女王
Molly_BEARS22
DOODLEロード✕グランデヴィナ昨年参加させて頂いた
合同誌の小話にお便乗落書き
聖剣3SFC版カラー
グランデに関しては某雪の女王みたいなカラーで
個人的1番好きな色味です
少しも寒くナイワ!笑笑
Kurofji
DOODLE女王の犠牲で世界が助かるバッドエンド(仮定)の話ですけど、無力感とか不甲斐なさとか喪失感とか色んな感情ないまぜになって平君は泣いてくれそう(泣かせたい)…執事はたぶん泣かない(偏見)
百合菜
DONEアンジェリーク・ジュリリモ「さよならの代わりに」
もう少しで女王試験も終わる。
そんな最中、アンジェリークは秘かに恋心を抱いているジュリアスから日の曜日の誘いを受けるが……。
※再録です
女王候補試験が始まってから気がつけば百日以上が経っていた。
水の曜日、アンジェリークは光の守護聖ジュリアスに育成の依頼をすべく執務室に行った。
しかし、そこにジュリアスの姿はなかった。そこでアンジェリークは守護聖たちの部屋を訪れる。彼らのうちのひとりくらいなら行き先を知っているのではないかと思い。
「ああ、お嬢ちゃんかい。ジュリアス様なら公園にいるはずだぜ」
そう話してくれたのは何人目かに訪れた炎の守護聖オスカー。
ジュリアスの右腕とも言われている彼の情報なら確実だろう。
アンジェリークは小走りで公園に向かった。
「ジュリアス様!」
アンジェリークが公園にたどり着いたとき、ジュリアスは木陰で佇んでいるところだった。
1632水の曜日、アンジェリークは光の守護聖ジュリアスに育成の依頼をすべく執務室に行った。
しかし、そこにジュリアスの姿はなかった。そこでアンジェリークは守護聖たちの部屋を訪れる。彼らのうちのひとりくらいなら行き先を知っているのではないかと思い。
「ああ、お嬢ちゃんかい。ジュリアス様なら公園にいるはずだぜ」
そう話してくれたのは何人目かに訪れた炎の守護聖オスカー。
ジュリアスの右腕とも言われている彼の情報なら確実だろう。
アンジェリークは小走りで公園に向かった。
「ジュリアス様!」
アンジェリークが公園にたどり着いたとき、ジュリアスは木陰で佇んでいるところだった。
Enishi_da
DONE誘い受け・襲い受け・女王様系受けのシュミットくんがめっちゃ好きです。エーリッヒくんのマズルガードは鉄の理性の暗喩。心象風景的な絵です。相思相愛の小学生カップルがこんなプレイをしてたまるか、ということで。 2tts_mm_cn
DONEしひろさん、初めて拝見したときからそれはそれは凄くてかっこよくて大変なのですが、なんと垣間見えるoffのも凄い。謙虚。謙虚でおちゃめで凄くかわいらしい……。凄い……お一人で二度美味しい……これまでしひろさん出演されてる作品は花喰とマダテレと女王蜂しか観られてないのですがどれも魅力爆発歌声ドーーン!!って感じで凄かったので本公演楽しみです!!!
