やまや
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりでゅらまり。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) Yokai streetの夏も他の地域同様暑い。朝には家の前で打ち水をする住民たちがちらほら見え、一日の始まりから蝉の合唱がわしわしと大雨の如く降り注ぐ。その鳴き声に起こされる事もしばしばだ。
自分の部屋で小説の海にどっぷり浸かって集中していたでゅらでゅらの元へ、打ち水を終えたまりまりが扉をノックして声を掛けて来た。
「でゅらでゅら、もうすぐ朝ご飯が出来るばい」
もうそんな時間か。まりまりの可愛らしい声に呼ばれたのなら行かねばなるまい。
本に栞を挟んで机に置いて、暑い夏なのでマントも外套を脱いだ腕を捲ったブラウスの姿で部屋を出る。
「お待たせ、まりまり」
「全然待っとらんとよ。あれ、珍しい格好ばしとっとね」
935自分の部屋で小説の海にどっぷり浸かって集中していたでゅらでゅらの元へ、打ち水を終えたまりまりが扉をノックして声を掛けて来た。
「でゅらでゅら、もうすぐ朝ご飯が出来るばい」
もうそんな時間か。まりまりの可愛らしい声に呼ばれたのなら行かねばなるまい。
本に栞を挟んで机に置いて、暑い夏なのでマントも外套を脱いだ腕を捲ったブラウスの姿で部屋を出る。
「お待たせ、まりまり」
「全然待っとらんとよ。あれ、珍しい格好ばしとっとね」
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ(ワルイージ×ロゼッタ)。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(ワルロゼ) 薄ら覚醒した意識と耳にだんだん大きくなる形で、小鳥のさえずりが鼓膜を揺らす。
朝が来たのか、と若干寝惚け気味の脳みそを働かせた。
次に感じたのは額を中心とした頭の軽い鈍痛。激痛ではないものの内側からじんわりと纏わり付き、振り払えない嫌な感覚。そういえば全身が怠っぽい。それに妙に火照っている。
そうだ、自分は昨日熱を出して――。それで、どう帰って来たんだっけ?
『んー……』と不調の溜まった嫌な空気を吐き出すように間延びした呻き声を出す。
朝の日差しに目がやられないようにゆっくり瞼を開けて行った。
すると、
「おはようございます。体調はいかがですか?」
ベッドの横から突然の声。想定外の出来事にドキッと心臓が跳ねた。ワルイージは驚いて目を見開き、慌てて首をそちらに傾ける。
1393朝が来たのか、と若干寝惚け気味の脳みそを働かせた。
次に感じたのは額を中心とした頭の軽い鈍痛。激痛ではないものの内側からじんわりと纏わり付き、振り払えない嫌な感覚。そういえば全身が怠っぽい。それに妙に火照っている。
そうだ、自分は昨日熱を出して――。それで、どう帰って来たんだっけ?
『んー……』と不調の溜まった嫌な空気を吐き出すように間延びした呻き声を出す。
朝の日差しに目がやられないようにゆっくり瞼を開けて行った。
すると、
「おはようございます。体調はいかがですか?」
ベッドの横から突然の声。想定外の出来事にドキッと心臓が跳ねた。ワルイージは驚いて目を見開き、慌てて首をそちらに傾ける。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりクロシア。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) 秋は別れの季節と呼ばれるだけあって物寂しい時季だ。秋雨前線が空を刺激し、此処最近降らせている大雨もそんなノスタルジックな感情を加速させた。
そんな哀愁めいた季節の訪れた街中を隣り合って進む、赤い傘とピンクの傘。その下ではクロウとシアンが仲良く手を繋ぎ合っていた。
今日は珍しく、彼の方から手を繋ごうと言い出していた。
『わ、分あってるよ、こんな台詞似合わねえの!』
と、つっけんどんに口へ出していたがもしかしたらクロウも、永遠にはぐれてしまうような切なさをこの季節から見出したのかも知れない。
雨に冷える手指に重なる彼の手はとても暖かい。柔らかくて、それでいて男の人ならではの強さも感じられる。
不意にシアンは、雨にまつわる童謡をゆっくりゆっくり歌い始めた。
839そんな哀愁めいた季節の訪れた街中を隣り合って進む、赤い傘とピンクの傘。その下ではクロウとシアンが仲良く手を繋ぎ合っていた。
今日は珍しく、彼の方から手を繋ごうと言い出していた。
『わ、分あってるよ、こんな台詞似合わねえの!』
と、つっけんどんに口へ出していたがもしかしたらクロウも、永遠にはぐれてしまうような切なさをこの季節から見出したのかも知れない。
雨に冷える手指に重なる彼の手はとても暖かい。柔らかくて、それでいて男の人ならではの強さも感じられる。
