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    ヴァイ

    niesugiyasio

    PAST原作軸エルリ連作短編集『花』から再録⑤『苦い味』
    ニコロはリヴァイに頼まれコーヒーを淹れることになってしまった。
    苦い味いつからそこにいたのだろう。片付けが一段落し、ふと振り返ったニコロは、食堂の片隅に人影を見つけ、それが誰だか分かって危うく悲鳴を上げるところだった。
    「ニコロ、だったな」
    マーレ兵捕虜は大勢いるが、名前と顔を覚えられてしまった者はごく僅かだろう。ほとほと運が悪い。パラディ島の調査のため、派兵された。ニコロの乗った船は一番乗りで着いたはいいがあっさり捕らえられてしまった。ひ弱に見えたせいかニコロは一人連れ出され、後続のマーレ軍に人質として晒された。
    「コーヒーってやつを淹れてもらいてぇんだが」
    リヴァイ兵士長は隅のテーブルの端っこに掛けていた。イェレナの提案でパラディの兵士達にマーレ料理を振る舞うことになった。その一日目を終えたばかりで、食堂は屋外にテントを設えてテーブルと椅子を並べた仮設のものだ。彼はいなかったが、昼間には調査兵団の面々が来た。食後はコーヒーか紅茶か選ばせる方式を取った。彼らとってコーヒーは未知の飲み物だったようだ。その話を聞いて来たというところか。
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    10scapturebook

    REHABILI現パロエルリヴァハンでリヴァイ視点
    可もなく不可もなくな仲のエルヴィンとハンジさんがルームシェアしてる事故物件の天井裏に宿無しリヴァイが住みつく話
    リヴァイの妹がミカサちゃんでエレミカ設定あり
    *毎日15分ずつ書く練習です
    設定も何も決められなかったので、継ぎ足して書いていくので前後で矛盾したり飛んだりすると思います
    まとまったら手直ししてpixivに再upする予定です
    天井裏より愛を込めて 四月一日、ついに帰る場所がなくなった。
     多少の所持金と残高もカードもあるが出来るだけ温存したい。
     身内はいるが年内の式を前提に同棲しているので、そこへ間借りする訳にもいかない。有り難い事に義弟になる男も学生時代から慕ってくれているので、そのまま同居の形で居座っても妹も安心するだろう。しかし兄の見栄がある。見栄を張って早々に家を出たが、良い歳して実家ではなく妹夫婦の新居に転がり込むなんて、例え太陽が西から昇ってもあってはならない。
     その太陽が昨日と変わらず西へと沈もうとしている。昨日アパートの契約が切れた自分は今夜からの寝床を決めかねていた。いつもより早く桜の舞う季節が来たとはいえ、星が輝く頃になると芯まで冷える。
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