tts_mm_cn
DOODLE急にパノプティコンの波が来てつべで動画を見漁りお絵描きしようと思ったら力尽きたので日記!!!!!拙者男役の長髪が大好き侍!!!ちな、エクステも大好きでござる。ヴェルダンディのハーフアップも好きだけど、スクルドのポニテも好きなんじゃ〜。ウルドは前髪が本当に好きすぎて夢に出る。というかパノプティコン、ビジュ、良すぎ。また見たい。はよみたい。円盤!!!!!女王蜂の歌声を浴びさせてくれcctome1
DOODLE先日の女王と対にしようと思って最初魔王様のつもりで描いてたんですけど……なんか弟の方になっちゃった……弟描こうと思ったら口がとんがってきて……なんで顔が同じなのにこれだけ違うんだろうなあ……作画先生すごいなあ……tts_mm_cn
PASTゴリ推し期間にかいたパノプティコンの女王蜂の絵〜!!!拙者パノプティコンの女王蜂好き好き侍当時は中の人の事とかあまり知らなかったので本当純粋に女王蜂の狂気を怖がってた気がする。そう思ったら本当に……導入として良い作品だったなぁ……。歌も凄いし踊りも凄いしそもそもお話も凄い。薄いレースを何重にも重ねた真っ黒な世界を覗き込んでる気がして楽しかったです。今見たらだいぶ印象変わりそう。円盤待機 2
cctome1
DOODLE原作読みながら女王。泣けない女の顔にある涙のパーテーションライン。顔アップのときチラリと見える耳らしきものとか、首の後ろの装甲のシルエットとかとても好き。作画先生の女王は美しくて可愛い。fmh5e
DONE『心を埋める行くんとやのさんのお話(notカップリング)』タイトル通り、行くんとやのさんがお話しているだけ。
ふんわり雰囲気友情物としてお読みください。
なお、こちらは別作の『正しい女王の育て方』(https://twitter.com/i/events/1546078203604676608?s=20)
の行くんパートのifストーリーです。
『青は藍より出でて藍より青し』(行くんとヤノさん) 初めて彼をその場所で見たのは、春の風が桜の花びらを運ぶ季節だった。
新学期が始まり、まだ糊の効いた制服の初々しい新入生達が端々で談笑し合う教室を通り過ぎ、特別教室棟の三階の廊下。
ひと気の無い長い廊下は自分の靴音がやけに響く。前の授業で使った教材を抱え一人で歩いていると目指す教室が途方も無く遠く、知らない場所に迷い込んだ気持ちさえする。
換気の為に開けてある窓から入り込んで来たのか、薄紅色の破片が歩を進める先々にぽつり、ぽつりと灯火の様に落ちていた。
ここの清掃当番のクラスは何処だったか、と考える頭の端で、まあこれも風情があって良いか、とも思う。
ひらひらと床を這う花弁は踊っている様だ。
何処から来たものだろう。
7258新学期が始まり、まだ糊の効いた制服の初々しい新入生達が端々で談笑し合う教室を通り過ぎ、特別教室棟の三階の廊下。
ひと気の無い長い廊下は自分の靴音がやけに響く。前の授業で使った教材を抱え一人で歩いていると目指す教室が途方も無く遠く、知らない場所に迷い込んだ気持ちさえする。
換気の為に開けてある窓から入り込んで来たのか、薄紅色の破片が歩を進める先々にぽつり、ぽつりと灯火の様に落ちていた。
ここの清掃当番のクラスは何処だったか、と考える頭の端で、まあこれも風情があって良いか、とも思う。
ひらひらと床を這う花弁は踊っている様だ。
何処から来たものだろう。
0w0_Luna
REHABILI絵が描きたくなり、でも描きたいという特定のキャラもいなかったので50音でキャラを描くでいいかと。久しぶりに描いてみたら「ド下手にもほどが……」のレベルになってて色々もう……。ついったーで名称上げたキャラ達。50音は埋めてある。作品被りなしで。
とりあえず描いた「あ行」変更もあるかも。
50音順に略称
夢100、イリヤの空、NARUTO、女王騎士、瀬文霊符
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部27話。後のクロウリー学園長=大鴉のディアヴァルの物語、美しき女王編の27話。
復讐を終えたディアヴァルは鏡の元へ。
(本文約1800文字)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部27話「闇の鏡」 ディアヴァルは女王の居室へと戻っていた。
