Mogmogsmaka
DONE聖夜を初めて二人で過ごすフィン主。※時系列不明、捏造有
二人の聖夜11月に入ると街はネオンや装飾で煌めき始める。店頭で流れるのは決まってクリスマスソングだし、テレビだってクリスマス特集を何度も何度も映し出す。
本来の意味とは掛け離れたこの日は一種のお祭りみたいなものだ。パーティを開いてケーキを食べ、プレゼントを交換したりして。
「まさか日本支部でやるとは思わなかったけど」
最初に皆で12月24日のイブにクリスマスパーティをやろう、と言い出したのは太宰だった。そこにタオも乗っかってミヤズも楽しそうだったからユズルも不器用ながら協力してくれて、サホリも装飾を手伝ってくれて、そうしているのを楽しそうに眺めていた長官がそれならばとベテル日本支部総出でパーティをすることになった。
2436本来の意味とは掛け離れたこの日は一種のお祭りみたいなものだ。パーティを開いてケーキを食べ、プレゼントを交換したりして。
「まさか日本支部でやるとは思わなかったけど」
最初に皆で12月24日のイブにクリスマスパーティをやろう、と言い出したのは太宰だった。そこにタオも乗っかってミヤズも楽しそうだったからユズルも不器用ながら協力してくれて、サホリも装飾を手伝ってくれて、そうしているのを楽しそうに眺めていた長官がそれならばとベテル日本支部総出でパーティをすることになった。
Mogmogsmaka
REHABILIフィン←主←ゼの小話です。相変わらず主従に巻き込まれるゼ様思いついてわーっと書いたのでオチがいつも以上に弱い。
慢心と愛情一目見てから恋に落ちた。二度目の再会で人柄に惹かれた。三度目に主従の契りを交わしてからは、好きで好きで仕方がなくなった。
「フィン、好きだ!付き合ってください!!」
最早恒例の遣り取りに、フィンは困った笑顔を浮かべてやんわりと頭を振った。
「悪い」
我が王である少年の手にはたっぷりの香が赤い薔薇と共に納められた箱。好意は受け取れなくともその香は後でフィンの為に使われるのだが。
断られ肩を落とし香が使われるまでが恒例の遣り取りだ。すんすんとわざとらしく鼻を鳴らした少年は、泣く泣く薔薇を取ると香だけをフィンに渡す。
「やっぱり俺じゃ駄目なのか…」
生まれて初めて恋に落ちた故に必死だった。よりにもよって相手は人では無く悪魔だが、そんなことは少年にとって取るに足らない実に些細な事だ。
6196「フィン、好きだ!付き合ってください!!」
最早恒例の遣り取りに、フィンは困った笑顔を浮かべてやんわりと頭を振った。
「悪い」
我が王である少年の手にはたっぷりの香が赤い薔薇と共に納められた箱。好意は受け取れなくともその香は後でフィンの為に使われるのだが。
断られ肩を落とし香が使われるまでが恒例の遣り取りだ。すんすんとわざとらしく鼻を鳴らした少年は、泣く泣く薔薇を取ると香だけをフィンに渡す。
「やっぱり俺じゃ駄目なのか…」
生まれて初めて恋に落ちた故に必死だった。よりにもよって相手は人では無く悪魔だが、そんなことは少年にとって取るに足らない実に些細な事だ。
Mogmogsmaka
DOODLE分霊おフィンとお付き合いしてる初代フィンと主ちゃんの小話。早くしろ(キスを)「我が王が愛しくて仕方ないんだ」
と言う、先に王の従者となったフィンの言葉に、同じフィンであり別のフィンでもある分霊の彼はイラ…と眉間に皺を寄せた。
何度も世界を廻る王に分霊の彼もフィンと同じく仕えるべき王の器を感じ、モトアサクサの丘で対峙したのだが先にフィンが従者となっていたため「そいつのことをよろしくお願いします」と告げ身を引こうとしたのだが、去り際に王に手を取られ
「お前も一緒に行こう」
と、何とフィンと分霊フィンの幻魔フィン・マックール二人を従者にする事に決めたのだ。最初こそ戸惑っていた分霊だが王が求めるならそれもいいかと、その提案に動揺していたフィンと違い楽観的に捉えその手を握り返したのはもう世界を二つ巡る前の事である。
1484と言う、先に王の従者となったフィンの言葉に、同じフィンであり別のフィンでもある分霊の彼はイラ…と眉間に皺を寄せた。
何度も世界を廻る王に分霊の彼もフィンと同じく仕えるべき王の器を感じ、モトアサクサの丘で対峙したのだが先にフィンが従者となっていたため「そいつのことをよろしくお願いします」と告げ身を引こうとしたのだが、去り際に王に手を取られ
「お前も一緒に行こう」
と、何とフィンと分霊フィンの幻魔フィン・マックール二人を従者にする事に決めたのだ。最初こそ戸惑っていた分霊だが王が求めるならそれもいいかと、その提案に動揺していたフィンと違い楽観的に捉えその手を握り返したのはもう世界を二つ巡る前の事である。
Mogmogsmaka
DONE23年1月〜6月までのTwitterのフィン主お題まとめです。夫婦、牡鹿化は外してあります。Twitterお題まとめ⑩お題はこちらからお借りしました。
【お題ひねり出してみた】様https://shindanmaker.com/392860
【140文字のSSお題】https://shindanmaker.com/587150
【未練たらしい】
繋いだ手が解かれようとする。引き寄せて強く繋いで、手の甲に口付けを落とす。
「フィン…?」
未練たらしくてまるで駄々を捏ねる子供だと自分を嘲笑しながらも、まだ愛しい王を離したくはない。
「…もう少しだけ、いいか?」
尋ねれば優しく握り返される。
「もう少しじゃなくて、もっと長くてもいいよ」
【ふたりっきりでいたかった】
仲魔達が眠る夜営から二人抜け出し手を取り合って雪の降る道を進む。ビルを潜り、小高い丘に登る。
2710【お題ひねり出してみた】様https://shindanmaker.com/392860
【140文字のSSお題】https://shindanmaker.com/587150
【未練たらしい】
繋いだ手が解かれようとする。引き寄せて強く繋いで、手の甲に口付けを落とす。
「フィン…?」
未練たらしくてまるで駄々を捏ねる子供だと自分を嘲笑しながらも、まだ愛しい王を離したくはない。
「…もう少しだけ、いいか?」
尋ねれば優しく握り返される。
「もう少しじゃなくて、もっと長くてもいいよ」
【ふたりっきりでいたかった】
仲魔達が眠る夜営から二人抜け出し手を取り合って雪の降る道を進む。ビルを潜り、小高い丘に登る。
Mogmogsmaka
PAST1月14日に開催されたWEBイベント、『はじめての仲魔召喚!』様にて展示させていただいた小説を少し修正しました。フィン主が初めてのキスをするまでのお話です。
麗しの唇光を受けて艶やかに照る、ふっくらと形の良い桃色の唇に目を奪われる。開いて、閉じて、真一文字に結ばれてもその麗しさは失われることはない。
「…」
詠唱して敵に雷撃を落とす。その瞬間すら目を奪われていたフィンは、甘い想いを抱く頭を振って眼前の敵を見据えた。王である少年の一撃で見事に弱点を突かれた悪魔は行動が行えず瀕死の体を引き摺っていた。
「フィン!」
仕留めるなら今だ。王の掛け声と共に鹿革のブーツで地を蹴り敵の間合いに飛び込んだフィンはそのまま剣を振りかざし最後の一撃を放った。
両断された悪魔は断末魔を上げ禍つ霊を吹き上げながら消滅していく。
剣をひと払いし鞘に収めたフィンは、消滅を続ける悪魔の体からアイテムをはぎ取った。
4381「…」
詠唱して敵に雷撃を落とす。その瞬間すら目を奪われていたフィンは、甘い想いを抱く頭を振って眼前の敵を見据えた。王である少年の一撃で見事に弱点を突かれた悪魔は行動が行えず瀕死の体を引き摺っていた。
「フィン!」
仕留めるなら今だ。王の掛け声と共に鹿革のブーツで地を蹴り敵の間合いに飛び込んだフィンはそのまま剣を振りかざし最後の一撃を放った。
両断された悪魔は断末魔を上げ禍つ霊を吹き上げながら消滅していく。
剣をひと払いし鞘に収めたフィンは、消滅を続ける悪魔の体からアイテムをはぎ取った。
Mogmogsmaka
PAST1月14日に開催されたWEBイベント『はじめての仲魔召喚!』様にて展示させていただいていた小説を加筆、修正しました。牡鹿フィンと主ちゃんの出会いのお話です。
※フィンの獣化(牡鹿)注意
一頭と一人《少年!》
アオガミさんが俺に危険が迫っていることを伝える。背後から素速く迫る気配に、咄嗟にナホビノソードを出現させて防御の構えを取った。がちん、と俺のソードと敵の刃がぶつかり合い火花が散る。その光に眩みながらもどうにか目を凝らして襲撃してきた敵を見る…と、其処にいたのは大剣を器用に口に銜えた金の鬣と立派な角を持つ一頭の牡鹿だった。
