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    ブラッド

    KoMaNo_kbkb

    DONE研究者キース×悪魔ブラッドの異世界パロです。
    魔族系の研究をしているキースに召喚されたブラッドのお話。

    *誤字脱字大目に見てくださいまし。
    藍に塗れた偶像 神なんていないと思ってる。祈り乞えば助けてくれる存在だなんて馬鹿げているだろう。キースは神の存在を知った時からずっとそう思っていた。
     そんなキースにとって、村全体で神を信仰しているこの場所では居場所なんて最初からあってないようなものだった。研究者として解剖学や医学も少し齧っているため、有事の際に必要な医者として置いてもらっているだけ。それさえなければすぐにでも追放されそうなほどだ。
     キースが、魔族や悪魔などそういった類のものを研究していたから。
     神の存在を知ったとき、同時に悪魔のことを教えてもらった。村の人々は皆「悪魔は穢らわしい」「堕落したその様はいつか人間を滅ぼす」などと口を揃えて言う。しかし、キースの瞳にはそれが魅力的に映ってしまった。救いも助けもいらない、自分勝手に自由に飛び回る黒い翼に見惚れてしまったのだ。親から虐待ともとれる扱いを受け毎日怯えていたキースは、助けを求めようと救われないことを知っている。それなら何にも囚われずに自由に過ごしてみたかったのだ。
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    EIGOnon

    DONE❄️🌸ワンライ4話目。
    お題は「待たない」をお借りしました。
    ネロくん大きくなりました。現在の格好としては狩人バラッド時の毛皮スタイル白ver.を想定してます(🌸とは…)
    ブラッドリーとネロは一般人には見えません(特殊な部類の人々からは見えてます)なので、傍から見れば料理覗いてたのは大きな狼だけという状態です🐺それでも怖いな…。次はお別れ編です👋
    冬に添う 四《待たない》『ネロさん、ネロさん』
     ネロの手にふわふわとしたものが触れる。
     甘えるように頬擦りをする巨狼をネロは苦笑しつつ撫でてやった。毛皮の表面はひやりと冷たいが、指を埋め込むと暖かい。深く撫でる方が気持ち良いのだと分かったのは最近のことで、今ではすっかり狼撫でも板についてしまった。
    「シグ、おかえり。ボスは?」
    『居間に戻られました。ねえネロさん骨ください』
    「ん、良いよ。ほら」
     肉を削ぎ取った大きな鹿の骨をシグに渡すと、それはもう盛大に尻尾が振られた。咥えたままなので何を言っているか分からないが礼を言っているに違いない。大事に食えよ、と笑うと尾を振りつつ頷いて調理場から出て行った。
     奥で『あ、おまえばっかり!』『この甘え上手!』とぎゃあぎゃあ喧嘩する声が聞こえた。そこに重なるように「うるせえぞ馬鹿犬ども!」という怒鳴り声が放たれて、急に静かになる。
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    EIGOnon

    DONEブラネロ❄️🌸ワンライ投稿作品。
    お題は「出会い」をお借りしました。
    ブラッドリーもネロも人ではなく、人を庇護する立場にある高位精霊と設定しています。こんな血生臭い精霊おるんか? と思いましたが、北だしということでなんとか……(?)次回は子育て編です。
    冬に添う 一《出会い》 冬猟の季節に、自分は生まれたのだと言う。
     毛皮や脂肪を蓄えた獲物を狩る、猟師たちの季節のことだ。

     生誕してから約五十年。
     長じたブラッドリーが与えられた土地は、厳しい地にあっても雄々しく生きる者達が台頭する、冬の国の中でもとりわけ深い山野だった。
     主な住民は猟を生業とする人間達で、彼らは冬国に育つ獲物を狩って糧としている。
     獲物と云っても、ただの鹿や猪ではない。厳寒に生きる生物は、他国のそれと比較するまでもなく巨大で、凶暴だ。そんな生き物を相手にするのだから、山野の住民達は皆逞しかった。
    「冬猟の主人」
     いつしか、彼らがそう呼び始めたのをきっかけにブラッドリーの称号はそれに固定された。
     その冬猟の主人にも、負わされた役目というものがある。まずは住民である彼らの庇護。加えて、森が荒れる原因となる草食動物の繁殖過多を、部下を使って管理、調整することだ。
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