bosscco
MAIKINGオスアキがホットドッグを食べて胸に挟まれる話のつづきの途中までオスアキがホットドッグを食べて胸に挟まれる話のつづきの途中まで ◇◇◇
三日後。
結論から言えば、『告白ホットドッグ』を食べた人間の突撃先が、その人間の恋愛対象だとは断定できないことが判明された。
「アキラ君を含め、あのホットドッグを食べちゃった人たちの問診内容を調べたんだけどさ、彼らが飛び込む先は、あくまであれをモグモグ食べてる間に考えてた『人物』を広~~く対象にしているみたいなんだよね。例えばその人が恋愛的に気になってる人だけじゃなく、自分の血のつながった兄弟や肉親。果ては勤め先のニガテ~な上司や、得意先の社長さんなんかもそうだったみたい。いや~、当初は恋愛対象だけだって方々でウワサされていたみたいだから、飛び込んだ人も飛び込まれた人もこの三日間、ものすっごく気まずかったろうねえ~アハハ」
1422三日後。
結論から言えば、『告白ホットドッグ』を食べた人間の突撃先が、その人間の恋愛対象だとは断定できないことが判明された。
「アキラ君を含め、あのホットドッグを食べちゃった人たちの問診内容を調べたんだけどさ、彼らが飛び込む先は、あくまであれをモグモグ食べてる間に考えてた『人物』を広~~く対象にしているみたいなんだよね。例えばその人が恋愛的に気になってる人だけじゃなく、自分の血のつながった兄弟や肉親。果ては勤め先のニガテ~な上司や、得意先の社長さんなんかもそうだったみたい。いや~、当初は恋愛対象だけだって方々でウワサされていたみたいだから、飛び込んだ人も飛び込まれた人もこの三日間、ものすっごく気まずかったろうねえ~アハハ」
bosscco
MAIKING途中までオスアキがホットドッグを食べて胸に挟まれる話 オレはオスカーの胸に鼻づらを埋めながらこう言った。
待ってくれ、これは違う、と。
何がどう違うのかなんてオレ自身にもよく分からない。
ただ、こんな場所でこんな状態になっているのは、決してオレの本意じゃないことだけは確かだ。
一体どんな状態かというと――
「アキラ、その、ひとまず……お前の言い分は分かったから――」
「いいや! 分かってねえ! オスカーは少しも分かっていやしねえ!」
見ての通り。
オレは平日真っ昼間の人通りの多いタワー内の廊下でオスカーに馬乗りになり、オスカーの胸に自分の顔を押しつけながら、違う違うと怒鳴っていた。
こうなった原因は実に冗談みたいな話から始まる。
世間を微妙に騒がせたあの『両思いチョコレート』の一件は、まだ誰の記憶にも新しいだろう。
2841待ってくれ、これは違う、と。
何がどう違うのかなんてオレ自身にもよく分からない。
ただ、こんな場所でこんな状態になっているのは、決してオレの本意じゃないことだけは確かだ。
一体どんな状態かというと――
「アキラ、その、ひとまず……お前の言い分は分かったから――」
「いいや! 分かってねえ! オスカーは少しも分かっていやしねえ!」
見ての通り。
オレは平日真っ昼間の人通りの多いタワー内の廊下でオスカーに馬乗りになり、オスカーの胸に自分の顔を押しつけながら、違う違うと怒鳴っていた。
こうなった原因は実に冗談みたいな話から始まる。
世間を微妙に騒がせたあの『両思いチョコレート』の一件は、まだ誰の記憶にも新しいだろう。
佳芙司(kafukafuji)
CAN’T MAKE【エリオ腐R】一進一退のお付き合い始めたばかりのオスアキ。書き続けるの飽きたので区切りのいいところでおしまい。恋人はじめ(オスアキ)あれ? と思った時には遅かった。
たった今自分は何を言ったんだったか。思い返してアキラは瞬く間に顔を真っ赤に染め上げた。ぱくぱくと口を開いては閉じ、言葉にならない声が口から零れ落ちる。
「あー、や……そのっ、お、俺は……っ!」
言い訳しようとアキラは必死になって言葉を探ったが何も見つからない。熱が頬に集中してまともに頭が回らない。どうしようもなくなって両手で顔を覆うしか出来なかった。
「うううう……」
ヘナヘナとその場に蹲って回想する。どうしてあんな事を言ったんだ、うっかりにも程がある、馬鹿か俺は。頭の中で自分に文句を言う。しかし後悔してももう遅い。言ってしまった事は取り消せないのだ。
