takusan189
DONE2024.5.22三井誕生日おめでとう!!!!花三のお話です。
何気なくて幸せな日のこと「……たんじょうび?」
「おう」
「今日、?」
「おう!」
「今日が、ミッチーの、誕生日?」
「だから、そうだって」
思わず頭を抱えたオレに、相手は悪びれることなく「びっくりしたか?」なんて得意げに笑っている。その笑顔もかわいいと思ってしまうあたりオレもなかなか重症なのだが、まぁ、かわいいものはかわいいのだから仕方がないと開き直りたい気持ちもある。
恋人が突然訪ねてきたかと思えば何故かコンビニのケーキを持っていた。不思議に思いながらも甘いものを食べたい気分なんだろうと勝手に解釈して、冷蔵庫にある食材で適当な夕飯を作って一緒に食べた。
ミッチーは料理があまり得意ではない。というか決まったメニューしか作れない。カレー、シチュー、チャーハン。あとは野菜をちぎったり刻んだりしただけのサラダ。焼肉のタレで炒めた肉。今のところオレが食わせてもらったのはそんなところ。正直なことを言えばどれも「まずくはない」という感想だったが、ミッチーが作ってくれたという一点だけで全てが絶品の料理だったし、実際に「最高にうまい」と伝えたし、そうするとミッチーは得意げな笑顔で「また作ってやる!」と言ってくれた。
4521「おう」
「今日、?」
「おう!」
「今日が、ミッチーの、誕生日?」
「だから、そうだって」
思わず頭を抱えたオレに、相手は悪びれることなく「びっくりしたか?」なんて得意げに笑っている。その笑顔もかわいいと思ってしまうあたりオレもなかなか重症なのだが、まぁ、かわいいものはかわいいのだから仕方がないと開き直りたい気持ちもある。
恋人が突然訪ねてきたかと思えば何故かコンビニのケーキを持っていた。不思議に思いながらも甘いものを食べたい気分なんだろうと勝手に解釈して、冷蔵庫にある食材で適当な夕飯を作って一緒に食べた。
ミッチーは料理があまり得意ではない。というか決まったメニューしか作れない。カレー、シチュー、チャーハン。あとは野菜をちぎったり刻んだりしただけのサラダ。焼肉のタレで炒めた肉。今のところオレが食わせてもらったのはそんなところ。正直なことを言えばどれも「まずくはない」という感想だったが、ミッチーが作ってくれたという一点だけで全てが絶品の料理だったし、実際に「最高にうまい」と伝えたし、そうするとミッチーは得意げな笑顔で「また作ってやる!」と言ってくれた。
nekotakkru
PASTpixivより移動中始まりを告げるカウントダウン「『沈黙の7秒』って知ってる?」
読んでいた雑誌から顔を上げてアンナが宮城に訊ねた。問われた宮城はアイスを探す手を一瞬止め、僅かに片眉を上げて困惑を隠した。冷凍庫へと顔を向け、あー、と声を零しながらお目当てのアイスキャンディーを手に取る。もう一度アンナの方へ視線を向ければ、宮城と同じ少し重い瞼の瞳がこちらを見ていた。これは答えなければいつまでも訴えかけられるやつだ。面倒くさそうに個包装の袋を開け、宮城はシラネ、と素っ気なく返しアイスを口へと運ぶ。舌先で撫でれば冷たさの後に優しいミルクの味が広がって、歯を立てればさくりと雪のような食感を感じた。
「なんかね、相手のことを見つめて7秒間ずっと目が逸らされなかったら、その相手は自分に好意を抱いているんだって」
