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    雪女

    Adrasteia_2x4

    DONE講談師のカラ一
    ……に巻き込まれている末弟の話。
    講談のおそ松さんネタですが妄想100%のネタバレ無しです。既刊「雪女の裏話」の後日談のつもりで書いてますが、本を読んでなくても読めるはず。2023/2/4おれからいちいち言わせんな!2 に合わせて書き下ろしたものです。
    ウンザリする話'


     ボクも大概女の子からの評判には敏感だけど、カラ松兄さんだって負けず劣らずだと思う。寄席に女の子が何人いるか。その子が狙い通りに笑ってくれるかどうか。日々そんなことに一喜一憂して騒いでいるものだから、今となっては父さんも苦言を呈するのに疲れたのか呆れ返っている。
     そんなボクたちだけれど、「女の子に対する向き合い方」はちょっと違うようだった。
     ボクは女の子が好きだ。かわいくて気立ての良い彼女が欲しい。早々に良い仲になって童貞を卒業したい。それでゆくゆくはお嫁さんにきてもらって、二人三脚で生活しながら子にも恵まれて。なんてったってボクは六つ子の中でも要領が良くて人付き合いも出来る希望の星だから、きっと将来は勝ち組間違いなしだろう。数年後には末松座赤塚亭の跡取り講談師として父さんにも認められて、誰もが認める一軍の男になるわけだ。
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    Satsuki

    DOODLE雪女パロ的なシルとフェリ。書いた人はフェリを美人だと思っています。
    山の天気は変わりやすい。サク、と、踏み出した足は膝までパウダースノーに埋まり、幼いシルヴァンは自分の吐き出した息の白さに視界を阻まれ途方に暮れた。
     数を教えてくれたのは兄上だった。1から1000まで数えられるようになったから、ウサギを見に連れて行ってやる。そう言う兄の温かな手に引かれて、シルヴァンは父や母に黙って家を遠く離れる不安に蓋をしていたのだが、マイクランが山の中腹で手を離したので途端にさびしくなった。
    「いいか、俺がうさぎを巣から追い立ててくるから、お前が捕まえるんだ。ここで、1000を1000回数えて、待ってろよ」
    「1000を1000回も?」
     シルヴァンはびっくりした。そんなに数えられるだろうか。両手の指は10本しかないのに。しかし泣き言を言ったら兄は怒り出してしまうかもしれない。マイクランはどうも、弟がわがままを言うのが世界で一番嫌いらしいのだ。仕方なく、シルヴァンはマイクランの背を見送って、数を数え始めた。だんだん心細くなってきて、どうして兄について行かなかったのだろうと後悔し始めた。そのうちに天気が変わって、ちらちら雪が降り始め、シルヴァンは自分がいくつまで数えたのか分からなくなってしまった。
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