百鬼夜行シリーズ
うまちゃん
DOODLE百鬼夜行シリーズの二次創作。木場夢です。事後表現アリ。作中年代の関係で差別用語を使用しています。天邪鬼の皮剥ぐ 繊細な指が、太い背骨をなぞり、大きな肩甲骨に触れ、筋肉と脂肪とが詰まった皮膚を撫で上げている。
白い手が、薄明かりの中に浮かんでいる。白樺の枝のような腕は闇よりは明るく、行灯よりは暗い燐光を放ちながら肌の上で遊んでいる。
木場は煙草を灰皿に放って、その徒な手を捕まえた。いい加減、擽ったくて仕方なかったのだ。その手の感触が、というよりは、そのテの触れ合いが――男として女と対峙したときに起こる情動など、そうしたものが木場の肌には合わない。
女は、苦手だ。
別に女を抱くのが嫌な訳ではない。そうでなくては、こんな安宿で裸になって煙草など吹かしておらぬ。ただ、刑事と市民とか、或いは商売女と客とか、そうした箱書を取り去って一人の男として女に向き合うとき、どうしたらよいかどうにも見当がつかないのである。
25348白い手が、薄明かりの中に浮かんでいる。白樺の枝のような腕は闇よりは明るく、行灯よりは暗い燐光を放ちながら肌の上で遊んでいる。
木場は煙草を灰皿に放って、その徒な手を捕まえた。いい加減、擽ったくて仕方なかったのだ。その手の感触が、というよりは、そのテの触れ合いが――男として女と対峙したときに起こる情動など、そうしたものが木場の肌には合わない。
女は、苦手だ。
別に女を抱くのが嫌な訳ではない。そうでなくては、こんな安宿で裸になって煙草など吹かしておらぬ。ただ、刑事と市民とか、或いは商売女と客とか、そうした箱書を取り去って一人の男として女に向き合うとき、どうしたらよいかどうにも見当がつかないのである。
kk72605153
DONEキスの日まんがです!自分から誘っておいて恥ずかしくなって動けない益くんカワイイネ!自分からちゅーしにいったけど多分返り討ちにあうんだろうなあ…びっくりしてる青さんだけどそこら辺(据え膳的なやつ)は抜かりないと思います!益くんよりは強かなので!kk72605153
DONEポッキーゲームに誘う益くんです!青さんは益くんのキス待ち顔を堪能してからすこーしずつ食べていくんだ…俺は詳しいんだ…益くんはドキドキしすぎて食べ進められないんだよ可愛いね🥰
kk72605153
DONEおめかし益田くん💐セリフの素材お借りしました!(少し変えてます)心の声はもちろん青木さんで…!久しぶりにカラーにしたけど難しいですね…!透明感を出すのはどうすれば…と調べまくりました。楽しかったです。あとお目々をキラキラ(当社比)にしたので見ていただきたく…!
kk72605153
DONE爪のお手入れをしていたらふっと思いついたので描きました 後悔してません益田くんは「僕って愛されてる…」って感動すると良いよ!でも「少しくらい痛くても良いのに…」とか思ってそう 2
kk72605153
DONE付き合ってる青益ですおしゃべりしてるますだくんが可愛くてほとんど聞いてないあおきさんです
ますだくんのよく動くお口が可愛くて(2回目)思わずちゅうしちゃいました…と供述しており
kk72605153
DONEいつぞやの酔っぱらい青木さんに口説かれてる益田くんの続きの漫画ですハグされてるときに「ひええええ💦どうしよう…でもなんだか安心する…いい匂い…これって何!?」って心臓バクバクさせてほしいし、好きと言われて頭パーンってなってほしいですね!
