公
森モリィ
SPUR METartaglia's working manga was hard to read in a spread, so I'm reposting it here. I'll post additional ones here in the future.(not lovers yet.)
#tartali #タル鍾 17
lavender_queer
DONEタル鍾ワンドロワンライ「目、瞳」 あらゆる命が息を潜めた夜更けのことだった。
タルタリヤは寝台の上でぱちりと目を覚ます。窓から月の蒼白い光が射しこみ、隣の空白を照らし出している。そこには、眠る時には確かに共寝をしたはずの相手の姿がない。また夜中の璃月港でも散歩をしているのだろうか。神であることをやめ、凡人になったとは言え、元々毎夜の睡眠という人間の習慣を持たない鍾離は時たま眠る努力を放棄して、ふらりと何処かへ行ってしまう。寂しいと感じるほど、タルタリヤの思考が恋に溺れ切っているわけではないが、こんな夜更けに一体どこで何をしているのかぐらいは気になってしまう。かと言って、追いかけたり探したりしたことは一度もなかった。
喉の渇きを覚えて、タルタリヤは寝台を抜け出す。寝室を出て、台所へ向かった。両手では数えきれないほど泊まったこの家の勝手は、もうとうに知っている。暗い廊下をそろそろと進み、書斎の前にさしかかる。タルタリヤはおもむろに足を止めた。
2249タルタリヤは寝台の上でぱちりと目を覚ます。窓から月の蒼白い光が射しこみ、隣の空白を照らし出している。そこには、眠る時には確かに共寝をしたはずの相手の姿がない。また夜中の璃月港でも散歩をしているのだろうか。神であることをやめ、凡人になったとは言え、元々毎夜の睡眠という人間の習慣を持たない鍾離は時たま眠る努力を放棄して、ふらりと何処かへ行ってしまう。寂しいと感じるほど、タルタリヤの思考が恋に溺れ切っているわけではないが、こんな夜更けに一体どこで何をしているのかぐらいは気になってしまう。かと言って、追いかけたり探したりしたことは一度もなかった。
喉の渇きを覚えて、タルタリヤは寝台を抜け出す。寝室を出て、台所へ向かった。両手では数えきれないほど泊まったこの家の勝手は、もうとうに知っている。暗い廊下をそろそろと進み、書斎の前にさしかかる。タルタリヤはおもむろに足を止めた。
白流 龍
DONEタル鍾:『目、瞳』いつまでも、どうなろうとも、お前と共に。
※表現上横書き、一部読みにくい部分があります
背後から、肩を叩かれ振り向くと頬に指が刺さる。
それをけらけらと笑う久々の顔。
「任務は無事に終わったようだな」
『もさろん なんてつたつておれだからね』
「そうか」
二人で顔を会わせて笑う。
「暫くはのんびり出来そうなのか?」
『いつしゆうかんは うれつい?』
長い睫毛だ、と見ていたら返事が遅れてしまった
「…そうだな、嬉しいな。…あと、」
公子殿が持っていた筆を取り上げ、さらさらと所々に丸をつける
「ここ、間違っているぞ」
悪戯に見上げると、公子殿は一瞬はっとして河豚のようにむくれてしまった。
そしてぷい、と背中を向けて部屋に入っていってしまった。
その背中を、扉が閉まるまで眺めた後、今しがた書き留めていた冊子に目を落とす。
1125それをけらけらと笑う久々の顔。
「任務は無事に終わったようだな」
『もさろん なんてつたつておれだからね』
「そうか」
二人で顔を会わせて笑う。
「暫くはのんびり出来そうなのか?」
『いつしゆうかんは うれつい?』
長い睫毛だ、と見ていたら返事が遅れてしまった
「…そうだな、嬉しいな。…あと、」
公子殿が持っていた筆を取り上げ、さらさらと所々に丸をつける
「ここ、間違っているぞ」
悪戯に見上げると、公子殿は一瞬はっとして河豚のようにむくれてしまった。
そしてぷい、と背中を向けて部屋に入っていってしまった。
その背中を、扉が閉まるまで眺めた後、今しがた書き留めていた冊子に目を落とす。