「鹿…!?」
「グググ…」
牡鹿は澄んだ緑玉の瞳に怒りを滲ませながら俺を睨んでいる。
《少年、一度距離を取るべきだ!》
このまま押し切られてしまいそうだと判断したアオガミさんの提案通りに俺はソードを振り、牡鹿を払った。彼は長い脚で軽やかに後方へ跳ねると華麗に着地し、威嚇するかのように右の前脚で地面を踏みつけていた。
6917アオガミさんが俺に危険が迫っていることを伝える。背後から素速く迫る気配に、咄嗟にナホビノソードを出現させて防御の構えを取った。がちん、と俺のソードと敵の刃がぶつかり合い火花が散る。その光に眩みながらもどうにか目を凝らして襲撃してきた敵を見る…と、其処にいたのは大剣を器用に口に銜えた金の鬣と立派な角を持つ一頭の牡鹿だった。
「鹿…!?」
「グググ…」
牡鹿は澄んだ緑玉の瞳に怒りを滲ませながら俺を睨んでいる。
《少年、一度距離を取るべきだ!》
このまま押し切られてしまいそうだと判断したアオガミさんの提案通りに俺はソードを振り、牡鹿を払った。彼は長い脚で軽やかに後方へ跳ねると華麗に着地し、威嚇するかのように右の前脚で地面を踏みつけていた。
Mogmogsmaka
DONEあけましておめでとうございます。年末年始を二人で過ごしひめはじめをするフィン主。謎時空です。ひめはじめ一年が過ぎて年が明ける。
殆どの寮生は冬休み中、クリスマス頃には実家に帰って年末年始を過ごしているが、今年は寮の自室でフィンと共に過ごしていた。
小さな部屋で各地の神社や寺院を映し除夜の鐘を打つ音の響くテレビを観ながら蕎麦を食べる。
厨房で準備した年越し蕎麦は茹で麺を温め、同じく温め直した汁に入れておあげを乗せただけの素朴なものだったが彼は気に入ったようだ。
「お前さんの国はこういう風習があるんだな」
装備を外しチュニックだけになったフィンが一緒にこたつに入り、少年の隣で器用に箸を使い蕎麦を摘み上げる。元より器用な彼は軽く教えて見せるだけで簡単に使い方を会得した。
「蕎麦も願掛けの一種だね」
つるつると麺を啜り少年が言った。
1712殆どの寮生は冬休み中、クリスマス頃には実家に帰って年末年始を過ごしているが、今年は寮の自室でフィンと共に過ごしていた。
小さな部屋で各地の神社や寺院を映し除夜の鐘を打つ音の響くテレビを観ながら蕎麦を食べる。
厨房で準備した年越し蕎麦は茹で麺を温め、同じく温め直した汁に入れておあげを乗せただけの素朴なものだったが彼は気に入ったようだ。
「お前さんの国はこういう風習があるんだな」
装備を外しチュニックだけになったフィンが一緒にこたつに入り、少年の隣で器用に箸を使い蕎麦を摘み上げる。元より器用な彼は軽く教えて見せるだけで簡単に使い方を会得した。
「蕎麦も願掛けの一種だね」
つるつると麺を啜り少年が言った。
Mogmogsmaka
1111ポッキーの日に上げた主従のポッキーゲーム。思ったより長々してしまったのでこちらにも上げておきます。
11月11日といえば?11月11日。
この日が近付くとどの店でもやたら販売ポップを付けたりして某有名なチョコプレッツェル菓子が押し出される。
「あ」
帰りに寄ったコンビニの棚にあるその某チョコ菓子には恒例行事とばかりに【11月11日は○ッキー&プリッ○の日!】というシールが貼られていた。
『よくポッ○ーゲームって聞くけど、実際に皆やってるのかな』
時折イチロウや他の男子生徒が友人同士で巫山戯てやっているのを見たことがある程度だ。恋人同士で…というのが一種の売り文句だが、当たり前だが見たことはない。
少年はその赤い箱を手に取りじっと眺めると意を決したようにレジに向かった。
『いやいや、これは興味本位なだけで…別にフィンとやろうとか思ってないし…!』
2685この日が近付くとどの店でもやたら販売ポップを付けたりして某有名なチョコプレッツェル菓子が押し出される。
「あ」
帰りに寄ったコンビニの棚にあるその某チョコ菓子には恒例行事とばかりに【11月11日は○ッキー&プリッ○の日!】というシールが貼られていた。
『よくポッ○ーゲームって聞くけど、実際に皆やってるのかな』
時折イチロウや他の男子生徒が友人同士で巫山戯てやっているのを見たことがある程度だ。恋人同士で…というのが一種の売り文句だが、当たり前だが見たことはない。
少年はその赤い箱を手に取りじっと眺めると意を決したようにレジに向かった。
『いやいや、これは興味本位なだけで…別にフィンとやろうとか思ってないし…!』
Mogmogsmaka
DONE一周年おめでとうございます。本編ではどうあがいても共に在ることが出来ない運命のフィン主を、どうにか幸せにしたいと妄想したifの産物です。
※捏造過多、真√のちょっとしたネタバレを含みます。
完全に雰囲気小説なのであまり深く考えずお読みいただけると有り難いです。
契それぞれの目指す世界のために袂を分かつ事となった嘗ての友人達を下し、一つの可能性を告げるジョカの言葉を受け、少年は更に強く創世の意志を固めた。
王座を越えた先、天と地の果てる場所に待つ事象の蛇を下せば、揺るがない創世が成せる。それが、本当に最後の戦い。
少年に語りかけた蛇の言葉はフィンには聞こえなかったが、それでも今まで以上の強い意志を感じ取り、本当の旅の終焉を予感していた。
少年が目指す創世。神と悪魔の存在しない人の真なる世界。その創世を行えば、神である少年と悪魔であるフィンが会い見え、言葉を交わす機会はこの先二度と訪れない。
「…王よ」
静かに門を見据える、自らの忠誠を捧げた王である少年にフィンは声をかけた。少年が視線を外し彼を見れば、その翡翠の瞳の奥に迸る熱を感じた。何かを伝えようとしている。少年は唯一彼にだけ向ける朗らかな笑みを浮かべて呼びかけに答えた。
7210王座を越えた先、天と地の果てる場所に待つ事象の蛇を下せば、揺るがない創世が成せる。それが、本当に最後の戦い。
少年に語りかけた蛇の言葉はフィンには聞こえなかったが、それでも今まで以上の強い意志を感じ取り、本当の旅の終焉を予感していた。
少年が目指す創世。神と悪魔の存在しない人の真なる世界。その創世を行えば、神である少年と悪魔であるフィンが会い見え、言葉を交わす機会はこの先二度と訪れない。
「…王よ」
静かに門を見据える、自らの忠誠を捧げた王である少年にフィンは声をかけた。少年が視線を外し彼を見れば、その翡翠の瞳の奥に迸る熱を感じた。何かを伝えようとしている。少年は唯一彼にだけ向ける朗らかな笑みを浮かべて呼びかけに答えた。
Mogmogsmaka
MOURNINGTwitterの140文字系お題、7月〜9月分をまとめました。現パロ、ヤンデレは最後に。Twitterまとめ⑧☆お題ひねり出してみた 様
https://shindanmaker.com/392860
【笑い飛ばしてしまいたかったのに】
「フィン、好きだよ」
綺麗な笑みを浮かべ、透き通った声で王が告げた。瞳は真っ直ぐに俺を射貫き、その告白は本心なのだと知る。
…俺も王を愛している。
しかしこの想いを成就させてはならない。
俺は、王の剣であり楯で在らねばならない。
「…お戯れを」
明るく笑ってしまえれば、いっそ楽だったろうか。
【変化球は得意じゃないんだ】
「好き」
「愛してる」
「一緒にいたい」
「大切なんだ」
「おっ、お前さん…」
耳元で甘く囁かれる言葉の数々。思い得る限りの愛をぶつけられ、従者は参っていた。
「…勘弁してくれないか」
4347https://shindanmaker.com/392860
【笑い飛ばしてしまいたかったのに】
「フィン、好きだよ」
綺麗な笑みを浮かべ、透き通った声で王が告げた。瞳は真っ直ぐに俺を射貫き、その告白は本心なのだと知る。
…俺も王を愛している。
しかしこの想いを成就させてはならない。
俺は、王の剣であり楯で在らねばならない。
「…お戯れを」
明るく笑ってしまえれば、いっそ楽だったろうか。
【変化球は得意じゃないんだ】
「好き」
「愛してる」
「一緒にいたい」
「大切なんだ」
「おっ、お前さん…」
耳元で甘く囁かれる言葉の数々。思い得る限りの愛をぶつけられ、従者は参っていた。
「…勘弁してくれないか」
Mogmogsmaka
DOODLE【幼馴染で同じ男子校に通う王子様とお姫様なフィン主】の、思いついてわっと書いたネタメモ。私が考えた主ちゃんの名前が出てきます。モブ視点でモブがフィン主に絡みます。注意。 1269
Mogmogsmaka
DONEかのとさんよりリクエスト頂きました、「東京探索をして寮の部屋でいちゃつくフィン主」です!かのとさん、リクエスト有難う御座いました!