不意にシアンは、雨にまつわる童謡をゆっくりゆっくり歌い始めた。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりジョウヒメ。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) 昨日MIDI CITYにどっさり降った白い雪はまだまだ辺りに残っていた。それは
Mashumaireshの本拠地であるANZも例外ではなく、周りの空気はやっぱりキンと冷たい。そんな足元の悪い中、巣ごもりせずスーパーへ出掛けたのは自分の大好きなピザ味のポテトチップスの特売日だったからだ。ほわんと色違いのお揃いで持っているエコバッグにはそれがパンパンに詰まっている。帰ったらほわんにも分けてあげようと、白い煙を吐きながら内心で楽しみにした。
しばらく帰路を辿っていると、向かいから誰か歩いて来る。
一定の距離まで近づき、カフェのすぐ前でお互い足を止めた。
「あ」「あ」
互いの正体に気が付き、同時に短く声を出す。目線の先の彼は相変わらず不死鳥らしい赤い服を着ている。
1583Mashumaireshの本拠地であるANZも例外ではなく、周りの空気はやっぱりキンと冷たい。そんな足元の悪い中、巣ごもりせずスーパーへ出掛けたのは自分の大好きなピザ味のポテトチップスの特売日だったからだ。ほわんと色違いのお揃いで持っているエコバッグにはそれがパンパンに詰まっている。帰ったらほわんにも分けてあげようと、白い煙を吐きながら内心で楽しみにした。
しばらく帰路を辿っていると、向かいから誰か歩いて来る。
一定の距離まで近づき、カフェのすぐ前でお互い足を止めた。
「あ」「あ」
互いの正体に気が付き、同時に短く声を出す。目線の先の彼は相変わらず不死鳥らしい赤い服を着ている。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ(ワルイージ×ロゼッタ)。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(ワルロゼ) 今日は朝から車軸を流すような雨がずっと続いていた。泣いた空は夜になると少しは大人しくなったが、やはり空には重い雲がどこまでも広がりその雫はまだ収まっていない。
夕食を摂った後のワルイージは、カーテンを閉めようと窓に近づく。硝子の向こうの景色を見て顔をしかめて眉を吊り下げる。空と同じどんよりとした嘆息を肺の奥から吐き出した。
――今日は星空を見る事が出来ない。
夜に星を眺めるのは彼女と出会ってからの日課。恋に気づく前はなんとなくあの人を思い出すからという理由から、片思いになって自分の胸高鳴る感情を預けぶつけるスクリーンにした。恋人になってからはなかなか会えない彼女を少しでも身近に感じたくて、彼女の居る世界を僅かでも知りたくて。
1024夕食を摂った後のワルイージは、カーテンを閉めようと窓に近づく。硝子の向こうの景色を見て顔をしかめて眉を吊り下げる。空と同じどんよりとした嘆息を肺の奥から吐き出した。
――今日は星空を見る事が出来ない。
夜に星を眺めるのは彼女と出会ってからの日課。恋に気づく前はなんとなくあの人を思い出すからという理由から、片思いになって自分の胸高鳴る感情を預けぶつけるスクリーンにした。恋人になってからはなかなか会えない彼女を少しでも身近に感じたくて、彼女の居る世界を僅かでも知りたくて。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりゲンロジ(ゲンゲン×ロージア)。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) あの人と一緒に居ると不思議なの。あざとさを出すのも、アイドルとしての顔も忘れて感情を剥き出しにしてしまう。
チュチュさんを挑発してしちゃう事もあるけど、それは同じギター&ボーカルという立場からの対抗意識とプラズマジカさんとちょっとでもお近づきになれたらっていう思いから来るもの。
あの人に対しては、なんていうか、上手く言えないけど素直になれるっていうか……。なにも考えず言葉がすんなり出て来る。
すごく不思議、でも嫌じゃないの。
この感情の名前は、なに――?
ザラメをたくさん落としたような音と一緒に車軸を流す雨が地面に打ち付ける。すぐそこにあっという間に水溜まりが出来上がって、無数の波紋を広げながらどんよりとした空を映す。学校帰りに降られちゃって、私はシャッターの閉まったお店の軒下で雨宿りをしていた。
1677チュチュさんを挑発してしちゃう事もあるけど、それは同じギター&ボーカルという立場からの対抗意識とプラズマジカさんとちょっとでもお近づきになれたらっていう思いから来るもの。
あの人に対しては、なんていうか、上手く言えないけど素直になれるっていうか……。なにも考えず言葉がすんなり出て来る。
すごく不思議、でも嫌じゃないの。
この感情の名前は、なに――?
