doll
リゲル
DOODLEブラネロ短文 怒ったネロとネロのことがとても好きなブラッドリーさんの話全年齢いちゃいちゃです
無題お怒りになさった、このおっかなさを見よ。
決まっている。険しい目つきになって、鋭いジト目でこっちを思いっきり睨んでくる。小さな口からは想像し難い怒鳴り声が発され、ただしそこに怒りの詳細は含まれていなくて、困っちまう。耳がキンキンする割には、どうも言葉が足りないが、その薄い唇は本当に悔しそうにわななくし、この場では兎にも角にも俺様が悪いことになっているので、さっさと降参した方が身のためた。
しかし、適当な相槌と流し流されるような言葉で結ぶと、結局は包丁が投げられてくる。本当におっかないもんだ。そもそもどうして怒らせてしまったっけ。どうしてこんなにも悔しそうで悲しそうな顔をさせてしまったんだっけ。いつもおぼろけになっていて、ぽかんと、さっさと気の利く言葉がつっかえて出てこない。スマートとは程遠い。本調子など見当たらず。どうしたもんか。
856決まっている。険しい目つきになって、鋭いジト目でこっちを思いっきり睨んでくる。小さな口からは想像し難い怒鳴り声が発され、ただしそこに怒りの詳細は含まれていなくて、困っちまう。耳がキンキンする割には、どうも言葉が足りないが、その薄い唇は本当に悔しそうにわななくし、この場では兎にも角にも俺様が悪いことになっているので、さっさと降参した方が身のためた。
しかし、適当な相槌と流し流されるような言葉で結ぶと、結局は包丁が投げられてくる。本当におっかないもんだ。そもそもどうして怒らせてしまったっけ。どうしてこんなにも悔しそうで悲しそうな顔をさせてしまったんだっけ。いつもおぼろけになっていて、ぽかんと、さっさと気の利く言葉がつっかえて出てこない。スマートとは程遠い。本調子など見当たらず。どうしたもんか。
7co_ta
DONEまだ付き合っていない潔と二子が、アキバの女装カフェでまどマギの杏子とさやかのコスプレをする話です。pixivで連載中の『ドリームロック!』が完結したら、pixivにも載せます。
アキバで女装デート♡ 渋谷でブルーロックの面々と遊んで帰ってきたその日、潔世一は二子一輝にLINEを送った。
『今から通話していい?』
『別にいいですけど、何ですか?』
『二子の声が聞きたくなってさ』
そのメッセージに既読がついて数分。
俺、キモかったか? 二子に引かれたか?
そんなことを思ってもだもだしていたところで、二子からの着信を告げるメロディが鳴った。すぐに取る。
「もしもし、二子? 急に悪い」
「いえ、大丈夫です。こちらこそ反応が遅れてごめんなさい。……それで、どうしたんですか?」
「いや今日、ブルーロックのみんなと遊んだんだけど、二子がいなかったから、ちょっと寂しくてさ……。声が聞きたくなった。……迷惑だったか?」
5852『今から通話していい?』
『別にいいですけど、何ですか?』
『二子の声が聞きたくなってさ』
そのメッセージに既読がついて数分。
俺、キモかったか? 二子に引かれたか?