部屋にはディアヴァルのための専用の出入り口がある。彼はそこから難なく部屋に入り込み、鏡の前に行くことが出来た。
「鏡よ鏡、戻ったぞ」
すると、鏡の中に緑の煙が渦巻き、男の顔が現れた。彼に刻まれたあの模様と同じ模様を持つ顔が。
「お前の言う通り、俺は新たな力を得た。だがこの力ではあの方を黄泉帰らせることは叶わないのだろう?」
「是である」
「では、どうすれば良いんだ?」
「黒い石を集めよ」
「こんなもの、どこで手に入れるんだ……」
「無限の時間がある」
「確かに、時間だけはあるようだな。だが、待っているだけでは石は集まらない」
「石を集めるのは貴方の役目だ」
1853部屋にはディアヴァルのための専用の出入り口がある。彼はそこから難なく部屋に入り込み、鏡の前に行くことが出来た。
「鏡よ鏡、戻ったぞ」
すると、鏡の中に緑の煙が渦巻き、男の顔が現れた。彼に刻まれたあの模様と同じ模様を持つ顔が。
「お前の言う通り、俺は新たな力を得た。だがこの力ではあの方を黄泉帰らせることは叶わないのだろう?」
「是である」
「では、どうすれば良いんだ?」
「黒い石を集めよ」
「こんなもの、どこで手に入れるんだ……」
「無限の時間がある」
「確かに、時間だけはあるようだな。だが、待っているだけでは石は集まらない」
「石を集めるのは貴方の役目だ」
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部25.5話。後のクロウリー学園長=大鴉のディアヴァルの物語、美しき女王編の25.5話。
山火事回の前に入るべきパートです。書き忘れて山火事回を公開しちゃって、後から追加で書きました。支部に移植するときに調整します。(本文約1100文字)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部25.5話「悪の女王」 妖精の森から舞い戻ったディアヴァルは、カラスの姿で村や町、城の中を飛び回り、聞き耳を立てて歩いた。
そして、スノーホワイト姫が隣国の王子に見初められて結婚することを知った。人間たちはみな、姫の結婚の発表で祝賀ムードに包まれていた。
この国は新たな王を迎えることになるのだ。隣国の王子は、姫を娶ることでこの国の王位も継承することになる。
美しい姫とりりしい王子のカップルはお似合いだ、さぞよい治世となるだろう、と人々は口々に噂するのだった。
その一方で、ハントマンが姫を殺そうとして果たせなかったことは周知の事実となり、姫本人や小人たちの証言から、姫に毒りんごを食べさせた老婆は女王の化けた姿であろうと噂されていた。
1126そして、スノーホワイト姫が隣国の王子に見初められて結婚することを知った。人間たちはみな、姫の結婚の発表で祝賀ムードに包まれていた。
この国は新たな王を迎えることになるのだ。隣国の王子は、姫を娶ることでこの国の王位も継承することになる。
美しい姫とりりしい王子のカップルはお似合いだ、さぞよい治世となるだろう、と人々は口々に噂するのだった。
その一方で、ハントマンが姫を殺そうとして果たせなかったことは周知の事実となり、姫本人や小人たちの証言から、姫に毒りんごを食べさせた老婆は女王の化けた姿であろうと噂されていた。
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部26話。後のクロウリー学園長=大鴉のディアヴァルの物語、美しき女王編の26話。
妖精の森から戻ってきたディアヴァルは、ある行動に出た。
(本文約2200文字/豆知識約430文字)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部26話「山火事」 山が、燃えていた。
ドワーフ鉱山を擁するモルン山。その山麓に広がる豊かな森は今、一面の炎に呑み込まれつつあった。
パチパチと音を立て熱風と煙を吹き上げる炎の前線が山を這い上がってくる。木々の間の下生えを舐めながら這い寄る炎は一見ゆっくりにも見えるが、新たな樹木に取り付くと樹皮を燻ぶらせながら幹を這い上がり、唐突に巨大な炎となって躍り上がる。そうなると生木であってももう抗うことは出来ない。木々は次々と炎の嵐に揉まれ、呑み込まれてゆく。辺り一帯を焼き尽くす業火は激しい上昇気流を生み、生命を奪う熱風が荒れ狂っていた。
