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    デブ

    Yuki_co828

    MAIKING恋仲になったのに、文の事が好き過ぎるあまり、いい雰囲気になるのがどうしても恥ずかしくて耐えられず、逃げたり手を出しちゃう超ウブな留が、何とかいちゃいちゃできるようになりたいと、文はもちろん、それぞれの同室の二人を巻き込んで頑張る、きゅんきゅんでえちちなもんけまのお話を書きたい♡

    と夕方ツイートしてたお話の出だしだけ。
    一年後ぐらいにまた自分の中でブームが来たら続き書くかも…???
    二人で過ごす休日。
    鍛錬という名目でやって来たのは、山奥のまた奥。
    道なき道をかき分けて進む文次郎の後に続くこと半刻ほど、突然、留三郎の目の前に一面の桜色が広がった。
    「ここは…」
    林立する満開の桜に留三郎は目を奪われる。
    その様子を見ながら文次郎は満足げに微笑むと、一本の大きな桜の木の下に筵を敷いた。
    幹を背にして並んで座り、文次郎が用意してきた団子を食べる。
    柔らかな春の陽気と心地よい風、時折はらりと落ちる花びらに、鳥の鳴き声。
    何をするでもなく、二人でただ黙って美しい光景を全身で味わう。
    留三郎がうっとりとため息をついた。
    「……極楽浄土って、こんな感じなのかもな」
    ピクリと文次郎が反応した。
    別に留三郎の発言に深い意味はなく、今この瞬間がとても心地よいと感じての事だと分かっている。
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    umemhyk

    DONE【1話前編】ブラッドリー×モブ(名前無し)の夢小説のようなものを初めての小説として書いてみました。

    もしもあなたが、違うかたちでブラッドリーに出逢ったら?
    真っ白な大地を背に飛ぶ魔法使いへの憧れ。胸の奥にあるそのきらめきを、盗賊は必ず見つけ出す。どこでどんなふうに生まれても、“太陽”はきっとあなたを照らしてくれる…

    そんな祈りを込めてこの物語をお届けします。
    名も無き花はひだまりに揺れて 一輪目・名も無き銀細工師 〜前編〜カランカラン。

    その魔法使いは前触れもなくやって来た。
    まるで私の旅立ちを見計らったかのように。

    漆黒と白銀の髪、射抜くような夕闇色の瞳。

    「ようじじい」

    「いらっしゃいませ…おお、これはこれはブラッドリー様。久方ぶりですなあ」

    「あ、お前あん時のちっちゃいのか」

    「ははは、こんな老いぼれにちっちゃいのは止してくださいよ」

    「よく言うぜ。俺様の半分も生きてねえのによ」

    お師匠が何やら親しげに話しているのは、数十年ぶりにうちの店に来た“常連”だ。

    西の国の北東部、北の国との国境に近いこの銀細工屋は北からの来客も多い。なかでも盗賊を名乗る魔法使いの太客が数十年に一度来るとは聞いていたけれど、まさかたった一年修行に来ている私がその姿を見られるなんて。しかもここから旅立つ前日に。
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