はじめ
DOODLE面あた 高校教師パロ②生徒思いな諸星先生の一面を思いがけず知ってしまった面堂先生。
★時代の校則事情はふんわり。女生徒が「それ」を持っていた理由は自分のなかで一応設定があるんですが、お好きなように想像していただければ幸いです。
①https://poipiku.com/5404816/7899029.html
③https://poipiku.com/5404816/7921874.html
生徒に嘘はつけません 授業を終えて職員室へ戻るとすでにあたるがいた。目が会った瞬間に「よっ」と声を掛けられたので、立場上簡単に会釈だけして、隣同士に配置された席へと座る。不本意な席順は担当学年が同じゆえに起こった悲劇で、因果ともいう。
憂鬱な気持ちのままに大仰にため息をつけば、あたるが椅子に座ったまま体を近付けてきた。先ほどの授業はあたるの担任クラスだったので、いつにも増して骨が折れたのだ。
「おれのクラスのやつらどうだった?」
面堂の心情を知ってか知らずか、あたるが平然とした顔で笑う。
「担任が担任なんで相変わらず問題児ばかりだ」
一時間の授業のなかで面堂がどれほど苦労をしたか懇々と説明をしてやるも、あたるは意にも介さず。あまつさえお菓子を食べながらという無作法さだった。
3150憂鬱な気持ちのままに大仰にため息をつけば、あたるが椅子に座ったまま体を近付けてきた。先ほどの授業はあたるの担任クラスだったので、いつにも増して骨が折れたのだ。
「おれのクラスのやつらどうだった?」
面堂の心情を知ってか知らずか、あたるが平然とした顔で笑う。
「担任が担任なんで相変わらず問題児ばかりだ」
一時間の授業のなかで面堂がどれほど苦労をしたか懇々と説明をしてやるも、あたるは意にも介さず。あまつさえお菓子を食べながらという無作法さだった。
はじめ
DOODLE面あた 高校教師パロ③夜の見回りをする面堂先生と諸星先生
①https://poipiku.com/5404816/7899029.html
②https://poipiku.com/5404816/7899029.html
④https://poipiku.com/5404816/7942030.html
夜の見回り テスト期間中の学生たちを牽制する意味合いも込めて、「夜は見回りをするぞ」と聞きようによっては脅しめいた言葉をチラつかせる教師は中にはいる。
正直なところ夜に見回りをするような余裕は持ち合わせていないので、「釘を刺す」程度に収まるのが通例なのだが、今年に限ってはなんだか風向きが変わってきた。
なんでも、近隣の学校で騒ぎが起きただとかで教育委員会が「おおごと」にし始め、年内最後の期末テスト期間のみ夜の見回りを決行するという旨の通達を出す由々しき事態に陥ったのである。
「生徒を信じている。ゆえに見回りは不必要」という教職員の言い分は、「子どもを守るのが大人の務めです」というどうにも反論をし難い言葉によって簡単に却下されてしまった。校長から漂うのは、みなぎる使命感。お上の決定には逆らえないものなのか。
5319正直なところ夜に見回りをするような余裕は持ち合わせていないので、「釘を刺す」程度に収まるのが通例なのだが、今年に限ってはなんだか風向きが変わってきた。
なんでも、近隣の学校で騒ぎが起きただとかで教育委員会が「おおごと」にし始め、年内最後の期末テスト期間のみ夜の見回りを決行するという旨の通達を出す由々しき事態に陥ったのである。
「生徒を信じている。ゆえに見回りは不必要」という教職員の言い分は、「子どもを守るのが大人の務めです」というどうにも反論をし難い言葉によって簡単に却下されてしまった。校長から漂うのは、みなぎる使命感。お上の決定には逆らえないものなのか。
はじめ
DOODLE面あた 高校教師パロ④忘年会へ行ったあとに未来の話をする二人。
ベッドシーンもあります。
面あた、どの世界線でも一生仲良く喧嘩して欲しい。
①https://poipiku.com/5404816/7899029.html
②https://poipiku.com/5404816/7911979.html
③https://poipiku.com/5404816/7921874.html 6451
はじめ
DOODLE面あた 高校教師パロ⑤スクールライフの延長戦の尊さを享受する二人。二人にとって「高校」が特別な場所であれば良いなと思います。
面あた高校教師パロの魅力って、"スクールライフの延長戦"を描けることにあるかもしれない。二人が出会った「高校」を舞台に、大人になっても追いかけっこする姿が見たいです。
▼前作
④https://poipiku.com/5404816/7942030.html
スクールライフ延長戦 校舎棟の中央には中庭があって、生徒たちの交流の場となっている。ベンチに座って談笑したり、球技に汗を流したり、いつの時代も学校は生徒の賑やかな声で溢れている。
