@pd_g11
SPUR ME雪見酒で天天をしたと仮定する知己越え忘羨。2回目の夜を迎えようとお互いに上手く視線も合わないまま臥床に腰かける。そっと藍忘機の指先が触れ、大袈裟に肩を震わせる。
「……本当にいいのか」
いつもより熱の篭った声に指先が震える。からからに乾いた喉を唾を飲み込んで潤わせる。
「どんとこい!」
困らせまいと強気に出たはずが言葉選びを間違えた気がする。先程までとは違う羞恥心で顔を空いた片手で覆う魏無羨には、確かに藍忘機が小さく笑ったのが聞こえた。
「魏嬰」
名を呼ばれ、顔を上げるとそっと頬に白い指先が触れ、顎にかかる。そのまま引き寄せられるように唇を重ねた。
味はしない。ただ熱を分け合うだけの行為。
しかし酒とは違った酩酊感が襲い、くらりと視界が回る。
臥床にゆっくり倒れていく魏無羨を追うように藍忘機が覆い被さる。そのまま角度を変え、互いの唇がしっとりと同じ温度を帯びるまで押しつけ合った。
1238「……本当にいいのか」
いつもより熱の篭った声に指先が震える。からからに乾いた喉を唾を飲み込んで潤わせる。
「どんとこい!」
困らせまいと強気に出たはずが言葉選びを間違えた気がする。先程までとは違う羞恥心で顔を空いた片手で覆う魏無羨には、確かに藍忘機が小さく笑ったのが聞こえた。
「魏嬰」
名を呼ばれ、顔を上げるとそっと頬に白い指先が触れ、顎にかかる。そのまま引き寄せられるように唇を重ねた。
味はしない。ただ熱を分け合うだけの行為。
しかし酒とは違った酩酊感が襲い、くらりと視界が回る。
臥床にゆっくり倒れていく魏無羨を追うように藍忘機が覆い被さる。そのまま角度を変え、互いの唇がしっとりと同じ温度を帯びるまで押しつけ合った。
だみぃにゃん
SPUR MEなかなか進まないのでとりあえず🤤景儀と阿願の出会い編
景儀と阿願と羨羨藍景儀はその日、朝から緊張に体を固くしていた。
父上に手を引かれ、来年から座学を教えてもらう藍先生へ挨拶へ行く。
普段、大変元気の良い少年である彼は、今日は黙って大人しく付いてくること、藍先生は非常に厳しい方だからしっかり挨拶をし礼儀正しく振る舞うこと、そして決して傍を離れないようにと言い含められていた。
そうしてやってきた室で相対したのは、にこにこと穏やかな空気をまとった宗主と、その隣で鋭い目を向けてくる藍先生。
目線に竦みつつも、先生が撫でつける度よんよんと揺れるお鬚に釘付けになっていると父上に肩を小突かれた。
慌てて、教えられた通りに拱手する。
「藍宗主、藍先生に藍景儀がご挨拶申し上げます。」
噛まずに言えたし、なかなか上手く出来たんじゃないだろうか。
635父上に手を引かれ、来年から座学を教えてもらう藍先生へ挨拶へ行く。
普段、大変元気の良い少年である彼は、今日は黙って大人しく付いてくること、藍先生は非常に厳しい方だからしっかり挨拶をし礼儀正しく振る舞うこと、そして決して傍を離れないようにと言い含められていた。
そうしてやってきた室で相対したのは、にこにこと穏やかな空気をまとった宗主と、その隣で鋭い目を向けてくる藍先生。
目線に竦みつつも、先生が撫でつける度よんよんと揺れるお鬚に釘付けになっていると父上に肩を小突かれた。
慌てて、教えられた通りに拱手する。
「藍宗主、藍先生に藍景儀がご挨拶申し上げます。」
噛まずに言えたし、なかなか上手く出来たんじゃないだろうか。
Raikan62
SPUR ME作業がダレてきて最悪ボツになりそうなので尻叩きの意を込めて導入部だけ晒す!完成させる気はあるけど多分こっから変更はある。人間類×天使司の類司🎈🌟夜の訪れない暖かな陽光に包まれた雲の上の世界。天界と呼ばれるその世界で、ツカサという天使はずっと孤独だった。神に仕える神聖な者として人間に純潔視されている天使だが、蓋を開けてみれば彼らは人間が思うよりずっと汚れていた。天界では翼の数で階級が決まり、翼が多ければ多い程崇められ、翼が少なければ少ない程蔑まれる。人間の世界のように物を食べるのに困ることも、金銭に困ることもないというのに階級差が決められているのは、人間の真似事をすることが彼らにとって唯一の娯楽だからだ。
