li10todoroki
DOODLE監禁されてるけど監禁の定義覆していくスタイルのパワフルな🍯となんだかんだ🍯に甘い灰谷兄弟的なネタ……ベランピングしてて欲しい(ゆ/る/キャン/△に触発された)アナログ仕様 2li10todoroki
PROGRESS灰みつ、蘭みつ、竜みつ、な謎の執着を発揮する灰i谷i兄弟と強がってるけど若干怯えが入る🍯みたいな…トーン貼り終わったら支部にも投げます(っ'-')╮ =͟͟͞͞💣💥ブォン 8li10todoroki
MOURNINGもってけ!とっこうふく☆Darkキサキを運営にしてみつを追い詰めた後掻っ攫う計画を立てたが🎍の奮闘により阻止されたので自分から積極的に攫いに行く事にしたran(多分天竺編でボコした後病院で治療受けてまだ意識が戻らないうちに奪取)からの閉じ込め⇒偶像には信者が必要と言う謎理論で閉じ込めたみつの写真を部下に見せ反応が良い奴はファンルート、東man側に情報リークする奴は泳がせて消すみたいな🗝yes
li10todoroki
PROGRESS台詞部分だけ、打ちこんだ版梵天関連の事件にたまたま巻き込まれてhitani兄弟に監視兼護衛として四六時中仕事からプライベート迄つきっきりにされてしまうみつの話
蘭みつ、というか灰みつになる予定の書き掛けです 7
hk_ijeoo3
PROGRESS『Still I』サンプルという名の作業進捗✌🏻
らみぱ展示予定の1作品めですが、
だいたいこんな話です
あと1ヶ月もないのにまだひとつも完成してなくてやべー!の気持ちなのでケツ叩きに作業進捗載っけてみました。 5
gettyaan
PROGRESS蘭みつ/導入部分だけ/梵デザ軸連載にはしないのでこんなの書きたい〜っていう尻叩き
その日は雨だった。いつになく土砂降りの日。天気予報では伝えられなかった事実。駅には大雨によって遅延した電車に巻き込まれ人が立ち往生、タクシー待ちの列はとんでもないことになっていた。
幸いにも折り畳み傘を持っていたので人混みから抜け出す。羨む目を背に受けながら、豪雨の中へ足を踏み入れた。
最寄駅までは運よく行くことが出来たのであとは家に帰るだけだった。慣れた道を雨に足取られながら帰宅する。
後少しだな、という時だった。大通りに面する店と店の間。一人通る位がギリギリの道。何故だか分からないけれど、そこに目を向けてしまった。
人が、居た。
その小道。路地に人が一人、倒れていた。雨に濡れてよく分からないがこの匂いは知っていた。昔良く嗅いでいた匂い。鉄分の。血の匂い。
4298幸いにも折り畳み傘を持っていたので人混みから抜け出す。羨む目を背に受けながら、豪雨の中へ足を踏み入れた。
最寄駅までは運よく行くことが出来たのであとは家に帰るだけだった。慣れた道を雨に足取られながら帰宅する。
後少しだな、という時だった。大通りに面する店と店の間。一人通る位がギリギリの道。何故だか分からないけれど、そこに目を向けてしまった。
人が、居た。
その小道。路地に人が一人、倒れていた。雨に濡れてよく分からないがこの匂いは知っていた。昔良く嗅いでいた匂い。鉄分の。血の匂い。
Hana_Sakuhin_
MOURNING蘭みつ。借金の取り立てから逃げる三ツ谷を、キスひとつで救う灰谷のはなし。その姿を見るのは八年ぶりだというのに、すぐにわかったのは、きっと淡い藤色の瞳があの頃と変わらない美しさだったからだろう。自身と少し似ていて、だけど全然違うそれ。
✱
✱
じんわりと汗の滲むような、真夏の、蒸し暑い日だった。
三ツ谷は両手に抱えた、空の酒瓶が詰まったケースを地面に置いた。少しでも暑さを和らげたいが為によれたTシャツの袖を捲りあげて、ちらりと空を見上げる。今宵は新月なのか、はたまた雲隠れしているのか。静まり返った路地裏は、ほの暗い外灯の光だけが頼りだった。
蒸発した父親の残していった、汚い借金。返済するためにあと幾時間、働けばいいのか。考えている余裕はない。
ここのところ取り立ては激しくなっている。相手は薬に、延いては殺しにも手を染めているようなやつらだ。いつも想像するのは最悪の結末だけ。
2988✱
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じんわりと汗の滲むような、真夏の、蒸し暑い日だった。
三ツ谷は両手に抱えた、空の酒瓶が詰まったケースを地面に置いた。少しでも暑さを和らげたいが為によれたTシャツの袖を捲りあげて、ちらりと空を見上げる。今宵は新月なのか、はたまた雲隠れしているのか。静まり返った路地裏は、ほの暗い外灯の光だけが頼りだった。