ザラメをたくさん落としたような音と一緒に車軸を流す雨が地面に打ち付ける。すぐそこにあっという間に水溜まりが出来上がって、無数の波紋を広げながらどんよりとした空を映す。学校帰りに降られちゃって、私はシャッターの閉まったお店の軒下で雨宿りをしていた。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりクロシア。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) 秋の柔らかい夜風が、彼の背中を押
す。夏が過ぎたといえど昼間は残暑の厳しさが残る。しかし夜になると幾分過ごしやすい。近所の金木犀も徐々に花開き始めており、季節は巡っているなと感じた。
今日はシアンに誘われて、Yokai streetで行われる宵祭りへ行く事になっている。
夕方の六時頃に実家を出て、事務所までシアンを迎えに行く。秋が来て日没が随分早まり、辺りはすっかり暗い。事務所を待ち合わせ場所にしておいて良かった、こんな暗がりの中駅前などで待ち合わせたら危ないところだった。
事務所の明かりが見える。喫茶アンゼリカの前で佇んでいた彼女がこちらに気づき、嬉しそうに顔を明るく緩めて駆け寄って来る。
クロウはその格好が普段と違う事にすぐ気が付いた。プラズ祭の際に着ていた桜色の和装によく似ているが、上の着物部分が黒地に赤い紅葉が点在する柄になっている。頭に着けているのはヘッドドレスではなく、紅白の市松模様に鈴の付いたツーサイドリボン。クロウの元に走って来るのに合わせ、ちりんと音がした。
886す。夏が過ぎたといえど昼間は残暑の厳しさが残る。しかし夜になると幾分過ごしやすい。近所の金木犀も徐々に花開き始めており、季節は巡っているなと感じた。
今日はシアンに誘われて、Yokai streetで行われる宵祭りへ行く事になっている。
夕方の六時頃に実家を出て、事務所までシアンを迎えに行く。秋が来て日没が随分早まり、辺りはすっかり暗い。事務所を待ち合わせ場所にしておいて良かった、こんな暗がりの中駅前などで待ち合わせたら危ないところだった。
事務所の明かりが見える。喫茶アンゼリカの前で佇んでいた彼女がこちらに気づき、嬉しそうに顔を明るく緩めて駆け寄って来る。
クロウはその格好が普段と違う事にすぐ気が付いた。プラズ祭の際に着ていた桜色の和装によく似ているが、上の着物部分が黒地に赤い紅葉が点在する柄になっている。頭に着けているのはヘッドドレスではなく、紅白の市松模様に鈴の付いたツーサイドリボン。クロウの元に走って来るのに合わせ、ちりんと音がした。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。SB69よりクロシア(クロウ×シアン)。冬の街のクロシアちゃん。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) 外部の音楽スタジオでの自主練を終えたシアン。出口のあるロビーに差し掛かると、ガラス張りの自動ドア越しに冬ならではの白い結晶が降っているのが見えた。
厚着して来て良かったと思う反面、傘を持って来ていない事に不安を覚えた。
取りあえず自動ドアの外に出て雪を見上げる。勢いは存外強く、たぶん積もるのも時間の問題だ。
「困ったにゃ……コンビニまで走ろうかにゃ……」
はあ、と白煙の嘆息と共に独り言を呟いたその時。
「お前こんなとこでなにしてんだ?」
「あ、クロウちゃん」
話し掛けて来たのは偶然通り掛かったクロウだった。彼もまた手袋、コート、マフラーの重装備だ。片手に真っ赤な傘を差している。本当に深紅色が好きなんだなあ、とぼんやり考えた。シアンも手袋と傘はないが、同じような格好だ。
1341厚着して来て良かったと思う反面、傘を持って来ていない事に不安を覚えた。
取りあえず自動ドアの外に出て雪を見上げる。勢いは存外強く、たぶん積もるのも時間の問題だ。
「困ったにゃ……コンビニまで走ろうかにゃ……」
はあ、と白煙の嘆息と共に独り言を呟いたその時。
「お前こんなとこでなにしてんだ?」
「あ、クロウちゃん」
話し掛けて来たのは偶然通り掛かったクロウだった。彼もまた手袋、コート、マフラーの重装備だ。片手に真っ赤な傘を差している。本当に深紅色が好きなんだなあ、とぼんやり考えた。シアンも手袋と傘はないが、同じような格好だ。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ(ワルイージ×ロゼッタ)。