ツカサには妹がいる。彼女は天使の中で誰よりも多い、八枚もの翼を持っている。だがその翼は決して彼女を大空へと舞い上がらせることはない。
彼女は自身の翼の重みに耐えられず、今まで一度だって空へ羽ばたいたことがなかった。
3284ツカサには妹がいる。彼女は天使の中で誰よりも多い、八枚もの翼を持っている。だがその翼は決して彼女を大空へと舞い上がらせることはない。
彼女は自身の翼の重みに耐えられず、今まで一度だって空へ羽ばたいたことがなかった。
Sinse_6618791
SPUR MEオカヨゼの冒頭を書いたのですが、誰かにケツを叩いていただかないと一生本編にいかないんじゃないかと思い、途中ですが載せます。ふたりのそれぞれの視点が書かれています。文章でなんとなく伝わる程度になってしまう…ヘタクソなのであれほど言ったのに その夜のヨゼフの機嫌は特に良かった。”お得意様”との商談が上手く進んだうえに、私が買っておいた大福が好みだったからであろう。金曜日だからと開けたワインも進みが早い。この人は私が付き合うと泥酔するまで飲んでしまうので、普段なら遠慮している。ただ今日はあんまりに強く誘われたので様子を見つつほんの少し付き合うことにした。しかしそんな気遣いをよそに、ヨゼフはもう既にかなり出来上がってしまったようだ。私のグラスにも「全く酔わないなんて可哀想」などと言いながら注ごうとする。私はため息をつきながら、「もうそこまでにしておいたらどうですか、だいぶ酔っていますから。」とほとんど意味を成さない忠告をした。
今日はとても気分がいい。仕事は順調に進んだし、一週間の労いとかこつけてオカが大福を買ってくれたから。いちいち理由を探しては大福を買うんだからオカは本当に可愛い。何でもない日だって食べても今日は金曜だからワインを開けてしまおう。どうせ酔わないんだからオカも飲めばいいのにと半分無理矢理グラスを押し付ける。美味しいね、もう少し、あと一杯とつい調子に乗ってしまう。でも今日は別に、今日くらいは別に良いでしょう…?
510今日はとても気分がいい。仕事は順調に進んだし、一週間の労いとかこつけてオカが大福を買ってくれたから。いちいち理由を探しては大福を買うんだからオカは本当に可愛い。何でもない日だって食べても今日は金曜だからワインを開けてしまおう。どうせ酔わないんだからオカも飲めばいいのにと半分無理矢理グラスを押し付ける。美味しいね、もう少し、あと一杯とつい調子に乗ってしまう。でも今日は別に、今日くらいは別に良いでしょう…?
kouketsu0122
SPUR ME当初書く予定だった🔞部分はまた後日書けたらアップします!手鎖の部屋で 花沢勇作少尉が目を開けると、真っ白な天井が目に入った。いや、天井と呼ぶには境界線が曖昧で、目を動かす範囲すべてが白い。
「気が付きましたか」
ふいに聞き覚えのある低い声が隣からして身体を起こすと、そこには尾形百之助上等兵、つまり勇作の兄がいた。いつも通りの軍装だが胸元は寛げている。
「兄様……ここはいったい」
周りを見渡せば一面真っ白の空間だった。一人でこの状況におかれていたら我を失ってしまったかもしれない。兄が居てくれて良かったと思うと同時に何故このようなところに二人で居るのか分からなかった。
「兄様、私たちは蕎麦屋で昼食をとっていたと思うのですが」
「はい。俺もさっき気がついたところですが、知らぬ間にこんなところへ来てしまったようです」
4745「気が付きましたか」
ふいに聞き覚えのある低い声が隣からして身体を起こすと、そこには尾形百之助上等兵、つまり勇作の兄がいた。いつも通りの軍装だが胸元は寛げている。
「兄様……ここはいったい」
周りを見渡せば一面真っ白の空間だった。一人でこの状況におかれていたら我を失ってしまったかもしれない。兄が居てくれて良かったと思うと同時に何故このようなところに二人で居るのか分からなかった。
「兄様、私たちは蕎麦屋で昼食をとっていたと思うのですが」
「はい。俺もさっき気がついたところですが、知らぬ間にこんなところへ来てしまったようです」