君の住まう街錆びた鉄の匂い。朽ちたコンクリートが転げ落ち、アスファルトは割れ、緑が少なく剥き出しの地面はさらりとした砂が覆う。
「お前さんが住まうトウキョウ、というのを見てみたいな」
と、不意にフィンが言った。彼は東京がダァトと化した状態しか知らないのでこの朽ち果てた土地が以前どうであったのか興味が湧いたのだろう。
電車の上で回収したミマンを抱えて少年は答える。
「いいよ。とは言え、フィンのその格好は目立つだろうなあ」
「そう、なのか?」
「そうだよ。前に俺の制服姿を見たことあるだろ?向こうは皆そういう格好だから」
天津神ツクヨミである越水長官のように東京にあった服装を取らなければ「何かのコスプレか?」と思われかねない。フィンも力を持つ悪魔であるから一般人からも視認されてしまうだろう。事情を知る友人、もしくは長官から服を借りるのが無難で良い案だ。
5319「お前さんが住まうトウキョウ、というのを見てみたいな」
と、不意にフィンが言った。彼は東京がダァトと化した状態しか知らないのでこの朽ち果てた土地が以前どうであったのか興味が湧いたのだろう。
電車の上で回収したミマンを抱えて少年は答える。
「いいよ。とは言え、フィンのその格好は目立つだろうなあ」
「そう、なのか?」
「そうだよ。前に俺の制服姿を見たことあるだろ?向こうは皆そういう格好だから」
天津神ツクヨミである越水長官のように東京にあった服装を取らなければ「何かのコスプレか?」と思われかねない。フィンも力を持つ悪魔であるから一般人からも視認されてしまうだろう。事情を知る友人、もしくは長官から服を借りるのが無難で良い案だ。
Mogmogsmaka
DONE氷室はっかさんよりリクエスト頂きました、「美味しい物を食べて幸せになる」フィン主です。氷室はっかさん、リクエスト有難うございました!!
いっしょにたべよう「フィンにとって美味しいものって何?」
何気なく訊いた。少年の手には、今ダァトでフィンが狩りを行い仕留めた兎のもも肉…所謂ジビエが握られている。狩ったものを直ぐ捌き調理されているので臭みなどはなく、丸焼きであっても茹で肉であっても食べ慣れた家畜の肉のように美味い。
「そうだな…自分で狩った獲物のクラド=ミールは格別だったな」
「それは確か茹で肉の良いところ、だっけ」
捕った川魚を竹串に刺しながらフィンがそうだと答える。少年が握っている兎肉も、自分を王と仰ぐ彼のことであるから恐らくそのクラド=ミールと思わしき部位であることは分かっている。
「…フィン、今度は俺にご馳走させて」
「兎は好きでなかったか?」
「そうじゃなくてな、フィンがいつも俺に美味しいものを食べさせてくれるから、俺からもお返しがしたい」
4162何気なく訊いた。少年の手には、今ダァトでフィンが狩りを行い仕留めた兎のもも肉…所謂ジビエが握られている。狩ったものを直ぐ捌き調理されているので臭みなどはなく、丸焼きであっても茹で肉であっても食べ慣れた家畜の肉のように美味い。
「そうだな…自分で狩った獲物のクラド=ミールは格別だったな」
「それは確か茹で肉の良いところ、だっけ」
捕った川魚を竹串に刺しながらフィンがそうだと答える。少年が握っている兎肉も、自分を王と仰ぐ彼のことであるから恐らくそのクラド=ミールと思わしき部位であることは分かっている。
「…フィン、今度は俺にご馳走させて」
「兎は好きでなかったか?」
「そうじゃなくてな、フィンがいつも俺に美味しいものを食べさせてくれるから、俺からもお返しがしたい」
Mogmogsmaka
MOURNING5月〜8月前半くらいまでで画像ツイートしていた短文系を纒めました。全てフィン主。暗いものは最後に。
短文まとめ【花と実と戯れ】
妖精の集落。
ケルピーが管理している花畑で、王とフィンは仲睦まじく寄り添い在って休んでいた。
彼女の頑張りのお陰で他のダァトとは違い、この妖精の集落には様々な木々や花といった植物が育ち、生い茂っている。甘い花の香りが包み込むこの空間は、荒廃したダァトにおいて心休まる場所であり、また花々の禍つ霊にも満ちている。
フィンが優しい手つきで赤く美しい色を幾重にも咲かせている花の花弁を千切った。長い花の根本をちゅう、と音を立てて吸う。
「お前さん」
飛び回る蝶々を眺めていた王を呼ぶ。彼が振り返るとフィンはその顎を左手で捕らえ、薄く開いている唇に口付けた。
「ん」
歯列を割り、舌が侵入してくる。互いの舌を擦り合わせれば仄かに甘い味と花の香りが口腔内に広がった。
5349妖精の集落。
ケルピーが管理している花畑で、王とフィンは仲睦まじく寄り添い在って休んでいた。
彼女の頑張りのお陰で他のダァトとは違い、この妖精の集落には様々な木々や花といった植物が育ち、生い茂っている。甘い花の香りが包み込むこの空間は、荒廃したダァトにおいて心休まる場所であり、また花々の禍つ霊にも満ちている。
フィンが優しい手つきで赤く美しい色を幾重にも咲かせている花の花弁を千切った。長い花の根本をちゅう、と音を立てて吸う。
「お前さん」
飛び回る蝶々を眺めていた王を呼ぶ。彼が振り返るとフィンはその顎を左手で捕らえ、薄く開いている唇に口付けた。
「ん」
歯列を割り、舌が侵入してくる。互いの舌を擦り合わせれば仄かに甘い味と花の香りが口腔内に広がった。
Mogmogsmaka
DONE「フィンの告白を受けて、主ちゃんがヒトと悪魔が共存できる世界を創世するif√」。フィン主です。※場面がコロコロ飛びます
※設定等の捏造過多
※真EDのネタバレ有
ご都合主義の捏造エンドの話なのでパスワードを付けています。パスは真Vの発売日。数字4つです。 8296
Mogmogsmaka
DONEけんさんよりリクエスト頂きました、「夏の日を共に過ごす」フィン主です。けんさん、リクエストありがとうございました!!