4674読んでいた雑誌から顔を上げてアンナが宮城に訊ねた。問われた宮城はアイスを探す手を一瞬止め、僅かに片眉を上げて困惑を隠した。冷凍庫へと顔を向け、あー、と声を零しながらお目当てのアイスキャンディーを手に取る。もう一度アンナの方へ視線を向ければ、宮城と同じ少し重い瞼の瞳がこちらを見ていた。これは答えなければいつまでも訴えかけられるやつだ。面倒くさそうに個包装の袋を開け、宮城はシラネ、と素っ気なく返しアイスを口へと運ぶ。舌先で撫でれば冷たさの後に優しいミルクの味が広がって、歯を立てればさくりと雪のような食感を感じた。
「なんかね、相手のことを見つめて7秒間ずっと目が逸らされなかったら、その相手は自分に好意を抱いているんだって」
nekotakkru
PASTpixivより移動中旧映画三作目~ザ軸
灯歓声の中、両チームとも挨拶を交わして練習試合は幕を閉じた。本日の主役はすぐに本来のチームメイトに囲まれ、そんな彼を横目にこちらの主将も声を上げる。表情が幾分晴れやかなのは、試合後だからというだけではないのだろう。満足気であり、気合いの入った表情に宮城も釣られて口角を上げた。
赤木の指示により部員それぞれが動き出す。後片付けをする者、先程の試合の反省点を振り返る者、まだまだ元気だから試合をやらせろと騒いで鉄骨をくらう者。
そんな中、宮城はユニフォームで首元を扇ぎながら、時折流れる汗を拭いていた。用意しておいたスポーツドリンクは既にぬるくなっており、火照る身体からは湯気が出ているようだった。水分補給は勿論、今なら頭から被ってもいいと水を求め、体育館の出入口に目を向ける。目指すは寂れた水飲み場だが、今の宮城にとってはオアシスも同然だった。
5212赤木の指示により部員それぞれが動き出す。後片付けをする者、先程の試合の反省点を振り返る者、まだまだ元気だから試合をやらせろと騒いで鉄骨をくらう者。
そんな中、宮城はユニフォームで首元を扇ぎながら、時折流れる汗を拭いていた。用意しておいたスポーツドリンクは既にぬるくなっており、火照る身体からは湯気が出ているようだった。水分補給は勿論、今なら頭から被ってもいいと水を求め、体育館の出入口に目を向ける。目指すは寂れた水飲み場だが、今の宮城にとってはオアシスも同然だった。
nekotakkru
PASTpixivより移動中。口は災いの元「それ、みっともないからやめた方がいいッスよ」
「あ?」
宮城に指摘され、三井は反射的に喧嘩腰で返す。そんな威嚇に怯むことなく指さされた、それ、とは。
指先を辿る先にあるのは三井の手の中のコーヒー牛乳のパック。大きな手の中ではパックが自販機で並んでいた時よりも小さく見える。これの何がみっともないのか。コーヒー牛乳と言うなら宮城の手の中にもある。加えて言うなら、自販機の前で何を選ぶか悩んでいた三井の隙をついてボタンを押された、ほとんど強奪された代物だ。しかし示された先は正確にはパックではなかった。パックに突き刺したストローと、それを齧る三井の口。これか?と尋ねるように敢えて口をい、と噛んでみせる。宮城の眉が物言いたげに上がった。
3413「あ?」
宮城に指摘され、三井は反射的に喧嘩腰で返す。そんな威嚇に怯むことなく指さされた、それ、とは。
指先を辿る先にあるのは三井の手の中のコーヒー牛乳のパック。大きな手の中ではパックが自販機で並んでいた時よりも小さく見える。これの何がみっともないのか。コーヒー牛乳と言うなら宮城の手の中にもある。加えて言うなら、自販機の前で何を選ぶか悩んでいた三井の隙をついてボタンを押された、ほとんど強奪された代物だ。しかし示された先は正確にはパックではなかった。パックに突き刺したストローと、それを齧る三井の口。これか?と尋ねるように敢えて口をい、と噛んでみせる。宮城の眉が物言いたげに上がった。
