エリオ
Dochi_Kochi28
DOODLEガエアイ。義肢描写あり。ガエリオさんの暇つぶしで、手足をお手入れされるアインの話。
冷たい手足を磨きましょう 「ガエリオ様、もう大丈夫です。結構です。」
「いいや。まだまだだ。」
むぅ、とむくれる姿も可愛らしいと思われているらしい。雨のせいで散歩に行くことも出来ないから、暇で仕方がない、と言われて、話し相手になっていたうちに。
せっかくだからと金属でできた俺の手足を外して、丹念に磨き始めてから、たぶん、1時間は経っていると思う。
自分で出来るのに、と再三断ったのに、
「たまには、いいだろう?」
と嬉々としてタオルやらクリーニングクロスやら歯ブラシやらを用意していった。
動けないから、しぶしぶ磨かれていく自分の手足を見つめるしかない。
「楽しい、ですか?」
「あぁ。モビルスーツの整備が、懐かしくてな。よし、これで左足は大丈夫だな。後でつけてやるから、おいておくぞ。」
584「いいや。まだまだだ。」
むぅ、とむくれる姿も可愛らしいと思われているらしい。雨のせいで散歩に行くことも出来ないから、暇で仕方がない、と言われて、話し相手になっていたうちに。
せっかくだからと金属でできた俺の手足を外して、丹念に磨き始めてから、たぶん、1時間は経っていると思う。
自分で出来るのに、と再三断ったのに、
「たまには、いいだろう?」
と嬉々としてタオルやらクリーニングクロスやら歯ブラシやらを用意していった。
動けないから、しぶしぶ磨かれていく自分の手足を見つめるしかない。
「楽しい、ですか?」
「あぁ。モビルスーツの整備が、懐かしくてな。よし、これで左足は大丈夫だな。後でつけてやるから、おいておくぞ。」
mamedaihuku228
DOODLEマフィアパロ…?9割ジェイのビリグレ、だけどかなり薄いめ。全然活かしきれてないけど、自分がマフィアだといえばそうなる!!
冷酷で冷静にマフィアの仕事をこなすグレイの事を、堅気に戻ってほしいとこっそり願って見守るジェイ。久々過ぎて文章が難産過ぎたけど、書きたい所だけ書いた感じです(笑)
本編だけなく、あらゆる世界の可能性を見出してくれる…ありがとうエリオス!!!
マフィアパロ? 僕は、今日からドンの影です。
そう言ったヘーゼルの瞳の青年は、いつしか言葉通りドンの影となった。
陽射しも穏やかで、微睡むような昼下がり。ジェイは最近見つけたお気に入りの海辺のカフェで、ゆっくりと珈琲とドーナツを楽しんでいた。一見すると何処にでもいそうな男性市民であるが、裏の顔はニューミリオンで名を馳せるマフィアのドンだ。そんな物騒な名前を背負っているので、本来なら護衛を付けて外出するのが正解なのだが、ドーナツ一つを買うのに黒塗りのベンツを用意して、厳しい顔をした護衛をカフェにまで連れ回すのは気が引けるし、このゆっくりと時間が流れるような穏やかな店に如何にも堅気ではない男たちでテーブルを埋めるのは気の毒だ。何よりも、ジェイ自身が一人で出掛けたい気分であったのだ。たまにはマフィアのドンという姿を脱ぎ捨てて、ニューミリオンとドーナツをこよなく愛するジェイというただの男に戻りたい時もある。いつものパリッとしたスーツもコートも脱いで、シャツとボトムスとサンダルを穿けばあっという間だ。
1246そう言ったヘーゼルの瞳の青年は、いつしか言葉通りドンの影となった。