授業を終えて教室を出ると、中庭を見下ろせる窓際にあたるがいた。数人の女生徒に囲まれながら、清々しいまでに表情筋を緩ませている。なんてだらしのない顔だろうか。通り過ぎる際にうんざりした面持ちで一瞥したが、あたるは面堂に見向きもしなかった。
「――いやいや、モテちゃって大変」
程なくして職員室の扉を開けたあたるが、開口一番に軽口を叩く。スキップするかの勢いで隣の席に座っては、手にしていた出席簿を机の上に乱雑に置いた。その音がやたらと耳触りだったのて、面堂は臆面もなく顔を顰めた。
4043授業を終えて教室を出ると、中庭を見下ろせる窓際にあたるがいた。数人の女生徒に囲まれながら、清々しいまでに表情筋を緩ませている。なんてだらしのない顔だろうか。通り過ぎる際にうんざりした面持ちで一瞥したが、あたるは面堂に見向きもしなかった。
「――いやいや、モテちゃって大変」
程なくして職員室の扉を開けたあたるが、開口一番に軽口を叩く。スキップするかの勢いで隣の席に座っては、手にしていた出席簿を机の上に乱雑に置いた。その音がやたらと耳触りだったのて、面堂は臆面もなく顔を顰めた。
はじめ
DOODLE面あた 高校教師パロ⑥修学旅行の引率をする二人。一日目の夜、宿でのお話です。
▼前作⑤
https://poipiku.com/5404816/7971585.html
大人の修学旅行「ええっ!」
宿泊先の廊下に響く大仰な声を受け、面堂は手にしていたエアコンのリモコンを落としてしまった。ドア一枚隔てた部屋の中からでも聞こえる声は紛れもなくあたるのものだ。人よりやたらとよく通る。だからすとんと耳に馴染む。
廊下がざわつき出すのを空気で感じ取り、何事だと慌ててドアを開けた瞬間、「女湯を覗いたことがない男なんてこの世におるんか」などという戯けた台詞が耳に飛び込んできたので、さすがにすっ転びそうになった。なんて不純な話を大声で、不謹慎にもほどがある。
「公共の場でなにを話しとるんだ、きみたちは!」
最大ボリュームでがなり立てれば、そばを通りかかった仲居に驚かれた。でも今は気にしていられない。数人の男子生徒と談笑するあたるの方へつかつかと近付いていって、その薄っぺらい胸元を指で三回突けば、眇めるように見上げてくる。
2464宿泊先の廊下に響く大仰な声を受け、面堂は手にしていたエアコンのリモコンを落としてしまった。ドア一枚隔てた部屋の中からでも聞こえる声は紛れもなくあたるのものだ。人よりやたらとよく通る。だからすとんと耳に馴染む。
廊下がざわつき出すのを空気で感じ取り、何事だと慌ててドアを開けた瞬間、「女湯を覗いたことがない男なんてこの世におるんか」などという戯けた台詞が耳に飛び込んできたので、さすがにすっ転びそうになった。なんて不純な話を大声で、不謹慎にもほどがある。
「公共の場でなにを話しとるんだ、きみたちは!」
最大ボリュームでがなり立てれば、そばを通りかかった仲居に驚かれた。でも今は気にしていられない。数人の男子生徒と談笑するあたるの方へつかつかと近付いていって、その薄っぺらい胸元を指で三回突けば、眇めるように見上げてくる。
はじめ
DOODLE面あた 高校教師パロ確執があるらしいと生徒たちに噂される二人。
諸星先生:国語教師
よく保健室でサボっている(※サクラさんはいない設定)
面堂先生:数学教師
物理教師と迷いました。剣道部の顧問。
②https://poipiku.com/5404816/7911979.html
③https://poipiku.com/5404816/7921874.html
面堂先生と諸星先生「知ってる? 春に赴任してきた面堂先生とあの諸星先生の噂」
「ああ、知ってる知ってる。なんでも、高校の同級生だって」
「そうなの、それなのに二人が会話してるところ見掛けないでしょう」
「私も気になってたのよ。昔から犬猿の仲だったって」
「そうみたいよ。顔を合わせれば喧嘩三昧だったらしいの」
面堂先生の想い人を諸星先生が力づくで奪ったとか。クラス委員長を決める際に殴り合いの喧嘩をしただとか。あれやそれや、それはもう本当に凄くて。
「ずいぶんと血の気が多いのね。だから今もまともに会話出来ないって言うじゃない」
「そんな様子で、おんなじ職場でやっていけるのかしら」
「でもまあ二人も良い大人だから、やっていけるんじゃない?」
3430「ああ、知ってる知ってる。なんでも、高校の同級生だって」
「そうなの、それなのに二人が会話してるところ見掛けないでしょう」
「私も気になってたのよ。昔から犬猿の仲だったって」
「そうみたいよ。顔を合わせれば喧嘩三昧だったらしいの」
面堂先生の想い人を諸星先生が力づくで奪ったとか。クラス委員長を決める際に殴り合いの喧嘩をしただとか。あれやそれや、それはもう本当に凄くて。
「ずいぶんと血の気が多いのね。だから今もまともに会話出来ないって言うじゃない」
「そんな様子で、おんなじ職場でやっていけるのかしら」
「でもまあ二人も良い大人だから、やっていけるんじゃない?」
はじめ
DONE大人面あた面堂くんの心の声が聞こえてしまい戸惑うあたるくんのお話。とはいえなんだかんだ上手なあたるくん好き。