「アキラ」
思ったよりも近くから聞こえてきた声に驚いて勢いよく顔を上げると、更に思っていた以上に近くにオスカーの顔があった。じっと目を覗き込むように見られ、思わず後ろに身が引けた拍子にバランスを崩して尻餅をついた。その瞬間オスカーに肩を掴まれたアキラはなんとか背中から倒れずに済んたが、オスカーの顔を見上げる格好になって息を呑む。
6988たった今自分は何を言ったんだったか。思い返してアキラは瞬く間に顔を真っ赤に染め上げた。ぱくぱくと口を開いては閉じ、言葉にならない声が口から零れ落ちる。
「あー、や……そのっ、お、俺は……っ!」
言い訳しようとアキラは必死になって言葉を探ったが何も見つからない。熱が頬に集中してまともに頭が回らない。どうしようもなくなって両手で顔を覆うしか出来なかった。
「うううう……」
ヘナヘナとその場に蹲って回想する。どうしてあんな事を言ったんだ、うっかりにも程がある、馬鹿か俺は。頭の中で自分に文句を言う。しかし後悔してももう遅い。言ってしまった事は取り消せないのだ。
「アキラ」
思ったよりも近くから聞こえてきた声に驚いて勢いよく顔を上げると、更に思っていた以上に近くにオスカーの顔があった。じっと目を覗き込むように見られ、思わず後ろに身が引けた拍子にバランスを崩して尻餅をついた。その瞬間オスカーに肩を掴まれたアキラはなんとか背中から倒れずに済んたが、オスカーの顔を見上げる格好になって息を呑む。
佳芙司(kafukafuji)
MOURNING【https://poipiku.com/3176962/4863950.html】の完結部分。続・男の勲章? * * *
「よりによってジェイに見つかったぁ」
「アキラ、声が」
「あ、悪ぃ……いや俺悪くねーぞ、ヘマしたのはオスカーだろ」
確かに、とオスカーは奥歯をぐっと噛み締めた。注意深く警戒していたつもりだったのに、それは徹底されておらず結果秘匿すべき事項を露呈するに至ってしまった。
ジェイ・キッドマンという人物は進んで噂話や憶測を言い触らす性格ではないし、頭を下げて口外しないよう頼んでくるような人間を無下にするほど冷めた人物でもない。ただヒューマンエラーは如何なる場合も起こり得るので、うっかり口を滑らせて漏れてしまうという可能性はある。その時どう立ち回るべきか。オスカーは唸るように溜息を吐いた。
「ま、ジェイなら多分言わないでくれるだろーしオスカーのは誤魔化せるレベルだからなんとかなるだろ。俺の方がやべーもん」
1638「よりによってジェイに見つかったぁ」
「アキラ、声が」
「あ、悪ぃ……いや俺悪くねーぞ、ヘマしたのはオスカーだろ」
確かに、とオスカーは奥歯をぐっと噛み締めた。注意深く警戒していたつもりだったのに、それは徹底されておらず結果秘匿すべき事項を露呈するに至ってしまった。
ジェイ・キッドマンという人物は進んで噂話や憶測を言い触らす性格ではないし、頭を下げて口外しないよう頼んでくるような人間を無下にするほど冷めた人物でもない。ただヒューマンエラーは如何なる場合も起こり得るので、うっかり口を滑らせて漏れてしまうという可能性はある。その時どう立ち回るべきか。オスカーは唸るように溜息を吐いた。
「ま、ジェイなら多分言わないでくれるだろーしオスカーのは誤魔化せるレベルだからなんとかなるだろ。俺の方がやべーもん」
bosscco
MAIKINGちょっと前あげたものを修正したのとちょっと続けたやつおすかーさんのことをあきらくんが略+ちょっと追記(書きかけ) 俺は今、とんでもない問題に直面している。
なんとあのアキラが俺に今、恋愛感情を抱いている──可能性があるのだ。
当然『俺の勘違いだ、いやしかし』というループはすでに何百何千と繰り返した。
だがこれも当然、俺一人では結論は出ない。俺は常識がない上に、色恋沙汰も不得意だ。
そんな俺がこの可能性に直面するに至った理由についてだが──何といっても最近のアキラの、あの瞳だ。輝きが違う。常日頃から己の夢を語るその目は活力に溢れ、聞いているこちらも元気をもらっていた。だが、最近はあの目から、出会ったころの何倍もの眩しさを感じる。
『……我ながら自意識過剰な理由だ』
けれど、どうしても”そう”としか思えない。
