お料理だよ!全員集合!「料理してお腹いっぱい食べないと出られない部屋⁉︎」
「な、なんだってぇ──!?」
二人のヴァッシュは一斉に叫んだ。
目を覚ませば、この真白い見覚えのある部屋に居たのだが──実を言うとこれが初めてではない。何度かこの摩訶不思議な部屋にいつの間にか居たという経験がある。
二人のヴァッシュは額を集めて視線を交わし、後ろの黒服二人に向けて二対の目を向けた。
「なんやけったいな部屋やな。またこのメンツか」
「……別次元のワイとトンガリ、やな。なんでまたこいつらと」
黒服二人、一人は黒ジャケットに白いシャツ、そのシャツは前が開け放たれていて見事な胸筋が見える。ガタイがいいというのはこういうことを言うのだ。もう一人は同じ身長だがグレーのシャツでしかもなんだか小さく見える。まだまだ青臭い男の子にも見え、しかしそれを言ってしまえばキャンキャンと吠えてくるだろう。二人の共通点はどでかい十字架を模した銃火器を背に持っているというところだ。
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