蒸発した父親の残していった、汚い借金。返済するためにあと幾時間、働けばいいのか。考えている余裕はない。
ここのところ取り立ては激しくなっている。相手は薬に、延いては殺しにも手を染めているようなやつらだ。いつも想像するのは最悪の結末だけ。
Hana_Sakuhin_
MOURNING蘭みつ♀ 御曹司の蘭と、その友人の三ツ谷。この先何十年も続く『しかたねぇ』のはじまりのおはなし「あのさあ、」
一瞬、三ツ谷はその声を、生活音として聞き逃してしまいそうだった。にんじんを切っていた包丁をまな板の上に置くと背後を振り返る。今、この一人暮らしの三ツ谷の小さな部屋には、自身を含めてふたりしかいない。
「なに?」
「あのさあ」
部屋を占領する不釣り合いなベッドに寝転がって、手にした携帯電話から顔を上げずに、灰谷は繰り返した。今度は何ごともなかったかのように、いつも通りだった。先程の、らしくない意気消沈した声は聞き間違いだったか。
異性間でありながら、灰谷とはかれこれ数年、『仲の良い友人です』と言えるような関係性を続けている。見目の整ったこの男はいわゆるセフレと呼ぶような女の子もいるようだが、三ツ谷には関係なかった。二人はただ、こうして定期的に手製の料理を囲むだけの仲だ。
1825一瞬、三ツ谷はその声を、生活音として聞き逃してしまいそうだった。にんじんを切っていた包丁をまな板の上に置くと背後を振り返る。今、この一人暮らしの三ツ谷の小さな部屋には、自身を含めてふたりしかいない。
「なに?」
「あのさあ」
部屋を占領する不釣り合いなベッドに寝転がって、手にした携帯電話から顔を上げずに、灰谷は繰り返した。今度は何ごともなかったかのように、いつも通りだった。先程の、らしくない意気消沈した声は聞き間違いだったか。
異性間でありながら、灰谷とはかれこれ数年、『仲の良い友人です』と言えるような関係性を続けている。見目の整ったこの男はいわゆるセフレと呼ぶような女の子もいるようだが、三ツ谷には関係なかった。二人はただ、こうして定期的に手製の料理を囲むだけの仲だ。
Hana_Sakuhin_
MOURNING『昨夜未明、東京都のとあるアパートで男性の遺体が見つかりました。男性は数日前から連絡がつかないと家族から届けが出されておりました。また、部屋のクローゼットからは複数の女性を盗撮した写真が見つかり、そばにあった遺書にはそれらを悔やむような内容が書かれていたといいます。状況から警察は自殺の可能性が高いと――「三ツ谷ぁ。今日の晩飯、焼肉にしよーぜ。蘭ちゃんが奢ってやるよ」死人に口なしどうしてこうなった。なんて、記憶を辿ってみようとしても、果たしてどこまで遡れば良いのか。
三ツ谷はフライパンの上で油と踊るウインナーをそつなく皿に移しながら、ちらりと視線をダイニングに向ける。そこに広がる光景に、思わずうーんと唸ってしまって慌てて誤魔化すように欠伸を零す。
「まだねみぃの?」
朝の光が燦々と降りそそぐ室内で、机に頬杖をついた男はくすりと笑った。藤色の淡い瞳が美しく煌めく。ほんのちょっと揶揄うように細められた目は、ふとしたら勘違いしてしまいそうになるくらい優しい。
「寝らんなかったか?」
返事をしなかったからだろう、男はおもむろに首を傾げた。まだセットされていない髪がひとふさ、さらりと額に落ちる。つくづく朝が似合わないヤツ、なんて思いながら三ツ谷は首を横に振った。
13395三ツ谷はフライパンの上で油と踊るウインナーをそつなく皿に移しながら、ちらりと視線をダイニングに向ける。そこに広がる光景に、思わずうーんと唸ってしまって慌てて誤魔化すように欠伸を零す。
「まだねみぃの?」
朝の光が燦々と降りそそぐ室内で、机に頬杖をついた男はくすりと笑った。藤色の淡い瞳が美しく煌めく。ほんのちょっと揶揄うように細められた目は、ふとしたら勘違いしてしまいそうになるくらい優しい。
「寝らんなかったか?」
返事をしなかったからだろう、男はおもむろに首を傾げた。まだセットされていない髪がひとふさ、さらりと額に落ちる。つくづく朝が似合わないヤツ、なんて思いながら三ツ谷は首を横に振った。
Hana_Sakuhin_
MOURNING「オマエ、ケータイ持ちすぎじゃね? なんだ、ケー番変えてねぇんじゃないのかよ」✱
✱
✱
Thank you for reading!