陽射しも穏やかで、微睡むような昼下がり。ジェイは最近見つけたお気に入りの海辺のカフェで、ゆっくりと珈琲とドーナツを楽しんでいた。一見すると何処にでもいそうな男性市民であるが、裏の顔はニューミリオンで名を馳せるマフィアのドンだ。そんな物騒な名前を背負っているので、本来なら護衛を付けて外出するのが正解なのだが、ドーナツ一つを買うのに黒塗りのベンツを用意して、厳しい顔をした護衛をカフェにまで連れ回すのは気が引けるし、このゆっくりと時間が流れるような穏やかな店に如何にも堅気ではない男たちでテーブルを埋めるのは気の毒だ。何よりも、ジェイ自身が一人で出掛けたい気分であったのだ。たまにはマフィアのドンという姿を脱ぎ捨てて、ニューミリオンとドーナツをこよなく愛するジェイというただの男に戻りたい時もある。いつものパリッとしたスーツもコートも脱いで、シャツとボトムスとサンダルを穿けばあっという間だ。
お箸で摘む程度
TRAININGキースとブラッド夕暮れ時に桜を見るキースとブラッドの話。13期生入所前、ディノが死んだとされている時期です。すごく暗いけどミラトリの愛とかの話。
梶井基次郎「桜の樹の下には」をオマージュしています。短いので絶対に読んで…https://www.aozora.gr.jp/cards/000074/card427.html
暮桜 川沿いには、立派なソメイヨシノが並木を成している。この時期になると薄い花弁がモザイク模様のように隙間なく空間を埋め尽くし、重なり合い、幻想的な木陰を作っている。
「おーい、こっちは捌けたぞ」
「ああ……」
河口側からキースが歩いてきた。足を引きずり気味に歩くせいで、地面に落ちた花弁が砂埃とともに巻き上がる。
リトルトーキョーを通る河川の、河口にほど近いその岸は、日本の友好都市から送られた桜並木で有名な場所だった。もう百年近くにもなるというその並木は、歴史の浅いニューミリオンの中では特に大切にされている。桜の時期には人でごった返すこの場所の治安維持にも、ヒーローが出動しているのだ。最も、今日は夜桜のライトアップの機材点検のため、夕暮れの少し前に人を追い出すというのが仕事である。
2173「おーい、こっちは捌けたぞ」
「ああ……」
河口側からキースが歩いてきた。足を引きずり気味に歩くせいで、地面に落ちた花弁が砂埃とともに巻き上がる。
リトルトーキョーを通る河川の、河口にほど近いその岸は、日本の友好都市から送られた桜並木で有名な場所だった。もう百年近くにもなるというその並木は、歴史の浅いニューミリオンの中では特に大切にされている。桜の時期には人でごった返すこの場所の治安維持にも、ヒーローが出動しているのだ。最も、今日は夜桜のライトアップの機材点検のため、夕暮れの少し前に人を追い出すというのが仕事である。
chikure63
MOURNING過去に発行したホークリ合同誌から、自分のマンガページを抜粋しました。確認したら2002年発行とのこと。
ひえ…
手描き原稿をスマホで撮影。
拙さそのまま。
それでも良ければ…😅
ホ・デュ・シャルパーティと、パーティ外リースの話。
ホークアイだけクラス2(ニンジャ)にしたかったみたい
※このパーティ外リースは、エリオット探しに出たり城に戻ったりを繰り返しているイメージです。 12
loveandpeace_kd
DONE3月19日のエリオスWEBオンリー用の展示小説。キスディノですがモブ子視点。ディノは出ません。ほぼほぼモブ子とキースです。パスワードはお品書きに記載。
キース・マックスと初めて会った日の事はよく覚えている。ヒーローはランクが上であればある程に人気も上がると認識している。今や私が住むニューミリオンでは当たり前な存在である彼らは、メジャーヒーローともなればそこらの芸能人よりよっぽど有名人だ。レジェンドと言われるレオナルド・ライト然り、この近年ではスーパーヒーローと言われ、親しまれるジェイ・キッドマンも誰もが知るヒーローだった。私はそこまでヒーローに対してミーハーな気持ちも持っていた訳でもなく、友人がかなり熱心なヒーローマニアでよく話を聞くから知っている程度だった。
