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    doll

    すすき

    DOODLE【ネロブラ/フォ学】
    ブラッドリー誕前日の話。
    ネロは誕生日ど真ん中じゃなくて前日か翌日よなと思って書いた。
    日付変わる瞬間に自分の部屋にブラッドリーがいるかもしれないことにめちゃくちゃ動揺するネロがいる。

    ネロブラか……???みたいな出来になったけど私の中ではネロブラなのでネロブラです。
    誕生日の翌日にはちゃんとネロブラ夜のプロレスしてくれると思う
    ずっと同じところをぐるぐるとしているような気がしている。いや、気がしてるんじゃなく、実際そうなんだろう。ずっと同じことばかりを考えて先に進めない。ネロの持つシャーペンの先はずっと、問題文の傍線のとなりを彷徨っていた。
    〝問二 傍線部が示すものは何か、簡潔に答えなさい。〟
    答えは大体、近くにある。まずはそこから探してみること。真面目な声が脳裏に浮かんで消える。解法はわかっているのにどうしても探せなかった。滑らかに進んでいくはずの長針の音が聞こえたような気がして、ちらりと壁掛け時計を見上げた。もうあと一時間もしないうちに日付が変わる。秒針が進んでいくのを見守っていられずに、再び問題集に目を落とした。
    傍線をなぞりきる前に、シャー芯がぽきりと折れた。
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    すすき

    CAN’T MAKE【オエブラ/魔法舎】途中まで
    西のアレコレでオーエンのドーテーを食べることにしたブラッドリーの話なんですけど、あまりにも難しいので誰か続きを書いてほしいな!という気持ちを込めて上げときます。
    フリー素材だから誰か続きをお願いします!!
    やはり西の依頼など受けるべきじゃなかったのだ。体の熱さに呻きながら、吐息を吐き出す。西と相性が悪いのはブラッドリーとて百も承知だったが、それでもそこらへんの魔法使いや魔物に負けるとは思えなかった。だから受けた。夜な夜な歌声が聞こえる建物の様子を見てくる、という簡単な内容の割には、恩赦も褒美も中々のものだったからだ。腹がはちきれる量のフライドチキンを思い浮かべて、食欲が刺激された事で更に強く纏わりつくようになった魔力に顔を顰める。
    見た目はただの民家。一歩中に入れば、そこは西の精霊がすべての理を支配する空間だった。強い酩酊と催淫の魔法が纏わりついて離れない。
    魔力だけなら当然ブラッドリーの方が強い。だが、理性を失う寸前まで酔わされ、何もかも忘れてしまいそうなほど欲を煽られれば魔法を使うことも難しい。西の精霊が騒いでいるのが心底鬱陶しかった。だけど、それさえも気を抜けば一瞬で意識の外に追いやられる。伝う汗さえ肌を焼いて、どうにかなるのも時間の問題だった。魔法を使えるタイムリミットは近い。
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    すすき

    DOODLE【ミスブラ/海賊】
    自分だけ頭なでなでされなくて不満なミスラちゃんと、ミスラだけに渡すものがあるから頭は撫でないブラッドリーの話
    前に書いた話の設定のつもりだけどやっぱりただのいちゃいちゃになった。
    最後の力尽きた感がすごい
    よくやった、と手下の髪を乱してやると、嬉しそうに歓声を上げて張り切って宴の準備に駆けていった。いつもするわけではないが、今日は特別だ。今日の敵船は中々上物の宝をたんまりため込んでいたし、美食家でも連れていたのか食糧庫の中も豪勢だった。ブラッドリー好みの酒も手に入った。ここ最近で一番の収穫と言っていい。船中が浮かれていた。寄港地も近付いているため、今日の宴は大いに盛り上がるだろう。
    すれ違う手下がこんなに仕留めたと自慢してきたので同じように髪を撫でてやる。弾む足取りで去っていく手下を見送り、ちらりと背後に目を遣った。
    「で? てめえはどこが気に入らねえんだ?」
    ミスラと呼びかけると、緑の瞳がゆっくり瞬いた。いつもと同じような顔をして、そのくせ殺気が隠しきれていない。こんなに浮かれていなければ誰も近づいては来なかっただろう。何せ、宝を運び込んでからずっとブラッドリーの傍を離れないのだ。気に入らないと無言で主張しながら。
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    すすき

    DOODLE【ブラカイ/パラロ】
    ボスの口説き方とは🤔と考えてたら何故かぽやんぽやんのカインくんが出来ました。何故?
    ブラッドリーのこと大好きなのに全く自覚してないカインと自覚させようとするボスの話

    たぶんボスはいっぱい駆け引きとかするし押してダメなら引いてみろとかも使うことあると思うけど、その時にもカインのこと寂しがらせずにキスするかもって時にしないとかそういう方面だろうなって考えた気がする
    熱い指先が頬を撫でて、すべるように動いて項に触れる。ワインレッドの瞳が静かにカインを見つめて、ほんの少し近づいた。項を捕らえた手に力が入って引き寄せられる。あ、と思った時には瞼を閉じていた。唇に吐息が触れる——前に、鼻をつままれて目を開く。
    あんなに近付いていた距離があっという間に離れて、そこにいるのはいつも通りのブラッドリーだった。
    「キスしないのか?」
    「あ?」
    「えっ?」
    ブラッドリーが驚いたように目を丸くするが、たぶんカインの方がもっとびっくりしていた。口元に手をやっても飛び出た言葉が目に見えることはない。耳には入っていたけれど。
    「俺、今なんて言ったんだ?」
    本当に無意識だった。あ、しないのか、と思ったら言葉がぽろっと飛び出していた。自分でも気づかないうちに泥酔していたのかとも思ったが、テーブルに置かれたボトルの中身はまだ少し残っている。ブラッドリーが連れてきてくれたバルだけあって食事がおいしくて、そっちに夢中になっていてほとんど酒は飲んでいなかった。さすがにこの量でべろべろになるほど弱くはない。
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    60_chu

    DONE11/23の賢マナで出す予定のものです。前にアップした「The day before dispersal」を含めて一冊にして出します。前回のブラッドリー視点に続き、ネロ、石になった魔法使い達、賢者の視点から語っていく話です。加筆修正はたぶんめっちゃする。あと、架空の植物が出てくるので前回の話を読んでからの方がわかりやすいかも。
    The day before dispersal 2 オーロラ色の小さな欠片は飲みこむ前に口の中でひとりでに融けていった。ブラッドが撃ち落としたもう一人のマナ石はおそらく吹雪に埋もれてしまった。短い春が来るまで雪の下で眠ることになるだろう。それか誰かに掘り起こされて食われるかだ。
     ブラッドが、とどめを刺した魔法使いの荷物を確認している間に俺は白樺の樹でテントを作ることにした。ここまで吹雪が激しいなら帰ることは難しい。追跡するうちに風に流された影響もあってか位置も掴みづらい。
    「《アドノディス・オムニス》」
     幹が太くて頑丈そうな一本の白樺に狙いを定めて呪文を唱える。落ちたのが白樺の林でよかった。白樺は一晩中、魔法で雪を掃うわけにもいかないような夜に雪から身を守るためのテントになってくれる。選んだ樹の周囲に生えていた樹々が、めりめりと轟音を立ててしなりながら円錐形になるように中心の樹に絡みついていく。吹雪がやまない夜は時折この音がどこかから聞こえてくる。北の国の魔法使いは葉の代わりに雪を茂らせた白樺の中に籠ってどこにも行けない夜を遣り過ごす。
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