蘭みつ♀です、謎時空です。
男運のない三ツ谷とガチの蘭です。短めです。さらっとお読みいただけるかと!
一万一回目の正直三ツ谷はグラスについた赤いルージュを親指でさりげなく拭い、上目遣いでそっと正面の相手を見た。時刻は二十三時。僅かに白く濁った窓の向こうでは、雲がどんよりと月を覆い隠す。二十を幾許か過ぎた男女が別れ話をするにはうってつけの夜分だった。
『君ってひとりでも生きていけるよね』
なんて、言われて振られたのが数分前。
どうしても付き合って欲しい、君の気持ちが僕に向いていなくたっていい。土下座までされて情に絆されるかたちで付き合ったのが三ヶ月前だ。
煌びやかなネオンが飾る夜空とは裏腹に、三ツ谷の心には暗雲がたちこめていた。やさぐれて溜め息をついてみたり、さめざめと涙を流したり。なんてしても世界は変わらないので、平静を装い――きれずに唇の先をちょんと尖らせ――ながら、ふらふらと宛もなく歩いていた。
4129『君ってひとりでも生きていけるよね』
なんて、言われて振られたのが数分前。
どうしても付き合って欲しい、君の気持ちが僕に向いていなくたっていい。土下座までされて情に絆されるかたちで付き合ったのが三ヶ月前だ。
煌びやかなネオンが飾る夜空とは裏腹に、三ツ谷の心には暗雲がたちこめていた。やさぐれて溜め息をついてみたり、さめざめと涙を流したり。なんてしても世界は変わらないので、平静を装い――きれずに唇の先をちょんと尖らせ――ながら、ふらふらと宛もなく歩いていた。
Hana_Sakuhin_
MOURNING「顔。あとフレンチトーストが美味かったし。あ、明日の朝は兄ちゃんがフレンチトースト作ってやるかぁ」✱
Thank you for reading!
蘭みつ♀です!謎時空です。
失恋した三ツ谷と兄ムーブの灰谷。結構甘めですが相も変わらず殴りあってます。
代替の愛、唯一の愛鏡に向かって唇に引いた薄紅色のルージュは、ほんの一瞬だけ顔に馴染まず浮いて見えた。色を間違えたわけじゃない、驕りでもなく三ツ谷は自身に似合う色味をきちんと理解している。じゃあ、何故か。そんなのは心に問いかけなくったって、すぐに分かってしまう。
かたり。ルージュを机に置いた音が、がらんどうのアトリエに響く。三ツ谷がふらりと立ち上がって、手に取ったのは純白のウエディングドレスだ。もう完成間近のそれを身体に合わせ、仕上がりを自画自賛する。高揚感に身を預けなければ、心の奥底に蓋をした感情が今にも溢れ出てきてしまいそうだった。
華奢な体躯、豊満な胸、桃色の柔い頬も、ぱちりと大きい瞳もふわふわな髪も。三ツ谷には何ひとつ持ち得ない。彼女になくて三ツ谷にあるのは、人を殴る痛みを知っている拳だけだ。
11900かたり。ルージュを机に置いた音が、がらんどうのアトリエに響く。三ツ谷がふらりと立ち上がって、手に取ったのは純白のウエディングドレスだ。もう完成間近のそれを身体に合わせ、仕上がりを自画自賛する。高揚感に身を預けなければ、心の奥底に蓋をした感情が今にも溢れ出てきてしまいそうだった。
華奢な体躯、豊満な胸、桃色の柔い頬も、ぱちりと大きい瞳もふわふわな髪も。三ツ谷には何ひとつ持ち得ない。彼女になくて三ツ谷にあるのは、人を殴る痛みを知っている拳だけだ。
Hana_Sakuhin_
MOURNING「本当に代わりのつもりだった・・・・・・、わけねぇよな。いや、むしろ安心したワ」✱
Thank you for reading!