夏の過ごし方清々しいほどの晴天。高く積まれた雲。焼け付く日差しに、熱せられたコンクリートを撫でる風は最早熱風だ。
「暑い…」
じりじりという効果音が似合う真夏の帰路を学校指定のローファーで踏みならし歩く。品川駅まで来れば構内は多少は涼しいが、どの時間帯でも相変わらず人気が多く視界は暑苦しい。
明日から夏休みに入る。
特に部活動に所属していない少年にとって夏休みは読書に集中できる期間で、それまでに書店に寄りめぼしい本を幾つか見つけて購入をしていた。空調の効いた部屋で、ちょっと良い紅茶なんて淹れてする読書は格別である。
寮に着くと先に帰っていた生徒達がこぞって出かけるのを目にした。海に行こうだとか、キャンプしに行こうだとかアクティブな言葉にインドア派の少年はちょっとした目眩を覚えた。それが悪いとは言わない。ただこの暑さの中で元気なものだと同じ高校生ながら感心したまでだ。
4705「暑い…」
じりじりという効果音が似合う真夏の帰路を学校指定のローファーで踏みならし歩く。品川駅まで来れば構内は多少は涼しいが、どの時間帯でも相変わらず人気が多く視界は暑苦しい。
明日から夏休みに入る。
特に部活動に所属していない少年にとって夏休みは読書に集中できる期間で、それまでに書店に寄りめぼしい本を幾つか見つけて購入をしていた。空調の効いた部屋で、ちょっと良い紅茶なんて淹れてする読書は格別である。
寮に着くと先に帰っていた生徒達がこぞって出かけるのを目にした。海に行こうだとか、キャンプしに行こうだとかアクティブな言葉にインドア派の少年はちょっとした目眩を覚えた。それが悪いとは言わない。ただこの暑さの中で元気なものだと同じ高校生ながら感心したまでだ。
Mogmogsmaka
DOODLE牡鹿フィン主の、牡鹿フィン対ゼウス。※フィンの獣化注意
※ゼウスが完全に当て馬なので好きな方はご注意ください。
恋仇にもなり得ないゼウス、といえば。
牛角神の系譜を持つ悪魔の一人であり、少年が合一しうる悪魔の一人でもあり、その事で姉であるデメテルと共にゼウスと少年を合一しナホビノにさせようと画策した、ギリシャの最高神。
そんな彼の野望を打ち砕いた後、少年は仲魔として召還した。つまり今は少年に仕える身である。けれど一度至高天でやり合い、膝を折らせたと言えどその野心は留まるところを知らないらしい。不安な仲魔達を余所に少年は、
「また何かあれば殴り倒せばいい」
と見た目の麗しさに反し漢らしく拳を握って見せたのだった。
「…」
しかし仲魔達の中でも一際不満気であるのは少年の伴侶であり従者でもあるケルト神話の悪魔、フィン・マックールだ。
先程まで少年の胸に顔を寄せて恋鳴きをしながら甘えていたが、ゼウスが巨躯を震わせて近付いてくると一気に豹変する。
1809牛角神の系譜を持つ悪魔の一人であり、少年が合一しうる悪魔の一人でもあり、その事で姉であるデメテルと共にゼウスと少年を合一しナホビノにさせようと画策した、ギリシャの最高神。
そんな彼の野望を打ち砕いた後、少年は仲魔として召還した。つまり今は少年に仕える身である。けれど一度至高天でやり合い、膝を折らせたと言えどその野心は留まるところを知らないらしい。不安な仲魔達を余所に少年は、
「また何かあれば殴り倒せばいい」
と見た目の麗しさに反し漢らしく拳を握って見せたのだった。
「…」
しかし仲魔達の中でも一際不満気であるのは少年の伴侶であり従者でもあるケルト神話の悪魔、フィン・マックールだ。
先程まで少年の胸に顔を寄せて恋鳴きをしながら甘えていたが、ゼウスが巨躯を震わせて近付いてくると一気に豹変する。
Mogmogsmaka
MOURNINGTwitterのお題、140文字のまとめです。4月〜6月まで。ちょっと暗めのは最後に。Twitterまとめ⑦☆お題ひねり出してみた 様
https://t.co/bmW2lWZd8W
【閉じられた世界の片隅で】
別の誰かが座に付いた。
世界が改変されるが、王座を捨てた彼には関係のないことだった。ただ愛する従者と二人、幸せであればそれでいい。
『ごめんね』
もう返事をしない、合一化した半身に詫びる。
けれど彼は幸せだった。
手を取り微笑み合う事の出来る従者が目の前にいるのだから、後悔など微塵もない。
【ゆめみたいなんて、ゆめみたい】
彼の皮膚の厚い手が頬に触れる。指先が擽って、知らず零れた涙を拭う。
「泣かないでくれ」
困った様に彼が笑う。
綺麗な笑顔のまま俺に口付け、その唇の温かさと柔らかさを伝える。
「…だって」
全て夢じゃないかと思っていたのに、俺の目の前にお前が確かに存在しているこの事実が嬉しくて堪らないんだ。
2943https://t.co/bmW2lWZd8W
【閉じられた世界の片隅で】
別の誰かが座に付いた。
世界が改変されるが、王座を捨てた彼には関係のないことだった。ただ愛する従者と二人、幸せであればそれでいい。
『ごめんね』
もう返事をしない、合一化した半身に詫びる。
けれど彼は幸せだった。
手を取り微笑み合う事の出来る従者が目の前にいるのだから、後悔など微塵もない。
【ゆめみたいなんて、ゆめみたい】
彼の皮膚の厚い手が頬に触れる。指先が擽って、知らず零れた涙を拭う。
「泣かないでくれ」
困った様に彼が笑う。
綺麗な笑顔のまま俺に口付け、その唇の温かさと柔らかさを伝える。
「…だって」
全て夢じゃないかと思っていたのに、俺の目の前にお前が確かに存在しているこの事実が嬉しくて堪らないんだ。
Mogmogsmaka
SPUR MEおフィンの告白を受けて、ヒトと悪魔が共存する世界を創生する捏造if√。まだ一話の途中までですがお尻叩きに…捏造過多、真√のネタバレをほんのり含んでますのでパスワードを付けています。
パスは真Vの発売日。数字4桁。 5767
おんじゃ@ojachanco
PROGRESS今月中に完成させたかったのに途中までしかかけなかった再開編です。来月には仕上げるようにします。m(_ _)m
路は短し、恋せよ少年 再開編 フィンさぁーーーん!!