fkm_105
DONE1月23日オンリーにて頒布予定だったレン彼タル鍾小説本の書き下ろしサンプルです姉活(兄活)をしているタル×レンタル彼氏(?)の先生の話です
レン彼タル鍾小説本の本編はR18ですが書き下ろしは全年齢です
書き下ろし「今夜19時万民堂で」 どうしたらいいと思う? フライドポテトをケチャップに潜らせながら、赤毛の男はため息をつく。本当にため息をつきたいのは俺なんだけど、なんて言ったところでこのモテ男、アヤックスにはさして効果はないことを空はよく知っていた。よくある放課後のファストフード店らしく、アヤックスを見た暇そうな女子高校生たちがキャア、と黄色い声をあげている。耳障りで仕方ない。ろくな男じゃないぞ、と冷めた目でそれを見て、空は奢られたハンバーガーに歯を立てた。
中高一貫の男子校。それでも他校の女子にモテまくったアヤックスは、バレンタインになれば校門で出待ちなんてざらで。その分トラブルも多かったな、と中等部のごく平凡な一生徒の自分と高等部の有名人、アヤックスとのひょんな出会いを思い出す。あの時も傍迷惑なストーカーもとい、他校の女子に追われているところだったはずだ。そして今回も。チラリ、と窓の外を伺えば、アヤックスに捕まった十分前と同じ影が視界の端に映る。
8150中高一貫の男子校。それでも他校の女子にモテまくったアヤックスは、バレンタインになれば校門で出待ちなんてざらで。その分トラブルも多かったな、と中等部のごく平凡な一生徒の自分と高等部の有名人、アヤックスとのひょんな出会いを思い出す。あの時も傍迷惑なストーカーもとい、他校の女子に追われているところだったはずだ。そして今回も。チラリ、と窓の外を伺えば、アヤックスに捕まった十分前と同じ影が視界の端に映る。
おじさん
DONEかわい過ぎて食べちゃいたいタル鍾 もう一度言いますがタル鍾です こういうのが好きですというだけ 悲しいことに二人ともストーリーでしか浴びてないので鍾離の性格もまだまだ理解はしてませんし公子の過去も家族構成も知りません この話の前後とかないのでただただ雰囲気をよく噛んで味わってくださいかわいそうはかわいい雨。水元素が体を包む。俺を押し倒して背に世界の涙を受けているのは、ファデュイの執行官「公子」。髪を伝い、顔を濡らす雨が、彼の涙のように目元を流れた。
「俺を……知った顔で、親みてえな顔で、笑うんじゃねえよ……。神様だから何でも知ってますってか?巫山戯ろクソッタレ!!」
胸元を乱暴に掴まれる。他者への信頼を捨てた薄暗いブルーの瞳に、怒りの炎が光を灯していた。赤く燃える瞳の中に、俺が、俺だけが映っている。
「っは……たった数回抱かれた程度で俺のオンナ面ってワケ?神様のクセに馬鹿な女みたいな態度取っちゃってさ、恥ずかしくないの?いや、もう神様、やめたんだもんね?ただの人に成り下がって、俺とおんなじ目線になりましたって?アハッ!アハハッ!良い加減にしろよ!!余計なお世話なんだよ!!俺を理解出来るはずない!!お前みたいな能天気な野郎に、俺が!!理解る訳ないんだよ!!嫌いだ、嫌いだ嫌いだ嫌いだ!!殺してやる!!お前なんか、お前……なんかァ!!」
1231「俺を……知った顔で、親みてえな顔で、笑うんじゃねえよ……。神様だから何でも知ってますってか?巫山戯ろクソッタレ!!」
胸元を乱暴に掴まれる。他者への信頼を捨てた薄暗いブルーの瞳に、怒りの炎が光を灯していた。赤く燃える瞳の中に、俺が、俺だけが映っている。
「っは……たった数回抱かれた程度で俺のオンナ面ってワケ?神様のクセに馬鹿な女みたいな態度取っちゃってさ、恥ずかしくないの?いや、もう神様、やめたんだもんね?ただの人に成り下がって、俺とおんなじ目線になりましたって?アハッ!アハハッ!良い加減にしろよ!!余計なお世話なんだよ!!俺を理解出来るはずない!!お前みたいな能天気な野郎に、俺が!!理解る訳ないんだよ!!嫌いだ、嫌いだ嫌いだ嫌いだ!!殺してやる!!お前なんか、お前……なんかァ!!」
