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    た無

    6__ws

    DONE類司 不穏
    生を感じる為に○傷○為していたら🎈の存在がもっと生を実感させてくれて愛をも注いでくれると気づいた無痛症🌟の話(長い)
    ※🎈(自覚済)→←🌟(無自覚)気味の🎈🌟
    ※🌟の○傷描写あり。彼、ちょい狂っちまった。
    きっとこれが、生きるということだ おぼつかない足取りで歩いていた幼き頃のオレは、熱したアイロンに小さな手のひらでぺたっと触れたことがあるらしい。細心の注意を払っていた母さんの一瞬の隙を狙ったのか、単なる偶然か、とにかくその日オレは自ら熱を求めた。母さんは必死の形相ですぐにオレを抱え上げて水と氷で冷やしたが、その間表情が全く変わらずニコニコしていた自分の息子を見て嫌な予感がしたため、すぐに病院で検査をおこなったという。そして"無痛症"という診断(本当はもっと長い病名なのだが、便宜上省略した)を受けた。
     オレには痛覚がない。だから、火傷にも打撲にも切り傷にも無反応で、なにも感じずに痛みを知らぬまま生きてきた。そんな日々を過ごすなかで得た教養としては「痛いふりをすること」。痛覚がない人間はこの世にほんの僅かしかいないため周囲の理解も得難く、血が出るような怪我をしても「平気だ」と言ってけろりと笑っている男はただの"異常"だと捉えられ、煙たがれる。そんな世の中で波風立てずに暮らしていくにはオレが周りに適合することが必要だったのだ。
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    DONE22年1月23日のプリ⭐︎コンにてお渡しした無配の再録。
    シャニライイベントのヒーローシリーズからトーマ博士と戦闘員オトの上司のためにお菓子作りに励んでいるだけのお噺。料理上手のオトと絆されつつあるトーマ博士。付き合ってない。
    デストロ⭐︎クッキング (トマオト)それはアラン様の突飛な一言から始まった。
    「おい、トーマ」
    「はっ、ここに。何でしょうか、アラン様」
    「さたぱんびんが食いてえ」
    「さた……?」
    聞いたこともない単語に思わず目が点となってしまった。「食いてえ」の言葉からして食べ物なのであろうことは推測できるが、どういった物なのか全く想像がつかない。
    さたぱんびん。一体なんなんだ、それは。
    「アラン様、失礼ですがそれはどういった食べ物になりますか?」
    「あ?‪ ‬あー……茶色の丸っこい、中が紫でサクサクしてたな」
    「な、なるほど……?」
    茶色の丸でサクサク、と聞く辺り揚げ物の一種には間違いなさそうだが……中が紫、だと……?
    「承知致しました、直ちに探して参ります!」
    実物が一体どのような物なのか未だ想像はつかないが、アラン様が求めているのであれば献上する他はない。これも今後のアラン様のご活躍のため、こうして俺のさたぱんびん探索の幕が開かれたのだ。
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    Lei

    DOODLE強い🦊が見たくて書きました。名無しモブがいます。👹に愛されて、自信のつけた無敵🦊
    哀れなヤツカツンカツンと俺が歩く音だけが響く。それに怯えたように後ずさりする男は、自称ヴォックスの1番の信者らしい。

    事の発端は、1通の手紙からだった。中には大量の俺が黒く塗りつぶされた、ヴォックスとの写真。一筆箋には“あの方に近づくな”と、ご丁寧に新聞の切り貼りで作られたメッセージ。付き合う前の俺だったら怯えていたかもしれないが、残念ながら俺はあいつの愛を知ったんだ。表情を変えずに手紙に入っていたもの全てを、細かくバラバラにする。こんもりと山になったものをまとめて袋に入れて、ゴミ箱に放り投げる。放物線を描いてスポンと入ったのを確認したら、おれの頭の中からはその手紙のことは消え去っていた。

    特に変わらずヴォックスと会い、食事を共にし、夜を一緒に過ごす俺が気に食わなかったのか手紙は毎日届いた。メッセージも段々と過激さを増し、最新のものには“別れなければお前の仲間まで殺す”とまで書かれている。仲間とはおそらくルカやシュウ、アイクのことだろう。馬鹿なやつだ。彼らに手を出せば、お前が心酔しているヴォックスが怒り狂うこと間違いないというのに。かと言って彼らに手を出すと言われ、俺も許せるわけはない。だから、直々に俺が会ってあげようじゃないか。
    1962