ダアト千代田区。薄暗い曇天の景色に不釣り合いの朗らかな声が自らの名を呼び響き渡った。
磯野上タオ。霊感がある少女で学生の身でありながらベテルを手伝い“聖女”と呼ばれているらしい。以前品川区で出会いサホリという友人を含め悪魔に攫われた生徒達を救出していた勇敢な娘だ。しかし彼女には悪魔と戦闘出来る力は無く戦力として“ナホビノ”という少年と行動を共にしていた。
勘違いだが彼が聖女を捕虜として一緒に移動していると見ていた俺は瓦礫に身を潜めタイミングを見極め素早く斬りかかったが彼は手から放出した光の刃でこれを凌いだのである。その後は再び接近して間合いを詰めたら突如の絶叫と同時に俺を突き飛ばし遠くのビルにぶつけられたり、話をしようとしたら何故か逃げ出し追いかけて捕まえたらまた大声で叫んでどういう訳か召喚していた仲魔のキングフロストを持ち上げたまま明後日の方向へ疾走したりとその不可解な行動で散々な目に遭ったが“ナホビノ”としてそれ程の力を持っている事を思い知ったのだ。しかし…
8535ダアト千代田区。薄暗い曇天の景色に不釣り合いの朗らかな声が自らの名を呼び響き渡った。
磯野上タオ。霊感がある少女で学生の身でありながらベテルを手伝い“聖女”と呼ばれているらしい。以前品川区で出会いサホリという友人を含め悪魔に攫われた生徒達を救出していた勇敢な娘だ。しかし彼女には悪魔と戦闘出来る力は無く戦力として“ナホビノ”という少年と行動を共にしていた。
勘違いだが彼が聖女を捕虜として一緒に移動していると見ていた俺は瓦礫に身を潜めタイミングを見極め素早く斬りかかったが彼は手から放出した光の刃でこれを凌いだのである。その後は再び接近して間合いを詰めたら突如の絶叫と同時に俺を突き飛ばし遠くのビルにぶつけられたり、話をしようとしたら何故か逃げ出し追いかけて捕まえたらまた大声で叫んでどういう訳か召喚していた仲魔のキングフロストを持ち上げたまま明後日の方向へ疾走したりとその不可解な行動で散々な目に遭ったが“ナホビノ”としてそれ程の力を持っている事を思い知ったのだ。しかし…
Mogmogsmaka
MOURNING猫ドラコラボのやつ。猫ドラ主人公♀がフィン主に巻き込まれる小話。諸々のゲームの設定は捏造です。異界に来たとて「我が王を探しているんだ」
と、苦戦の末にスカウトに応じてくれた英雄(本人曰く悪魔らしい)が言った。
どうやらこの世界と彼の住まう世界の次元が黒いスライムにより歪み、それに巻き込まれてその【王】と離ればなれになってしまったらしい。
「ええと…一緒に探そうか…?」
寧ろ此方の世界の為に共に戦って欲しかったのだが、彼はそれどころではないらしい。ので、少女は空気を読みそう提案した。彼は表情を明るくすると端正な顔に人好きのする笑みを浮かべる。
「助かる。俺はフィン・マックールだ、よろしく頼もう」
「フィンさん、ね、よろしく」
そうしてスカウトしたフィンと彼の王を探すクエストが始まった。
この異世界は【ダァト】と言うらしい。砂や土の中に朽ちている人工物が多々見えており、以前は【東京】という沢山の人が住まう文明都市だったという。
3929と、苦戦の末にスカウトに応じてくれた英雄(本人曰く悪魔らしい)が言った。
どうやらこの世界と彼の住まう世界の次元が黒いスライムにより歪み、それに巻き込まれてその【王】と離ればなれになってしまったらしい。
「ええと…一緒に探そうか…?」
寧ろ此方の世界の為に共に戦って欲しかったのだが、彼はそれどころではないらしい。ので、少女は空気を読みそう提案した。彼は表情を明るくすると端正な顔に人好きのする笑みを浮かべる。
「助かる。俺はフィン・マックールだ、よろしく頼もう」
「フィンさん、ね、よろしく」
そうしてスカウトしたフィンと彼の王を探すクエストが始まった。
この異世界は【ダァト】と言うらしい。砂や土の中に朽ちている人工物が多々見えており、以前は【東京】という沢山の人が住まう文明都市だったという。
Mogmogsmaka
TRAININGフィン主←ゼウスの、フィンVSゼウスな小話。主ちゃんの水浴びを覗き見するゼ様。付け入る隙きなど有りもせず荒廃した街を駆け回る。瓦礫の山を登り、廃屋に入り、崩壊した街を散策し、時に高いビルから飛び降りる。
「うえ」
頼まれていたミマンを抱き抱え、高いビルから砂地に降り立った王がその綺麗な顔に見合わない、蛙が潰れたような声を上げた。王に続いて降り立つフィン・マックールとふわりと浮いているアナーヒターは体制を整えると王を見た。
「どうかされましたか」
緋紅色のマントをはためかせてフィンが尋ねた。すると王は左腕にミマンを抱えたまま、自身の長く美しい海色の髪を右手で梳かしながら言う。
「此処の所休まずずっとミマン回収ばっかしてたから…凄く汚れてる」
いつもは滑らかに指を通る髪が軋み引っかかっている。その様を見て、フィンとアナーヒターはああ、と顔を見合わせた。確かに最近はギュスターヴに頼まれてはいたものの疎かになってしまっていたミマンの回収を行うために彼方此方のダァトを飛び回っていて休む間も無かった。そう言えば、水浴びをしたのは何時だっただろうか?と思い返して止めることにする。
4616「うえ」
頼まれていたミマンを抱き抱え、高いビルから砂地に降り立った王がその綺麗な顔に見合わない、蛙が潰れたような声を上げた。王に続いて降り立つフィン・マックールとふわりと浮いているアナーヒターは体制を整えると王を見た。
「どうかされましたか」
緋紅色のマントをはためかせてフィンが尋ねた。すると王は左腕にミマンを抱えたまま、自身の長く美しい海色の髪を右手で梳かしながら言う。
「此処の所休まずずっとミマン回収ばっかしてたから…凄く汚れてる」
いつもは滑らかに指を通る髪が軋み引っかかっている。その様を見て、フィンとアナーヒターはああ、と顔を見合わせた。確かに最近はギュスターヴに頼まれてはいたものの疎かになってしまっていたミマンの回収を行うために彼方此方のダァトを飛び回っていて休む間も無かった。そう言えば、水浴びをしたのは何時だっただろうか?と思い返して止めることにする。
おんじゃ@ojachanco
DONEどうも初投稿&初執筆でございます。以前投稿したのが完成しましたm(_ _)m
フィンに一目惚れの初恋をしてしまった主人公による苛烈で理不尽なドタバタハートフルラブコメ少女漫画風フィン主です。
※主人公の名前は「青空ツグミ」元ネタは漫画「あそびあそばせ」のあの子。
※ネタバレ、捏造、シナリオ改変、キャラ崩壊、稚拙な文面等々様々な問題がございますがそれでも宜しければお願いします。
路は短し、恋せよ少年 邂逅編ー感情の起伏が乏しい、無表情、お人形さんみたい
散々他人から言われてきたが自覚はしている、それはダアトに飛ばされナホビノとして戦っている今でも変わらない。
ーただ、成り行きで此処まで来た
どんな苦境や鬼門だってその一言ですべて乗り越えて、くぐり抜けてきた。最初は恐れていた悪魔も逆に自分に恐怖を覚えるようになる程だ
ー今日もやり過ごせるだろう、そう思っていたのに…
あの瞳の、あの輝きを見た瞬間。
芽生えた知らない感情に、心の臓を揺さぶられー
樹島を攫ったラフムを追うためダアト品川区を進み続ける僕と磯野上はアオガミが探知した気配を便りにコウナン四丁目方面へ向かうべく御楯橋を渡っていた、この辺りに悪魔はいない事を確認し、彼女と慎重に歩を進めていた。
14675散々他人から言われてきたが自覚はしている、それはダアトに飛ばされナホビノとして戦っている今でも変わらない。
ーただ、成り行きで此処まで来た
どんな苦境や鬼門だってその一言ですべて乗り越えて、くぐり抜けてきた。最初は恐れていた悪魔も逆に自分に恐怖を覚えるようになる程だ
ー今日もやり過ごせるだろう、そう思っていたのに…
あの瞳の、あの輝きを見た瞬間。
芽生えた知らない感情に、心の臓を揺さぶられー
樹島を攫ったラフムを追うためダアト品川区を進み続ける僕と磯野上はアオガミが探知した気配を便りにコウナン四丁目方面へ向かうべく御楯橋を渡っていた、この辺りに悪魔はいない事を確認し、彼女と慎重に歩を進めていた。