「BLサイコロお題:攻の思考が全て受に筒抜けになってしまうバグ」を参考にしました。 3071
はじめ
MOURNING酔った勢いで体の関係を始める大人面あたテーマ:性急な手つき、駆け上がる興奮、増幅する心音、重なる息遣い
お互いに「誰かと間違えてないか」気になる二人が可愛い
君と知って、ぼくは誘う「酔ったかもしれん」
なんて、まるで誘っているかのような台詞がするりと口からこぼれ落ちた。舌足らずな声、回る視界、ふらつく足元。蛍光灯の明かりがやけにきつく感じて、まぶたの上でちかちかと反射する。
意中の女性に言われたら舞い上がるような常套句をまさか自分が口にするとは思わなかった。あまつさえ、ひどく酔っ払った状態で。
「…飲み過ぎてもうた」
「…そのようだな」
静かに浮上する狭いエレベーターのなか、壁際に体重を預け、見事に撃沈しながら呟くと、反対側の壁際で佇む面堂が平然と呟く。よたつくあたるとは対照的に、なんとも取り澄ました表情を浮かべている。サイリウムの眩い光線みたいなものが、虹彩の間近でずっと揺れていて、余計に頭がくらくらした。あーあ。
3086なんて、まるで誘っているかのような台詞がするりと口からこぼれ落ちた。舌足らずな声、回る視界、ふらつく足元。蛍光灯の明かりがやけにきつく感じて、まぶたの上でちかちかと反射する。
意中の女性に言われたら舞い上がるような常套句をまさか自分が口にするとは思わなかった。あまつさえ、ひどく酔っ払った状態で。
「…飲み過ぎてもうた」
「…そのようだな」
静かに浮上する狭いエレベーターのなか、壁際に体重を預け、見事に撃沈しながら呟くと、反対側の壁際で佇む面堂が平然と呟く。よたつくあたるとは対照的に、なんとも取り澄ました表情を浮かべている。サイリウムの眩い光線みたいなものが、虹彩の間近でずっと揺れていて、余計に頭がくらくらした。あーあ。
はじめ
TRAININGワードパレット20.祝
夢中、甘えた声、抱きしめる
で小説を書きました。
面堂くん不在の面あた
トンちゃんを相手に無意識に牽制するあたるくん
共通の話題(面堂くん)も可愛い妹たちもいない状況で二人きりになった場合、あたるくんとトンちゃんって何を話すんだろう、と自分なりに考えてみました。
君が夢中 この冬一番の寒波が襲来した週末、暖を取るために面堂の家へ行くと水乃小路の嫡男がいた。通されたリビングは面堂不在で、広いソファに居心地の悪そうに一人ぽつんと肩を縮こませている。
「おまえ、ひとりか?」
珍しいこともあるもんだな。そう続けて、向かい側のソファに腰を下ろすと、重ぼったい前髪の隙間から飛麿が大きな瞳を覗かせた。人よりも眩い光を放つその瞳は、まるで光源みたいだ。竦むなんてことはしないが、目が合った瞬間にばれないように少しだけ身構える。
「…けっとうを申し込むつもりが、ここまで連れて来られた」
あたるの動揺とは裏腹に、飛麿はがっくりと項垂れてみせた。
「決闘?」
「うん。終ちゃんに」
「…ああ、なるほどね」
1789「おまえ、ひとりか?」
珍しいこともあるもんだな。そう続けて、向かい側のソファに腰を下ろすと、重ぼったい前髪の隙間から飛麿が大きな瞳を覗かせた。人よりも眩い光を放つその瞳は、まるで光源みたいだ。竦むなんてことはしないが、目が合った瞬間にばれないように少しだけ身構える。
「…けっとうを申し込むつもりが、ここまで連れて来られた」
あたるの動揺とは裏腹に、飛麿はがっくりと項垂れてみせた。
「決闘?」
「うん。終ちゃんに」
「…ああ、なるほどね」
はじめ
TRAININGワードパレット17.築
覗き込む/口を尖らせる/赤面する
を使って書きました
人気のない海の岩場で乳繰り合っているところを藤波父に目撃される面あた。
入れようか最後まで迷って結局入れなかった文章を含め、加筆修正しました。
なんでも許せる方向けです。
父は子ども相手に妙に阿ることをしないと思う、という私の願望。
father 浜茶屋の手伝いをするためにいつもの四人で海に来ていた。少し儚い夏の終わり。ぐずついた天気のおかげで、空には灰色の雲が浮かんでいた。
ほんまにアルバイト代もらえるのかね。一抹の不安を覚えつつも、面堂と二人客引きを頼まれた。気乗りしないままに茶屋を出て、閑散とした浜辺を二人で歩いた。
ざぷん、と荒々しい音を立てる波打ち際を横目で眺めつつ、声を掛ける客がいないのだから、商売なんて出来っこないだろうと呆れて口を尖らせる。
「なあ面堂、本当にバイト代が出ると思うか?」
「ぼくに聞くな、ぼくに」
「にわかには信じられん」
湿った砂浜をサンダルでざくざくと進んだ。小石を蹴ったり、打ち付けられた海藻を手に取ったりしながら退屈を散らしたが、重ぼったい砂の上は歩きにくくて、すぐに飽きた。気分が上がる水着のお姉さんがいないのだから、これは仕方のないことである。なあ面堂、とやけに整った横顔に話し掛ける。
2770ほんまにアルバイト代もらえるのかね。一抹の不安を覚えつつも、面堂と二人客引きを頼まれた。気乗りしないままに茶屋を出て、閑散とした浜辺を二人で歩いた。
