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    不憫

    亜桜黄身

    DONE包容力のある大人びた歳下受けと庇護される歳上攻め。甥×叔父
    攻め…不憫/わんこ/歳上 甥。二十歳。
    受け…男前/健気/歳下 叔父。18歳
    父が事故死し引き取られた親戚宅で歳下の叔父からペット宣言を受けてしまう攻めの話「え、甥がいる?」

    聞き返す俺に声もなく頷いた父の表情は疲労が滲み、目の下にくっきりと浮かんだ隈が一層老け込んだ印象を与えている。
    家出同然で家を飛び出していた兄の訃報は、平穏そのものだった我が家の空気を一変させた。
    不幸な事故だったと聞いている。見通しの悪い交差点で昼間から泥酔した歩行者が道路に飛び出し大型自動車に撥ねられて即死。誰にとっての不幸だったのか、口にするのは憚られた。遠い昔に家を出た彼がどんな暮らしぶりだったのか知らないが、兄はいわゆるヒモと呼ばれる生活を送っていたらしい。
    そんな人でも籍は抜いていないし、家族であることに変わりはない。だから通夜も葬儀も父が喪主となり執り行われた。子供の葬儀を行うなんていう憂き目に遭った両親と違い、俺は他人事と割り切っていいのか、何の思い出もない他人のような身内の死を悲しめばいいのか決められないまま、ただぼんやりと通夜が開かれ、葬儀が行われ、全てが終わるのを眺めるしかなかった。
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    Beltconveyor253

    DONEノストルも大概だけどやっぱりどこか不憫。
    のべりすとくんと手を組むと毎回ノストルさんがルカのこと悪し様に説明してたり女の子になったりするのが面白くて面白くて……
    ノストルさんは大変だね〜(他人事)今日はお休みの日だ。目が覚めてから朝ごはんを作ったり食べたり、ネットの通販サイトを覗いてみたり。思い付くことを一通りやっていると一緒に暮らしているミクさんとリンちゃんがいそいそと準備をし始めた。どうやら出かけるらしい。何処に行くのかは聞いていないけどミクさんがしっかりしているし、心配ないだろう。キャッキャウフフと楽しそうに用意する2人を横目に、朝食の続きである食パンを齧りつつスマホでニュースを手当り次第に読む。特に面白いものは無い。ダラダラとテーブルに身を預けていると準備を終えた2人が立ち上がってこちらを見た。
    「それじゃあ、行ってくるね!」
    元気よく挨拶して出かけて行った。それに軽く手を振って見送り、伸びをする。なんとなく飲みたくなってコーヒーを淹れ、テレビをつけてソファでくつろぐ。あれ?なんか静かだと思ったら今私1人じゃない?そっかぁ……!うわー1人になれるなんていつぶりだろう!長らく味わえなかった開放感に少し顔が綻んだ。何故そんなに珍しいのかと言うと、実はまだ他にも同居してる人が居るからだ。えっと全体で……いち……に……?うん、まあそこそこ居る。合意の上で共に暮らしているわけではないが、気が付けば私の家に居たのだからどうしようもない……。先程の2人と、その他複数。中には自由に外出されるのが大変望ましくない方々も居るけれど、その人達もたまに見かけない日がある。私はそれを『里帰り』と呼んでいるが、でも話を聞くと外出をしている訳じゃないとかなんとか?まあ、もうその辺は寛容に受け止める。今更細かいこと気にしてもしょうがない。疲れるだけだし。里帰りの真意はともかく今日!今!!それが起こっている。さらに本日はこれといった用事もないため2人が帰ってくるまで自由時間である。かつてないタイミングの良さにかなりテンションがあがる。何しようかなぁ。ゆっくり曲でも漁るか?あー最近やってるゲームも最終目標まであと少しの所で止まってるしそれを進めるのもアリか。なんてぼんやりこれからの予定に思いを巡らせつつコーヒーの入ったマグカップを手に取った瞬間、玄関を開く音がした。
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