Mogmogsmaka
MEMO王座の前でおフィンからの告白を受けて、真√を進もうとする決意が揺らいだ主ちゃんがヒトと悪魔が対等に共存するif√を辿る…というネタメモ。導入部分のみ。思い付いたことをわーっと書いたメモです。捏造過多なのでパスワードを付けてます。真Vの発売日。数字4つです。 2051
Mogmogsmaka
MOURNINGフィン主とキス。キスの表現の練習も兼ねて。キスをする頬にしなやかな手が添えられる。
王が身を乗り出して、俺の左目の下にある紋様に唇を落とす。次に鼻筋を柔い唇で噛み、鼻先に触れて態と音を立てて離れていく。まるで戯れる様なキスに焦れながら、頬をその悪戯な唇が掠めていく。顔の輪郭を細い指先が辿って、首に両腕が回される。
「フィン」
目の前に美しい王の顔がある。既に金色の瞳にうっすらと官能の涙を湛え、甘く惚けた声色で俺を呼ぶ。鼻先を触れ合わせ、高鳴る鼓動と熱を治めるために息を一つ吐いて色香を放ち艶めき立つ唇を奪う。
餌を啄む小鳥のように触れ合わせるだけのキスを送り、ふっくらとした下唇を俺の唇で柔く噛んでやれば王は鼻にかかる上擦った声を上げた。離してやり唇を舐めればそれだけで細い肩が震えている。右手を伸ばし小さな顎を捕らえると頭を少し傾け、角度をつけて唇を開いた。俺と同じように開く王の従順な唇に深く噛みつき、熱い口内に舌を差し込むと上顎を舌先で舐め、内頬を突いて、綺麗に並んだ歯列の裏側を辿り、舌の下へ差し込んで王の舌を絡め取る。
1021王が身を乗り出して、俺の左目の下にある紋様に唇を落とす。次に鼻筋を柔い唇で噛み、鼻先に触れて態と音を立てて離れていく。まるで戯れる様なキスに焦れながら、頬をその悪戯な唇が掠めていく。顔の輪郭を細い指先が辿って、首に両腕が回される。
「フィン」
目の前に美しい王の顔がある。既に金色の瞳にうっすらと官能の涙を湛え、甘く惚けた声色で俺を呼ぶ。鼻先を触れ合わせ、高鳴る鼓動と熱を治めるために息を一つ吐いて色香を放ち艶めき立つ唇を奪う。
餌を啄む小鳥のように触れ合わせるだけのキスを送り、ふっくらとした下唇を俺の唇で柔く噛んでやれば王は鼻にかかる上擦った声を上げた。離してやり唇を舐めればそれだけで細い肩が震えている。右手を伸ばし小さな顎を捕らえると頭を少し傾け、角度をつけて唇を開いた。俺と同じように開く王の従順な唇に深く噛みつき、熱い口内に舌を差し込むと上顎を舌先で舐め、内頬を突いて、綺麗に並んだ歯列の裏側を辿り、舌の下へ差し込んで王の舌を絡め取る。
Mogmogsmaka
MOURNINGTwitterに投稿していた3/1〜3/15までの140文字SSまとめです。なんでも許せる方向け。微グロは一番最後に。Twitterまとめ⑥☆140文字SSのお題 様
https://t.co/fMeyI60BA0
【こっちの台詞です】
一つ唇を交わし、一つ手を繋ぎ、一つ躰を繋ぐ度に想いが強くなる。
月の光が失せる夜、密事を行う最中に従者は王の躰を掻き抱くとついに溢れた想いを口にした。
「貴方の事が愛しくて、大切にしたいのに滅茶苦茶にしてしまいたい」
その告解に王は艶やかに笑み、頬を寄せて答える。
「それは俺の台詞だよ」
【負けてたまるか】
「そろそろ…負けを認めたらどうだ…?」
互いに肩で息をしながらフィンが掠れた声で言った。力が抜けた王の体を支えながらどちらとも分からない唾液で濡れた唇を舐める。
「は、馬鹿に…っ、すんなよ…まだまだこれからだ…」
王は力を振り絞り腕を伸ばすと、フィンの頬を両手で捕らえ再び深く口付けた。
3331https://t.co/fMeyI60BA0
【こっちの台詞です】
一つ唇を交わし、一つ手を繋ぎ、一つ躰を繋ぐ度に想いが強くなる。
月の光が失せる夜、密事を行う最中に従者は王の躰を掻き抱くとついに溢れた想いを口にした。
「貴方の事が愛しくて、大切にしたいのに滅茶苦茶にしてしまいたい」
その告解に王は艶やかに笑み、頬を寄せて答える。
「それは俺の台詞だよ」
【負けてたまるか】
「そろそろ…負けを認めたらどうだ…?」
互いに肩で息をしながらフィンが掠れた声で言った。力が抜けた王の体を支えながらどちらとも分からない唾液で濡れた唇を舐める。
「は、馬鹿に…っ、すんなよ…まだまだこれからだ…」
王は力を振り絞り腕を伸ばすと、フィンの頬を両手で捕らえ再び深く口付けた。
Mogmogsmaka
DONEハッピーホワイトデーです。主ちゃんにお返しをするおフィンさん。ブレスレット「もうすぐホワイトデーね。フィン、そんな事してていいの?」
と、虹色に輝く羽を羽ばたかせピクシーが言った。妖精の集落、瓦礫の上に腰を掛け清らかな川へと釣り糸を垂らしていたフィンは長い睫を揺らして彼女を見た。聞いたことのない言葉が飛び出たからだ。
「あら、やっぱ知らないんだあ」
その反応から心情を読みとってくすりと笑う。王と共に旅をする仲魔達の中でも一番の古参である彼女は取り分けヒトの習慣に興味を持っており、また詳しい。王が設置した暦を指さし数えながらこれは何の日だ、あれは何の日だと頻りに訊ねていた。そんな彼女が言うのだから、その【ホワイトデー】とやらは何か重要な日なのだろう。
小首を傾げたフィンの目の前に軽やかに飛んでくると、高い鼻先を小さな指先で突いて可愛らしく笑う。
3214と、虹色に輝く羽を羽ばたかせピクシーが言った。妖精の集落、瓦礫の上に腰を掛け清らかな川へと釣り糸を垂らしていたフィンは長い睫を揺らして彼女を見た。聞いたことのない言葉が飛び出たからだ。
「あら、やっぱ知らないんだあ」
その反応から心情を読みとってくすりと笑う。王と共に旅をする仲魔達の中でも一番の古参である彼女は取り分けヒトの習慣に興味を持っており、また詳しい。王が設置した暦を指さし数えながらこれは何の日だ、あれは何の日だと頻りに訊ねていた。そんな彼女が言うのだから、その【ホワイトデー】とやらは何か重要な日なのだろう。
小首を傾げたフィンの目の前に軽やかに飛んでくると、高い鼻先を小さな指先で突いて可愛らしく笑う。
Mogmogsmaka
MOURNING猫の日からちまちま書いていた猫フィンを纏めました。猫フィン→猫耳尻尾が生え猫語しか話せなくなったおフィン。原因は不明。性質は猫に近くなっている。
猫従者【猫になったフィン】
金色の毛を蓄えた耳が跳ねている。腰からも毛足の長い尻尾があり、何の幻覚だと混乱した。
「…にゃあ」
眉を顰め低い声で鳴く従者にこれはどうも現実である事を理解した。
「フィン?」
「なぁー」
言葉も喋れないらしい。
「呪いかな」
可愛い耳が生えた頭を撫でれば、喉を鳴らし擦り寄ってきた。
正に猫だ。
【お昼寝】
木漏れ日の下で猫耳尻尾の従者に膝を貸してやりながら、ふさふさの毛を蓄えた長い耳を撫でる。
耳と尻尾だけが猫なのかと思っていたが性質も猫に寄っているらしい。長い四肢を丸めて鼻をぷすぷす鳴らし寝息を立てているのだから。
堪らず耳の付け根を掻いてやれば彼は嬉しそうに喉を鳴らした。
「猫だ…」
【マーキング】
1737金色の毛を蓄えた耳が跳ねている。腰からも毛足の長い尻尾があり、何の幻覚だと混乱した。
「…にゃあ」
眉を顰め低い声で鳴く従者にこれはどうも現実である事を理解した。
「フィン?」
「なぁー」
言葉も喋れないらしい。
「呪いかな」
可愛い耳が生えた頭を撫でれば、喉を鳴らし擦り寄ってきた。
正に猫だ。
【お昼寝】
木漏れ日の下で猫耳尻尾の従者に膝を貸してやりながら、ふさふさの毛を蓄えた長い耳を撫でる。
耳と尻尾だけが猫なのかと思っていたが性質も猫に寄っているらしい。長い四肢を丸めて鼻をぷすぷす鳴らし寝息を立てているのだから。
堪らず耳の付け根を掻いてやれば彼は嬉しそうに喉を鳴らした。
「猫だ…」
【マーキング】
Mogmogsmaka
MOURNINGTwitterに投稿していた2/15〜2/28までの140文字SSまとめです。なんでも許せる方向け。ほんのりとバッドエンド、微グロも含みます。Twitterまとめ⑤★この台詞から妄想するなら様
https://t.co/XjoPedBH3R