ドワーフたちは坑道に逃げ込んで水魔法で入り口を塞ぎ、炎を防ごうとしていた。だが、山腹を吹き上げてくる熱風は容赦なく氷を溶かし、逃げ場のないドワーフたちを追い詰めていた。
2705ドワーフ鉱山を擁するモルン山。その山麓に広がる豊かな森は今、一面の炎に呑み込まれつつあった。
パチパチと音を立て熱風と煙を吹き上げる炎の前線が山を這い上がってくる。木々の間の下生えを舐めながら這い寄る炎は一見ゆっくりにも見えるが、新たな樹木に取り付くと樹皮を燻ぶらせながら幹を這い上がり、唐突に巨大な炎となって躍り上がる。そうなると生木であってももう抗うことは出来ない。木々は次々と炎の嵐に揉まれ、呑み込まれてゆく。辺り一帯を焼き尽くす業火は激しい上昇気流を生み、生命を奪う熱風が荒れ狂っていた。
ドワーフたちは坑道に逃げ込んで水魔法で入り口を塞ぎ、炎を防ごうとしていた。だが、山腹を吹き上げてくる熱風は容赦なく氷を溶かし、逃げ場のないドワーフたちを追い詰めていた。
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部25話。後のクロウリー学園長=大鴉のディアヴァルの物語、美しき女王編の25話。
すべてを失ったディアヴァルは、あの森へと向かった…。
(本文約2070文字/今回は豆知識はありません)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部㉕話「翼を継ぐ者」 この森に降り立つのは十何年ぶりだろう。
ディアヴァルは、思い出の詰まったあの森に帰ってきた。
楽しいことも、大変だったこともたくさんあった。そして胸の潰れそうな悲しい思い出も……。
真実の泉の小島に、聖なる樫の巨木は今も変わらずそびえていた。
ディアヴァルは樫の木の枝に舞い降りると、木の洞に飛び込んだ。
そこにあの石があった。すべての光を吸い込むような深い闇を宿した黒い石が、昔ディアヴァルが置いたそのままに木の洞の中に安置された一対の翼の間に置かれていた。
ディアヴァルは石をそっとくわえあげた。
あの鏡は、石を飲むように言っていた。そうすれば闇の力が我がものとなる、と。
彼はためらうことなく嘴を天に向けて振り仰ぎ、一気に黒い石を飲み込んだ。石はするりと喉を通り抜け、体内へと落ちていった。
2141ディアヴァルは、思い出の詰まったあの森に帰ってきた。
楽しいことも、大変だったこともたくさんあった。そして胸の潰れそうな悲しい思い出も……。
真実の泉の小島に、聖なる樫の巨木は今も変わらずそびえていた。
ディアヴァルは樫の木の枝に舞い降りると、木の洞に飛び込んだ。
そこにあの石があった。すべての光を吸い込むような深い闇を宿した黒い石が、昔ディアヴァルが置いたそのままに木の洞の中に安置された一対の翼の間に置かれていた。
ディアヴァルは石をそっとくわえあげた。
あの鏡は、石を飲むように言っていた。そうすれば闇の力が我がものとなる、と。
彼はためらうことなく嘴を天に向けて振り仰ぎ、一気に黒い石を飲み込んだ。石はするりと喉を通り抜け、体内へと落ちていった。
だけん
DONE🔞「ここではお前が受け」(差分/文字なしバージョン)
※「絶対に他人に股を開くはずがない、自信家/サディスト/女王様気質/な性格の成人男性(37歳)が完全にメス堕ちして股を開いてる」差分 4
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部24話。後のクロウリー学園長=大鴉のディアヴァルの物語、美しき女王編の24話。
七人の小人に追われ、崖から落ちた女王は死んだ。亡骸の側で悲しみに沈むディアヴァルの目の前に、二羽のハゲタカが舞い降りた…。
(本文約3700文字/今回は豆知識はありません)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部㉔話「ディアヴァルとハゲタカ」 雨が降り始めた。大粒の水滴がバタバタと音を立てて天から落ちてくる。だが、ディアヴァルは雨を避けることも思いつかず、ただ呆然と女王の亡骸によりそって涙を流し続けていた。雨と涙がいりまじり、冷えた地面へと吸い込まれてゆく。
深い悲しみの底に沈んでいたディアヴァルを現実に引き戻したのは、頭の上を過る影と大きな羽音、そして全身に打ち付ける風だった。