ざぷん、と荒々しい音を立てる波打ち際を横目で眺めつつ、声を掛ける客がいないのだから、商売なんて出来っこないだろうと呆れて口を尖らせる。
「なあ面堂、本当にバイト代が出ると思うか?」
「ぼくに聞くな、ぼくに」
「にわかには信じられん」
湿った砂浜をサンダルでざくざくと進んだ。小石を蹴ったり、打ち付けられた海藻を手に取ったりしながら退屈を散らしたが、重ぼったい砂の上は歩きにくくて、すぐに飽きた。気分が上がる水着のお姉さんがいないのだから、これは仕方のないことである。なあ面堂、とやけに整った横顔に話し掛ける。
はじめ
MOURNING記憶喪失面あたあたるくんの記憶だけ抜け落ちた面堂くん。最初は強がって平気なふりするけど、喧嘩を吹っ掛けてもにべもなくあしらわれるから張り合いがなくて、無性にさみしくなっちゃうあたるくんの話。
こんなお話が書きたい。
※書きたいところだけ。
※最後はちゃんとハッピーエンド。 2945
はじめ
TRAININGワードパレット10.婚
旦那さん/触れる指/慈しむ
で小説を書きました
大人になったあたるくんとしのぶちゃんがお茶する話
※面あたの世界線
※しのぶちゃん視点
かわいい共犯者 買い物の帰り道で偶然あたるくんに会った。
数か月ぶりに会ったというのに、その月日を感じさせないほどに彼は一切変わりなく、本当に自然と私の世界に簡単に溶け込む。立ち話もなんだからと誘われて、近くの喫茶店で軽くお茶をすることになった。日曜日の午後三時。太陽は西の方角に傾き始めていたが、まだまだ燦々と明るい。心華やぐおやつどきだ。
喫茶店のドアを開けると、カラン、と小気味良いベルが鳴る。店の奥のボックス席を案内され、四人掛けのテーブルに向かい合うようにして腰を下ろした。
「あたるくんは変わらないわね」
壁に立て掛けてある分厚いカバーのメニューを開きながら独り言のように呟けば、あたるくんが目をぱちくりとさせる。少年と青年のちょうど中間くらいの顔つきに、少しだけ胸が軋んだ。
3029数か月ぶりに会ったというのに、その月日を感じさせないほどに彼は一切変わりなく、本当に自然と私の世界に簡単に溶け込む。立ち話もなんだからと誘われて、近くの喫茶店で軽くお茶をすることになった。日曜日の午後三時。太陽は西の方角に傾き始めていたが、まだまだ燦々と明るい。心華やぐおやつどきだ。
喫茶店のドアを開けると、カラン、と小気味良いベルが鳴る。店の奥のボックス席を案内され、四人掛けのテーブルに向かい合うようにして腰を下ろした。
「あたるくんは変わらないわね」
壁に立て掛けてある分厚いカバーのメニューを開きながら独り言のように呟けば、あたるくんが目をぱちくりとさせる。少年と青年のちょうど中間くらいの顔つきに、少しだけ胸が軋んだ。
はじめ
DONE事後の大人面あたワードパレット
スマートに/包容力/彼シャツ
を使って書きました
gap 社長って素敵よね。と、女性社員が噂をしている場面に出くわしてしまうことがこれまでに何度もあった。例えば給湯室とか、エレベーターホールとか、朝礼の直後とか。
別に盗み聞きするつもりは更々ないが、やれハンサムだやれ紳士的だと面堂が誉めそやされるのを間近で聞くのも癪に障る。だからいつも、それとなく聞き耳を立てつつ様子を伺う。
「今日の会議もかっこよかったわ」
「あのスーツ、初めて見たけどお似合いだった」
「一度で良いからデートしたいわ」
「私もよ」
なんじゃいそりゃ。デートならおれがなんぼでもするっていうのに。今日も今日とてそれはそれは賞賛の嵐だったので、辟易とした気分でその場ー今日はエレベーターホールだったーをあとにした。
2905別に盗み聞きするつもりは更々ないが、やれハンサムだやれ紳士的だと面堂が誉めそやされるのを間近で聞くのも癪に障る。だからいつも、それとなく聞き耳を立てつつ様子を伺う。
「今日の会議もかっこよかったわ」
「あのスーツ、初めて見たけどお似合いだった」
「一度で良いからデートしたいわ」
「私もよ」
なんじゃいそりゃ。デートならおれがなんぼでもするっていうのに。今日も今日とてそれはそれは賞賛の嵐だったので、辟易とした気分でその場ー今日はエレベーターホールだったーをあとにした。
はじめ
MOURNING受けの欲望通りにセッしないと出られない部屋に閉じ込められた面あた「口に入れたものはなんでも飲み込む癖があるあたるくん」の可能性凄い
※♡が飛び交っているので注意してください
※最後まではしてません
▽これの続きです
https://poipiku.com/5404816/8150843.html 4040
はじめ
DONE大人面あた大雨の日に停電した会社に取り残されちゃう二人。
「お前は昔から変わらんな。泣いても雨はやまんぞ」って言いつつ受け入れてあげるあたるくん。一枚の毛布に包まりながら二人で朝を待つ話。
