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    Mogmogsmaka

    ハマったものを軽率に書いていきたいです。現在は真Vのフィン主メイン。

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    POIPOI 74

    Mogmogsmaka

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    ポッキーの日に上げた主従のポッキーゲーム。
    思ったより長々してしまったのでこちらにも上げておきます。

    #フィン主
    finMaster

    11月11日といえば?11月11日。
    この日が近付くとどの店でもやたら販売ポップを付けたりして某有名なチョコプレッツェル菓子が押し出される。
    「あ」
    帰りに寄ったコンビニの棚にあるその某チョコ菓子には恒例行事とばかりに【11月11日は○ッキー&プリッ○の日!】というシールが貼られていた。
    『よくポッ○ーゲームって聞くけど、実際に皆やってるのかな』
    時折イチロウや他の男子生徒が友人同士で巫山戯てやっているのを見たことがある程度だ。恋人同士で…というのが一種の売り文句だが、当たり前だが見たことはない。
    少年はその赤い箱を手に取りじっと眺めると意を決したようにレジに向かった。
    『いやいや、これは興味本位なだけで…別にフィンとやろうとか思ってないし…!』
    誰に言うでもなく自分に言い訳をしながら。
    フィンがあの綺麗な形の唇に○ッキーを咥えた姿を想像してしまって頬に熱が灯る。親指に口付ける姿ですら格好良いのに、絵にならないわけがない。
    どんな顔をして食べ進めてくれるのだろう…とか、キスしたらポッ○ーの味がするんだろうか…などと想像を加速するうちにレジが進み少年の番が来る。
    「袋はご入用ですか?」
    「…いえ、そのままで」
    恥ずかしくて少し俯き加減で会計を済ました少年はお釣りとレシート、赤い箱を手に早歩きでコンビニを後にした。



    「お前さん、大丈夫か?少し休んだ方が良い」
    行く手を阻む悪魔を倒し、剣を鞘に仕舞いながらフィンは少年に声をかけた。今日はこちらにやって来てから何やら様子がおかしい。
    「え!?いや、大丈夫」
    「…そうか?」
    目を見開いて必死に頭を振る少年を訝しげに眺め、それでもフィンはそれ以上詰め寄ることは無かった。
    まさか少年も、「お前と○ッキーゲームがしたいんだけど」という一言を放つのにこんなにも羞恥を覚え、また言い辛いなんて思ってもみなかった。彼の顔を見るだけで頬が熱くなる。
    『ううう、世の中の恋人ってのはどうやってこんな破廉恥なゲームをやってるんだ…?』
    と思う程に、食べ進めて口付けるだけの実にシンプルなゲームに混乱もしていた。
    けれど辞めるという選択肢は無い。何故ならばフィンとポッ○ーゲームがしたいから。
    懐に仕舞ってある赤い箱が潰れていないことに安堵しながら、本日の目標である、フィンを強化するための香集めをこなしていくのだった。