kk72605153
DONE青木さん表情練習ゲス顔の視線の先は益田くん😊(致している最中デス…)加虐心を抑えきれない青木さん…みたいな。
髪型を少しコケシ寄りにしようと頑張ったぱっつん前髪も描いたけど違和感が凄いのでこんな感じに…
yuma
DOODLE百鬼夜行シリーズ久々に読んで再燃したのでメインキャラのキャラデザ考えてみた落書き。
小説ジャンルは見た目自由なのが良き
昔は京関だったけど今は榎関寄りかな〜の関受の民です。関口せんせLOVE
はるしか
MOURNING鵼の碑で、もしかしたらあったかもしれない未来のお話。本編のネタバレを含みますのでご注意下さい。その手で掴まえた未来「冨美ちゃん!久しぶりだねぇ」
「ご無沙汰してます、お元気そうで」
「お二人とも、久しぶりです。
お祝い、ありがとうございます」
寒川の退院の報せを聞きつけて、快気祝いの果物の詰め合わせを抱えて可児と寺尾が自宅に訪れた。
日光の一件のあと、寒川の病気を診てくれる大きな病院を探し出し、慌ただしく入院から手術の運びとなった。手術は成功したものの術後の経過観察やリハビリでひと月近く入院していたのだ、碌に薬局に帰れず、二人の顔をみるのは本当に久々な気がした。
「可児さん、寺尾さん
大変お世話をおかけしました」
壁をつたって、寒川が応接間に顔を出す。
直ぐに寄って行って、その手をとる。
「大きな手術だったっていうから、
すっかり窶れてやしないか心配だったけど、
2590「ご無沙汰してます、お元気そうで」
「お二人とも、久しぶりです。
お祝い、ありがとうございます」
寒川の退院の報せを聞きつけて、快気祝いの果物の詰め合わせを抱えて可児と寺尾が自宅に訪れた。
日光の一件のあと、寒川の病気を診てくれる大きな病院を探し出し、慌ただしく入院から手術の運びとなった。手術は成功したものの術後の経過観察やリハビリでひと月近く入院していたのだ、碌に薬局に帰れず、二人の顔をみるのは本当に久々な気がした。
「可児さん、寺尾さん
大変お世話をおかけしました」
壁をつたって、寒川が応接間に顔を出す。
直ぐに寄って行って、その手をとる。
「大きな手術だったっていうから、
すっかり窶れてやしないか心配だったけど、
はるしか
MOURNING鵼の碑読了記念小説、登和子ちゃんの記憶の話。どうしても事件解決後に登和子ちゃんに久住&関口に会ってもらいたくて書きました、ほんのり久住関。本編のネタバレを多く含みます、ご注意を。パンドラの箱怪物の亡霊を鎮め、東京からの客人達は今日この地を出立する。
常に行動を共にしていた小説家と、最後の珈琲をロビーで飲んでいた。
あの黒衣の祓い屋は、朝早く輪王寺に仕事納めの挨拶に行ったらしい。
これも何かの縁だから戯曲が完成して公演までこぎつけたら、
是非観に来てほしいと申し出ると快く連絡先を交換して貰えた。
楽しみにしていますねと、はにかむような笑顔も一緒に。
何とも別れ難い思いに駆られながら、茫と玄関方面を眺めていると
見覚えのある人影が視界に飛び込んできた、それは帳場に真っ直ぐ進み
数回頭を垂れると、受付からロビーの方を指し示され顔を向ける。
彼女だ、桜田登和子だ。
目が合うと、微笑みかけられた。
そのまま静かに、此方に向かって歩いてくる。
3202常に行動を共にしていた小説家と、最後の珈琲をロビーで飲んでいた。
あの黒衣の祓い屋は、朝早く輪王寺に仕事納めの挨拶に行ったらしい。
これも何かの縁だから戯曲が完成して公演までこぎつけたら、
是非観に来てほしいと申し出ると快く連絡先を交換して貰えた。
楽しみにしていますねと、はにかむような笑顔も一緒に。
何とも別れ難い思いに駆られながら、茫と玄関方面を眺めていると
見覚えのある人影が視界に飛び込んできた、それは帳場に真っ直ぐ進み
数回頭を垂れると、受付からロビーの方を指し示され顔を向ける。
彼女だ、桜田登和子だ。
目が合うと、微笑みかけられた。
そのまま静かに、此方に向かって歩いてくる。
はるしか
MOURNING狂骨の夢、例えばこんな幕間があったらいいなという願望。ネタバレ注意夢の境目女が、泣きながら男の首を切っている。
鉈と鋸で切っている。
ついに千切れた首が、ころころと
私の足元に転がってきた。
気がつくと、もう女はいない。
胴体もない。
血だまりだらけの庭の真ん中に井戸がある。
その井戸が、
その井戸から、
何かが這い出してくる。
首のない、男だ。
一人ではない、何人も。
私は足元に転がっていた首を抱え
逃げ出した、男達が追ってくる。
首を返せとばかりに追ってくる。
私は逃げる。
この首を返してしまえば、
また女は首を切らねばならぬ。
泣きながら、切らねばならぬ。
どれだけ走っただろう。
足が縺れて倒れこむ。
首のない男達の手がぬうと伸びてくる。
…やめてくれ!