あの赤毛のルーキーが俺を見る目が、どうしても他と違い過ぎているような気がしてしまう。
1394なんとあのアキラが俺に今、恋愛感情を抱いている──可能性があるのだ。
当然『俺の勘違いだ、いやしかし』というループはすでに何百何千と繰り返した。
だがこれも当然、俺一人では結論は出ない。俺は常識がない上に、色恋沙汰も不得意だ。
そんな俺がこの可能性に直面するに至った理由についてだが──何といっても最近のアキラの、あの瞳だ。輝きが違う。常日頃から己の夢を語るその目は活力に溢れ、聞いているこちらも元気をもらっていた。だが、最近はあの目から、出会ったころの何倍もの眩しさを感じる。
『……我ながら自意識過剰な理由だ』
けれど、どうしても”そう”としか思えない。
あの赤毛のルーキーが俺を見る目が、どうしても他と違い過ぎているような気がしてしまう。
佳芙司(kafukafuji)
PROGRESSルーキー研修が終わった6年後という設定のパラレルワールドというか近未来パロディというかなんかそういうラブコメ話になる予定の冒頭部分。二四才アキラと三〇才オスカー(アキラ視点) 大人になるというのは、初恋を諦めた時のことをいうのかもしれない。
ヒーロー研修が終わりに近付いた頃、司令部からミリオン州外の州警察へ短期交換インターンを打診された。
今やエリオス所属のヒーローに求められるものは、災害救助や国内外のテロ組織対策、並びに日常の犯罪や事故への対応など多岐に渡る。消防、警察、民間警備会社、更に国軍まで幅広く分け隔てなく連携を取り合い、安全と平和の為に協力し合うのが当たり然になって久しい。
遠方へのインターンを、日本では“武者修行”というそうだ。これは司令の言葉である。
相互に送り合う人員が揃っているタイミングでなければ、こういった辞令は出されない。自分自身でも悪くないと思うのであれば、経験を積む良い機会だと思い切って受けてみてはどうだろうか。これは相談した者達の助言だ。
1443ヒーロー研修が終わりに近付いた頃、司令部からミリオン州外の州警察へ短期交換インターンを打診された。
今やエリオス所属のヒーローに求められるものは、災害救助や国内外のテロ組織対策、並びに日常の犯罪や事故への対応など多岐に渡る。消防、警察、民間警備会社、更に国軍まで幅広く分け隔てなく連携を取り合い、安全と平和の為に協力し合うのが当たり然になって久しい。
遠方へのインターンを、日本では“武者修行”というそうだ。これは司令の言葉である。
相互に送り合う人員が揃っているタイミングでなければ、こういった辞令は出されない。自分自身でも悪くないと思うのであれば、経験を積む良い機会だと思い切って受けてみてはどうだろうか。これは相談した者達の助言だ。
bosscco
DONEまだくっついてないオスアキ砂浜にて 人を犬と例えることには抵抗はあるが、砂浜の向こうから脇目もなく猛ダッシュで駆け寄られては左右に振り乱れるあのふさふさの尾の幻をどうしても見てしまう。比較対象のごとく本物の犬であるゴールデンレトリバーを並走されては尚更だ。しかし、ヒーローといえど人の足では犬の脚力に負けるのは自明の理。あっさりと追い抜かれてしまった人間のはずのアキラは本気で悔しがっていた。一方、勝者であるゴールデンレトリバーことバディは己の勝利を誇示するでもなく、ゴールテープ代わりの俺の傍らで優雅に寝そべりはじめた。もしかしたら俺に撫でてほしいという意思表示かもしれない。だが飼い主の許しもなく、不用意に彼に触れるべきではない。じっと耐え忍ぶ俺に対し、バディはきらめく瞳で俺をじっと見上げていた。
708佳芙司(kafukafuji)
MOURNING貴方はみそろくのオスアキで『こりないやつ』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517
#おすあき60min*