そんなことを思ってもだもだしていたところで、二子からの着信を告げるメロディが鳴った。すぐに取る。
「もしもし、二子? 急に悪い」
「いえ、大丈夫です。こちらこそ反応が遅れてごめんなさい。……それで、どうしたんですか?」
「いや今日、ブルーロックのみんなと遊んだんだけど、二子がいなかったから、ちょっと寂しくてさ……。声が聞きたくなった。……迷惑だったか?」
7co_ta
SPUR MEドリームロック!19話にする予定だったのですが、あまりにもネタに走りすぎたのでボツにしました。一応、潔×(カイザー×ネス)です。
カイネスの挿入があります。
パスワード
あなたは18歳以上ですか?→yes/no 1354
00330033_ooo
DONEブラッドリーが未知のウイルスに感染して、高熱などに苦しむ話です。看病はネロ(と、時々フィガロ)です。ブラッドリーと未知のウイルス「あんた、それどうしたんだ?」
「あ?」
それは夕飯の準備をしていた時だった。つまみ食いをしようとする食いしん坊の腕を掴み上げると、手首の裏側に湿疹ができていたのだ。
「なんだこれ…まぁ、すぐ治んだろ」
ブラッドリーも今気付いたようで、不思議そうにしている。だが彼の言う通り、赤子でもあるまいし小さな湿疹など大騒ぎするほどのことでもない。
「ちゃんと野菜食ってビタミン取らねぇから、そんなんできるんだよ」
「げ、やめろ。野菜は食わねぇ!」
なんてやり取りをした翌日、ブラッドリーは部屋から出てこなかった。はじめは、またくしゃみで飛ばされたのかと思い気にしていたかった。が、翌日になっても彼は姿を現さず、悪い予感が脳裏をチラつく。どこかで怪我でもしたのか。部屋から出れない事情があるのか。様々な可能性で頭が埋め尽くされそうになったその時、魔法舎に誰かの指笛が響き渡った。
8945「あ?」
それは夕飯の準備をしていた時だった。つまみ食いをしようとする食いしん坊の腕を掴み上げると、手首の裏側に湿疹ができていたのだ。
「なんだこれ…まぁ、すぐ治んだろ」
ブラッドリーも今気付いたようで、不思議そうにしている。だが彼の言う通り、赤子でもあるまいし小さな湿疹など大騒ぎするほどのことでもない。
「ちゃんと野菜食ってビタミン取らねぇから、そんなんできるんだよ」
「げ、やめろ。野菜は食わねぇ!」
なんてやり取りをした翌日、ブラッドリーは部屋から出てこなかった。はじめは、またくしゃみで飛ばされたのかと思い気にしていたかった。が、翌日になっても彼は姿を現さず、悪い予感が脳裏をチラつく。どこかで怪我でもしたのか。部屋から出れない事情があるのか。様々な可能性で頭が埋め尽くされそうになったその時、魔法舎に誰かの指笛が響き渡った。
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PASTブラッドリーの体調不良を増やしたくて書きました!ブラッドリーの古傷が痛む話「ネロ、美味しかったです!」
「ありがとう、ネロ。」
「おう、お粗末さん」
食事を終えた面々が食器を片付けにやってきて、ネロに昼食の感想や感謝を伝えていく。みんな優しく、律儀なことだ。
昼食後の昼下り。今日は朝から、どんよりと重たい雲が空を覆っている。外を見ると、ぽつぽつと雨が降り出していた。そういえば、夜にかけて本降りになるから外出を延期した、と食堂で誰かが話してたっけ。一通り片付けも終えて、食堂から人気がなくなっていく。
まだ今日は、あいつの姿を見ていない。
いつもなら朝食の匂いに誘われ起きてきて、昼食の準備中にもつまみ食いをしにやってきて、我先に昼食を終えたかと思えば人様のおやつを狙いに行く……とにかくいつも飯のある場所をチョロチョロしているあいつが、今日は一度も現れない。今朝は、またくしゃみで飛ばされたのかと思っていた。が、この空模様……窓枠をつたう雨を見て不安が募る。
2180「ありがとう、ネロ。」
「おう、お粗末さん」
食事を終えた面々が食器を片付けにやってきて、ネロに昼食の感想や感謝を伝えていく。みんな優しく、律儀なことだ。
