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    ハッピーエンド

    yurufree

    DONE暦ランWebオンリー2、開催おめでとうございます!
    ふたりが大好きな気持ちをこめて、ひたすらラブラブハッピー!な暦ランを書きたかったんですが、ちょっと違う雰囲気のお話になってしまったかも…
    長年お互いに気持ちをはっきりつたえられず親友のまま過ごし、アラサーになって想いをつたえあう暦ランです。ハッピーエンドです!
    欠けては満ちる(暦ラン) ランガとの待ち合わせの店に向かうまでの藍色の夜空には、ぽっかりとまるい満月が浮かんでいた。東京じゃあんまり星は見えないけど、月は故郷の沖縄と同じように綺麗に見える。欠けた部分のない満月を見て、なぜだか高校生のころを思い出した。あいつがいつも隣にいて、一緒に滑って、将来はまだ見えなくても、足りないものなんてなかった日々。
     そういや高二のとき、デカめのケンカをして仲直りしたのも夜だったな。
     『無限に暦とスケートしたい』って言ってくれた時、心の底から嬉しかったし、それはある意味叶ってはいる。あいつがプロになって、お互い社会人としての生活がある中でも定期的に会って一緒に滑ってる。それはあの頃に思っていたような『無限』とはたぶん少し違くて、だけどその違和感は今更埋めるべきもんでもないんだろう。もう大人だし。そんなことを考えるたび心の端にチクリと小さな痛みがある。いい歳してそんなこと思ってるの、あいつには言えないけれど。
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    m_y_mos__

    PROGRESS※めちゃくちゃ不穏なところで終わってるけどこの後ちゃんとハッピーエンドになるので安心してください
    ハッピーエンドしか認めない ずっとカーヴェのことが好きだった。
     その気持ちをアルハイゼンが自覚したのは、もう今となってはいつだったのか分からない。恋に落ちるのに理由はないとか突然落ちるものだとか言われるけれど、まさにその通りで、おそらく「気づいたら好きになっていた」というのが正解なのだろう。とにかくそんな気持ちを抱えて数年経ったけれど、それでもアルハイゼンはこの気持ちを本人に伝えるつもりはなかった。
     同性同士だからとか、元友人だからとか、ルームメイトだからとかそういう理由で隠し通すと決めたわけではない。問題はカーヴェのほうにあった。彼が悪い、ということではないけれど、とにかくアルハイゼンの想い人は「人からの好意を素直に受け取ることができない」という問題を抱えていた。加えて彼のあらゆる行動原理には「罪悪感」が付き纏っている。アルハイゼンが想いを伝えることで「君をそういう目で見ることはできない」と拒絶されるだけならまだいい。問題は、そうやって拒絶したことによって、カーヴェが罪悪感に苛まれるのではないか、という点だった。
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    asagao_yuu

    DONE3回ずつキスを贈らないと出られない部屋に閉じ込められた、ライとバーボン。ライへの想いを自覚したバーボンは、それなら出られなくていい、と思ってしまう。

    エアブー230528で展示していた小説です。これだけでお読みいただけますが、沖安編(最後まではしない)、赤安編(最後までする)も、イベントに合わせ順次書く予定です。最終的に、夢じゃなかったんだ!と零くんが喜んで、ハッピーエンドとなります。
    キスしないと出られない部屋☆ここは、キスしないと出られない部屋です。
    ☆次の条件を満たした場合のみ、十二時間後に扉が開きます。
    ・唇へのキスであること。
    ・合意の有無は問わないが互いに三回ずつ行うこと。
    ・眠っている間のキスはカウントしない。
    ・人工呼吸はカウントしない。
    ・間接キスはカウントしない。
    ・舌を入れるかどうかは自由。

     趣味のいい部屋に、それをぶち壊すデカデカとした貼り紙。それがこの内容だった。
    「ホー。念の入ったことだな」
    「感心してる場合ですか……」
     確かにこの部屋には、扉がなく、窓もない。
     僕はその日の組織の任務を終えて、自室のベッドで眠っていたはずだが、きちんと服を着ている。隣には、時々同じアパートで暮らすこともあるが、最近は別の任務についていて、顔を見ていなかった長髪の男。僕より少しばかり背が高く、少しばかり経験値が高く、大して年が変わらないだろうに大人の余裕みたいなものを醸し出している、いけすかない奴。
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    飛鳥(Gemini 10)

    DONEエアブー230528の展示作品です。安赤ワンドロワンライのお題「最後の日」をお借りしました。
    バーボンが、スコッチの最期の言葉を聞くことができていたら、と想像してみました。映画の影響で、幹部を手伝ってくれる構成員も登場させています。その後、ライが組織を抜け、2年後に赤井秀一として日本に戻ってくるまでを書きました。
    これだけで読めますが、6/23からのエアブーで続きを展示します。ハッピーエンドです。
    最後の日「おい。バーボンはどこにいる。誰か知ってるか」
    「今日は〇〇会の取引のために潜ってますぜ」
    「そうか……奴が戻ってきたら、気を付けろ。荒れるぞ」
    「兄貴、心配してやってるんですかい。そりゃあバーボンは、ライとデキてるとかデキてないとか言われてやしたが」
    「んなことはどうでもいい。ライのこととなると逆上するあいつが面倒なだけだ」
    「逆上ですかい?俺には、いつもより冷たく見えやすよ」
    「ウォッカ。赤い星と青い星、どっちが熱いか知ってるか」
    「え。あ、青い方……あー。そういうことですかい」
     真っ赤になって怒っている時よりも、静かに青い目を光らせている時の方が、恐ろしい。裏切者としてライに始末されたスコッチの死以来、バーボンのライを見る目は、氷のように冷たい。
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