panda_otete
MEMO初夜の翌日。ねぼすけ先生と兄力を発揮する公子のタル鍾。ヤマもオチもない、ただの幸せ。寝起きの先生が可愛い!ぱち、と人の気配で目が覚めた。
敵意も殺意もないので、たまたま眠りが浅くなった時に気がついたのだ。
良い香りがして鼻を鳴らすと、ぼやけた視界が輪郭を露わにして行く。
目の前には黒檀、それから石珀色の立派な角があった。
「ああ……俺、せんせーと結婚したんだ」
そして怒涛の初夜である。
鍾離は結婚したのだからと受け入れてくれて、初めてだろうにタルタリヤに身を任せてくれた。
前後不覚になるまで愛でられてくれた鍾離は、半仙の姿になってしまい今に至るというわけだ。
「何度見ても綺麗だし、可愛いなぁ」
最高級の陶器より滑らかな肌、絹糸の髪、所々に浮かんだ鱗と角としっぽが彼の神性を物語る。
岩元素が浮かぶ黒い腕は確かな筋肉がついていて、男らしさを感じた。
2327敵意も殺意もないので、たまたま眠りが浅くなった時に気がついたのだ。
良い香りがして鼻を鳴らすと、ぼやけた視界が輪郭を露わにして行く。
目の前には黒檀、それから石珀色の立派な角があった。
「ああ……俺、せんせーと結婚したんだ」
そして怒涛の初夜である。
鍾離は結婚したのだからと受け入れてくれて、初めてだろうにタルタリヤに身を任せてくれた。
前後不覚になるまで愛でられてくれた鍾離は、半仙の姿になってしまい今に至るというわけだ。
「何度見ても綺麗だし、可愛いなぁ」
最高級の陶器より滑らかな肌、絹糸の髪、所々に浮かんだ鱗と角としっぽが彼の神性を物語る。
岩元素が浮かぶ黒い腕は確かな筋肉がついていて、男らしさを感じた。
lavender_queer
DONEタル鍾ワンドロワンライ「ありがとう」タルくんが先生から貰ったお箸を捨てられない話。
北国銀行の一室、タルタリヤは珍しく机に縫い付けられて仕事に励んでいた。
北国銀行はテイワット大陸の各地にその支店を持つ。そのため、派遣任務の多いファデュイの拠点としての機能も与えられ、執行官には長期の滞在をも耐えうるように立派な執務室と寝室が用意されていた。タルタリヤが慣れない書類仕事に頭を悩ませているのは、その執務室の方であった。
こんな文字の羅列と戦うのなんて、まるで自分の趣味ではない。ファデュイというスネージナヤの軍事組織に入ったのも、血の香りと極限に対峙する快楽とに彩られた戦闘に明け暮れるのが主な仕事であったからで、ペンで戦うためではない。
はあ、と何度目か分からない溜め息を吐く。くるくると指先で弄ぶだけになっていたペンを置き、泥を詰め込まれたように重くなった頭をそのまま机上に預ける。こんこん、と上質な木の扉を叩く音がしたのは、丁度その時だった。ああ、どうぞ、と休ませたばかりの頭を起こし、来訪者を招き入れた。
4322北国銀行はテイワット大陸の各地にその支店を持つ。そのため、派遣任務の多いファデュイの拠点としての機能も与えられ、執行官には長期の滞在をも耐えうるように立派な執務室と寝室が用意されていた。タルタリヤが慣れない書類仕事に頭を悩ませているのは、その執務室の方であった。
こんな文字の羅列と戦うのなんて、まるで自分の趣味ではない。ファデュイというスネージナヤの軍事組織に入ったのも、血の香りと極限に対峙する快楽とに彩られた戦闘に明け暮れるのが主な仕事であったからで、ペンで戦うためではない。
はあ、と何度目か分からない溜め息を吐く。くるくると指先で弄ぶだけになっていたペンを置き、泥を詰め込まれたように重くなった頭をそのまま机上に預ける。こんこん、と上質な木の扉を叩く音がしたのは、丁度その時だった。ああ、どうぞ、と休ませたばかりの頭を起こし、来訪者を招き入れた。
noe_irir
DOODLE🔞タル鍾 💧🔶優位に立とうとして返り討ちに合う先生。
(A Zhongli who tries to gain the upper hand and gets beaten back.)