Orr_Ebi
TRAININGキスするだけの沢深(R18練習用今回はキスのターン)このあと沢キタくんはちゃんとトイレで慰めました
可愛いやつ 深津は耳が良い。チームメイトの足音も、教師が遠くで誰かを呼ぶ声も、誰のものかすぐに判別できた。同級生が近付いてきたのが分かって、振り向かずに名前を呼んだらひどく驚かれたこともある。それぞれにそれぞれの音。特徴的な声や足音。聞き分けるのは昔から簡単で、この特技は男ばかりの寮生活でも役に立った。
コンコン、と控えめなノック音。
深津の自室を訪ねてきたのが誰か、すぐに分かった。顔を上げて、読んでいたバスケ雑誌を一度横に置き、立ち上がる。扉の前まで行って、消灯前の訪問者を念のため覗き穴から確認した。
やっぱりな、と深津は覗き穴から顔を離して思った。予想通り、訪ねてくると思った。
「深津さあん…」
犬がくうんと鳴くかのように情けない声を出した訪問者は、深津がドアノブを回して扉を開けた時、眉毛を下げて口をへの字に曲げて、ちょっぴり拗ねたをしていた。
7338コンコン、と控えめなノック音。
深津の自室を訪ねてきたのが誰か、すぐに分かった。顔を上げて、読んでいたバスケ雑誌を一度横に置き、立ち上がる。扉の前まで行って、消灯前の訪問者を念のため覗き穴から確認した。
やっぱりな、と深津は覗き穴から顔を離して思った。予想通り、訪ねてくると思った。
「深津さあん…」
犬がくうんと鳴くかのように情けない声を出した訪問者は、深津がドアノブを回して扉を開けた時、眉毛を下げて口をへの字に曲げて、ちょっぴり拗ねたをしていた。
Orr_Ebi
DOODLEご当地CMの話です。ポイピクにあげてなかったので。⛰️👑カプなし!
※沢深と同じ工場で生産しています
28個食べました金萬のcm
深津が変な物好き、というのは有名な話で、とにかく普通だったらあまり気にしないものや、特徴的な物を愛でては嬉しそうにしているのは、周知の事実だった。
中でも最近ハマっているのは、某秋田県の有名な焼き菓子土産のcmで、見かけるたびに口ずさんではずっと歌っているので、周りに「頭おかしくなるからやめろ」と言われていた。
でも、俺は結構好きだった。
「イチノだけピョン、俺の金萬の歌を聞いてくれるのは」
厳密には金萬の歌は深津の歌ではないけれど、嬉しそうだったから何も言わなかった。
しかしそこは強豪バスケ部、テレビをゆったりと観る時間もくつろぐ時間もないほど練習に追われていたから、深津があのcmを妙に流暢に歌えることは、ほとんどの人は忘れてしまっていた。
2241深津が変な物好き、というのは有名な話で、とにかく普通だったらあまり気にしないものや、特徴的な物を愛でては嬉しそうにしているのは、周知の事実だった。
中でも最近ハマっているのは、某秋田県の有名な焼き菓子土産のcmで、見かけるたびに口ずさんではずっと歌っているので、周りに「頭おかしくなるからやめろ」と言われていた。
でも、俺は結構好きだった。
「イチノだけピョン、俺の金萬の歌を聞いてくれるのは」
厳密には金萬の歌は深津の歌ではないけれど、嬉しそうだったから何も言わなかった。
しかしそこは強豪バスケ部、テレビをゆったりと観る時間もくつろぐ時間もないほど練習に追われていたから、深津があのcmを妙に流暢に歌えることは、ほとんどの人は忘れてしまっていた。
Orr_Ebi
DOODLE3/1のうちにあげておきたかった沢深。沢への感情を自覚する深の話。※沢はほぼ出てきません
・深津の誕生日
・深津の名前の由来
・寮母、深津の母など
以上全て捏造です!
