たから
TRAINING角弓のセルフプレジャー()事情「一角って1人でするとき、何を想像してる?」
非番の日のうららかな昼下り、縁側に寝そべって安寧を享受していたところに突如として投げつけられた問いに俺の脳は理解を拒んだ。
この平和そのものである柔らかな陽射しと静けさの中で、あまりに相応しくない言葉が聞こえた気がするが何かの間違いだろう。否、間違いであってほしい。
身体を起こし言葉を発した相手に疑うような視線を向けると、声の主は涼しい顔で俺の答えを待っていた。
「……今なんつった?」
「だから、自慰するとき何をオカズにしてるかって話」
最初の問いかけよりもさらに直接的な表現に、やはり聞き間違いではなかったのだと思わず顔を覆った。
隣に座るこの男は潔癖そうな見た目とは裏腹に、時に驚くような猥雑な言葉を口にする。
1462非番の日のうららかな昼下り、縁側に寝そべって安寧を享受していたところに突如として投げつけられた問いに俺の脳は理解を拒んだ。
この平和そのものである柔らかな陽射しと静けさの中で、あまりに相応しくない言葉が聞こえた気がするが何かの間違いだろう。否、間違いであってほしい。
身体を起こし言葉を発した相手に疑うような視線を向けると、声の主は涼しい顔で俺の答えを待っていた。
「……今なんつった?」
「だから、自慰するとき何をオカズにしてるかって話」
最初の問いかけよりもさらに直接的な表現に、やはり聞き間違いではなかったのだと思わず顔を覆った。
隣に座るこの男は潔癖そうな見た目とは裏腹に、時に驚くような猥雑な言葉を口にする。
moco
TRAININGデジタルって拡大できるから、何をどこまで描けばいいのか分からなくなってくる。線の取捨選択。みんなスゴイんだなって、自分で描いて初めて分かります。道具を揃えても急にマンガが描けるわけじゃない。手癖せが付くまで描き続けたいな。 3uncimorimori12
TRAINING忍太刀2024/1/7インテ無配です。フォロワーの自カプを書きました。エアプ過ぎる。
ジェーン・ドゥの渇望について キスをした。子供みたいに触れ合うだけの、戯れのようなキスをした。
理由はない。ただ、目の前の唇に触れたら、一体どんな反応をするか気になっただけだ。酒を覚えたばかりの子供が、じゃれつくように頬にキスを落としてくるから。それなら唇を奪ったら、どんな反応が返ってくるか、爪先程の好奇心が湧いただけ。驚くだろうか。怒るだろうか。アルコールにハンドルを奪われた思考の隅で描いた絵空図は、しかしそのどれも当てはまらなかった。
「……ははっ、可愛いな」
理性のタガが外れた口から、素直でむき身の感想が零れ落ちる。
そうだ。髭が生えて、身長も出会った頃よりうんと伸びて、顔から丸みは消えていったけど。忍田にとって、太刀川はいつまで経っても可愛いままだ。いくら強くなろうとも、周りが顔を顰めようとも、太刀川が可愛いのは純然たる事実だ。
3266理由はない。ただ、目の前の唇に触れたら、一体どんな反応をするか気になっただけだ。酒を覚えたばかりの子供が、じゃれつくように頬にキスを落としてくるから。それなら唇を奪ったら、どんな反応が返ってくるか、爪先程の好奇心が湧いただけ。驚くだろうか。怒るだろうか。アルコールにハンドルを奪われた思考の隅で描いた絵空図は、しかしそのどれも当てはまらなかった。
「……ははっ、可愛いな」
理性のタガが外れた口から、素直でむき身の感想が零れ落ちる。
そうだ。髭が生えて、身長も出会った頃よりうんと伸びて、顔から丸みは消えていったけど。忍田にとって、太刀川はいつまで経っても可愛いままだ。いくら強くなろうとも、周りが顔を顰めようとも、太刀川が可愛いのは純然たる事実だ。
さめしば
TRAINING付き合ってる冬駿のSSお題「黙れバカップルが」で書いた、井浦と山田の話。冬居はこの場に不在です。
お題をお借りした診断メーカー→ https://shindanmaker.com/392860
「そういえば俺、小耳に挟んじゃったんだけどさ。付き合ってるらしいじゃん、霞君とお前」
都内のとあるビル、日本カバディ協会が間借りする一室にて。井浦慶は、ソファに並んで座る隣の男——山田駿に向け、ひとつの質問を投げ掛けた。
「……ああ? そうだけど。それがどーしたよ、慶」
山田はいかにも面倒臭そうに顔を歪め、しかし井浦の予想に反して、素直に事実を認めてみせた。
「へえ。否定しないんだ」
「してもしゃーねえだろ。こないだお前と会った時に話しちゃったって、冬居に聞いたからな」
なるほど、とっくに情報共有済みだったか。からかって楽しんでやろうという魂胆でいた井浦は、やや残念に思った。
二週間ほど前のことだ、選抜時代の元後輩——霞冬居に、外出先でばったり出くわしたのは。霞の様子にどことなく変化を感じ取った井浦は、「霞君、なんか雰囲気変わったね。もしかして彼女でもできた?」と尋ねてみたのだった。井浦にとっては会話の糸口に過ぎず、なにか新しいネタが手に入るなら一石二鳥。その程度の考えで振った一言に返ってきたのは、まさしく号外級のビッグニュースだった。——聞かされた瞬間の俺、たぶん二秒くらい硬直してたよな。あの時は思わず素が出るとこだった、危ない危ない。井浦は当時を思い返し、改めてひやりとした。素直でかわいい後輩の前では良き先輩の顔を貫けるよう、日頃から心掛けているというのに。
2975都内のとあるビル、日本カバディ協会が間借りする一室にて。井浦慶は、ソファに並んで座る隣の男——山田駿に向け、ひとつの質問を投げ掛けた。
「……ああ? そうだけど。それがどーしたよ、慶」
山田はいかにも面倒臭そうに顔を歪め、しかし井浦の予想に反して、素直に事実を認めてみせた。
「へえ。否定しないんだ」
「してもしゃーねえだろ。こないだお前と会った時に話しちゃったって、冬居に聞いたからな」
なるほど、とっくに情報共有済みだったか。からかって楽しんでやろうという魂胆でいた井浦は、やや残念に思った。
二週間ほど前のことだ、選抜時代の元後輩——霞冬居に、外出先でばったり出くわしたのは。霞の様子にどことなく変化を感じ取った井浦は、「霞君、なんか雰囲気変わったね。もしかして彼女でもできた?」と尋ねてみたのだった。井浦にとっては会話の糸口に過ぎず、なにか新しいネタが手に入るなら一石二鳥。その程度の考えで振った一言に返ってきたのは、まさしく号外級のビッグニュースだった。——聞かされた瞬間の俺、たぶん二秒くらい硬直してたよな。あの時は思わず素が出るとこだった、危ない危ない。井浦は当時を思い返し、改めてひやりとした。素直でかわいい後輩の前では良き先輩の顔を貫けるよう、日頃から心掛けているというのに。