夕食前の時間をなるべく空けるよう気をつけるようになったのはいつからだろうか。以前はこの時間帯で研修内容をまとめたり翌日の準備をする時間に充てていたような気がする。だが仕方ない、隙あらばアキラが勝負を挑んでくるのだから。何がどうして勝ち負けを決める事にこだわっているのか。勝った次の日も負けた次の日も同じように挑んでくるあたり、結果が重要という訳でもなさそうな様子だから余計分からないのだが。やる気を削ぐのは本意でないし、アキラにとっても自分にとっても悪い事ではないと頷いた時点で、実はもうこちらの方が負けていたのかもしれない。この前は腹腕立て伏せ百回のタイムアタックを挑まれたが、今日は何を言い出すのだろう。こんな予想を立てている時点で、懲りていないのは果たしてどちらの方なのか。――そろそろアキラがロードワークを終えて帰ってくる、また勝負を挑んでくる。
389夕食前の時間をなるべく空けるよう気をつけるようになったのはいつからだろうか。以前はこの時間帯で研修内容をまとめたり翌日の準備をする時間に充てていたような気がする。だが仕方ない、隙あらばアキラが勝負を挑んでくるのだから。何がどうして勝ち負けを決める事にこだわっているのか。勝った次の日も負けた次の日も同じように挑んでくるあたり、結果が重要という訳でもなさそうな様子だから余計分からないのだが。やる気を削ぐのは本意でないし、アキラにとっても自分にとっても悪い事ではないと頷いた時点で、実はもうこちらの方が負けていたのかもしれない。この前は腹腕立て伏せ百回のタイムアタックを挑まれたが、今日は何を言い出すのだろう。こんな予想を立てている時点で、懲りていないのは果たしてどちらの方なのか。――そろそろアキラがロードワークを終えて帰ってくる、また勝負を挑んでくる。
佳芙司(kafukafuji)
MOURNINGU R My Valentine.(おまえは特別)バレンタインのオスアキ*
年末から年始にかけてのホリデーシーズンが過ぎてしまうと街は案外落ち着きを取り戻す。みんなクリスマスとニューイヤーで体力を使い果たしてしまうのだ。だからどちらかといえば、今年の二月の第三月曜日は何日だ、プレシデンツデーさえ来ればまたホリデーが待っているぞ、というような囁きの方が耳にする機会が多い。しかしそれも消防だの警察だの、ましてやヒーローともなると祝祭日なんて有って無いようなものだから、余計に忘れてしまうのだ。
現にアキラは今日まで忘れていた、セントバレンタインデーなんてそんなものは。
そもそもバレンタインデーに思い入れも思い出もない。遊ぶ事に夢中な人間だけでつるんでいると恋人がどうのこうの、という話に発展しない。もしかしたら馴染みの連中の中にはバレンタインデーを一大イベントと捉えている者もいたのかもしれないが、そんな素振りをしていた奴は記憶の何処にもいない。たまたまかもしれないし、当人が気を遣って話題にしないようにしていたのかもしれない。
2463年末から年始にかけてのホリデーシーズンが過ぎてしまうと街は案外落ち着きを取り戻す。みんなクリスマスとニューイヤーで体力を使い果たしてしまうのだ。だからどちらかといえば、今年の二月の第三月曜日は何日だ、プレシデンツデーさえ来ればまたホリデーが待っているぞ、というような囁きの方が耳にする機会が多い。しかしそれも消防だの警察だの、ましてやヒーローともなると祝祭日なんて有って無いようなものだから、余計に忘れてしまうのだ。
現にアキラは今日まで忘れていた、セントバレンタインデーなんてそんなものは。
そもそもバレンタインデーに思い入れも思い出もない。遊ぶ事に夢中な人間だけでつるんでいると恋人がどうのこうの、という話に発展しない。もしかしたら馴染みの連中の中にはバレンタインデーを一大イベントと捉えている者もいたのかもしれないが、そんな素振りをしていた奴は記憶の何処にもいない。たまたまかもしれないし、当人が気を遣って話題にしないようにしていたのかもしれない。
佳芙司(kafukafuji)
MOURNINGCome on, don’t stare at me.(恥ずかしいからジロジロ見んな)最中に電気つけるか消すかで揉めるオスアキ*
「ちょ、っと待て、電気! 電気消せって」
「電気?」
つい先程まで腕の中で大人しくしていたアキラが、俄に壁のスイッチを指差して慌て出す。ベッドサイドのライトを先に点灯させて、後ろ髪を引かれるような気分で立ち上がり部屋の入口付近にあるそれを押した。目が慣れるのを待つ必要のない程度に部屋全体は暗くなる。更にアキラは照明のダイアルを回して調整したようだった。