私の幻覚について来れる方のみ読ましょう。振り落とされるなよ。
※沢深ワンドロライのお題と被っていますがそれとは別で個人的に書いたお話です
シオンの花束 同じ朝は二度と来ない。
頭では分かっていても、慣れた体はいつもの時間に目覚め、慣れ親しんだ寮の部屋でいつも通りに動き出す。
深津は体を起こして、いつものように大きく伸びをすると、カーテンを開け窓の外を見た。まだ少し寒い朝の光が、深津の目に沁みた。雪の残る風景は、昨日の朝見た時とほぼ同じ。
同じ朝だ。けれど、確実に今日だけは違うのだと深津は分かっている。少し開けた窓から、鋭い冷たさの中にほんの少し春の甘さが混ざった風を吸い込む。
3月1日。今日、深津は山王工業高校を卒業する。そして、奇しくもこの日は、深津の18歳の誕生日であった。
一成、という名前は、長い人生の中で何か一つを成せるよう、という両親からの願いが込められている。深津自身、この名前を気に入っていた。苗字が珍しいので、どうしても下の名前で呼ばれる事は少なかったが、親しい友人の中には下の名前で呼び合う者も多く、その度に嬉しいようなむず痒いような気持ちになっていたのは、深津自身しか知らないことだ。
6903頭では分かっていても、慣れた体はいつもの時間に目覚め、慣れ親しんだ寮の部屋でいつも通りに動き出す。
深津は体を起こして、いつものように大きく伸びをすると、カーテンを開け窓の外を見た。まだ少し寒い朝の光が、深津の目に沁みた。雪の残る風景は、昨日の朝見た時とほぼ同じ。
同じ朝だ。けれど、確実に今日だけは違うのだと深津は分かっている。少し開けた窓から、鋭い冷たさの中にほんの少し春の甘さが混ざった風を吸い込む。
3月1日。今日、深津は山王工業高校を卒業する。そして、奇しくもこの日は、深津の18歳の誕生日であった。
一成、という名前は、長い人生の中で何か一つを成せるよう、という両親からの願いが込められている。深津自身、この名前を気に入っていた。苗字が珍しいので、どうしても下の名前で呼ばれる事は少なかったが、親しい友人の中には下の名前で呼び合う者も多く、その度に嬉しいようなむず痒いような気持ちになっていたのは、深津自身しか知らないことだ。
Orr_Ebi
TRAINING沢深ワンライお題「横顔」で書いたんですが、また両片思いさせてるしまた深は叶わない恋だと思っている。そして沢がバカっぽい。全然シリアスな話にならなくて、技量が足りないと思いました。いつもこんなんでごめんなさい。
横顔横顔
沢北栄治の顔は整っている。普段、真正面からじっくりと見ることがなくても、遠目からでもその端正な顔立ちは一目瞭然だった。綺麗なのは顔のパーツだけではなくて、骨格も。男らしく張った顎と、控えめだが綺麗なエラからスッと伸びる輪郭が美しい。
彫刻みたいだ、と深津は、美術の授業を受けながら沢北の輪郭を思い出した。沢北の顔は、全て綺麗なラインで形作られている。まつ毛も瞼も美しく、まっすぐな鼻筋が作り出す陰影まで、沢北を彩って形作っている。
もともと綺麗な顔立ちの人が好きだった。簡単に言えば面食いだ。それは、自分が自分の顔をあまり好きじゃないからだと思う。平行に伸びた眉、重たい二重瞼、眠そうな目と荒れた肌に、カサカサの主張の激しすぎる唇。両親に文句があるわけではないが、鏡を見るたびに変な顔だなと思うし、だからこそ自分とは真逆の、細い眉と切長の目、薄い唇の顔が好きだと思った。それは女性でも男性でも同じで、一度目を奪われるとじっと見つめてしまうのが悪い癖。だからなるべく、深津は本人に知られないように、そっと斜め後ろからその横顔を眺めるのが好きだった。松本の横顔も、河田男らしい顔も悪くないが、1番はやっぱり沢北の顔だった。
3914沢北栄治の顔は整っている。普段、真正面からじっくりと見ることがなくても、遠目からでもその端正な顔立ちは一目瞭然だった。綺麗なのは顔のパーツだけではなくて、骨格も。男らしく張った顎と、控えめだが綺麗なエラからスッと伸びる輪郭が美しい。
彫刻みたいだ、と深津は、美術の授業を受けながら沢北の輪郭を思い出した。沢北の顔は、全て綺麗なラインで形作られている。まつ毛も瞼も美しく、まっすぐな鼻筋が作り出す陰影まで、沢北を彩って形作っている。
もともと綺麗な顔立ちの人が好きだった。簡単に言えば面食いだ。それは、自分が自分の顔をあまり好きじゃないからだと思う。平行に伸びた眉、重たい二重瞼、眠そうな目と荒れた肌に、カサカサの主張の激しすぎる唇。両親に文句があるわけではないが、鏡を見るたびに変な顔だなと思うし、だからこそ自分とは真逆の、細い眉と切長の目、薄い唇の顔が好きだと思った。それは女性でも男性でも同じで、一度目を奪われるとじっと見つめてしまうのが悪い癖。だからなるべく、深津は本人に知られないように、そっと斜め後ろからその横顔を眺めるのが好きだった。松本の横顔も、河田男らしい顔も悪くないが、1番はやっぱり沢北の顔だった。
Orr_Ebi
TRAINING喧嘩する沢深。でも仲良し。なんだかんだ沢が深に惚れ直す話。
とあるラブソングを元に書きました!