見慣れた天井だった。
夢の中で走っていた分と同じだけ
息はあがり、きれていた。
2573鉈と鋸で切っている。
ついに千切れた首が、ころころと
私の足元に転がってきた。
気がつくと、もう女はいない。
胴体もない。
血だまりだらけの庭の真ん中に井戸がある。
その井戸が、
その井戸から、
何かが這い出してくる。
首のない、男だ。
一人ではない、何人も。
私は足元に転がっていた首を抱え
逃げ出した、男達が追ってくる。
首を返せとばかりに追ってくる。
私は逃げる。
この首を返してしまえば、
また女は首を切らねばならぬ。
泣きながら、切らねばならぬ。
どれだけ走っただろう。
足が縺れて倒れこむ。
首のない男達の手がぬうと伸びてくる。
…やめてくれ!
見慣れた天井だった。
夢の中で走っていた分と同じだけ
息はあがり、きれていた。
もじか
DONEリクエストをいただいた、益田、関口、榎木津(百鬼夜行シリーズ)です。大変遅くなり申し訳ありませんでした…!!
そういえば、この3人だけを描くということがなかったなあと、あれこれ考えることができ、とても楽しかったです!
1枚絵のつもりでしたが、蛇足的に漫画を描いてしまいました…つ、伝わりますでしょうか…!
まだまだお供ランキング(?)の圏外にいるますだでも良いな、なんて思ってます。
リクエストありがとうございました! 2
re_deader
DONE #fulgatus #fukuma百鬼夜行シリーズの魍魎の匣オマージュ
なんでも許せる方向け(⌒ ͜ ⌒)
Ctrl+y「すまない。向かいに座っていいだろうか」
手持ちの本も読み切って、暇を持て余せば当然眠気も来る。頭上から降ってきた低く落ち着いた声に所在なく窓の外へ向けていた視線をゆっくりと動かす。そこには細身の男がひとり、絶え間ない列車の揺れに手摺で身体を支えながら立っていた。皺ひとつない真白の襯衣に黒の長外套。緩く纏められた柔らかそうな白髪に半ば隠された青年の面差しは陰を帯びていながらも、過去に立ち寄った街で見掛けた磁器人形のように整っていた。
おそらく先ほど停まったあの辺鄙な駅から乗ってきたのだろう。ちらりと周りを伺えば多くの客で賑わう車内はどうやら席が埋まっているらしい。気は散るが致し方ない。どうぞ、と短く応えを返すと彼は小さく微笑んで礼を口にすると向かいの席に腰を下ろした。
2770手持ちの本も読み切って、暇を持て余せば当然眠気も来る。頭上から降ってきた低く落ち着いた声に所在なく窓の外へ向けていた視線をゆっくりと動かす。そこには細身の男がひとり、絶え間ない列車の揺れに手摺で身体を支えながら立っていた。皺ひとつない真白の襯衣に黒の長外套。緩く纏められた柔らかそうな白髪に半ば隠された青年の面差しは陰を帯びていながらも、過去に立ち寄った街で見掛けた磁器人形のように整っていた。
おそらく先ほど停まったあの辺鄙な駅から乗ってきたのだろう。ちらりと周りを伺えば多くの客で賑わう車内はどうやら席が埋まっているらしい。気は散るが致し方ない。どうぞ、と短く応えを返すと彼は小さく微笑んで礼を口にすると向かいの席に腰を下ろした。
singsongrain