そんなある日の事。そのヒーローマニアの友人とイエローウエストでショッピングをしていて、彼女の買い物が終わるのを店の外で待っていた時、不意にけたたましいサイレンが鳴り響いた。何が起きたのか分からずに周囲を見渡すも状況は掴めない。やがて誰かがイクリプスだ!!と声を張り上げた事で辺りは一瞬でパニックになった人々の悲鳴に囲まれた。イクリプスの襲撃から逃げる為に皆が一目散に走り出す。友人を連れて急いで避難しようにもその店までの僅かな距離が、逃げ惑う人々で溢れかえったその通路では難しい状況だった。漸く人の合間を掻き分けて辿り着いたその店先には見た事も無い出で立ちの人間なのか機械なのかも分からない存在が居た。その時に私は直感で気付いたのだ。ああ、多分これがイクリプスで、私はここで死ぬんだ。短い人生だったな、せめて店に居る友人は無事だと良いけれど。そう心の中で友人の無事だけを願い目を閉じたその刹那、いつまで経っても自分に降り掛かって来ない衝撃に疑問を感じながら恐る恐る目を開けると、目の前に映ったその光景に私はポカンとただただ口を開く事しか出来なかった。
6975そんなある日の事。そのヒーローマニアの友人とイエローウエストでショッピングをしていて、彼女の買い物が終わるのを店の外で待っていた時、不意にけたたましいサイレンが鳴り響いた。何が起きたのか分からずに周囲を見渡すも状況は掴めない。やがて誰かがイクリプスだ!!と声を張り上げた事で辺りは一瞬でパニックになった人々の悲鳴に囲まれた。イクリプスの襲撃から逃げる為に皆が一目散に走り出す。友人を連れて急いで避難しようにもその店までの僅かな距離が、逃げ惑う人々で溢れかえったその通路では難しい状況だった。漸く人の合間を掻き分けて辿り着いたその店先には見た事も無い出で立ちの人間なのか機械なのかも分からない存在が居た。その時に私は直感で気付いたのだ。ああ、多分これがイクリプスで、私はここで死ぬんだ。短い人生だったな、せめて店に居る友人は無事だと良いけれど。そう心の中で友人の無事だけを願い目を閉じたその刹那、いつまで経っても自分に降り掛かって来ない衝撃に疑問を感じながら恐る恐る目を開けると、目の前に映ったその光景に私はポカンとただただ口を開く事しか出来なかった。
p19691110e
DONEキースとヴィクター2部1章冒頭付近
フォロワー様の絵を拝見してSSかかせていただきました
秋の空午前中パトロールに行き、遭遇したサブスタンスを確保するというひと仕事を終えたオレは、缶ビールを片手に一服をしようとタワーの屋上に向かった。屋上への入口を開けると降り注ぐ太陽の眩しさに眉を顰める。二日酔いとまではいかないが寝不足気味の目には刺激が強い。まだ日が昇って半日経つか経たないかの空は明るく、きれいな青が広がっていた。ランチタイムやティータイムには賑わう屋上も、昼食にはまだ早いこの時間は人の気配もなく、これ幸いとポケットからタバコを取り出してジッポで火をつける。ふぅ、とひと息吐き出すと、紅葉の始まった小さな木が目に留まった。その下に備え付けられているベンチを見つけて、片手でプルタブを引っ張りながら歩き出した。
2670佳芙司(kafukafuji)
CAN’T MAKE【エリオ腐R】一進一退のお付き合い始めたばかりのオスアキ。書き続けるの飽きたので区切りのいいところでおしまい。恋人はじめ(オスアキ)あれ? と思った時には遅かった。