大学生深津22歳、留学中沢北21歳くらいをイメージしてます。2月のお話。
期間限定チョコ味 足先が冷たくなっていく。廊下のフローリングを見つめて、何度目か分からないため息をついた。
「ちょっと頭冷やしてきます」
深津さんにそう告げて部屋を出てから、15分は経っている。もうとっくに頭は冷えていた。爪先も指先も冷たくなっていて、暖かい部屋の中に入りたいと思うのに、凍りついたようにその場から動けなかった。
なんて事ない一言がオレたちに火をつけて、すぐに終わる話だと思ったのに、想定よりずっと長くなって、結局喧嘩になった。オレが投げかけた小さな火種は、やがて深津さんの「俺のこと信用してないのか?」によって燃え広がり、結局最初の話からは全然違う言い合いへと発展し、止まらなくなった。
いつにも増して深津さんが投げやりだったのは、連日の厳しい練習にオレの帰国が重なって疲れているから。そんな時に、トレーニング方法について何も知らないくせに、オレが一丁前に口出ししたから。それは分かってるけど、でも、オレがやりすぎなトレーニングは体を壊すって知ってるから、心配して言ったのに。
6842「ちょっと頭冷やしてきます」
深津さんにそう告げて部屋を出てから、15分は経っている。もうとっくに頭は冷えていた。爪先も指先も冷たくなっていて、暖かい部屋の中に入りたいと思うのに、凍りついたようにその場から動けなかった。
なんて事ない一言がオレたちに火をつけて、すぐに終わる話だと思ったのに、想定よりずっと長くなって、結局喧嘩になった。オレが投げかけた小さな火種は、やがて深津さんの「俺のこと信用してないのか?」によって燃え広がり、結局最初の話からは全然違う言い合いへと発展し、止まらなくなった。
いつにも増して深津さんが投げやりだったのは、連日の厳しい練習にオレの帰国が重なって疲れているから。そんな時に、トレーニング方法について何も知らないくせに、オレが一丁前に口出ししたから。それは分かってるけど、でも、オレがやりすぎなトレーニングは体を壊すって知ってるから、心配して言ったのに。
HakuMine32
DONE11/23に発行した沢深本、王者の系譜の番外編。本を読んでいただいている前提で作っているので、単品で見ると何がなんやらって感じですが、膝の前十字靭帯をやって手術した直後という設定です。
渡米後、28くらいの沢視点で、沢しか出てきません。
その上彼は精神的にどん底なので、重いです。元気な時に見てやってください。
作業BGMは👑ヌーの壇上。歌詞と言うよりはメロディーの影響強し。 4
Orr_Ebi
MOURNINGいつかの沢深ワンライお題「引き留める言葉」で書いた沢→深の片思い話🎆60min + 30minくらい。短いけど供養。
全て捏造だよ
#Spark お題「引き留める言葉」
山王工業高校の近くで、大晦日に打ち上がる花火を見ようと、部の先輩を誘った。名前は深津さん。一個上で、語尾がベシで、バスケがものすごくうまい。オレの、好きな人。
本当はデートの意味で誘ったけど、深津さんはオレの気持ちに多分気付いていない。でもまずは、意識させるところから。恋愛なんてろくにしたことがないけど、深津さんを好きだと自覚してから、2人きりで話せるチャンスをいつも狙っていた。深津さんは次の主将になるから、なかなか1人でいるところを見かけない。だったら自分からそのチャンスを作りに行こうというわけだ。
「いいベシ、他のみんなも誘うベシ?」
顔色を変えず返ってきたその言葉に、オレはちょっとだけしゅんとした。
4367山王工業高校の近くで、大晦日に打ち上がる花火を見ようと、部の先輩を誘った。名前は深津さん。一個上で、語尾がベシで、バスケがものすごくうまい。オレの、好きな人。