嵐の晩に 暖かく湿った空気が前線に流れ込んだ影響で、日本列島は広い範囲で大雨に見舞われるという。昼過ぎから友引町の空は重ぼったい雨雲に覆われ始め、薄暮に迫った頃にはぽつぽつと雨が降り始めた。あっという間に雨脚は強くなって、ばらばらと米櫃をひっくり返したような雨粒に変わる。
「――それにしてもよお降る」
社長室の窓からブラインド越しに外を見やると、黒と灰色をごちゃまぜにしたような空が浮かんでいた。最上階にある社長室は一番空に近く、横殴りの雨に視界も曇る。
この分では公共交通機関に影響が出るかもしれない。ふと道路を見下ろせば、帰路を急ぐ車やバスによって、すでに渋滞が出来始めていた。喧しいクラクションさえも掻き消す雨音。なかなかスムーズに進まない車の列を、どこか悠然とした気持ちで眺めた。
4474「――それにしてもよお降る」
社長室の窓からブラインド越しに外を見やると、黒と灰色をごちゃまぜにしたような空が浮かんでいた。最上階にある社長室は一番空に近く、横殴りの雨に視界も曇る。
この分では公共交通機関に影響が出るかもしれない。ふと道路を見下ろせば、帰路を急ぐ車やバスによって、すでに渋滞が出来始めていた。喧しいクラクションさえも掻き消す雨音。なかなかスムーズに進まない車の列を、どこか悠然とした気持ちで眺めた。
はじめ
MOURNING「攻めの欲望通りにセッしないと出られない部屋」に閉じ込められた出来てない面あた※♡が飛び交っているので注意してください
※最後まではしてないです
▽続きました
https://poipiku.com/5404816/8186481.html 3858
はじめ
DONE大人になってから始まる面あたせっかく気持ちが通じ合ったのに、あちらこちらへふらふらするあたるくんにやきもきする若の話
※ぬるいですがベッドシーンがあります
▽この作品の続きです
https://poipiku.com/5404816/8110833.html 6487
はじめ
DONE大人になってから始まる面あた※そういう描写はないですが、そういう話はしています
※モブ→あたの表現があります
▽続きました
https://poipiku.com/5404816/8126760.html 4093
はじめ
DONE2022/12/29 面あたWEBオンリー「うしろの正面体あたり」の企画作品でした。お題「炬燵」で小説を書かせていただきました。
イベントが無事に終わりましたので、パスを解除しました。
スペースに遊びに来てくださった皆さま、ありがとうございます。
炬燵 だだっ広い面堂邸のリビングに、これまた馬鹿みたいにでかい炬燵。長方形タイプの炬燵は特注で、優に二十人は入れそうだった。
「無駄に広い炬燵じゃな」
小さくぼやきつつ、端っこのスペースに座り込むと、およそ五メートルは離れた対面に座る面堂が勝ち誇ったように笑う。
「大は小を兼ねると言うだろ。ところで貴様は何しに来たんだ」
「何って、暖を取りにだよ」
寒いだろ、外。窓のほうを顎でしゃくり、また視線を戻す。炬燵の中は温かくて、冷えた足先に体温が沁みとおっていく感覚がした。今にも夢の世界に落ちてしまいそうだ。
「ったく、どこから入ったんだ」
今度は面堂がぼやく。
「門からに決まっとろ」
「門からぁ?」
「若のお友達じゃないですかあ、とそれはもうあっさりと」
2098「無駄に広い炬燵じゃな」
小さくぼやきつつ、端っこのスペースに座り込むと、およそ五メートルは離れた対面に座る面堂が勝ち誇ったように笑う。
「大は小を兼ねると言うだろ。ところで貴様は何しに来たんだ」
「何って、暖を取りにだよ」
寒いだろ、外。窓のほうを顎でしゃくり、また視線を戻す。炬燵の中は温かくて、冷えた足先に体温が沁みとおっていく感覚がした。今にも夢の世界に落ちてしまいそうだ。
「ったく、どこから入ったんだ」
今度は面堂がぼやく。
「門からに決まっとろ」
「門からぁ?」
「若のお友達じゃないですかあ、とそれはもうあっさりと」
はじめ
MOURNING大人面あた←テンちゃん※面あた前提尚且つがっつりあた←テンの矢印ありなので諸々注意
お兄ちゃんを取られた切なさみたいなものを、ずっと燻らせている。
消えない炎 珍しく玄関から帰宅すると、階段をのぼるあたるの背中が目に入った。
「なんや、帰ってたんか」と薄い背中に投げかければ、「開口一番それかい」と僅かに振り返ったあたるが眉を顰める。
お兄さんにおかえりの一言も言えんのか。べ、と舌を出して嫌味を垂れるあたるに向かって、どこにお兄さんがおるんや、と言い返す。見たところ、家にはあたるの母も父もラムもいないようだった。二人きりの夕暮れ時。
「今日はいつもより早いんやな」
「外回りから直帰したからな」
なんてことない会話を交わしつつ階段を上り、あたるの真後ろについた。なぜか風呂上がりを彷彿とさせる、清潔なシャンプーの香りがした。なんでや、と不思議に思った瞬間、あたるが階段を踏み外した。片足を浮かせたタイミングで土踏まずがずるりと滑ったようで、背中から倒れてくるあたるがスローモーションに見える。
3060「なんや、帰ってたんか」と薄い背中に投げかければ、「開口一番それかい」と僅かに振り返ったあたるが眉を顰める。