たった今自分は何を言ったんだったか。思い返してアキラは瞬く間に顔を真っ赤に染め上げた。ぱくぱくと口を開いては閉じ、言葉にならない声が口から零れ落ちる。
「あー、や……そのっ、お、俺は……っ!」
言い訳しようとアキラは必死になって言葉を探ったが何も見つからない。熱が頬に集中してまともに頭が回らない。どうしようもなくなって両手で顔を覆うしか出来なかった。
「うううう……」
ヘナヘナとその場に蹲って回想する。どうしてあんな事を言ったんだ、うっかりにも程がある、馬鹿か俺は。頭の中で自分に文句を言う。しかし後悔してももう遅い。言ってしまった事は取り消せないのだ。
「アキラ」
思ったよりも近くから聞こえてきた声に驚いて勢いよく顔を上げると、更に思っていた以上に近くにオスカーの顔があった。じっと目を覗き込むように見られ、思わず後ろに身が引けた拍子にバランスを崩して尻餅をついた。その瞬間オスカーに肩を掴まれたアキラはなんとか背中から倒れずに済んたが、オスカーの顔を見上げる格好になって息を呑む。
6988たった今自分は何を言ったんだったか。思い返してアキラは瞬く間に顔を真っ赤に染め上げた。ぱくぱくと口を開いては閉じ、言葉にならない声が口から零れ落ちる。
「あー、や……そのっ、お、俺は……っ!」
言い訳しようとアキラは必死になって言葉を探ったが何も見つからない。熱が頬に集中してまともに頭が回らない。どうしようもなくなって両手で顔を覆うしか出来なかった。
「うううう……」
ヘナヘナとその場に蹲って回想する。どうしてあんな事を言ったんだ、うっかりにも程がある、馬鹿か俺は。頭の中で自分に文句を言う。しかし後悔してももう遅い。言ってしまった事は取り消せないのだ。
「アキラ」
思ったよりも近くから聞こえてきた声に驚いて勢いよく顔を上げると、更に思っていた以上に近くにオスカーの顔があった。じっと目を覗き込むように見られ、思わず後ろに身が引けた拍子にバランスを崩して尻餅をついた。その瞬間オスカーに肩を掴まれたアキラはなんとか背中から倒れずに済んたが、オスカーの顔を見上げる格好になって息を呑む。
お箸で摘む程度
TRAININGシリウスとヴィクター 千夜一夜イベを経ての散文オークションの後、廃墟のプラネタリウムで話す二人。全てが捏造です。
子供の領分「あれがアルタイル、ベガ、そしてあちらが、デネブ……」
椅子に凭れて半球を見上げる。古いクッションは黴くさい匂いがする。
どこか安心する匂いだ、とヴィクターは思った。黴や埃と疎ましく呼んでも、それらは時間の匂いをしている。不変の匂いだ。それでいて、瓦解の匂い。自然に任せて朽ちていく退廃の美しさが、鼻腔から脳へと伝わってくる。
しなやかな指先がレバーにかかって、軋んだ音を立てながら下ろされる。ガコン、と音がして、半球が動くと同時に、客席がほの明るくなった。
「おや、季節を切り替えるレバーではなかったのか」
「いえ、空も動いています」
「接触不良か。まあ仕方ない、いつから動かされていないのやら、分からないからな」
3471椅子に凭れて半球を見上げる。古いクッションは黴くさい匂いがする。
どこか安心する匂いだ、とヴィクターは思った。黴や埃と疎ましく呼んでも、それらは時間の匂いをしている。不変の匂いだ。それでいて、瓦解の匂い。自然に任せて朽ちていく退廃の美しさが、鼻腔から脳へと伝わってくる。
しなやかな指先がレバーにかかって、軋んだ音を立てながら下ろされる。ガコン、と音がして、半球が動くと同時に、客席がほの明るくなった。
「おや、季節を切り替えるレバーではなかったのか」
「いえ、空も動いています」
「接触不良か。まあ仕方ない、いつから動かされていないのやら、分からないからな」