本当はデートの意味で誘ったけど、深津さんはオレの気持ちに多分気付いていない。でもまずは、意識させるところから。恋愛なんてろくにしたことがないけど、深津さんを好きだと自覚してから、2人きりで話せるチャンスをいつも狙っていた。深津さんは次の主将になるから、なかなか1人でいるところを見かけない。だったら自分からそのチャンスを作りに行こうというわけだ。
「いいベシ、他のみんなも誘うベシ?」
顔色を変えず返ってきたその言葉に、オレはちょっとだけしゅんとした。
Orr_Ebi
DONE周りに逆だと思われてる沢深の話カップ麺食べて喋ってるだけ。
※若干リバを匂わせる発言が出てくるので苦手な人は🙅♀️
※深津の語尾変遷捏造
※沢北がいつもよりベタベタ
※いつものようにゲロ甘
終わったらラーメン食う 「死ぬ時は一緒に死にたい」
また変なことを、と深津はじっとりとした目で沢北を見た。お互いパンツしか履いていない状態で、フローリングに胡座をかいてカップラーメンを食べている。
「オレには深津さんしかいないんだと思う」
深津はその言葉に返事をせず、また麺を啜った。このラーメンは美味しい。北海道の有名店だと書いてあったから興味本位で買ってみたが、当たりだったな、と思った。
沢北が、深津にならって麺を啜る。沢北が買ったのは1番ポピュラーで、CMもやっているやつ。シーフード味。いつも決まってこれを買う。
「ずっとこうしてラーメン食べたい」
こんな狭い部屋で?安いカップラーメンを?深津はそう返そうとしたが、沢北が事後にこんな突拍子もないことを言い出すのはいつもの事だったので、「はいはい」と心のこもっていない返事をした。
8574また変なことを、と深津はじっとりとした目で沢北を見た。お互いパンツしか履いていない状態で、フローリングに胡座をかいてカップラーメンを食べている。
「オレには深津さんしかいないんだと思う」
深津はその言葉に返事をせず、また麺を啜った。このラーメンは美味しい。北海道の有名店だと書いてあったから興味本位で買ってみたが、当たりだったな、と思った。
沢北が、深津にならって麺を啜る。沢北が買ったのは1番ポピュラーで、CMもやっているやつ。シーフード味。いつも決まってこれを買う。
「ずっとこうしてラーメン食べたい」
こんな狭い部屋で?安いカップラーメンを?深津はそう返そうとしたが、沢北が事後にこんな突拍子もないことを言い出すのはいつもの事だったので、「はいはい」と心のこもっていない返事をした。
sasara100
PROGRESS3月10日用のシンパパ洋と三と娘ちゃんのお話の冒頭です。シンパパ洋と三と娘ちゃん(過去〜再会)懐かしい夢をみた。
それは高校一年の終わり、その年は例年よりも寒く卒業を祝うはずの桜は綻びもせず殻に篭ったままだった。
卒業生の門出に花を添えるのは一年の仕事だろう! と背中を叩かれ寒空の下に放り出され、水戸は悴む手を擦りながら校門の前で彼らの胸元に花を咲かせる。
なぜこんな寒い日に面倒な仕事をさせられているのかといえば理由は実に単純で、ぎりぎり危うい単位分きっちり働けと最後の最後で進級を盾に押し付けられてしまったわけだ。
「ごそつぎょーおめでとーございまーす」
気の抜けるような挨拶をしながら彼らの胸に花をつけていけば、皆が《なぜここに一年の不良が》という顔をして目も合わせずにそそくさと立ち去っていく。
まあ他学年からすればどう考えても不良生徒の筆頭だしとっつきにくさはあるだろう。話しかけてくるやつなんて大体は同類のようなやつばかりで……