昼食後の昼下り。今日は朝から、どんよりと重たい雲が空を覆っている。外を見ると、ぽつぽつと雨が降り出していた。そういえば、夜にかけて本降りになるから外出を延期した、と食堂で誰かが話してたっけ。一通り片付けも終えて、食堂から人気がなくなっていく。
まだ今日は、あいつの姿を見ていない。
いつもなら朝食の匂いに誘われ起きてきて、昼食の準備中にもつまみ食いをしにやってきて、我先に昼食を終えたかと思えば人様のおやつを狙いに行く……とにかくいつも飯のある場所をチョロチョロしているあいつが、今日は一度も現れない。今朝は、またくしゃみで飛ばされたのかと思っていた。が、この空模様……窓枠をつたう雨を見て不安が募る。
お ぎ
DONEお勉強するヒースと通りがかりのブラッドリー若まほはたくさん悩んで大きくなってほしい。
1年以上前に下書きを描いたままになっていたもので、当初はボスに夢を見すぎかなと心配していましたが2部を経て杞憂だったなぁと思いました。 7
7co_ta
MEMOブルロR-18二次創作「ドリームロック!」せっかくなので私のお気に入りシーンを画像にして貼ります
isg攻カプ混在で isg×ro×ngもあります
18歳未満のかたは見ないでね
パスワード
あなたは18歳以上ですか?→yes/no 11
JazuDrawz
DONE“I just wanna get high with my loverI see a doll when I look in the mirror
Kiss, kiss, looking dolly, I
Think I may go out tonight
I just wanna ride, get high in the moonlight”
Wet Version
salmon_0724
DONE #そういうブラネロ11魔法使い、フォ学、パラロイ、妖異譚、シースクのネロが謎時空に集められ、自分のブラッドリーの愚痴をこぼしたり惚気あったりする話です。
全世界ネロ会議 気が付くと真っ白い部屋にいた。
壁も床も天井も白く、窓もないのにやけに明るい部屋だ。
部屋には木製の椅子が五つ。
そのうちの一つに、ネロはゆったりと腰かけていたのだった。
椅子はやけに座り心地がよくて、それは大変結構なのだが、問題はこの部屋にいるのがネロ一人ではないことだ。
円形に椅子が配置されているので、同じく椅子に座っている他の四人の顔がよく見える。
どうやらこの部屋にいるのは全員が同じ顔……、すなわち、ネロ自身と同じ顔の男だと認識せざるをえなかった。
もっとも、変身魔法を使えば容姿を変えることはできるのだから、同じ顔の男が何人存在しようとあり得ない話ではない。
だからネロが一番気にかかっているのは、自分たち五人をこの部屋に閉じ込めた存在の思惑だ。
12238壁も床も天井も白く、窓もないのにやけに明るい部屋だ。
部屋には木製の椅子が五つ。
そのうちの一つに、ネロはゆったりと腰かけていたのだった。
椅子はやけに座り心地がよくて、それは大変結構なのだが、問題はこの部屋にいるのがネロ一人ではないことだ。
円形に椅子が配置されているので、同じく椅子に座っている他の四人の顔がよく見える。
どうやらこの部屋にいるのは全員が同じ顔……、すなわち、ネロ自身と同じ顔の男だと認識せざるをえなかった。
もっとも、変身魔法を使えば容姿を変えることはできるのだから、同じ顔の男が何人存在しようとあり得ない話ではない。
だからネロが一番気にかかっているのは、自分たち五人をこの部屋に閉じ込めた存在の思惑だ。
ふしんしゃ2
REHABILI入浴中のシノ♀ムル♀アーサー♀のところに任務帰りのミスラがフィガロ、ヒース、ネロ、ファウスト、シャイロック、クロエ、カイン、オーエン、ブラッドリーを連れてアルシムで登場する話。俗にいうラッキースケベ。 4utai_pxm