「これでいいのか」
「ん」
改めてベッドに近付く。ベッドの上で膝立ちになったアキラが振り返って、四つん這いの状態で此方に近寄る。キスを受け止めて、脇腹から背中を擦りズボンの隙間から上着を引っ張り出す。
「あ……」
布擦れに紛れて息を詰めた声が耳に届く。ネクタイがない分アキラの制服は脱がしやすい。赤いシャツの裾から差し込んだ手にそろそろと吐いた息が肩口にかかった。順調に此方のネクタイとボタンを外していたアキラの手はもう止まっている。
2192「ちょ、っと待て、電気! 電気消せって」
「電気?」
つい先程まで腕の中で大人しくしていたアキラが、俄に壁のスイッチを指差して慌て出す。ベッドサイドのライトを先に点灯させて、後ろ髪を引かれるような気分で立ち上がり部屋の入口付近にあるそれを押した。目が慣れるのを待つ必要のない程度に部屋全体は暗くなる。更にアキラは照明のダイアルを回して調整したようだった。
「これでいいのか」
「ん」
改めてベッドに近付く。ベッドの上で膝立ちになったアキラが振り返って、四つん這いの状態で此方に近寄る。キスを受け止めて、脇腹から背中を擦りズボンの隙間から上着を引っ張り出す。
「あ……」
布擦れに紛れて息を詰めた声が耳に届く。ネクタイがない分アキラの制服は脱がしやすい。赤いシャツの裾から差し込んだ手にそろそろと吐いた息が肩口にかかった。順調に此方のネクタイとボタンを外していたアキラの手はもう止まっている。
佳芙司(kafukafuji)
MOURNING出来上がってるオスアキのオスカーが昨夜の名残をジェイに見られてしまう的なアレ。男の勲章?(オスアキ前提オスカー+ジェイ)*
エリオスタワー内のジム設備があるフロアにて、こそこそとロッカールームに入っていく背中を見つけた。人目を気にするような、それとなく周囲を伺っているような。ただそのたった今入室していった人物がオスカー・ベイルだったので、ジェイ・キッドマンは思わず、んん? と声に出して首を傾げた。
ジェイは以前、同チームのグレイ・リヴァースとトレーニングをした際に『人の目があると落ち着かないからロッカールームに人のいない時に着替えている』と話していた事を思い出した。彼は自分の筋肉のつきにくい体質や筋力不足を気にしていたようだが、果たしてかのオスカー・ベイルが、それを気にするような男だろうか。否や寧ろ逆であろう。
オスカーがシャツを脱いでエリオスタワー内のジム器具を利用している様子は何度も見かけているし、自己鍛錬と研鑽に妥協のない男だから、まだまだだと冷静に己を見つめる事はあれど、人目から隠れて着替えようとするほど卑屈になる事はないだろう。ここは間を置いてから入るべきかと思ったが、もし何か思うところがあって体を縮こまらせているのならば、その悩みを聞くくらいは出来るし、何か人にいえないような怪我を負っているならば早急に確かめなければならない。
1885エリオスタワー内のジム設備があるフロアにて、こそこそとロッカールームに入っていく背中を見つけた。人目を気にするような、それとなく周囲を伺っているような。ただそのたった今入室していった人物がオスカー・ベイルだったので、ジェイ・キッドマンは思わず、んん? と声に出して首を傾げた。
ジェイは以前、同チームのグレイ・リヴァースとトレーニングをした際に『人の目があると落ち着かないからロッカールームに人のいない時に着替えている』と話していた事を思い出した。彼は自分の筋肉のつきにくい体質や筋力不足を気にしていたようだが、果たしてかのオスカー・ベイルが、それを気にするような男だろうか。否や寧ろ逆であろう。
オスカーがシャツを脱いでエリオスタワー内のジム器具を利用している様子は何度も見かけているし、自己鍛錬と研鑽に妥協のない男だから、まだまだだと冷静に己を見つめる事はあれど、人目から隠れて着替えようとするほど卑屈になる事はないだろう。ここは間を置いてから入るべきかと思ったが、もし何か思うところがあって体を縮こまらせているのならば、その悩みを聞くくらいは出来るし、何か人にいえないような怪我を負っているならば早急に確かめなければならない。
佳芙司(kafukafuji)