お兄さんにおかえりの一言も言えんのか。べ、と舌を出して嫌味を垂れるあたるに向かって、どこにお兄さんがおるんや、と言い返す。見たところ、家にはあたるの母も父もラムもいないようだった。二人きりの夕暮れ時。
「今日はいつもより早いんやな」
「外回りから直帰したからな」
なんてことない会話を交わしつつ階段を上り、あたるの真後ろについた。なぜか風呂上がりを彷彿とさせる、清潔なシャンプーの香りがした。なんでや、と不思議に思った瞬間、あたるが階段を踏み外した。片足を浮かせたタイミングで土踏まずがずるりと滑ったようで、背中から倒れてくるあたるがスローモーションに見える。
はじめ
DOODLE面あた名前を呼べばすっ飛んで来る関係。
あたるくんの「面堂のばっきゃろーっ」を受けて0.1秒ですっ飛んでくる面堂くんも、呼べばすぐに来るって分かってる確信犯なあたるくんも大好きです。
恋より淡い 校庭の木々の葉はすっかり落ちて、いかにも「冬が来ました」という様相をしていた。重く沈んだ厚ぼったい雲は今にも雪が降り出しそうで、頬を撫でる空気はひどく冷たい。
期末テストを終えたあとの終業式までを待つ期間というのは、すぐそこまでやってきている冬休みに気を取られ、心がそわそわして落ち着かなかった。
「――なに見てるんだ?」
教室の窓から校庭を見下ろしていると、後ろから声を掛けられた。振り向かなくても声で誰か分かった。べつに、と一言短く言ってあしらうも、あたるにのしかかるコースケは意に介さない。
「…あ、面堂のやつじゃねえか」
校庭の中央には見える面堂の姿を目敏く捉え、やたらと姿勢の良いぴんと伸びた清潔な背中を顎でしゃくる。誰と話してるんだ、などと独り言を呟きつつ、あたるの肩にのしかかるようにして窓の桟に手を掛けている。そのまま窓の外の方へと身を乗り出すので危なっかしいたらありゃしなかったが、落ちたら落ちたときだ。
1680期末テストを終えたあとの終業式までを待つ期間というのは、すぐそこまでやってきている冬休みに気を取られ、心がそわそわして落ち着かなかった。
「――なに見てるんだ?」
教室の窓から校庭を見下ろしていると、後ろから声を掛けられた。振り向かなくても声で誰か分かった。べつに、と一言短く言ってあしらうも、あたるにのしかかるコースケは意に介さない。
「…あ、面堂のやつじゃねえか」
校庭の中央には見える面堂の姿を目敏く捉え、やたらと姿勢の良いぴんと伸びた清潔な背中を顎でしゃくる。誰と話してるんだ、などと独り言を呟きつつ、あたるの肩にのしかかるようにして窓の桟に手を掛けている。そのまま窓の外の方へと身を乗り出すので危なっかしいたらありゃしなかったが、落ちたら落ちたときだ。
伊吹⛰️
MOURNING※R18 大学生の面あた溶けてなくなる 口だけで奉仕するのは疲れる。
サービス精神を出したのがまずかった。とはいえ、自分からするといった手前早々に手を使うのもなんだかなと思う。女の子となら甘いキスから始まるかもしれないが、男同士でエロい気分になるには、これが手っ取り早くないだろうか。俺は、ベッドで仰向けになっている面堂の股の間にいた。
面堂のペニスは、なんというか、端正な出で立ちです。え、なんで急に敬語。初めて見た時に「チンコもそんな感じなの?」と言ってしまった。そんな感じとは、要するに「容姿と同じでキレイだね」という意味だったが、当然俺がそこまで言うわけがない。面堂はその時「どういう意味だ」と不満そうな顔をしていた。好きなように受けとればいいと思う。
2914サービス精神を出したのがまずかった。とはいえ、自分からするといった手前早々に手を使うのもなんだかなと思う。女の子となら甘いキスから始まるかもしれないが、男同士でエロい気分になるには、これが手っ取り早くないだろうか。俺は、ベッドで仰向けになっている面堂の股の間にいた。
面堂のペニスは、なんというか、端正な出で立ちです。え、なんで急に敬語。初めて見た時に「チンコもそんな感じなの?」と言ってしまった。そんな感じとは、要するに「容姿と同じでキレイだね」という意味だったが、当然俺がそこまで言うわけがない。面堂はその時「どういう意味だ」と不満そうな顔をしていた。好きなように受けとればいいと思う。
はじめ
DOODLE大人面あた言葉遊びをするふたりが好きです。言わないだけで、お互いに案外ちゃんと好きだったりする。それがとてもいじらしくて可愛い。
「好き」は伝えないと伝わらないので。
深夜のラブソング タクシーのカーステレオから流れるラジオ番組は夜の時間帯にしては聴取率が高いらしい。深夜特有の攻めた企画がコアなリスナーに受けて、さらには選曲センスが高いと評判を集めたという。
とはいえ、そんなプレゼンをされたところで面堂には「へえ、そうか」という感想しか浮かばなかった。災害時等の情報伝達メディアとしての役割は重々承知のうえで、かといって大衆文化の一端を担うラジオ番組を普段から面堂が聞いているわけではないので、何もかもすべて年配のタクシードライバーの受け売りだった。
