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    南方

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    DONE风情
    原作軸 完結後
    「南方神官的故事」にかかわる話です。
    初めて公開する部分(実際には五の途中からです)〜完結まで。
    南方〜ここまで本にします!

    はっきりしたネタバレはないと思いますが、なんとなく匂わせあります。妄想捏造もたくさんありますが、気になっても調べないでください…!

    パスワードはお品書きにあります。
    海誓山盟《五〜六(完結)》五、一日三秋

    「寝た」
     がたつく寝所の扉をできるだけ静かに閉めながら風信はそう言い、慕情は狭い台所を片付けながら、とくに返事をしなかった。
     慕情が食事を準備して、三人で食べて、南揺は限界まで遊んで寝る。慕情がこの家に来る時とあまりにいつも通りの時間が過ぎた。昨日のことも、数時辰前のことも、慕情が思い出さなければただいつも通り。
     そして背後からすり寄るような気配に慕情は気づかないわけではない。
     ここしばらくは互いに忙しく、こんな時間を過ごすことがなかった。久しぶりのそれは昨日だったかも知れないが、昨日慕情は帰らなかった。風信にしてみれば一日余計に待ったということになるのだろう。
    風信は背後から慕情の腕を引き、まだ濡れた慕情の指先から雫が落ちて床を濡らした。
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    DONE风情
    原作軸 完結後
    「南方神官的故事」にかかわる話です。
    既出ぶん。(実際は五の途中まで公開していますが、都合上ここで切りました)

    はっきりしたネタバレはないと思いますが、なんとなく匂わせあります。妄想捏造もたくさんありますが、気になっても調べないでください…!
    海誓山盟《一〜四》一、花の婚礼

     謝憐と花城が婚礼を挙げた。
    その宴は鬼市で三日三晩続き、より煌びやかに仕立て上げられた千灯観へは何十人もの神官が祝辞を述べに来るという、極めて異様な事態にまでなっている。しかしそれも仕方ない、いまや仙京は、誰の掌の上に成り立っているのかということだ。
     慕情の隣に立つ風信の眉間には、いつもより深い皺が刻まれている。
     裴茗と霊文の――主に裴茗による長い長い祝辞がやっと終わると、紅い婚礼衣装を纏った謝憐が大きく手を振った。
    「慕情! 風信!」
     慕情がこんなふうに真紅を身に纏った謝憐を目にするのは二度目だ。婚礼衣装でそんなに大きく手を振るべきではないと嘆息したいところだが、あの時も屋根の上まで駆け上がり、大立ち回りをしたものだ。すこし違うところがあるとすれば、あれは明らかに女物の花嫁衣装であったのに対し、今日謝憐が着ているものは、花婿とも花嫁ともつかないもので。ただ、謝憐によく似合っている。そういったところだけは、血雨探花を評価せざるを得ないと慕情は思った。遠目にも仕立ての良さがわかるほどで、細かな金糸の刺繍も美しい。その袖口で、菊と梅の花の模様が揺れている。
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