MAIKING謎の現パロブラネロ(ブラッドリーが作詞作曲した曲のボーカルをネロにやってほしいみたいな呟きをなぜか形にしようとした産物)聖歌隊の足音1 ブラッドリー・ベインが人生で一番はじめに触れた音楽は聖歌だ。年の離れた姉が敬虔な信徒で、子供のころに家の近くの古い教会の聖歌隊に入れられたのがきっかけだった。同い年くらいの奴らと同じ格好をして行儀よく並び、声をそろえて神を賛美する。その一連の行為自体は大層つまらなかったが、歌い方は覚えた。覚えるだけ覚えたら声変わりを待たずにさっさと抜けて、住んでいた通りの近くにあったライブハウスに通うようになった。そのライブハウスはかつて路上で喧嘩をする代わりに音楽を使い始めた奴らの闘技場を前身とした、今ではこの辺りで活動する名も無きミュージシャンたちの集う混沌としたたまり場でもあった。
ベインの家はとにかく兄弟が多く、いつもろくに金がなかった。幼い頃は小遣いなんて一文たりとも貰えなかったから、正規の方法で会場には入れなくて、バイトをしていた年の近い兄にくっついてライブを見た。はじめは相当に煙たがれていたけれど、諦めずに通いつめれば顔見知りは増えていき、よくそこでライブをしていたロックバンドのメンバーの一人にギターの弾き方を教わった。バンドのアンサンブルを耳で学んだ。ライブの熱気や高揚感を客席から得て、自分も壇上へ上がることを選んだ。
3177ベインの家はとにかく兄弟が多く、いつもろくに金がなかった。幼い頃は小遣いなんて一文たりとも貰えなかったから、正規の方法で会場には入れなくて、バイトをしていた年の近い兄にくっついてライブを見た。はじめは相当に煙たがれていたけれど、諦めずに通いつめれば顔見知りは増えていき、よくそこでライブをしていたロックバンドのメンバーの一人にギターの弾き方を教わった。バンドのアンサンブルを耳で学んだ。ライブの熱気や高揚感を客席から得て、自分も壇上へ上がることを選んだ。
ume_muri24
DONEルジェオンリー開催おめでとうございます。アンクル×ジェ←ブラッドリーくん
の全てが捏造顔カプ
マイブロークンジェイクくんのような話。
ジェイクくんが未成年
おじさんが未成年に手を出してる終わり倫理観漫画。
お父さんに虐待されてるジェイクくんもいる。
性描写無し
Q:数字3つ 8
時緒🍴自家通販実施中
TRAININGお題:「昔話」「リラックス」「見惚れる」盗賊団の伝説を思い出すネロが、ブラッドリーとの初めてのキスを思い出すお話です。軽いキス描写があります。
かつての瞳 ブラッドは酔うと時折、本当に時折昔話をする。
普段はそんな様子など見せないくせに、高慢ちきな貴族さまから後妻を奪った話だとか(彼女はただ可哀想な女ではなく女傑だったようで、しばらく死の盗賊団の女神になり、北の国の芸術家のミューズになった)、これもやはり領民のことを考えない領主から土地を奪い、追いやった後等しく土地を分配したことなど、今でも死の盗賊団の伝説のうちでも語り草になっている話を、ブラッドは酒を飲みながらした。俺はそれを聞きながら、昔の話をするなんて老いている証拠かなんて思ったりして、けれど自分も同じように貴族から奪った後妻に作ってやった料理の話(彼女は貧しい村の出で、豆のスープが結局は一番うまいと言っていた)や、やっと手に入れた土地をどう扱っていいのか分からない領民に、豆の撒き方を教えてやった話などを思い出していたのだから、同じようなものなのだろう。そしてそういう話の後には、決まって初めて俺とブラッドがキスをした時の話になる。それは決まりきったルーティーンみたいなものだった。
1852普段はそんな様子など見せないくせに、高慢ちきな貴族さまから後妻を奪った話だとか(彼女はただ可哀想な女ではなく女傑だったようで、しばらく死の盗賊団の女神になり、北の国の芸術家のミューズになった)、これもやはり領民のことを考えない領主から土地を奪い、追いやった後等しく土地を分配したことなど、今でも死の盗賊団の伝説のうちでも語り草になっている話を、ブラッドは酒を飲みながらした。俺はそれを聞きながら、昔の話をするなんて老いている証拠かなんて思ったりして、けれど自分も同じように貴族から奪った後妻に作ってやった料理の話(彼女は貧しい村の出で、豆のスープが結局は一番うまいと言っていた)や、やっと手に入れた土地をどう扱っていいのか分からない領民に、豆の撒き方を教えてやった話などを思い出していたのだから、同じようなものなのだろう。そしてそういう話の後には、決まって初めて俺とブラッドがキスをした時の話になる。それは決まりきったルーティーンみたいなものだった。