蘭みつ♀です。謎時空です。
高校卒業までセフレだった二人が八年ぶりに再会する話です。ハッピーエンド(?)です!題名は武闘の間違い・・・・・・、ではありません。かろうじて。
手のひらの上で乱舞を若気の至りだった。
そうでなければコンクリートブロックで頭を殴ってきた相手と、セックスなんてしない。
連絡先も知らない奴が自分のセーラー服のリボンを解いていく手を、ただ黙って受け入れたりなんてしない。純情を捧げたなんて言葉だけはロマンティックなあの行為を、思い出にして許したりなんてしない。
――ないだらけの関係だった。
✱
✱
✱
あ、と間抜けな音が薄い唇から零れ落ちた。と同時に目の前の男が吐き出した白い息は、ネオン瞬く明るい夜空に昇って、跡形もなく消えていく。
数年ぶりに相見えた灰谷蘭は長かった髪をバッサリと切って、当時よりいっそう危うげな雰囲気を纏っている。というのに、三ツ谷が真っ先に抱いたのは『マフラー似合ってねェな』なんて場違いとも言える感想だった。
10376そうでなければコンクリートブロックで頭を殴ってきた相手と、セックスなんてしない。
連絡先も知らない奴が自分のセーラー服のリボンを解いていく手を、ただ黙って受け入れたりなんてしない。純情を捧げたなんて言葉だけはロマンティックなあの行為を、思い出にして許したりなんてしない。
――ないだらけの関係だった。
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あ、と間抜けな音が薄い唇から零れ落ちた。と同時に目の前の男が吐き出した白い息は、ネオン瞬く明るい夜空に昇って、跡形もなく消えていく。
数年ぶりに相見えた灰谷蘭は長かった髪をバッサリと切って、当時よりいっそう危うげな雰囲気を纏っている。というのに、三ツ谷が真っ先に抱いたのは『マフラー似合ってねェな』なんて場違いとも言える感想だった。
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DONE蘭みつ/セクピスパロ蛇の目重種×訳あり猫又中間種
(ちょっと変えました)
やっとできた〜〜〜!!! 日付変わったら支部にあげます
匂わす程度の🔑🎋、本誌の話が前提なので注意
金曜日の契約 この世界には猿人と斑類の2種類の人間が存在する。斑類はその3割程度しか存在しないが、三ツ谷の周りには割と斑類は多く存在していた。
東京卍會の幹部連中なんかは殆どそうであったし、三ツ谷自身もそうだった。途中で花垣が先祖返りとして覚醒したときはそれはもうどっちゃんどっちゃん大騒ぎをしたものだが、それももう一種の良い思い出である。
そんな感じで高校生になった今でも彼らとは相変わらず仲間であるし、あの頃はな〜なんて語り合ったりもする。
高校生になると斑類の周りでは許嫁などブリーフィングなどの単語が飛び交うようになった。それに斑類は性に対して割と奔放なので、誰と誰がヤったとかそういうのも聞こえてくる。
三ツ谷自身はまだ誰とも交わったことはなかったけれど。
9732東京卍會の幹部連中なんかは殆どそうであったし、三ツ谷自身もそうだった。途中で花垣が先祖返りとして覚醒したときはそれはもうどっちゃんどっちゃん大騒ぎをしたものだが、それももう一種の良い思い出である。
そんな感じで高校生になった今でも彼らとは相変わらず仲間であるし、あの頃はな〜なんて語り合ったりもする。
高校生になると斑類の周りでは許嫁などブリーフィングなどの単語が飛び交うようになった。それに斑類は性に対して割と奔放なので、誰と誰がヤったとかそういうのも聞こえてくる。
三ツ谷自身はまだ誰とも交わったことはなかったけれど。
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MOURNING蘭みつ/アイ💰×アイ💰パロ※某掲示板形式、モブが喋っているだけ(チャットに近いです、苦手な方はご注意下さい)