頭を上げると、目の前に一羽のハゲタカが降り立っていた。ハゲタカの身体はディアヴァルの何倍も大きい。風はその翼が巻き起こしたものだったのだ。
一瞬、何が起きたのかわからなかった。悲しみの深みから意識が引き剥がされたばかりで混乱している彼の目の前に、更にもう一羽のハゲタカが舞い降りてきた。
3778深い悲しみの底に沈んでいたディアヴァルを現実に引き戻したのは、頭の上を過る影と大きな羽音、そして全身に打ち付ける風だった。
頭を上げると、目の前に一羽のハゲタカが降り立っていた。ハゲタカの身体はディアヴァルの何倍も大きい。風はその翼が巻き起こしたものだったのだ。
一瞬、何が起きたのかわからなかった。悲しみの深みから意識が引き剥がされたばかりで混乱している彼の目の前に、更にもう一羽のハゲタカが舞い降りてきた。
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部23話。後のクロウリー学園長=大鴉のディアヴァルの物語、美しき女王編の23話。七人の小人たちが小屋へ戻ってくる!女王の扮する老婆は危機を告げるディアヴァルに促されてその場を逃げ出したが…。(本文約2600文字/今回、豆知識はお休みです)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部㉓話「老婆と七人の小人たち」 ディアヴァルに急かされて、老婆に扮した女王は森の中へと走り込んでいった。
ディアヴァルが空に舞い上がって偵察してみると、木立の隙間からちらちらと、小人たちが転んだり滑ったりしながらも家を目指して走っているのが見えた。あいつらあんなに足が短いくせに、なんであんなに早いんだ? それなのに、老婆の姿の女王は早く走ることが出来ない。早くも息をはずませて、苦しそうに走っている。ディアヴァルは女王の直ぐ側まで舞い降りると、枝から枝へと飛び移りながら女王の後を付いて行った。
女王は森の踏み分け道を走って戻っていく。その後ろから、大声で叫ぶ怒った小人たちの声がかすかに聞こえ始めた。このままでは追いつかれてしまう! どうすれば良いのだろうか? ディアヴァルは女王のそばを離れ、小人たちの方へと戻っていった。
2646ディアヴァルが空に舞い上がって偵察してみると、木立の隙間からちらちらと、小人たちが転んだり滑ったりしながらも家を目指して走っているのが見えた。あいつらあんなに足が短いくせに、なんであんなに早いんだ? それなのに、老婆の姿の女王は早く走ることが出来ない。早くも息をはずませて、苦しそうに走っている。ディアヴァルは女王の直ぐ側まで舞い降りると、枝から枝へと飛び移りながら女王の後を付いて行った。
女王は森の踏み分け道を走って戻っていく。その後ろから、大声で叫ぶ怒った小人たちの声がかすかに聞こえ始めた。このままでは追いつかれてしまう! どうすれば良いのだろうか? ディアヴァルは女王のそばを離れ、小人たちの方へと戻っていった。
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部22話。後のクロウリー学園長=大鴉のディアヴァルの物語、美しき女王編の22話。老婆に扮した女王は森の小人の小屋へと向かった…。(本文約3000文字/今回、豆知識はお休みです)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部㉒話「姫と老婆」 女王とディアヴァルは、森の奥へ奥へと進んでいった。
深い森には太くねじくれた木々が鬱蒼と茂り、空はほとんど見えない。地面には分厚く苔がむし、足音も吸い込まれて響くことはない。聞こえてくるのは、どこか遠くで鳴く鳥の声と、吹きすぎる風が梢を揺らす音くらいだ。そんな風景の中に、細い踏み分けが通っている。その細い獣道か人の道かも定かではない踏み分けを、一人の老女が歩いていた。曲がった腰に長い木の杖をつき、片手に籠を抱えている。誰が見てもみすぼらしい老婆にしか見えないそれは、女王の変装した姿だった。
どれほど歩いただろうか。太陽が天高く上がりそろそろ昼も近いと見えた頃、やっと森の木々がまばらとなり、一人と一羽は開けた空き地へと歩み出た。