ワルさんは世界のヒーローにはなれなくてもロゼさんにとってのヒーローでは居て欲しいんだな〜。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(ワルロゼ) マリオと出会って以来、ロゼッタは百年に一度でなくともあの蒼い星に降り立つようになった。最近の趣味は目的も宛もなくあの星を散策する事。両親と弟と過ごしていた時と同じ風を感じられて嬉しくもあったが、自分が来ていない間に変わった場所を訪れるのも、大人な印象ながら好奇心旺盛な彼女に享楽を与えた。
今日は“都会”の方に行ってみようと心の針が向く。都会は自分の少女時代にもあるにはあったが、現代とは意味に乖離があるように思える。そんな興味と共に、自分の時代にはなかった発達した文明の景色をこの目で見てみたいという冒険心も働いた。
やって来たのはニュードンク・シティ呼ばれる都市。天を突き破るのではないかと思うほどの高い建物が立ち並び、街は人の活気に溢れている。信号一つ取ってもデザインに優れているような気がして新鋭的な印象を与える。
1040今日は“都会”の方に行ってみようと心の針が向く。都会は自分の少女時代にもあるにはあったが、現代とは意味に乖離があるように思える。そんな興味と共に、自分の時代にはなかった発達した文明の景色をこの目で見てみたいという冒険心も働いた。
やって来たのはニュードンク・シティ呼ばれる都市。天を突き破るのではないかと思うほどの高い建物が立ち並び、街は人の活気に溢れている。信号一つ取ってもデザインに優れているような気がして新鋭的な印象を与える。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりどこ指×ましゅましゅ(ヤスほわ、ジョウヒメ、ハチデル、双ルフ)。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69)『もしもどこ指×ましゅましゅが二人きりでホラー映画を見たら』
【ヤスほわ】
画面の中で蠢く魑魅魍魎が嘆きにも似た獰猛な鳴き声と共に突然どアップで現れ、登場人物たちは喉を絞り上げて絶叫する。ほわんも尻尾をビンッと立てて叫び声を上げた。思わず隣のヤスの腕に縋り付く。
その場では怖がっていたものの、すぐに花が頭からほわほわ出そうな空気感で小さく拍手をするほわん。
「幽霊さんすごいね! 人の感情をこんなに上げられるんだもん。うちも負けてらんないね!」
「お、おう」
戸惑ったのは彼女の天然めいたズレた感想にではない。腕が絡んだ拍子に彼女の胸の柔らかい感触が伝わってしまったから。
その後、またそんな瞬間が来るのではないかとどぎまぎして映画に集中出来ないヤス。
936【ヤスほわ】
画面の中で蠢く魑魅魍魎が嘆きにも似た獰猛な鳴き声と共に突然どアップで現れ、登場人物たちは喉を絞り上げて絶叫する。ほわんも尻尾をビンッと立てて叫び声を上げた。思わず隣のヤスの腕に縋り付く。
その場では怖がっていたものの、すぐに花が頭からほわほわ出そうな空気感で小さく拍手をするほわん。
「幽霊さんすごいね! 人の感情をこんなに上げられるんだもん。うちも負けてらんないね!」
「お、おう」
戸惑ったのは彼女の天然めいたズレた感想にではない。腕が絡んだ拍子に彼女の胸の柔らかい感触が伝わってしまったから。
その後、またそんな瞬間が来るのではないかとどぎまぎして映画に集中出来ないヤス。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はワルロゼ(ワルイージ×ロゼッタ)。描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(ワルロゼ) 今日の一日を終え、寝る前に外に出て春の月を見上げる。季節の心地好い風が小さく歌い、周りはその柔らかい息吹で揺れる草の音以外なにも聞こえない。
今宵の月は一層黄色く明るくて、彼女のシルクのような金糸の艶やかな髪を想起させた。
こんな風に夜空を見上げるのが習慣となったのは、やはり彼女と出会えたから。昼では見られない天然の宝石箱をこうして見上げていれば、遠く離れた彼女と繋がっていられるような気がして。会えない寂しさを銀星の光を拾い上げて埋める。
