ひとりでできないもん▽ぐだおは後半まで留守
▽ぐだおがいないと寝つけなくなった王様の話
▽ぐだキャスギル
薄暗い室内にひとり、やわらかな布を敷き詰めた寝台に仰向けに横たわるギルガメッシュは、豪奢で緻密な細工の施された天蓋の裏側を眺めていた。
時刻は深夜。常ならばとうに眠りについている時間だった。否、先程からギルガメッシュは何度も眠ろうとしているし、実際意識が喪失する時間もあった。しかし、寝ついてもすぐに目が覚めてしまう。時計を見てもよくて一時間、酷い時は十分も経っていない。これでは仮眠だ。こうも何度も目が覚めれば流石に眠りにつくのも段々と難しくなってくる。むしろこんなぶつ切りでは、眠ろうとするだけ逆に疲れてしまう。これはもう無理に寝ようとしない方がいいだろうと結論づけて溜め息混じりに寝返りを打つ。
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