お騒がせカップルな蘭みつ
【速報】灰谷蘭、三ツ谷隆破局報道1 名無しのオタクちゃん
なお今年3回目の模様
2 名無しのオタクちゃん
い つ も の
3 名無しのオタクちゃん
はいはい
4 名無しのオタクちゃん
>>人気アイドルグループ、天竺所属灰谷蘭(27)と同じく人気アイドルグループ、東京卍會所属三ツ谷隆(24)のが破局していたことがわかった。
>>原因は不明だが恐らく些細なことだと推測される。
>>2人は今年の7月に復縁したばかりだった。
>>双事務所は「プライベートは本人に任せていますので」とコメント。
はい記事引用
5 名無しのオタクちゃん
今何月?(白目)
6 名無しのオタクちゃん
8月、かな……
7 名無しのオタクちゃん
1ヶ月wwwwwwwwwwwwwwww
4542なお今年3回目の模様
2 名無しのオタクちゃん
い つ も の
3 名無しのオタクちゃん
はいはい
4 名無しのオタクちゃん
>>人気アイドルグループ、天竺所属灰谷蘭(27)と同じく人気アイドルグループ、東京卍會所属三ツ谷隆(24)のが破局していたことがわかった。
>>原因は不明だが恐らく些細なことだと推測される。
>>2人は今年の7月に復縁したばかりだった。
>>双事務所は「プライベートは本人に任せていますので」とコメント。
はい記事引用
5 名無しのオタクちゃん
今何月?(白目)
6 名無しのオタクちゃん
8月、かな……
7 名無しのオタクちゃん
1ヶ月wwwwwwwwwwwwwwww
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MOURNING蘭みつ/梵デザ軸スロットメーカーのお題から
【あなたの病室で】【冷めたコーヒーをすすりながら】【死んでしまいたいと思った】
文体が納得いっていないのと、ちょっとお題から逸れたので供養……
世界の冷たい病室で
まぁ、いつかこんな日が来てもおかしくはなかった。覚悟していなかったと言えば嘘になる。していたつもりだった。
それでも胸の動悸は収まらない。足を動かしているからか? いや、思考から来るものだ。ドッドッドッ、と収まる気配すらない。
それほど自分が焦っている。平常心で居られない。
煩いほどの動悸と共に漸くたどり着いた部屋。勢いのまま開ける気にはならなくて、そーっと、音を立てないように開けた。
そこにあるのはベッドと簡易的な机と椅子。壁は白い。良くある病室の形。
中心にあるベッドには目当ての人間が居た。自分の動悸をここまで早めた男。
「――生きてんじゃん」
「死んでてほしかった?」
口角を上げて眉を下げ、平気で笑っているようにも、困っているようにも見える表情を見せてきた。
1613まぁ、いつかこんな日が来てもおかしくはなかった。覚悟していなかったと言えば嘘になる。していたつもりだった。
それでも胸の動悸は収まらない。足を動かしているからか? いや、思考から来るものだ。ドッドッドッ、と収まる気配すらない。
それほど自分が焦っている。平常心で居られない。
煩いほどの動悸と共に漸くたどり着いた部屋。勢いのまま開ける気にはならなくて、そーっと、音を立てないように開けた。
そこにあるのはベッドと簡易的な机と椅子。壁は白い。良くある病室の形。
中心にあるベッドには目当ての人間が居た。自分の動悸をここまで早めた男。
「――生きてんじゃん」
「死んでてほしかった?」
口角を上げて眉を下げ、平気で笑っているようにも、困っているようにも見える表情を見せてきた。
Hana_Sakuhin_
MOURNING蘭みつ ⚠︎死ネタ(?)かつて支部にあげて不完全燃焼で消したやつを軽〜く手直ししたやつです、ご注意を!