【こんなに好きになるつもりはなかったのになぁ】
綺麗な金糸に、額に、長い睫を揺らす瞼に、高い鼻に、頬に、唇にキスをする。
太い首に腕を回せばエメラルドの瞳を輝かせ、艶のある声で俺の名前を呼ぶ。漏れる吐息すら愛しい。大きな掌と筋張った腕で背中を支えてくれる。
逞しく厚い躰に躰を預けながらいつも思う。
『俺はフィンの全てが好きすぎる』
と
【お前、妖精…?】
《主人公》
はしゃぐ仲魔達の声が聴こえる。集落で休息を行い、微睡んでいた王は可愛らしいその声で目を覚ました。一つ背伸びして声の元へと足を運ぶ。
「あっ主!見てみて!」
ピクシーが示す先、そこには白詰草の花冠を着けた従者の姿がある。
3037https://t.co/XjoPedBH3R
【こんなに好きになるつもりはなかったのになぁ】
綺麗な金糸に、額に、長い睫を揺らす瞼に、高い鼻に、頬に、唇にキスをする。
太い首に腕を回せばエメラルドの瞳を輝かせ、艶のある声で俺の名前を呼ぶ。漏れる吐息すら愛しい。大きな掌と筋張った腕で背中を支えてくれる。
逞しく厚い躰に躰を預けながらいつも思う。
『俺はフィンの全てが好きすぎる』
と
【お前、妖精…?】
《主人公》
はしゃぐ仲魔達の声が聴こえる。集落で休息を行い、微睡んでいた王は可愛らしいその声で目を覚ました。一つ背伸びして声の元へと足を運ぶ。
「あっ主!見てみて!」
ピクシーが示す先、そこには白詰草の花冠を着けた従者の姿がある。
Mogmogsmaka
MOURNING元ネタは🐜様の曲です。狩猟を行うおフィンと主ちゃんの雰囲気のみな小話。そんなに絡んでません。狩猟日誌小さい頃に生きるための術として狩りを教えられていた為、狩猟は得意だった。時折自分よりも体躯の大きな獲物に出会う事もあったがその知識と持ち前の腕で難なく狩る事が出来る。
ダアトの荒廃した土地を疾駆する牡鹿を草むらに隠れながら追いかける。あれは脚が速いからと拵え携えた弓矢を構え、弦を引きその時を息を殺して待つ。耳元で弦が張るきりきりという音と草が風に揺れる音だけが響いている。顔を上げ辺りを警戒していた鹿が、僅かながらに残った青い草を食べようと首を下げる。その一瞬とも言える無防備な姿を逃さない。
張りつめていた弦が弾け、空気を裂いて矢が飛んでいく。フィンの手から放たれたその矢は鹿の心臓を一息に貫いた。
小さな鳴き声を上げて倒れた鹿は、少し藻掻いてそれから動かなくなった。隠れていた草むらから身を起こしたフィンは、新雪の残る土を踏みならして仕留めた獲物に近寄った。鮮血で地を濡らす鹿は確かに絶命しており、腰に下げた皮袋から手入れを施され研ぎ澄まされた狩猟用のナイフを取り出すと鞘を抜き刀身を鹿の喉へと突き立て、先程までその体を巡っていた血を抜く。次いで丸い腹に切り込みを入れて温かな腸を取り出す。手に伝う温かさに命を頂く尊さを感じてフィンは心の内で鹿に感謝を述べる。そうして軽い処理を行った鹿の両の手足を縛り上げ麻袋に放り込むと、肩に担いで王の待つ野営地へと戻ることにした。
1811ダアトの荒廃した土地を疾駆する牡鹿を草むらに隠れながら追いかける。あれは脚が速いからと拵え携えた弓矢を構え、弦を引きその時を息を殺して待つ。耳元で弦が張るきりきりという音と草が風に揺れる音だけが響いている。顔を上げ辺りを警戒していた鹿が、僅かながらに残った青い草を食べようと首を下げる。その一瞬とも言える無防備な姿を逃さない。
張りつめていた弦が弾け、空気を裂いて矢が飛んでいく。フィンの手から放たれたその矢は鹿の心臓を一息に貫いた。
小さな鳴き声を上げて倒れた鹿は、少し藻掻いてそれから動かなくなった。隠れていた草むらから身を起こしたフィンは、新雪の残る土を踏みならして仕留めた獲物に近寄った。鮮血で地を濡らす鹿は確かに絶命しており、腰に下げた皮袋から手入れを施され研ぎ澄まされた狩猟用のナイフを取り出すと鞘を抜き刀身を鹿の喉へと突き立て、先程までその体を巡っていた血を抜く。次いで丸い腹に切り込みを入れて温かな腸を取り出す。手に伝う温かさに命を頂く尊さを感じてフィンは心の内で鹿に感謝を述べる。そうして軽い処理を行った鹿の両の手足を縛り上げ麻袋に放り込むと、肩に担いで王の待つ野営地へと戻ることにした。
Mogmogsmaka
MOURNINGフィンの手が大好きな主ちゃんのフィン主。短いです。
手が好きフィンの手が好きだ。
両手剣を握る、大きくて厚くて肉刺もある節の張った男らしい手。自分だって男だが、彼のはまた随分と違うのだ。流石は一団を纏め上げる騎士、と云った所だろうか。
対して自分の手は、「まるで白魚のようだ」と褒められたことのある手。勿論褒められたのは分かっているが嫌味かと感じた。それは女性が喜ぶ台詞だろう。俺は男だ、嬉しくない。
だからこそ余計に彼の手が好きなのだと思う。ただ触れたくても羞恥心が邪魔して自然に触れられないのが辛い。
「…」
今だってそうだ。頬を撫で顎を捕らえ口付けられる正にこの瞬間。彼の手は俺の顔に触れているというのに、俺はその手に自分の手を添えることも出来ない。
「…どうかしたか?」
1935両手剣を握る、大きくて厚くて肉刺もある節の張った男らしい手。自分だって男だが、彼のはまた随分と違うのだ。流石は一団を纏め上げる騎士、と云った所だろうか。
対して自分の手は、「まるで白魚のようだ」と褒められたことのある手。勿論褒められたのは分かっているが嫌味かと感じた。それは女性が喜ぶ台詞だろう。俺は男だ、嬉しくない。
だからこそ余計に彼の手が好きなのだと思う。ただ触れたくても羞恥心が邪魔して自然に触れられないのが辛い。
「…」
今だってそうだ。頬を撫で顎を捕らえ口付けられる正にこの瞬間。彼の手は俺の顔に触れているというのに、俺はその手に自分の手を添えることも出来ない。
「…どうかしたか?」
Mogmogsmaka
MOURNINGTwitterに投稿していた、2/1〜2/14までの140文字お題、その他SSを纏めました。何でも許せる方向け。微グロは最後に。140文字まとめ④★140文字で書くお題ったー様
https://t.co/El50zqOBtg
【どうでもいいよ、そんなこと】
俺と彼の関係はどう云ったものか、と考える時がある。
普段は主従。腕の中に閉じ込め愛を囁く時は伴侶であるし、俺もその時は彼を名で呼ぶ。今も腕の中で微睡む彼が俺を呼んだ。
「俺とお前が共に在る。それだけあれば言葉の柵は必要ないだろ?」
「…お前さんには敵わないな」
彼は迷い無く全て包み込む。
【なんて身勝手な願い】
「俺を守るな」
王が言う。
強い金色の瞳が射抜くような鋭さで俺を見ている。しかし俺は王の従者。剣となり楯となる事を誓ったのだ。どうしてその様な事を、
「…お前が傷つくのは見たくないんだ」
…ああ、貴方はどこまでも優しいのだな。
3487https://t.co/El50zqOBtg
【どうでもいいよ、そんなこと】
俺と彼の関係はどう云ったものか、と考える時がある。
普段は主従。腕の中に閉じ込め愛を囁く時は伴侶であるし、俺もその時は彼を名で呼ぶ。今も腕の中で微睡む彼が俺を呼んだ。
「俺とお前が共に在る。それだけあれば言葉の柵は必要ないだろ?」
「…お前さんには敵わないな」
彼は迷い無く全て包み込む。
【なんて身勝手な願い】
「俺を守るな」
王が言う。
強い金色の瞳が射抜くような鋭さで俺を見ている。しかし俺は王の従者。剣となり楯となる事を誓ったのだ。どうしてその様な事を、
「…お前が傷つくのは見たくないんだ」
…ああ、貴方はどこまでも優しいのだな。
Mogmogsmaka
DONEハッピーバレンタインデーでした。主ちゃんからおフィンへ、チョコレートを渡すフィン主です。お料理(の、お手伝い)するアオガミさんが書けて楽しかったです。トリュフチョコレート寮の自室に掛けられたカレンダーを見る。2月の日にちが書かれているそれの、14日。ご丁寧にも赤い文字で【St.バレンタインデー】という文字が印字されている。日本ではすっかり好きな人へチョコレートを渡して愛を告白する日、若しくは愛や感謝を伝える日、という認識が定着している。学生ならば前者を思い浮かべ尚更浮かれるのだ。
