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    SPUR ME大人になった みつや、たいじゅ、ゆずは、はっかい で、初めてのディナーをする話④
    しば兄弟の可能性を祈ってます。
    ※たい みつ を含みます。
    ※デザイナー、モデル軸の現代+オーナー設定です。
    ※しば母捏造してます。
    白のプレリュード④ side - 柴 大寿「ま、待ってよ、兄貴……」
     そんな八戒の声が聞こえた瞬間、大寿は思わず息を呑んだ。
     三ツ谷に唆され行くぞとは言ったものの、ついて来ない可能性も、十分にあると思っていたからだ。
    「早くしろ」
     動揺を悟られぬよう、極めて冷静に返しながらも、自然と大寿の歩く速度は落ちていた。
     ほどなくして追いついた八戒を連れ、大寿はワインセラーへと案内する。その少し後ろを歩きながら、八戒はチラリと兄の様子を伺った。
     ただ淡々と先を進む姿には、なんの打算も感情も見て取れない。笑うでも怒るでもない様子は、むしろ何を考えいるのか分からず、八戒はかえって不安になる。とはいえ訪ねる勇気もなかった。
     なにせ大寿と再び会うようになってからは、いつも三ツ谷が一緒にいたため、二人きりになるのは初めてなのだ。三ツ谷がいたからこそ言葉を交わせていたが、そのサポートがない今、一体何を話せばいいのか分からない。取っ掛りすら思い浮かばず、八戒は閉口するしかなかった。
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    hbnho210

    SPUR MEルクアロ版ワンドロワンライ様よりお題をお借りしました。
    お題:「初夏」「脱ぎたての服」5/1【SIDE ルーク】

     床に、布らしき塊が落ちていた。洗濯物を落としたか、それにしては…と近づいて手にとった。それは見覚えのある裂目だらけのシャツ。どうしてこんなところに、ルークは脱ぎ捨てられたアーロンのシャツを拾って、シャツの持ち主を探した。バスルームをのぞいたが姿はない。リビングの窓辺に、今度はこれも見覚えのある、長い長い…どこまでも長いアーロンのデニムのパンツ。手にとると足の生地の分だけ余計に重く、これをアーロンは穿いているのかとルークは唸りながら、フと、そのデニムがまだ暖かいことに気づき、まじまじとデニムを見た。アーロンの、脱ぎたての服。その肉体に何度も触れ、アーロンの熱はもうとっくに知っているけれど、服からつたわってくる体温と云うものはまた、何か、こう、…端的に言ってしまうと、欲情する。そう自覚して、ルークはティーンエイジャーみたいな反応をする己の身体と理性の間で右往左往しながら、とある事に気が付いた。アーロンの服だけがここにあると云うことは、アーロンは今。初夏の風にカーテンがゆれている。ルークはわずかに開いていた窓を勢いよく全開にして庭へ飛びだした。
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