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    呪術師

    _aonof

    PROGRESS「最強の反呪術師は五条悟の宿敵である」
    男主。なんでも楽しめる人だけ。勘違いに見えるけどこいつは悪い男です。面白いって言って。
    初めて折られたあの経験が、今の胸の底で青く燃えている。





     五条悟という人間は、夏油にとってそれほど複雑な人間ではない。
     出会った当初こそ、その傲慢なふるまいも、幼稚な煽りや言動も腹を立てていたが、その育ってきた環境や、隠しきれない優しさめいたもの、つまり背景を知れば、嫌煙する必要はなかった。
     狭い世界にいたらしい五条の非常識な言動は感情に余裕があるときだけ指摘してやり、本気で我慢ならないことは殴り合いの喧嘩で対応することもある。人付き合いに関しては器用さを自覚している夏油と、そして適度というには若干ドライだが、放置することが出来る家入が五条の同期だったことは、彼にとって幸いだっただろう。
     基本的に健やかな人間だ。悪感情を持つこともなく、子供っぽく根に持たれることもあるが、禍根を残すことはない。
     さっきもそうだ。
     五条の強引で下手をすれば怪我するような術式任せの攻撃を指摘して、喧嘩になった。夏油の煽りで無下限呪術を解かせての殴り合いに持ち込んで、お互い遠慮のない拳と蹴りに唇の端を切り、頬を晴らしたところで、夜蛾に見つかり、説教を受けたところだった。
     見物していた家入 7710

    _aonof

    PROGRESS「五条悟の唯一無二の悪敵の話」
    独自設定。なんでも楽しめる人向け。
    前に言ってた反呪術師の話。前半。
    五条悟という人間は、夏油にとってそれほど複雑な人間ではない。
    出会った当初こそ、その傲慢なふるまいも、幼稚な煽りや言動も腹を立てていたが、その育ってきた環境や、隠しきれない優しさめいたもの、つまり背景を知れば、嫌煙する必要はなかった。
    狭い世界にいたらしい五条の非常識な言動は感情に余裕があるときだけ指摘してやり、本気で我慢ならないことは殴り合いの喧嘩で対応することもある。人付き合いに関しては器用さを自覚している夏油と、そして適度というには若干ドライだが、放置することが出来る家入が五条の同期だったことは、彼にとって幸いだっただろう。
    基本的に健やかな人間だ。悪感情を持つこともなく、子供っぽく根に持たれることもあるが、禍根を残すことはない。
    さっきもそうだ。
    五条の強引で下手をすれば怪我するような術式任せの攻撃を指摘して、喧嘩になった。夏油の煽りで無下限呪術を解かせての殴り合いに持ち込んで、お互い遠慮のない拳と蹴りに唇の端を切り、頬を晴らしたところで、夜蛾に見つかり、説教を受けたところだった。
    見物していた家入に頼み込んでファストフード店での奢りと買い物の荷物持ち引き換えに治癒してもらい、 3988

    _aonof

    DONE花毒の呪術師2 後編虎杖の背が見えなくなるまで見送って、春永は、車のところに帰ろうと身を翻し、それから驚いて足を止める。気配なく行手に立っていた五条は、軽い調子で口を開いた。
    「どう?殺せそう?」
    あまりにも口にするには鋭い問いかけに、春永は言葉に詰まった。
    「…………性格が悪いですよ」
    「自覚済みだからなんとも思わないねえ。で?どう?」
    逃がさないと言うように問いかけられて、春永は視線を逸らす。
    「良い子ですね。真っ直ぐだ。知っていましたけど」
    「死という永遠の春を与える処刑人の末裔、春永藤太くんにその良い子は殺せる?」
    「毒は効かないんですよね。俺には荷が重いですよ。……でも、すごく……慕ってくれているから、ただ殺すことなら簡単だと思います」
    苦しそうにそう表現した春永も、少なからず虎杖に思い入れがある様子であるのに、五条は満足そうに頷く。
    「だろうね。ま、春永の家が僕側についてくれてるなら、暗殺の心配もないと思って藤太に戻ってくるように声かけたんだよね」
    「……信頼してますよ。五条先輩」
    「まっかせといてよ」
    任せて良いのか心配になる調子だったが、その点に対しては、春永は五条を誰よりも信頼していた。 2680