妙に軽快なパーソナリティの声も、なんてことない日常の笑える話も、あまり興味をそそられない。そんな面堂の気持ちを知ってか知らずか、ドライバーが呟く。
2406とはいえ、そんなプレゼンをされたところで面堂には「へえ、そうか」という感想しか浮かばなかった。災害時等の情報伝達メディアとしての役割は重々承知のうえで、かといって大衆文化の一端を担うラジオ番組を普段から面堂が聞いているわけではないので、何もかもすべて年配のタクシードライバーの受け売りだった。
妙に軽快なパーソナリティの声も、なんてことない日常の笑える話も、あまり興味をそそられない。そんな面堂の気持ちを知ってか知らずか、ドライバーが呟く。
はじめ
DONE面あた日常に溶け込む「君」の存在。
「いつもの日常」を積み重ねて関係性を築く二人が好きなのかもしれない。
ギュッと文字が詰まっている表現方法が好きでたまに書く。ポイピクには読みやすいように調整したものを。
https://twitter.com/ysursay/status/1601945003047079937?s=20&t=Glkxtv0LadyY6wu3WdxW7A
いつもの日常 寝て起きて布団を畳んで、欠伸交じりのままに制服のなかに着込むシャツを探す。
布団のなかで一晩中温められた体はすっかり火照っていて、体温が増すと素肌がすべすべとする感じがするから不思議だ。
昨夜ラムはUFOで寝たはずだったが、いつの間にか制服姿で部屋にいて、覚束ないあたるの手を取るようにして、シャツを手渡す。はい、とラムに渡された白シャツはいつぞやみたいに本音が漏れるような代物ではなかったので、寝ぼけ眼のままにシャツを着込んで学ランを羽織った。
母親が作ってくれた朝ご飯は相変わらず美味しかった。お代わりをする時間はなかったので、かき込むようにして頬張り、足早に家を出る。おかずが少ないと文句を言うことはあっても、基本的には感謝をしている。
1677布団のなかで一晩中温められた体はすっかり火照っていて、体温が増すと素肌がすべすべとする感じがするから不思議だ。
昨夜ラムはUFOで寝たはずだったが、いつの間にか制服姿で部屋にいて、覚束ないあたるの手を取るようにして、シャツを手渡す。はい、とラムに渡された白シャツはいつぞやみたいに本音が漏れるような代物ではなかったので、寝ぼけ眼のままにシャツを着込んで学ランを羽織った。
母親が作ってくれた朝ご飯は相変わらず美味しかった。お代わりをする時間はなかったので、かき込むようにして頬張り、足早に家を出る。おかずが少ないと文句を言うことはあっても、基本的には感謝をしている。
はじめ
DONEつい勢いで踏み入れてしまったものの、この先の進め方が互いに分からない不器用で初心な二人。焦れったくて臆病な二人をはやくくっつけたい。してないのに色気のある文章を目指しました。
※攻めフェからの受けフェ要素があります
※R15くらい 6938
はじめ
DONE面あた 6話補完くっつきそうでくっつかない面あた
白ラン姿の面堂くんがあたるくんの部屋にいる姿にかっとなりました。
きっとあたるくんの部屋に戻って来るんだろうな。
冷えたからだはきみのもの 押し入れから流れ込んできた冷気のおかげで部屋はよく冷えていた。薄曇った窓ガラスは残念ながらもすっかり見慣れた光景で、これがいつまで続くのかと投げやりな気持ちにもなる。いたるところに出来た氷柱を見回しながらくしゅん、とくしゃみをひとつ。なんとか登校はしたが、あたるの風邪はまだ、治りきっていなかった。
「…寒いのぉ」
鞄を机の上に放り投げ、寒さをしのぐために制服の上から赤い半纏を羽織った。陽は沈みきっていないとはいえ、もうずいぶんと冷える。まるで冬の夜みたいに。
押し入れが使えないので、部屋の隅に畳んでおいた布団を敷いていると、頬を撫でる風の冷たさが増した。不意に押し入れの奥の方から、ざっざっとよく冷えた冬道を踏みしめる独特の靴音がして、誰かが近付いてくるのが分かった。
3543「…寒いのぉ」
鞄を机の上に放り投げ、寒さをしのぐために制服の上から赤い半纏を羽織った。陽は沈みきっていないとはいえ、もうずいぶんと冷える。まるで冬の夜みたいに。
押し入れが使えないので、部屋の隅に畳んでおいた布団を敷いていると、頬を撫でる風の冷たさが増した。不意に押し入れの奥の方から、ざっざっとよく冷えた冬道を踏みしめる独特の靴音がして、誰かが近付いてくるのが分かった。
はじめ
DOODLE面あた令アニ面あたが使ってるスマホを不思議がる原作の面あたが見たくて書きました。
案外進展は早い令面あた(やることはやってる)と、関係進めるのはめちゃ遅(焦れったい)な原面あた。
非売品 広いベッドの上に制服姿のまま寝転んで、額と額をくっつけるようにして一台の機械を見ている。片手で持ち運べるほどの大きさのそれは、最新の通信機器らしい。面堂の手におさまる薄べったい機器の中央を、あたるが何度か指でタップしている。本をめくるようなその仕草を、なんとも不思議な気分で眺めた。
