メイドの日「や、いいっす! 遠慮するっす!」
「まぁまぁ遠慮なさらずに♡ ほら、脱ぎ脱ぎしますよォ♡」
必死に追い払おうとするけれどフリフリの真っ白なフリルと黒いメイド服を纏った自称メイドさんは、馬鹿みたいな力で僕の身体を押さえつけて服を脱がそうとしてくる。
(な、なんでこんなことに〜!)
姿が変わったとしても、我を通す彼のふてぶてしい態度は変わらない。ビリビリと言うシャツの断末魔を聴きながら、僕は涙目で抵抗を止めた。
***
「おかえりなさいませェ、ご主人様♡」
アパートの扉を開けた僕の口から飛び出たのは「は?」という、なんとも間抜けな声だった。
「な、なんすかその格好」
「見てわかりませんかご主人様♡ メイドさんでございまァす♡」
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