【嘘はひとつだけ】
「オレ、三ツ谷の恋人なんだけど」
頭打って忘れちゃったか?本当か嘘か分からない、淡い藤色の瞳がにっこりと弧を描く。
「は・・・・・・、」
病院特有の消毒液に混じって甘いムスクの香りが三ツ谷の鼻腔をくすぐる。ぽつりと落ちた声をかき消すように、窓の向こうで救急車のサイレンが鳴り響いた。
✱
三つ年上、極悪の世代。六本木のカリスマ、灰谷兄弟の兄。三ツ谷隆における灰谷蘭についての認識は、その程度であった。他にも知っていることはあるが、いずれにせよ肩書きや真偽の不確かな噂話程度で、どれも少しヤンチャをしていれば耳にしたことがあるだろう。
そもそも接点といえば関東事変のときに、灰谷によって背後からコンクリートブロックで殴られた。たった、それだけだ。
5446頭打って忘れちゃったか?本当か嘘か分からない、淡い藤色の瞳がにっこりと弧を描く。
「は・・・・・・、」
病院特有の消毒液に混じって甘いムスクの香りが三ツ谷の鼻腔をくすぐる。ぽつりと落ちた声をかき消すように、窓の向こうで救急車のサイレンが鳴り響いた。
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三つ年上、極悪の世代。六本木のカリスマ、灰谷兄弟の兄。三ツ谷隆における灰谷蘭についての認識は、その程度であった。他にも知っていることはあるが、いずれにせよ肩書きや真偽の不確かな噂話程度で、どれも少しヤンチャをしていれば耳にしたことがあるだろう。
そもそも接点といえば関東事変のときに、灰谷によって背後からコンクリートブロックで殴られた。たった、それだけだ。
Hana_Sakuhin_
MOURNING蘭みつ。お蔵入り作品の続きですが、相変わらず未完結です。ご注意ください!「兄ちゃんが男連れてくんの初めてじゃね」
そびえ立つ六本木のタワーマンション最上階。数々のトラップ、もといセキュリティを抜けて辿り着いた先。軽快なチャイムの音が鳴り響いた後、ドアの隙間から顔を覗かせたのは灰谷竜胆だった。
「誰?」
「三ツ谷だけど。オマエの兄に呼ばれた」
「・・・・・・うわぁ三ツ谷って、マジであの三ツ谷かよ」
重厚なドアに腕を組んで気だるげに寄りかかった竜胆は、「オマエさ、気ぃ長いほう?」三ツ谷にそう問うた。気が長いほうか、否か。質問の意図を図り兼ねて顔を顰める。
「百はくだらねぇかな」突然、竜胆は言った。
「は?」
「兄貴に耐えられずに逃げ出した奴」
絶句する三ツ谷に、竜胆は「ちなみに、兄貴が耐えられずに追い出した奴も百はくだらねぇ」とにんまり口角を上げた。まさにあの兄にして、この弟あり。
1443「誰?」
「三ツ谷だけど。オマエの兄に呼ばれた」
「・・・・・・うわぁ三ツ谷って、マジであの三ツ谷かよ」
重厚なドアに腕を組んで気だるげに寄りかかった竜胆は、「オマエさ、気ぃ長いほう?」三ツ谷にそう問うた。気が長いほうか、否か。質問の意図を図り兼ねて顔を顰める。
「百はくだらねぇかな」突然、竜胆は言った。
「は?」
「兄貴に耐えられずに逃げ出した奴」
絶句する三ツ谷に、竜胆は「ちなみに、兄貴が耐えられずに追い出した奴も百はくだらねぇ」とにんまり口角を上げた。まさにあの兄にして、この弟あり。
Hana_Sakuhin_
MOURNING蘭みつ。お蔵入り作品。これまたキリは良いですが未完結です、ご注意を!「あ〜、兄ちゃんカッコつけだかんな」
現実は厳しい。三ツ谷は求人掲載誌を見ながら、ひとり唸っていた。高校生でも可能なアルバイトはどれも最低賃金ギリギリで、これでは高校を卒業するまでに目標金額は貯まりそうにない。
真夏の太陽に晒されたうなじから、汗が伝い落ちる。その間にも、ぐるぐると脳内を数字が回っていく。あれやこれやと考え出したらキリがない。三ツ谷自身の専門学校に関する諸々の費用はもちろん、妹ルナとマナの学費、さらには少しでも家にお金を入れて母親を楽させたい気持ちもある。