    思っていたよりも早く香を集め終え、龍脈で妖精の集落まで飛ぶと彼に集めた香を渡した。「これだけ嗅ぐのは骨が折れるな」と言いつつも少年の、自分を特別に思っているからこその行動に優越感を覚える。持ちきれない分はツル革の袋に仕舞い、さっそく…と力の香の一つを手にする彼を制したのは少年の手だった。
    「あ、あのねフィン…ちょっと付き合ってほしいんだけど」
    と言った後に、「東京で有名なお菓子を持ってきたからそれを食べて休憩しよう!」と軽いノリで話しかければ良かったと後悔する。そう言ってしまえば後は「こんなゲームがあるんだけど」とそのまま軽めの会話で件の内容に寄せることができたはずだ。
    しかし言ってしまったものはどうしようもない、と腹を括ってフィンの手を引くと二人がよく休むケルピーの花畑まで向かった。
    「何かあったのか…?」
    いつもと様子の違う少年を気遣い声を掛ける。色とりどりの花が咲き誇る花畑の中で、少年は脚を止めると振り返りフィンを見た。その顔はほんのりと赤い。
    アイテムストックから赤い箱を取り出すと封を切り、○ッキーを一本摘むとフィンに差し出した。
    「えっとな、ちょっとした遊戯があって…お前とやりたいなって思ったんだけど」
    「遊戯?」
    差し出されている先端のチョコ部分を興味深げに指先で突き、聞き返す。
    「これを二人で両端から途中で折れないように食べるってやつなんだけど」
    「ふむ、咥えたらいいのか?」
    その為に先端をこちらに向けているのだと理解したフィンは、緩く口を開くと折れないようにそっとポッ○ーを咥えた。甘い香りと体温で溶け出すチョコの味がじわりと口に広がっていく。
    少年はチョコのかかっていないプレッツェル部分から手を離した。すると○ッキーを形の良い柔らかな唇で咥えてこちらを見るフィンと目が合う。
    『か、かわいい…』
    よく広告で有名アイドルが起用される理由が分かった気がした。何かを咥える、という姿は普段格好良い彼に少しだけ無防備さも感じて愛らしい。
    「フィンはそっちから食べ進めてね」
    伴侶であるためよく口付けは交わすが、初めての戯れに胸が高鳴る。少年もフィンに倣いプレッツェル部分を咥えた。
    程よい硬さのプレッツェルに歯を立てる。サクサク、と心地の良い音を立てて噛み進んでいく。フィンも同じ様にチョコの部分を食べ進める。それも戸惑い無く真っ直ぐに。
    徐々に二人の顔が近付いていく。
    『や、やっぱり恥ずかしい!!』
    あと一口、というところで少年は羞恥に耐え兼ねてポッ○ーを折り逃走しようとすた。が、それより速く伸びてきた手が少年の顎を捕える。
    「むっ…んんん!?」
    そのまま食べ進めてきたフィンが止まることなく少年の唇に辿り着く。少しだけ溶けたチョコが付いた唇がちゅ、と可愛らしい音を立てて触れ、戸惑う唇を舌が割り入ってくる。咀嚼されてねっとりとした○ッキーを口内に押し込められ、舌を絡め取られればチョコの濃厚な味とプレッツェルの香ばしさが鼻を抜ける。
    『あ、ポッ○ーの味だ』
    いつもと違う口付けの味に夢中になる。チョコのせいで唾液が多くなり、互いに混じり合わせ飲み込んで唇を離した。
    「…これはどちらが勝ちになるんだ?」
    唇をぺろりと舐めてフィンが言った。勝ち負け、を着けるのならば途中で逃走をした少年が負けになるだろう。
    「フィンのかち…かな」
    戸惑いがちに答えればフィンはそうか、と返した。まだ少年の手にある赤い箱の中の包に手を伸ばすと○ッキーを一本引き抜く。
    「中々面白い遊戯だ。癖になるな」
    悪戯な笑みを浮かべると少年の薄く開いたままの唇に先端を差し込む。
    「遊戯とはいえ勝ったからには褒美を戴かないと」
    翡翠の瞳が艶やかに揺れる。官能的な声色で囁かれ、『やっぱりこれ破廉恥なゲームだ…!』と思うものの逃れるという選択肢も無かった。
    「戴きます」
    フィンがプレッツェル部分を噛み進めてくる。近付いてくる端正な顔に心拍数を上げながらも敗者である少年は勝者からの戯れを迎え入れた。
    結局、味を占めたフィンに赤い箱の中にある小袋2つ、全てのポッ○ーが無くなるまで○ッキーゲームに付き合わされた。
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    おんじゃ@ojachanco

    DONEどうも初投稿&初執筆でございます。
    以前投稿したのが完成しましたm(_ _)m
    フィンに一目惚れの初恋をしてしまった主人公による苛烈で理不尽なドタバタハートフルラブコメ少女漫画風フィン主です。

    ※主人公の名前は「青空ツグミ」元ネタは漫画「あそびあそばせ」のあの子。
    ※ネタバレ、捏造、シナリオ改変、キャラ崩壊、稚拙な文面等々様々な問題がございますがそれでも宜しければお願いします。
    路は短し、恋せよ少年 邂逅編ー感情の起伏が乏しい、無表情、お人形さんみたい
     散々他人から言われてきたが自覚はしている、それはダアトに飛ばされナホビノとして戦っている今でも変わらない。
     ーただ、成り行きで此処まで来た
     どんな苦境や鬼門だってその一言ですべて乗り越えて、くぐり抜けてきた。最初は恐れていた悪魔も逆に自分に恐怖を覚えるようになる程だ
     ー今日もやり過ごせるだろう、そう思っていたのに…

       あの瞳の、あの輝きを見た瞬間。

     芽生えた知らない感情に、心の臓を揺さぶられー



    樹島を攫ったラフムを追うためダアト品川区を進み続ける僕と磯野上はアオガミが探知した気配を便りにコウナン四丁目方面へ向かうべく御楯橋を渡っていた、この辺りに悪魔はいない事を確認し、彼女と慎重に歩を進めていた。
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    おんじゃ@ojachanco

    PROGRESS今月中に完成させたかったのに途中までしかかけなかった再開編です。

    来月には仕上げるようにします。m(_ _)m
    路は短し、恋せよ少年 再開編 フィンさぁーーーん!!
     ダアト千代田区。薄暗い曇天の景色に不釣り合いの朗らかな声が自らの名を呼び響き渡った。
     磯野上タオ。霊感がある少女で学生の身でありながらベテルを手伝い“聖女”と呼ばれているらしい。以前品川区で出会いサホリという友人を含め悪魔に攫われた生徒達を救出していた勇敢な娘だ。しかし彼女には悪魔と戦闘出来る力は無く戦力として“ナホビノ”という少年と行動を共にしていた。
     勘違いだが彼が聖女を捕虜として一緒に移動していると見ていた俺は瓦礫に身を潜めタイミングを見極め素早く斬りかかったが彼は手から放出した光の刃でこれを凌いだのである。その後は再び接近して間合いを詰めたら突如の絶叫と同時に俺を突き飛ばし遠くのビルにぶつけられたり、話をしようとしたら何故か逃げ出し追いかけて捕まえたらまた大声で叫んでどういう訳か召喚していた仲魔のキングフロストを持ち上げたまま明後日の方向へ疾走したりとその不可解な行動で散々な目に遭ったが“ナホビノ”としてそれ程の力を持っている事を思い知ったのだ。しかし…
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