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    メルト

    rani_noab

    PROGRESSゼンの実装前幻覚導入!
    >例え、彼を引き止めるとしても、彼の心情に悪い印象を与えず、その逃げ道を封じるのが自分のやり方だ。
    男主。何でも楽しめる人だけ。
    教令院の大賢者が失脚してから一週間程。
    数日ぶりに自分の執務室に戻ってきたアルハイゼンは、ドアを開こうとして手を止めた。手を引いて視線を正面に戻したところで、ドアが開き、中から男が現れる。
    「ああ、アルハイゼン書記官。戻られたんですね」
    冷静な声音に疲れの色はない。アルハイゼンを見返した顔にも隈も見当たらなかった。その手には大量の書類が抱えられている。
    アーカーシャ端末が使用できなくなり、影響として教令院は恐ろしいことにその潤沢だったはずの用紙の在庫の枯渇が見えてきた。その中で優先される文書が男の腕の中にある。
    「君の都合が良ければ部屋に戻ってくれ。報告が聞きたい」
    「承知しました」
    すぐに部屋の中に戻った男の背を追いかけて、アルハイゼンは書類が積み上がっている机を見やった。書類はいくつかの山に分けられており、それが種類ごとに正確に分けられていることをアルハイゼンは知っている。優先順位の高いものほど上にあるが、この膨大に思える仕分けもこの男にかかればもののついでだ。アルハイゼンの代わりにこの席に座り、自分の権限の範囲内で的確な処理をした結果が、その腕の書類となる。
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    yuewokun

    MAIKING目が覚めると、からだが分裂してしまっていた!どうするひろくゆ!!
    書きたいとこまでいけてないけどもう途中までであげちゃうぞい
    目が覚めると、からだが分裂してしまっていた!景光が景と光に分裂しちゃった!
    オレ、光??????????なひろくゆ(26)


    「父と母が死んでいる。なにがあったか話せるか」
     まだ幼い顔の兄がそう言った。
     当時は気付かなかったが、わずかに汗をかいていて呼吸も少し浅い。いつだって冷静沈着で頼れる偉大な兄もこのときばかりは恐怖と焦燥感に追われていたに違いない。オレたちを抱きしめる腕は震えていた。


     オレの今回の記憶は、兄の愕然とした表情からはじまる。実を言えばこれは見たことのある光景だった。けれどオレの記憶とは決定的に違う部分がある。それが、オレの隣にはオレがいたことだ。
     諸伏景光として生きていたはずのオレは、いまその名を諸伏光(ひかる)と変え、そして隣には全く同じ顔の諸伏景(ひろ)を伴っていた。オレは分裂してしまったらしい。というと少し語弊があるかもしれないが、オレは諸伏景光ではなく、諸伏景と諸伏光の一卵性双生児としていまここに存在していることになっている。しかも景は、オレのように景光として生きていた記憶がないようで、正真正銘数年しか生きて居ない子供のオレだった。
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