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    スルー

    ciruela4469

    DONEうちよそ吸血鬼の現パロ+違う時空のお話でバーテン→社長のお話。
    バーテンが女々しいうえに、情緒がジェットコースター。
    尚、英語とスペイン語は翻訳アプリ使用なので、スルーしてください。

    【お題元】
    診断メーカー「こんなお話いかがですか」
    〈バーテンのお話は「誰かに会いたいと思うなんていつぶりだろうか」で始まり「何か言いたかったけれど、言葉がうまく出なかった」で終わります。〉
    Erante 誰かに会いたいと思うなんていつぶりだろうか。
     らしくない、そう感じつつ、抱えた感情に思わず小さく笑いが漏れた。

    ――――――――――――――――――――――

     いつものように店を開けると、いつもの客が顔を出す。
     いつものカウンター席で、最初はいつもの酒。それともその日の気分か。
     いつものように始まり、淡々と時間は過ぎていく。

     しばらくすれば、少ないながらも客足が増える。
     常連もいれば、たまに顔を見せる客、そんな彼らは連れ立ってやってくる時もある。
     一見客が訪れる日もあるが、繁華街から少し距離のある、なんの特徴もないバーには珍しい。
     そんな店と外の世界を隔てる年季の入ったドアから聞こえる小さなベルの音に、いつものように視線を向ける。
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    しんした

    PROGRESS8月発行予定の七灰。
    七灰のいろんな寝しなと寝起きの場面を切り取った連作の予定。
    だいたい布団の中の話(notすけべ)です。
    二本目は恋する灰原くん視点。
    ちゃんと読み返してないので誤字脱字その他おかしい部分はスルーしてください。
    8月七灰原稿②『二〇〇六年七月』



    知らないきみを知れるのは、とても嬉しいことで。
    知らないきみを知るたび、きみのことを、もっと。





    夏休みも近付くよく晴れた夏の日。今日も気温は三十度を軽く超えて、そろそろ夕方だというのに外はまだ熱気で満ちているのだろう。
    どうして疑問形なのかというと、昼過ぎから冷房の効いた七海の部屋で課題に勤しんでいるからだった。
    任務が入るたびに出される、補習代わりの課題プリントの束。昼食を食べてから真面目に取り組んだおかげか、束の厚みは随分と薄くなっていた。
    次のプリントは一番苦手な数学。しかも、文章題ばかりがみっちりと。二問目まではなんとか自力で解くことができたが、それ以降は問題の難易度が上がりペンの動きも鈍くなっていく。そろそろ集中力も切れてくる頃合いだが、斜め向かいに座る七海は黙々と英語の長文へ目を走らせている。肘をついた灰原は、考えるふりをしながらその横顔をこっそりと見つめた。
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    しんした

    PROGRESS8月発行予定の七灰。
    七灰のいろんな寝しなと寝起きの場面を切り取った連作の予定。
    だいたい布団の中の話(notすけべ)です。
    一本目はまだ無自覚な七海視点。
    ちゃんと読み返してないので誤字脱字その他おかしい部分はスルーしてください。
    8月七灰原稿①『二〇〇六年五月』



    一つのベッドにふたつの体温。
    自分以外のぬくもりで温められた布団の中は、優しくて、心地よくて、安心で満ちあふれている。
    その中で聞く眠気をまとった彼の声は、不思議と耳に残っていた。



    午前の授業終わりに担任から出張任務を言い渡された七海が灰原と向かったのは、北の大地、北海道。つい一週間前は一つ上の先輩たちの補助として沖縄へ行ったというのに。寒暖差で身体がおかしくなりそうだ。
    そんなことを思いながら、七海は一〇〇万ドルの夜景とも称される街を見下ろした。
    今回の依頼は、展望台近くに出没するという呪霊の討伐任務。
    呪霊自体は一年ふたりでなんとかなる程度の等級で、大した怪我もなく祓うことができた。しかし、観光客が少なくなってから祓い始めたせいで、終わった頃にはロープウェイもバスも動いていなかった。ハイキングコースが整備されており徒歩で下山は可能だか、長距離移動と任務で疲れた身体にはなかなかきつい。宿泊先のビジネスホテルへ辿り着いた時には、一刻も早くベッドに倒れ込みたい気分だった。
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    pk_3630

    MAIKING平安時代AUの曦×澄♀ ②
    今回は帝(主上)曦臣が女官の中から江澄♀を探し出します。
    ちょこちょこ続きを書いていこうと思っているのでお付き合いいただけると嬉しいです。
    平安時代の衣装や行事等そんなに知識なく書いているのでそのあたりはスルーしてください。
    平安時代AU 第2話「大変ですっ!主上がこちらに向かっていらっしゃいます」

    女官達が集まり、次の宮中行事の衣装を準備していた時だ。まだ年若い女官がばたばたと慌てて入ってきた。常なら大きな足音をさせてはしたないと叱るだろう古株の女官達も、主上のお出ましとあっては目を白黒させている。
    すぐに衣装を片付けるように指示が出たが、片づけ終わる間もなく主上が入室した。
    「忙しいところに急に来てしまって悪かったね。」
    「主上、とんでもないことでございます。御見苦しいところをお見せしてしまいました、お許しください。」
    女官達がひれ伏していると、皆顔をあげるようにと言われた。
    主上を間近で見ることなどそうないことであったため、皆が好奇心を抑えられずにそろそろと顔を上げる。後方に控えていた江澄も前の女官達にならって顔をあげると、驚いたことに主上がこちらをじっと見ていた。
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