3100深い森には太くねじくれた木々が鬱蒼と茂り、空はほとんど見えない。地面には分厚く苔がむし、足音も吸い込まれて響くことはない。聞こえてくるのは、どこか遠くで鳴く鳥の声と、吹きすぎる風が梢を揺らす音くらいだ。そんな風景の中に、細い踏み分けが通っている。その細い獣道か人の道かも定かではない踏み分けを、一人の老女が歩いていた。曲がった腰に長い木の杖をつき、片手に籠を抱えている。誰が見てもみすぼらしい老婆にしか見えないそれは、女王の変装した姿だった。
どれほど歩いただろうか。太陽が天高く上がりそろそろ昼も近いと見えた頃、やっと森の木々がまばらとなり、一人と一羽は開けた空き地へと歩み出た。
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部21話。後のクロウリー学園長=大鴉のディアヴァルの物語、美しき女王編の21話。自ら手を下す決意をした女王は地下室で…。(約1600文字。今回もちょい短めなので、支部移植時に20話とまとめUPするかも。豆知識はおやすみです)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部㉑話「女王と赤いリンゴ」 ディアヴァルと女王グリムヒルデはいつもの地下室にいた。
彼らの目の前では大鍋が煮えたぎっている。粘り気のある液体の水面に緑の泡がごぼり、ごぼりと浮き上がっては弾けて消える。女王はドロリとした液体をかき混ぜながら、低い声で歌うように呪文を唱える。その声に連れてひときわ激しく泡が吹きあげて弾け、緑の飛沫を散らす。
「これでいい。愛しい子、よぉく見ておいで。ここにリンゴがある。これをこうして……」
女王はしなやかな細い指でリンゴのヘタをつまんでぶら下げると、その赤い果実を慎重に緑の水面へと沈めた。すると、リンゴの周りに細かな泡が立ち上り、シュウシュウと音を立てて煙が立ち上った。煙は胸の悪くなるような匂いがして、ディアヴァルは思わず顔を背けた。
1689彼らの目の前では大鍋が煮えたぎっている。粘り気のある液体の水面に緑の泡がごぼり、ごぼりと浮き上がっては弾けて消える。女王はドロリとした液体をかき混ぜながら、低い声で歌うように呪文を唱える。その声に連れてひときわ激しく泡が吹きあげて弾け、緑の飛沫を散らす。
「これでいい。愛しい子、よぉく見ておいで。ここにリンゴがある。これをこうして……」
女王はしなやかな細い指でリンゴのヘタをつまんでぶら下げると、その赤い果実を慎重に緑の水面へと沈めた。すると、リンゴの周りに細かな泡が立ち上り、シュウシュウと音を立てて煙が立ち上った。煙は胸の悪くなるような匂いがして、ディアヴァルは思わず顔を背けた。
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部20話。後のクロウリー学園長=大鴉のディアヴァルの物語、美しき女王編の20話。
ハントマンと姫を森へと送り出した女王は、鏡を通して二人を監視していた。
ハントマンが帰還したとき、女王は……。
(本文約1200文字/豆知識約900文字)
今回ちょい短めですみません。次のパートとの幕間のような感じで読んで頂ければ。
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部⑳話「女王の裁き」 女王は鏡の中の光景を食い入るように見つめていた。
鏡を覗く目は険しく、その手は爪が手のひらに食い込むのではと思うほどに握りしめられている。
そこに映っているのは、スノーホワイト姫が森の奥の小人の家に入り込み、安らかに眠りに付いた様子だった。
と、ゆらりと波立つように景色が崩れた。
鏡の面を緑の煙が覆い、その中からあの黒いレースの様な隈取模様のある男の顔が浮かぶ。
女王は片手を振って「もうよい、下がれ」とだけ言った。
再び鏡の中に緑の煙が立ち込め、それが晴れたときには男の顔はもうなかった。しかし、男が消えたあとも部屋に張り詰めた緊張は緩むこと無く、ディアヴァルは我知らず項の羽毛を逆立てていた。
2320鏡を覗く目は険しく、その手は爪が手のひらに食い込むのではと思うほどに握りしめられている。
そこに映っているのは、スノーホワイト姫が森の奥の小人の家に入り込み、安らかに眠りに付いた様子だった。
と、ゆらりと波立つように景色が崩れた。
鏡の面を緑の煙が覆い、その中からあの黒いレースの様な隈取模様のある男の顔が浮かぶ。
女王は片手を振って「もうよい、下がれ」とだけ言った。