かく言う自分もその一人。
今までなら貰う側の人間だった。色めき立つ女の子達から甘いチョコレートと甘い告白の言葉を貰うのは悪い気はしなかったし(受け取るかどうかは別として)、奥手な日本人にとって切っ掛けとしては良い行事なのだと思う。
だからこそ今、俺はその行事に託(かこつ)けて愛しい従者へのチョコレートを準備しようと画策している最中だ。
5923かく言う自分もその一人。
今までなら貰う側の人間だった。色めき立つ女の子達から甘いチョコレートと甘い告白の言葉を貰うのは悪い気はしなかったし(受け取るかどうかは別として)、奥手な日本人にとって切っ掛けとしては良い行事なのだと思う。
だからこそ今、俺はその行事に託(かこつ)けて愛しい従者へのチョコレートを準備しようと画策している最中だ。
Mogmogsmaka
SPUR MEプロポーズをテーマに書いているフィン主ですが遅々として進まないのでお尻叩きに上げます。ギンザのクイーンメイブさんとおフィンのやり取り。
ダイヤモンド「何かご用かしら騎士様」
クイーンメイブが訊けば、彼は節張った長い人差し指をすいと伸ばして宝石の詰められた小箱を示した。
「あの虹色の宝石はどういう意味があるんだ?」
先程の彼女の説明にダイヤモンドが含まれていないことが気になったのだろう。
初めて交わした言葉が思ったよりも面白い質問で、彼女はあらあらと笑う。小箱を開くと、中から虹色の宝石を取り出して翳して見せた。
「これはね、ヒトにとっては特別な宝石よ」
「…特別、とは」
濁した物言いに、幻魔フィン・マックールは形の良い眉を寄せた。その様子に一つ意地悪でもしてやろうかと考える。少年の背中と目の前の幻魔を見やり、彼らが主従を越えた間柄にあるのは夜の世界を生きていた彼女にとって想像に難くなかった。
533クイーンメイブが訊けば、彼は節張った長い人差し指をすいと伸ばして宝石の詰められた小箱を示した。
「あの虹色の宝石はどういう意味があるんだ?」
先程の彼女の説明にダイヤモンドが含まれていないことが気になったのだろう。
初めて交わした言葉が思ったよりも面白い質問で、彼女はあらあらと笑う。小箱を開くと、中から虹色の宝石を取り出して翳して見せた。
「これはね、ヒトにとっては特別な宝石よ」
「…特別、とは」
濁した物言いに、幻魔フィン・マックールは形の良い眉を寄せた。その様子に一つ意地悪でもしてやろうかと考える。少年の背中と目の前の幻魔を見やり、彼らが主従を越えた間柄にあるのは夜の世界を生きていた彼女にとって想像に難くなかった。
Mogmogsmaka
MOURNINGTwitterにて投稿してました、1/26〜1/31までの140文字お題、他140文字SSまとめです。ふわっとネタバレ、リバ、微グロが含まれています。何でも許せる方向け。140文字まとめ③★ふたりの仲をホットにしてみたー!様
https://t.co/9kaJSCozdz
【「愛してるっていうのは、今日だけだから」と冷たく言うと 「なにがあっても、その言葉を信じるよ」と答えました】
愛の言葉を幾ら囁いても足りない。この胸の中に在る想いは拙い言葉では表現しきれない。
「愛してる、なんて言うの…今日だけだ」
節張った大きな掌に優しく髪を撫でられながら呟く。彼は愛しむ笑みを浮かべて俺を見つめると、身を屈めて耳元で囁く。
「言わずともお前さんの気持ちは全て伝わっているよ」
★キスしたあとの反応ったー様
https://t.co/9TcxIK12VR
【「ねえ、もっと…して?してくれるまで帰さないから」と言って頬をぷーっとふくらませてきました】
3353https://t.co/9kaJSCozdz
【「愛してるっていうのは、今日だけだから」と冷たく言うと 「なにがあっても、その言葉を信じるよ」と答えました】
愛の言葉を幾ら囁いても足りない。この胸の中に在る想いは拙い言葉では表現しきれない。
「愛してる、なんて言うの…今日だけだ」
節張った大きな掌に優しく髪を撫でられながら呟く。彼は愛しむ笑みを浮かべて俺を見つめると、身を屈めて耳元で囁く。
「言わずともお前さんの気持ちは全て伝わっているよ」
★キスしたあとの反応ったー様
https://t.co/9TcxIK12VR
【「ねえ、もっと…して?してくれるまで帰さないから」と言って頬をぷーっとふくらませてきました】
Mogmogsmaka
MOURNINGTwitterに投稿してました、1/19〜1/25までの140文字お題、他140文字SS纏めです。微エロ、ヤンデレ、微グロも含まれます。全てフィン主です。何でも許せる方向け。140文字まとめ②★この台詞から妄想するなら様
https://t.co/XjoPedB9ej
【受け取ってくれるかい?】
煌めく銀色の宝石を差し出されて、少年は瞳を瞬かせた。
「人間はこれを婚姻の証にするのだと聞いた」
フィンが照れくさそうにはにかむ。
「受け取ってくれるかい?」
いつか見た恋愛ドラマの様だ。煌めいているのは指輪ではなく、ダイヤその物だけど。
「…はい、喜んで」
その宝石の通り、永遠の愛を誓う。
【溢れてきてるよ】
節の張った指がするりと滑り込む。人差し指が一本入れば、次は中指。柔らかな粘膜を撫でて解して拡げる。
先程この身に受け止めた彼の滾る遺伝子が腹の奥底から溢れ出る。それはねっとりと糸を引いて敷かれた紅緋色のマントに落ち白い花を咲かせた。
3510https://t.co/XjoPedB9ej
【受け取ってくれるかい?】
煌めく銀色の宝石を差し出されて、少年は瞳を瞬かせた。
「人間はこれを婚姻の証にするのだと聞いた」
フィンが照れくさそうにはにかむ。
「受け取ってくれるかい?」
いつか見た恋愛ドラマの様だ。煌めいているのは指輪ではなく、ダイヤその物だけど。
「…はい、喜んで」
その宝石の通り、永遠の愛を誓う。
【溢れてきてるよ】
節の張った指がするりと滑り込む。人差し指が一本入れば、次は中指。柔らかな粘膜を撫でて解して拡げる。
先程この身に受け止めた彼の滾る遺伝子が腹の奥底から溢れ出る。それはねっとりと糸を引いて敷かれた紅緋色のマントに落ち白い花を咲かせた。
Mogmogsmaka
MOURNINGTwitterにてツイートしてました140文字まとめです。1/11〜1/18までのもの。全てフィン主です。微エロやヤンデレも含まれるので何でも許せる方向け。140文字まとめ★140文字で書くお題ったー様
https://shindanmaker.com/375517s=09
【無自覚バカップル】
度重なる連戦にマガツヒが枯渇するのが分かる。最後の一匹を斬り伏せて溜息を細く吐いた。回復しようにも龍穴まで遠い。
「王、どうぞ」
従者である騎士が知恵の親指を自らの剣で斬った。血とマガツヒがどろりと溢れる指を躊躇いもなく差し出す。
「頂きます」
王はその手を取ると躊躇いもなく口に含んだ。
【いつかの夢の続き】
細い指が首筋を這う。鎖骨を撫で、長い睫毛を揺らして形の良い小さな唇から熱を吐く。
「フィン」
仕えるべき王が愛しむ声色で名を呼ぶ。熱が滾る。目眩がする。触れてくる彼の熱さにこれは夢ではないのだと気付く。自分だけ理解できぬまま、淫靡に振る舞う王は唇を歪めて笑う。
2341https://shindanmaker.com/375517s=09
【無自覚バカップル】
度重なる連戦にマガツヒが枯渇するのが分かる。最後の一匹を斬り伏せて溜息を細く吐いた。回復しようにも龍穴まで遠い。
「王、どうぞ」
従者である騎士が知恵の親指を自らの剣で斬った。血とマガツヒがどろりと溢れる指を躊躇いもなく差し出す。
「頂きます」
王はその手を取ると躊躇いもなく口に含んだ。
【いつかの夢の続き】
細い指が首筋を這う。鎖骨を撫で、長い睫毛を揺らして形の良い小さな唇から熱を吐く。
「フィン」
仕えるべき王が愛しむ声色で名を呼ぶ。熱が滾る。目眩がする。触れてくる彼の熱さにこれは夢ではないのだと気付く。自分だけ理解できぬまま、淫靡に振る舞う王は唇を歪めて笑う。