草原レース紺碧に競争を挑んだ雪白。
手加減しないという約束で、草原ホームから同時に飛び立つ。
大鳴きで蝶からエナジーを補給しつつ、精霊のいる小山を一周する。
杖を使って急旋回する紺碧に対し、山の側面を蹴って回り込む雪白。
エナジーが少ないなりの飛び方を身につけつつある雪白だ。
「(序盤で紺碧さんが杖を使った・・・!)」
雪白は高揚した気持ちで、心の中でつぶやいた。
レースの終盤ではなく、最初に花火杖を使ったことが、彼が本気だと示している。
ケープレベルの低い自分に合わせることなく、真剣に飛んでくれることに雪白は感謝した。
紺碧と雪白は、蝶々の小山から、草原の大神殿へむかうため、ゲートへ滑空する。
ゲートは2人ギリギリ通れるほどの幅で、身体やケープが触れれば大事故の可能性もある。
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