DOODLE猫の皿改題『金魚の鉢』榎木場釣堀デェトといさま屋。プラス吝嗇なモブおじさん。
金魚の鉢 何らかの良からぬ気配を感じて目覚めた瞬間、なぜか虫取り網を持った榎木津が腰に手を当てて見下ろしていた。よくないことに非番の朝である。
「釣りにいくゾ!」
「馬鹿、お前のそれは虫取り網だ。目が細かすぎて水が逃げにくいだろう?」
起き上がって欠伸一つ溢し、浮かんだ涙を瞬きで散らす。
「手頃な網がこれしかなかったんだ!」
「釣りに行くなら網じゃなくて竿と糸持ってこい」
「竿?」
ちらりと下を見て態とらしく首を傾げる榎木津につられ、視線を落とせば軽く褌を持ち上げている朝の整理現象を意識させられ木場はチッと鋭く舌打ちをした。
「朝から元気だな、木場修。釣りは辞めて今日はしっぽり布団の中で過ごすか?」
にやりと口角を引き上げる榎木津にさらにもう一つ舌打ちをして木場は煎餅布団から起き上がった。
4688「釣りにいくゾ!」
「馬鹿、お前のそれは虫取り網だ。目が細かすぎて水が逃げにくいだろう?」
起き上がって欠伸一つ溢し、浮かんだ涙を瞬きで散らす。
「手頃な網がこれしかなかったんだ!」
「釣りに行くなら網じゃなくて竿と糸持ってこい」
「竿?」
ちらりと下を見て態とらしく首を傾げる榎木津につられ、視線を落とせば軽く褌を持ち上げている朝の整理現象を意識させられ木場はチッと鋭く舌打ちをした。
「朝から元気だな、木場修。釣りは辞めて今日はしっぽり布団の中で過ごすか?」
にやりと口角を引き上げる榎木津にさらにもう一つ舌打ちをして木場は煎餅布団から起き上がった。
singsongrain
DOODLE勝手に落語シリーズ。時そば改変。関くんと京極、榎木場。
出来心時そば 一昨日辺りから蝉が鳴き始めた。そろそろ梅雨も明けるのだろう。
「京極堂、今日はこれをもらうよ。雪絵が読みたいと言っていた本だ」
近頃文壇を賑わわせている女性作家の本を死神もかくやと顰めっ面で和綴じの本を読んでいるこの古書店の主に見せると一瞥し、眼鏡に適ったのか読み止した本を置いて手を差しだした。
「いくらだい?」
「三十五円」
関口は草臥れた洋袴のポケットから紙幣と小銭を掻き出して掌に広げる。
「ひいふう、ああ、百円っきゃない。おつりをくれよ」
百円札を一枚、京極堂の本より重い物は持ったこともなさそうな薄っぺらな掌に乗せた。
「六十五円のおつりだがこちちらも生憎五十円札を切らしている。細かくても構わないね?」
3021「京極堂、今日はこれをもらうよ。雪絵が読みたいと言っていた本だ」
近頃文壇を賑わわせている女性作家の本を死神もかくやと顰めっ面で和綴じの本を読んでいるこの古書店の主に見せると一瞥し、眼鏡に適ったのか読み止した本を置いて手を差しだした。
「いくらだい?」
「三十五円」
関口は草臥れた洋袴のポケットから紙幣と小銭を掻き出して掌に広げる。
「ひいふう、ああ、百円っきゃない。おつりをくれよ」
百円札を一枚、京極堂の本より重い物は持ったこともなさそうな薄っぺらな掌に乗せた。
「六十五円のおつりだがこちちらも生憎五十円札を切らしている。細かくても構わないね?」