MOURNING前にピクシブに投稿してたやつガラクタでいさせてやれない(オスアキ前提ブラッド+オスカー)*
アカデミーに入学して卒業資格を有すればそれでヒーローになれるとは限らない。入学から卒業まで定期的に行われる健康診断で、何らかの異常が認められればエリオスへの入所ではなく民間警備会社への就職を勧められる事もある。そして仮にヒーローになったとしても、年に一度の健康診断で異常ありと診断されればヒーローを続けられない事もままある。そうして一線を退いていったヒーローは数知れない。
「ブラッド様の近視がどうにもならなくなった際には、俺の目の左右どちらでもお好きな方を差し出します」
目頭を揉むように押さえていたブラッドはオスカーの言葉で顔を上げた。
発言自体は以前にも似たような内容を言われた事がある、今に始まった事ではない。手でも足でも臓器でも、必要だと判断すれば自ずと差し出すのだろう。其処にブラッドの意思は反映されない。案外我の強い男だとブラッドは思う。意志の強さは結構。だが、と否定の助動詞を添えたくなる。
1708アカデミーに入学して卒業資格を有すればそれでヒーローになれるとは限らない。入学から卒業まで定期的に行われる健康診断で、何らかの異常が認められればエリオスへの入所ではなく民間警備会社への就職を勧められる事もある。そして仮にヒーローになったとしても、年に一度の健康診断で異常ありと診断されればヒーローを続けられない事もままある。そうして一線を退いていったヒーローは数知れない。
「ブラッド様の近視がどうにもならなくなった際には、俺の目の左右どちらでもお好きな方を差し出します」
目頭を揉むように押さえていたブラッドはオスカーの言葉で顔を上げた。
発言自体は以前にも似たような内容を言われた事がある、今に始まった事ではない。手でも足でも臓器でも、必要だと判断すれば自ずと差し出すのだろう。其処にブラッドの意思は反映されない。案外我の強い男だとブラッドは思う。意志の強さは結構。だが、と否定の助動詞を添えたくなる。
佳芙司(kafukafuji)
MOURNING前にピクシブに投稿してたやつ。20201212 No offense.(HeriosR/オスカー×アキラ)*
ちょっと油断していた。
脇腹を擦られたり、肩甲骨をなぞられたり、背骨のでこぼこしたところを撫でられたり。なんだかマッサージされているみたいに気持ちよくて、純粋に安心しきっていた。初めのうちは本当にそういうつもりで、自分からも触り返したり頬と頬をくっ付けたりしていたのに、すっかり忘れてされるがままになっていた。眠くなっていた訳ではない。と、思う。多分。
(はっ……ずかし、なんだ今の)
気を抜いていたからといって、いくらなんでも大袈裟過ぎたと咄嗟に手で口を抑える。ただ、ほんのちょっとだけ腹筋から胸の辺りを撫で上げられただけなのに。
こんな反応をしてしまったせいか、オスカーも手を引っ込めてしまった。申し訳なさそうな表情をしているのが更に居た堪れなくて、顔ごと背けて目を逸らす。呆れている訳ではなさそうで、というよりは、寧ろ心配されているんだと分かる。自分がした事は不快に感じさせてしまうような事だったのではなかったかと考えている。言われなくても分かってしまう。
1491ちょっと油断していた。
脇腹を擦られたり、肩甲骨をなぞられたり、背骨のでこぼこしたところを撫でられたり。なんだかマッサージされているみたいに気持ちよくて、純粋に安心しきっていた。初めのうちは本当にそういうつもりで、自分からも触り返したり頬と頬をくっ付けたりしていたのに、すっかり忘れてされるがままになっていた。眠くなっていた訳ではない。と、思う。多分。
(はっ……ずかし、なんだ今の)
気を抜いていたからといって、いくらなんでも大袈裟過ぎたと咄嗟に手で口を抑える。ただ、ほんのちょっとだけ腹筋から胸の辺りを撫で上げられただけなのに。
こんな反応をしてしまったせいか、オスカーも手を引っ込めてしまった。申し訳なさそうな表情をしているのが更に居た堪れなくて、顔ごと背けて目を逸らす。呆れている訳ではなさそうで、というよりは、寧ろ心配されているんだと分かる。自分がした事は不快に感じさせてしまうような事だったのではなかったかと考えている。言われなくても分かってしまう。