彼女を愛するまでこんな叙情的な趣味を知らなかった。
『花言葉があるように、星にも星言葉かあるのをご存知ですか?』
いつだったか会話にあった星の話。
今は彼女の誕生星が見える時季。月から目線を外して探してみる。
957今宵の月は一層黄色く明るくて、彼女のシルクのような金糸の艶やかな髪を想起させた。
こんな風に夜空を見上げるのが習慣となったのは、やはり彼女と出会えたから。昼では見られない天然の宝石箱をこうして見上げていれば、遠く離れた彼女と繋がっていられるような気がして。会えない寂しさを銀星の光を拾い上げて埋める。
彼女を愛するまでこんな叙情的な趣味を知らなかった。
『花言葉があるように、星にも星言葉かあるのをご存知ですか?』
いつだったか会話にあった星の話。
今は彼女の誕生星が見える時季。月から目線を外して探してみる。
小さな葉っぱ
TRAINING800字練習。今日はSB69よりクロシア。
描写修行を兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69) BRRメンバーにとっての憩いの場『喫茶アンゼリカ』。バイト代が出たばかりのシアンは此処で少し贅沢をした朝食を摂ろうと、店を訪れていた。
昨晩からどっさり降った真っ白い雪によりMIDICITYは銀世界に変わっている。寒くてベッドから出られないのか、シアン以外のプラズマジカのメンバーやクリティクリスタ、シンガンクリムゾンズの姿はない。アンゼリカの趣味であるお洒落なジャズが店内BGMとして流れる中、シアンは分厚いピザトーストとストロベリーティーを嗜み、幸せな朝の一時を楽しんでいた。外はカリカリ中はふわふわもちもちのトースト、とろとろチーズにサラミの脂の味がよく合う。
ピザトーストを完食し、親指に付いてしまった赤いソースをちゅっと舐め取った時、喫茶の扉がドアベルの音を凛と鳴らして開く。暖房の効いていた室内へ、雪によって普段より冷たい空気がヒヤーッと入り込んで来る。
1062昨晩からどっさり降った真っ白い雪によりMIDICITYは銀世界に変わっている。寒くてベッドから出られないのか、シアン以外のプラズマジカのメンバーやクリティクリスタ、シンガンクリムゾンズの姿はない。アンゼリカの趣味であるお洒落なジャズが店内BGMとして流れる中、シアンは分厚いピザトーストとストロベリーティーを嗜み、幸せな朝の一時を楽しんでいた。外はカリカリ中はふわふわもちもちのトースト、とろとろチーズにサラミの脂の味がよく合う。
ピザトーストを完食し、親指に付いてしまった赤いソースをちゅっと舐め取った時、喫茶の扉がドアベルの音を凛と鳴らして開く。暖房の効いていた室内へ、雪によって普段より冷たい空気がヒヤーッと入り込んで来る。
小さな葉っぱ
TRAININGSB69よりシュウマカ(シュウピグ)。今日は擬声語、擬音語を使わない縛り。
描写修行も兼ねているのでヤマやオチには期待しないでネ♪
800字小説練習(SB69)「冬のお祭りもとってもプレシャスだね、マカロンちゃん!」
祭り会場の入口でMIDICITY中の憧れの的であるシュウ☆ゾーが両手を広げ、テンション高く隣のピグマカロンに話し掛ける。
周りの空気は冬らしく冷たいが、空から昼間の太陽が優しい陽だまりを注ぐ。
「そうですねー。でもいいですか、シュ……じゃなかった、ゾーくんッ」
ピグマカロンが教師のように人差し指を立てて眉を吊り上げた難しい顔を近づけ、注意をする。
「変装して此処に居る事絶対バレちゃダメですからね! ミーとの関係も分かっちゃうし、皆パニックになりかねないんですからね!」
「ふふっ、そんな顔も出来るんだね、とっても可愛いよ」
「全然聞いてなーい!」
「きっと大丈夫だよ、さあ行こうか」
1032祭り会場の入口でMIDICITY中の憧れの的であるシュウ☆ゾーが両手を広げ、テンション高く隣のピグマカロンに話し掛ける。
周りの空気は冬らしく冷たいが、空から昼間の太陽が優しい陽だまりを注ぐ。
「そうですねー。でもいいですか、シュ……じゃなかった、ゾーくんッ」
ピグマカロンが教師のように人差し指を立てて眉を吊り上げた難しい顔を近づけ、注意をする。
「変装して此処に居る事絶対バレちゃダメですからね! ミーとの関係も分かっちゃうし、皆パニックになりかねないんですからね!」
「ふふっ、そんな顔も出来るんだね、とっても可愛いよ」
「全然聞いてなーい!」
「きっと大丈夫だよ、さあ行こうか」