10315それは高校一年の終わり、その年は例年よりも寒く卒業を祝うはずの桜は綻びもせず殻に篭ったままだった。
卒業生の門出に花を添えるのは一年の仕事だろう! と背中を叩かれ寒空の下に放り出され、水戸は悴む手を擦りながら校門の前で彼らの胸元に花を咲かせる。
なぜこんな寒い日に面倒な仕事をさせられているのかといえば理由は実に単純で、ぎりぎり危うい単位分きっちり働けと最後の最後で進級を盾に押し付けられてしまったわけだ。
「ごそつぎょーおめでとーございまーす」
気の抜けるような挨拶をしながら彼らの胸に花をつけていけば、皆が《なぜここに一年の不良が》という顔をして目も合わせずにそそくさと立ち去っていく。
まあ他学年からすればどう考えても不良生徒の筆頭だしとっつきにくさはあるだろう。話しかけてくるやつなんて大体は同類のようなやつばかりで……
杏雛@5/3東3メ25b
INFO2024/1/7 ついにリョー想い新刊サンプルです。
サークル:LDC
スペース:4号館も77a
『限界腐男子ヤス』
A5 / 52P / イベント頒布価格600円
ヤス視点で繰り広げられる、両片思いの三リョのお話です。
全編ギャグ。
詳細はこちらをご覧ください!
https://www.pixiv.net/artworks/114884015
※とらのあなにて通販も予約受付中です 9
Orr_Ebi
MAIKING大人🏀選手沢(29)と会社員深(30)の沢深が10年の時を経てやっと燃え上がる話。・沢が自分勝手
・完全な両思いではない
・NTRを匂わせる表現あり(直接は無し)
・深に♀がいる
・深の♀が不憫
・深が流されやすい
そこまで過激に表現してませんが、ふんわり上記要素入ってます。逆にこういうの好きな方はどうぞ!
連れてって 「いつ別れるの?」
明日の予定を聞くような軽さで、沢北はとんでもないことを言った。
「……別れる?」
「うん。深津さん、彼女ともう長いんでしょ」
頬杖をついて、にっこり笑って言う男は今年もう29だ。深津は30になる。まるで高校生のような若さ、瑞々しさを持ち続けるこの男は、深津にとって厄介な男だ。
「───深津さんが好きなんですけど」
突然、深津の職場に現れて深津を呼び出し、沢北は開口一番にそう言った。
「……は?」
10年ぶりに会って、深津が沢北に返した言葉はそれだけだった。沢北は、あの頃と変わらない笑顔でニカッと笑って、「飲み行きましょうよ」と深津の手を握った。それが2ヶ月前のこと。
沢北はアメリカにいると思ったのに、どうやら今は日本にいるらしい。高校を卒業してから、しばらく連絡は取っていたが、深津の就職や沢北のアメリカでのバスケ選手としてのキャリアがスタートした頃に、自然と連絡は途絶えてしまった。
7318明日の予定を聞くような軽さで、沢北はとんでもないことを言った。
「……別れる?」
「うん。深津さん、彼女ともう長いんでしょ」
頬杖をついて、にっこり笑って言う男は今年もう29だ。深津は30になる。まるで高校生のような若さ、瑞々しさを持ち続けるこの男は、深津にとって厄介な男だ。
「───深津さんが好きなんですけど」
突然、深津の職場に現れて深津を呼び出し、沢北は開口一番にそう言った。
「……は?」
10年ぶりに会って、深津が沢北に返した言葉はそれだけだった。沢北は、あの頃と変わらない笑顔でニカッと笑って、「飲み行きましょうよ」と深津の手を握った。それが2ヶ月前のこと。
沢北はアメリカにいると思ったのに、どうやら今は日本にいるらしい。高校を卒業してから、しばらく連絡は取っていたが、深津の就職や沢北のアメリカでのバスケ選手としてのキャリアがスタートした頃に、自然と連絡は途絶えてしまった。