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    ネームレス

    みつき

    MOURNINGアズ監♀ ネームレス ※未完成
    悩みがある監督生と相談に乗ってくれる(?)妖精の話
    長くて言い難い名前のキャラを出したかった&シリアスな話に挑戦したけど、🐙の誕生日お祝い文でそれどころじゃないので途中で放置したもの
    一応シリーズの子とは別人設定
    今週全ての授業を終えた監督生が廊下を歩いていた。何とかテストで平均点を取れたことにより、補習を回避出来たのでその足取りは軽い。親分ことグリムはそうはいかなく、現在その真っ最中なのだが。ふたりでひとりの生徒として認められているものの、こういう場合は連帯責任ではなくて正直助かる。勉強嫌いなあの親分を宥めて机に向かわせるのは一苦労なのだ。ふなふな泣いて帰ってくるであろう彼に、今日は労ってツナ缶を増やしてあげよう。もふもふボディに甘い監督生はひとつ頷いて家路を進む。そんな彼女に一際強い突風が巻き起こった。

    「わっ」

     あまりの風量に顔を庇う。流石に吹き飛ばされはしないが、バランスを崩しそうな勢いだ。少しよろけた監督生の耳にクスクスと笑う声が聞こえた。

    「ごめんなさい、はしゃぎすぎてしまったわ」

     その声が女性のもので監督生は驚いた。何せここは男子校。生徒も教師も皆男性だ。一応話す絵画に女性はいるが、生きている人では例外である自分以外にはいないはず。風が収まったので、声が聞こえた方に視線をやると。

    「うふふ。こんにちは、可愛らしいお嬢さん」
    「……妖、精?」

     落ち着いた大人の女性の 3461

    みつき

    MOURNING幼児化アズ監♀ ネームレス
    ボツ程ではないけど、なんだか納得出来なかったので供養
    「わああああ!!!ジェイドぉぉ!フロイドぉぉ!!!」

     閉店後の静かなラウンジに子供の悲痛な泣き声が響いて、呼ばれた双子は顔を見合わせた。監督生がアズールではなく、自分たちを呼ぶなど珍しい。あの子供はアズールに大層懐いているので、何かあればアズール、アズールとひっきりなしに彼を呼ぶ。……彼の身に何かあった、ということか。同じことを考えた双子はすぐさま踵を返し、彼女の声の元へその長い脚で駆けていく。おそらく発生源は客席だ。その予感は当たり、そこに監督生がしゃがみこんでいた。

    「どうしました!?」
    「どうしたの!?」

     大きな音を立てて入ってきた双子を認識した監督生が振り向いた。絶望を顔に浮かべ、大粒の涙を溢しながら大水槽へ指を指す。彼女の普段とはかけ離れたその様子を見た彼らは、その事態が大事だと察し内心冷や汗をかきながら指された大水槽を見やる。

    「…………ッ」

     そこには人魚の姿をしたアズールが漂っているだけで。彼は何かに襲われているわけでもないし、怪我も見られない。……ただ、酷く傷付いた表情を浮かべてはいたが。その理由に、すぐ双子は気が付いた。
     アズールは自身の人魚としての 1515