hiss_209
MOURNING⚠ドリームリバース(@ 814EMO)撤退済キャラクターの設定まとめ⚠pass:Twitterのid
・当該キャラクターの使い回し/後追い交流の意図はありません
・あくまで自分の中の整理とまとめとして。ありがとうございました
(参加してたらエンド1を選んでたと思います) 31
夕源(yugen)
PASTザガンの話ザガンイベ前に描いたため内容に矛盾があります。
ザガン推しのフォロイーさんの誕生日に半年遅くなってお届けした覚えがあります…
マタドールとは何か、何をしているのか調べるために拝読した本の中でも「ゴロンドリーナ」はお薦めです。 14
nekoyamanekomi1
DOODLEお待たせしました〜!コインランドリーで出会うアキデン完結しました。ハッピーエンドとなります!ぬるいですがR-18ですのでパスワード制とさせて頂きます。
パスワード→誕生日(例:1月11日→0111)
フォロワー様のみの公開となります。 6549
jas_mlk
DOODLEらくがきしてた2枚目、にこにこの時この顔なのずるいなぁってやつ
4枚目、コインランドリーとどっちが高いかなって落書き
5枚目、たくさん笑って、思う存分歌ってほしいなって(光の表現・コントラストの練習)
6枚目、ZARAで見たマネキンの服着せたかった、あと新衣装の髪型好き、、、 11
時緒🍴自家通販実施中
TRAININGお題:「花火」「熱帯夜」「一途」ムルたちが花火を楽しむ横で、賢者の未来について語ろうとするブラッドリーとそれを止めるネロのお話です。
優しいあなた 夏の夜、魔法舎に大きな花火が上がった。俺はそれを偶然厨房の窓から見ていて、相変わらずよくやるものだと、寸胴鍋を洗う手を止めてため息をついた。食堂から歓声が聞こえたから、多分そこにあのきらきらと消えてゆく炎を作った者(きっとムルだ)と賢者や、素直な西と南の魔法使いたちがいるのだろう。
俺はそんなことを考えて、汗を拭いながらまた洗い物に戻った。魔法をかければ一瞬の出来事なのだが、そうはしたくないのが料理人として出来てしまったルーティーンというものだ。東の国では人間として振る舞っていたから、その癖が抜けないのもある。
しかし暑い。北の国とも、東の国とも違う中央の暑さは体力を奪い、俺は鍋を洗い終える頃には汗だくになっていた。賢者がいた世界では、これを熱帯夜というのだという。賢者がいた世界に四季があるのは中央の国と一緒だが、涼しい顔をしたあの人は、ニホンよりずっと楽ですよとどこか訳知り顔で俺に告げたのだった。——しかし暑い。賢者がいた世界ではこの暑さは程度が知れているのかもしれないが、北の国生まれの俺には酷だった。夕食どきに汲んできた井戸水もぬるくなっているし、これのどこが楽なんだろう。信じられない。
3531俺はそんなことを考えて、汗を拭いながらまた洗い物に戻った。魔法をかければ一瞬の出来事なのだが、そうはしたくないのが料理人として出来てしまったルーティーンというものだ。東の国では人間として振る舞っていたから、その癖が抜けないのもある。
しかし暑い。北の国とも、東の国とも違う中央の暑さは体力を奪い、俺は鍋を洗い終える頃には汗だくになっていた。賢者がいた世界では、これを熱帯夜というのだという。賢者がいた世界に四季があるのは中央の国と一緒だが、涼しい顔をしたあの人は、ニホンよりずっと楽ですよとどこか訳知り顔で俺に告げたのだった。——しかし暑い。賢者がいた世界ではこの暑さは程度が知れているのかもしれないが、北の国生まれの俺には酷だった。夕食どきに汲んできた井戸水もぬるくなっているし、これのどこが楽なんだろう。信じられない。