「なにしとんじゃ」
「買い物」
「買い物ぉ?」
にわかには信じがたい話だが、この機器一台あればどこでも買い物が出来るらしい。加えて映像作品や音楽だって簡単に楽しめるそうだ。文明の利器に驚くと同時に心臓がひゅっとなるような恐ろしさみたいなものも感じた。綺麗なお姉さんも見放題じゃ、とあたるが悪戯を思いついたみたいな顔で笑うので、さすが「おれ」だと感心すらする。
1700「なにしとんじゃ」
「買い物」
「買い物ぉ?」
にわかには信じがたい話だが、この機器一台あればどこでも買い物が出来るらしい。加えて映像作品や音楽だって簡単に楽しめるそうだ。文明の利器に驚くと同時に心臓がひゅっとなるような恐ろしさみたいなものも感じた。綺麗なお姉さんも見放題じゃ、とあたるが悪戯を思いついたみたいな顔で笑うので、さすが「おれ」だと感心すらする。
はじめ
DOODLE面あた パイロットパロこんな話が読みたくて書きました。
エリート若と問題児あたるくんがバディを組む話。実は夜間飛行が苦手だけどそれを隠してる若と、サボり癖はあるけど器用なので難しい運転もそつなくこなすあたるくん。
night flight 突き抜けるような青空に白い飛行機雲が細切れに浮かぶ。初フライト日にして見事な快晴。隅々まで掃除の行き届いた空港は光が反射するほど美しく、下ろしたての革靴がよく馴染んだ。
「――まさか、あの面堂くんが我が社に入社してくれるとは」
人好きのする柔和な笑顔を見せたあとに、少しずれた眼鏡を押し上げる。面堂が入社したばかりの航空会社の社長が直々に、フロア内を案内してくれていた。
「てっきり、お父様の会社を継ぐのかと」
「ああ、いずれは、そのつもりです」
いわゆる王手と呼ばれるたぐいの空港会社ではなく、リーズナブルな運賃を取り柄にしている会社だった。とはいえ業績はすこぶる良く、業界内でも一目置かれた存在だった。パイロットとしての経験を積むための布石として申し分ない。
5489「――まさか、あの面堂くんが我が社に入社してくれるとは」
人好きのする柔和な笑顔を見せたあとに、少しずれた眼鏡を押し上げる。面堂が入社したばかりの航空会社の社長が直々に、フロア内を案内してくれていた。
「てっきり、お父様の会社を継ぐのかと」
「ああ、いずれは、そのつもりです」
いわゆる王手と呼ばれるたぐいの空港会社ではなく、リーズナブルな運賃を取り柄にしている会社だった。とはいえ業績はすこぶる良く、業界内でも一目置かれた存在だった。パイロットとしての経験を積むための布石として申し分ない。
はじめ
DOODLE面あたからだはそのまま中身だけ子どもになってしまったしゅ~ちゃん
「なんだかむずむずする…」と若に泣きつかれて「は???いやいや待て待て待て」となったダーリンが焦りつつも仕方なくお世話してあげる話
▼これの続きです
https://twitter.com/ysursay/status/1588078612460101632?s=20&t=r3MAcvuwloa6hudXosr_iQ 3773
はじめ
DONE大人面あた好物とまで言うのは癪ではあるが好きな味には違いない
女性をナンパしたあとに男に抱かれるあたるくん
女性から声を掛けられたあとに男を抱く面堂くん
魅惑の味 新規事業の祝賀パーティーは立食形式で行われた。
事業の成り立ちだとかお偉い人の挨拶だとかには微塵も興味はないが、テーブルに所狭しと並ぶ料理は圧巻でそれだけが魅力だった。大皿のなかから厚切りのローストビーフに狙いをつけて、トングを使って自分の皿によそっていると、すぐそばに小柄な女性がやってきた。同僚ではないので、おそらく来客だろう。斜め上から眺めるその横顔が可愛かったので、現金ながらいくぶん気分も上がった。ふと視線を逸らすと、視界の隅っこで面堂が年嵩の女性に口説かれているところが目に入った。
「取ってあげようか?」
愛想笑いというよりも、心から出た笑顔だ。女性に対しては自然とエスコート出来る自信があるのでこれくらいお手の物だ。えっと驚く彼女の手から素早く皿を奪い取り、いくつかの料理を丁寧に盛り付けていく。肩にかかるくらいの黒髪が良く似合う女性だった。
2737事業の成り立ちだとかお偉い人の挨拶だとかには微塵も興味はないが、テーブルに所狭しと並ぶ料理は圧巻でそれだけが魅力だった。大皿のなかから厚切りのローストビーフに狙いをつけて、トングを使って自分の皿によそっていると、すぐそばに小柄な女性がやってきた。同僚ではないので、おそらく来客だろう。斜め上から眺めるその横顔が可愛かったので、現金ながらいくぶん気分も上がった。ふと視線を逸らすと、視界の隅っこで面堂が年嵩の女性に口説かれているところが目に入った。
「取ってあげようか?」
愛想笑いというよりも、心から出た笑顔だ。女性に対しては自然とエスコート出来る自信があるのでこれくらいお手の物だ。えっと驚く彼女の手から素早く皿を奪い取り、いくつかの料理を丁寧に盛り付けていく。肩にかかるくらいの黒髪が良く似合う女性だった。