再び鏡の中に緑の煙が立ち込め、それが晴れたときには男の顔はもうなかった。しかし、男が消えたあとも部屋に張り詰めた緊張は緩むこと無く、ディアヴァルは我知らず項の羽毛を逆立てていた。
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部18話姫の決意を知った女王はハントマンを呼び出し、ある命令を下す。(本文=約2600文字/豆知識=約800文字)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部⑱話「相克」 スノーホワイト姫に王の最期を見せた翌日のこと。女王グリムヒルデは、姫の部屋を訪れた。
姫は顔色も悪く、目の下にうっすらとくまができていた。
ディアヴァルはその鋭い耳で気づいていた。姫は一晩中泣き明かしたのだ。可哀想に……。恋しい相手を諦めるのはさぞ辛いことだろう……。
女王は、姫を抱き寄せてハグすると、その頬に両手を添えて目を真っ直ぐに覗き込んで言った。
「スノーホワイトや。昨日は悲しい想いをさせてしまいましたね。知らねばならないこととは言え、さぞ辛かったことでしょう。でも、これでわかりましたね。あの若者は貴女にふさわしい相手ではないのよ。辛いでしょうけれど、この恋は諦めなくては。ね」
すると姫は、まだ青ざめた顔のまま、それでも真っ直ぐに女王の目を見返して静かにこう言った。
3441姫は顔色も悪く、目の下にうっすらとくまができていた。
ディアヴァルはその鋭い耳で気づいていた。姫は一晩中泣き明かしたのだ。可哀想に……。恋しい相手を諦めるのはさぞ辛いことだろう……。
女王は、姫を抱き寄せてハグすると、その頬に両手を添えて目を真っ直ぐに覗き込んで言った。
「スノーホワイトや。昨日は悲しい想いをさせてしまいましたね。知らねばならないこととは言え、さぞ辛かったことでしょう。でも、これでわかりましたね。あの若者は貴女にふさわしい相手ではないのよ。辛いでしょうけれど、この恋は諦めなくては。ね」
すると姫は、まだ青ざめた顔のまま、それでも真っ直ぐに女王の目を見返して静かにこう言った。
銀鳩堂
PROGRESSヤンクロ第二部17話姫の恋する相手は亡き王の仇の息子。姫の恋を許すことが出来ない女王はある行動に出た。(本文=約1800文字/豆知識=約800文字)
ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第二部⑰話「姫と鏡」 女王グリムヒルデは城の自室にいた。
目の前には、連れ戻されたスノーホワイト姫の姿があった。姫はきちんと風呂に入れられて、服装は王族としてふさわしいものに整えられていた。
「スノーホワイトや。修行の日々、さぞ疲れたことでしょう。よく耐えましたね。これからは、また一緒に暮らしましょう」
それを聞いた姫の顔は一瞬輝いたが、すぐにその輝きは曇ってしまった。それを女王は見逃さなかった。
「姫や。お前は離宮で出会った青年のことが気になるのですね」
それを聞いた姫が、驚いたように女王の顔を見返した。
「これからお前に大切なことを教えなければなりません。お前にとって、とてもつらいお話になるでしょう。けれど、真実を知らねばなりません」
2702目の前には、連れ戻されたスノーホワイト姫の姿があった。姫はきちんと風呂に入れられて、服装は王族としてふさわしいものに整えられていた。
「スノーホワイトや。修行の日々、さぞ疲れたことでしょう。よく耐えましたね。これからは、また一緒に暮らしましょう」
それを聞いた姫の顔は一瞬輝いたが、すぐにその輝きは曇ってしまった。それを女王は見逃さなかった。
「姫や。お前は離宮で出会った青年のことが気になるのですね」
それを聞いた姫が、驚いたように女王の顔を見返した。
「これからお前に大切なことを教えなければなりません。お前にとって、とてもつらいお話になるでしょう。けれど、真実を知らねばなりません」
祷治の恥さらし。
MEMO◆ヴィンセント・フレイマー(25) 176㎝・64㎏☆眼鏡でインテリクールキャラ。髪は鮮やかな緑色。治安部隊の司令補佐官だったが、神子付きの特例任務を受けたため、立場的にはルー達とほぼ同等である。
今回は守護騎士ではなく、あくまで神子の教育係や連絡役という立ち位置。推薦者は女王様。性格は真面目でクール。主属性は水でレイピア使い。ルーと同じ第二支隊の司令官や治安部隊の参謀役等の経歴がある。