とにもかくにも、三ツ谷には今お金が必要だった。
パッポー、パッポー。目の前の信号が青になり、人並みが縦横無尽に泳いでいく。周りよりワンテンポ遅れて歩き出した三ツ谷は、しかし交差点の真ん中で足を止めた。目の前に広がる光景はまるでモーセの海割り、ならぬ灰谷蘭の人割り。
2620真夏の太陽に晒されたうなじから、汗が伝い落ちる。その間にも、ぐるぐると脳内を数字が回っていく。あれやこれやと考え出したらキリがない。三ツ谷自身の専門学校に関する諸々の費用はもちろん、妹ルナとマナの学費、さらには少しでも家にお金を入れて母親を楽させたい気持ちもある。
とにもかくにも、三ツ谷には今お金が必要だった。
パッポー、パッポー。目の前の信号が青になり、人並みが縦横無尽に泳いでいく。周りよりワンテンポ遅れて歩き出した三ツ谷は、しかし交差点の真ん中で足を止めた。目の前に広がる光景はまるでモーセの海割り、ならぬ灰谷蘭の人割り。
Hana_Sakuhin_
DONE蘭みつ♀ / ツイートしたWDドレスネタあまりにも書きたくて殴り書き。
1Hクオリティ。いつもよりご注意を。
決して大きくはないアトリエ。だけど三ツ谷は気にいっていた。部屋の真ん中、机の上。広がるデザイン案に、天窓からの光が差し込む。春の麗らかな陽気は穏やかで、はらはらと桃色が空を彩る。
「へえ、いいじゃん」
「当然だろ」
「じゃ、さっさと本題移るか〜」
セフレである灰谷が仕事を依頼してきたのは、前回会った時のことだった。ベッドの上、火照った身体が冷めきらぬうちに、「三ツ谷ってウェディングドレス作れんの?」と言われたのだった。
『へぇ、結婚すんのか』たぶん、そう返した。今となってはあまり覚えていない。そのときになって、初めて気がついた。セフレのはずの灰谷のことを、三ツ谷はいつしか好きになっていた。
恋心の自覚は、失恋と同時だった。
1230「へえ、いいじゃん」
「当然だろ」
「じゃ、さっさと本題移るか〜」
セフレである灰谷が仕事を依頼してきたのは、前回会った時のことだった。ベッドの上、火照った身体が冷めきらぬうちに、「三ツ谷ってウェディングドレス作れんの?」と言われたのだった。
『へぇ、結婚すんのか』たぶん、そう返した。今となってはあまり覚えていない。そのときになって、初めて気がついた。セフレのはずの灰谷のことを、三ツ谷はいつしか好きになっていた。
恋心の自覚は、失恋と同時だった。
Hana_Sakuhin_
MOURNING蘭みつ♀キリは良いですが、未完成の作品です!
蘭みつ♀(仮)幼い妹たちに寝物語で読み聞かせた童話の数々。いつの日か王子様が――、なんて人並みにロマンティックな夢を見ていたのは、いつ頃までだったろうか。
初めて人を殴った時、痛みを知ると共に忘れたような気がする。でもそれよりもっと前、父親が家を出ていった時に、現実を思い知ったような気もする。
好き、大好き、愛してる。そのどれもが、三ツ谷にはピンとこない。家族や仲間を大切に思う気持ちとその感情は、よく似ているけれど違うものなのは分かる。
クラスメイトが頬を赤らめながら話す恋バナも流行りのラブソングも、ただ耳を通り抜けていくばかり。これっぽっちも共感なんてできないのだ。
だって、三ツ谷は知っている。
そんな感情がなくたって、人はセックスできるのだ。
4317初めて人を殴った時、痛みを知ると共に忘れたような気がする。でもそれよりもっと前、父親が家を出ていった時に、現実を思い知ったような気もする。
好き、大好き、愛してる。そのどれもが、三ツ谷にはピンとこない。家族や仲間を大切に思う気持ちとその感情は、よく似ているけれど違うものなのは分かる。
クラスメイトが頬を赤らめながら話す恋バナも流行りのラブソングも、ただ耳を通り抜けていくばかり。これっぽっちも共感なんてできないのだ。
だって、三ツ谷は知っている。
そんな感情がなくたって、人はセックスできるのだ。