あのエリオスのヒーロー……そのルーキーとして入所したと聞いたのは少し前だ。チームメイトはアカデミーでも一緒だった奴らで、毎日喧嘩ばっかだけどなんとかやってると照れながら、だがどこか誇らしげに言っていたのを覚えてる。チームのメンターが、あのジェイ・キッドマンだと聞いた時は驚いた。そのジェイも手を焼いてるんだろうなと簡単に予想がつく。
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    PROGRESS完成したらこれにくっつける…かもしれないです。
    ちょっと…4万ピースにちょっと折れかかってしまったので景気づけに…。
    ルビ振れないとキの渾名が……

    雰囲気話。可哀想なモブ視点。
    キブ🀄キのパロその通りには近付くな、ある人物に出会ったら己の運のなさを恨め。だが、もしその人物を仕留めることができるのなら、これ以上もないほどの称賛と力を得られるだろう。
    なんて、脅しとこちらの欲とを見透かされたような忠告を受け、一度は引けた足をなんとか奮い立たせて件の通り、その入り口に立っている。見た限り普通の裏通り…いや、普通ではないか。なにせ昼間だというのに人っ子ひとりいやしない。おまけに薄暗い。所謂裏通りというものだが、それにしてはゴミもない。吐瀉物もない。日当たり不良という点を除けば、なんなら表よりクリーンかもしれない。それがかえって不安をあおるし不気味だ。
    ここはビームス家という、この辺りの人間は知らない者がいないほど大きなマフィアが仕切っている。もちろん、この通りもそのひとつ。なんなら、この通りのどこかにアジトだか根城にしている店のひとつ、ふたつはあるだろう。そこに、余所者が足を踏み込めばどうなるか…理解はしていても、止めることはできない。きっと、俺はここへ来るように仕向けられてしまった。逃げてもどのみち追われるような気がする。なら、進むしかないとここへ来たが…早計だったかもしれないと僅かに後悔している。
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    DONE死神キと執事(南ハロ)ブさまの月見話と言いはる。シリアスめ。キスブラ。
    キはそのまま西ハロの死神ですが、ブさまは自動人形執事という設定になっています。それらを始め、ほのかな我設定が垣間見える感じのお話ですが、雰囲気で読んで頂ければと…。
    月だけが見ている頬に当たる空気はキンっと冷えきってる。いつもここは寒いけど、今日は一段と冷えてる。つっても、寒くて凍えるなんて弱い体とは昔々にオサラバしてるけど。
    冷えても焼いても切ってもオレは死なない。なんたって、その死を運ぶ死神さまなんだから。今日も今日とてお仕事お仕事~っと、懐から出した箱から煙草を一本咥える。あれ、火、火ぃどこに仕舞ったっけな…?別に魔力を使えば火のひとつ付けるなんざ造作もねぇけど…こんなことで力を使ったらお上がうるせぇし。
    ゴソゴソと重っ苦しいマントの中やら服を漁る…その、最中。

    「ひぇ!?」

    目深にかぶったフードを浅く裂いて、目の前を通りすぎたなにかに声を上げる。瞬きの間に通り抜けてったそれは、鈍色に光るカトラリーだった。いや、カトラリーってのは食事に使うもんで人様に投げるもんでもねぇし、こんな切れ味良かったら料理ごと皿が真っ二つになる。
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