Are you 18 years or older?(y/n) 3
noe_irir
DONE🔞タル鍾 💧🔶💧「You're so cute, shaking your hips so desperately, Zhongli... ❤」
Are you 18 years or older?(y/n) 2
noe_irir
DONE🔞タル鍾 💧🔶受の頭に手を置くの好きです
💧「Desperately sucking and cute...❤︎」
Are you 18 years or older?(y/n) 2
noe_irir
DONE🔞タル鍾 💧🔶+Morax先生とモラクスが同時に存在している設定です。
タルが二人を美味しく食べるシチュ好きです。
Are you 18 years or older?(y/n) 3
lavender_queer
DONEタル鍾ワンライ「家族」「家族」を知らない先生と、そんな先生のためにちょっと頑張るタルの話。
タル鍾ワンライ「家族」タルタリヤのもとに、弟のテウセルが璃月に遊びに来るという吉報がもたされたのは、彼が稲妻での任務を終え、比較的穏やかに日々を過ごしている頃だった。弟の不意の来訪に十分に報いることのできなかった前回と同じ轍は踏むまいと、タルタリヤはすぐさま予定の調整に入り、幸いなことに全日空けられる日を一日だけ手にすることができた。
「今度さ、俺の弟が璃月に遊びに来るんだよ」
声の弾みを抑えられるはずもなく、タルタリヤは夕食を共にしている鍾離にそう語った。
「家族がいると、そういう幸せがあるものなのだな」
鍾離はささやかに口角を上げて、その幸せに共鳴してみせる。だが、声に込められた実感は酷く薄い。その希薄さは、先日の観劇で鍾離が語った言葉と――それに感じた寂寥とをタルタリヤの脳裏に呼び起こした。
4391「今度さ、俺の弟が璃月に遊びに来るんだよ」
声の弾みを抑えられるはずもなく、タルタリヤは夕食を共にしている鍾離にそう語った。
「家族がいると、そういう幸せがあるものなのだな」
鍾離はささやかに口角を上げて、その幸せに共鳴してみせる。だが、声に込められた実感は酷く薄い。その希薄さは、先日の観劇で鍾離が語った言葉と――それに感じた寂寥とをタルタリヤの脳裏に呼び起こした。
白流 龍
DONEタル鍾:二人だけの秘密その手は熱を帯びていて
※情けなさタル
※カッコいいタルはいません
※空が冷たい
「ね…あの、さ」
初めて心が通じあった夜に
「ん、なんだ公子殿?」
そのふわりと笑う先生の笑顔が堪らなくて、腕のなかで乱れる先生が堪らなくて勿体なくて、
「付き合…ってること、他には内緒ね」
自分で言うのも恥ずかしくて、うつ伏せのまま顔を隠して
「二人の秘密、ね」
凄く、ドキドキした。
…それが間違いだった。
◆
璃月の酒屋のテーブルに突っ伏してため息をつく。
そんな熱い夜から早1ヶ月。オレが任務でしょっちゅう出掛けてるのもあるが勿論ここには戻ってきていて、でも道端で会っても「久しいな公子殿」とにこやかに返事されるだけでなーんのアプローチもなし。
夜は任務だし日中は先生が仕事(と言っても本当に働けているのかは些かギモンだが)だしで基本はすれ違い。
2333初めて心が通じあった夜に
「ん、なんだ公子殿?」
そのふわりと笑う先生の笑顔が堪らなくて、腕のなかで乱れる先生が堪らなくて勿体なくて、
「付き合…ってること、他には内緒ね」
自分で言うのも恥ずかしくて、うつ伏せのまま顔を隠して
「二人の秘密、ね」
凄く、ドキドキした。
…それが間違いだった。
◆
璃月の酒屋のテーブルに突っ伏してため息をつく。
そんな熱い夜から早1ヶ月。オレが任務でしょっちゅう出掛けてるのもあるが勿論ここには戻ってきていて、でも道端で会っても「久しいな公子殿」とにこやかに返事されるだけでなーんのアプローチもなし。
夜は任務だし日中は先生が仕事(と言っても本当に働けているのかは些かギモンだが)だしで基本はすれ違い。
lavender_queer
DONEタル鍾ワンライ「二人の秘密」より。ぬるいけど性描写があるのでR18。
先生の伝説任務第二幕までのネタバレあり。
タル鍾ワンライ「二人の秘密」 鍾離の体に、たった一つだけ傷がある。それは右方の脇腹から左肩に向かって伸び上がる、裂傷の痕だった。
「まるで天に昇っていく龍みたい」
その傷を初めて見た時、タルタリヤはそう言って笑った。彼がこの傷を見たのは、鍾離と肌を重ねて幾度目かのことであった。それまで鍾離は頑なに襯衣だけは脱がず、正面から抱いてくれるようにタルタリヤに頼み、その夜も同様だった。たまたま甘い気怠さに揺蕩いながら鍾離を背後から抱きしめている時に、ふざけて襯衣の中に手を入れ、滑らかなものとして知っている肌に未知の違和感を見出した。珍しく体を強張らせた鍾離が制止するよりも早く、タルタリヤは襯衣を捲り上げて、その違和感の正体を確かめ、肌に刻まれた小さな龍を見つけたのだった。
4097「まるで天に昇っていく龍みたい」
その傷を初めて見た時、タルタリヤはそう言って笑った。彼がこの傷を見たのは、鍾離と肌を重ねて幾度目かのことであった。それまで鍾離は頑なに襯衣だけは脱がず、正面から抱いてくれるようにタルタリヤに頼み、その夜も同様だった。たまたま甘い気怠さに揺蕩いながら鍾離を背後から抱きしめている時に、ふざけて襯衣の中に手を入れ、滑らかなものとして知っている肌に未知の違和感を見出した。珍しく体を強張らせた鍾離が制止するよりも早く、タルタリヤは襯衣を捲り上げて、その違和感の正体を確かめ、肌に刻まれた小さな龍を見つけたのだった。