嬰
j9bx_t
DOODLEパスワードはイベント開催日4桁(例:開催日が1月1日の場合→0101)
*唐突に始まり唐突に終わります。
あらすじ:魏嬰は彩衣鎮に出掛け、帰りが遅くなってしまった。藍湛はもうごはんを食べただろうか……。 6
はゆや
SPUR ME含光君×夷陵老祖香炉if 夷陵行く前
魏嬰と別れなくなくて、おtin進化させた藍湛
ただ書きたいまま書いた
なんでも許せる人向け
本当はアホエロになりたかった……
18歳以上ですか?
はい いいえ 6237
hayane
PROGRESS藍湛の帰りを待つ魏嬰の話好きな感じの話なのに進みが遅い
とても途中&誤字脱字未確認
雲深不知処。格子の外から見える景色はというと、空は太陽の光を遮断するかのような分厚い雲に覆われ、地面はしとしとと木々を伝った水滴で濡れていた。ここは山の中ということもあり、天気は変わりやすいがそれとは関係なくこの時期になるとこの辺りは一日中雨が降る。時期が過ぎれば代わりに暑さがどっとやってくる訳だが、ここはかつて生まれ育った故郷と比べるとひんやりしている。そんなまた違った湿った空気にぶるりと肩を震わせ、近くにあった上着を一枚羽織った魏無羨は縁側を行ったり来たり、座ったり立ったりしながら忙しなく動いていた。
「……暇だなぁ。」
柱に体を預けながら、今にもズルズルと横たわりそうな姿勢をゆっくり正す。昔の魏無羨ならば縁側で寝て叱られることも怖くはなかったが、藍忘機の夫となった今はどうしてもそれができない。もちろん、だからといって雲深不知処の家規を全て守れるわけではない。しかし夫の不在時でもなるべく守れるものは守りたいと考えていたのだ。
2258「……暇だなぁ。」
柱に体を預けながら、今にもズルズルと横たわりそうな姿勢をゆっくり正す。昔の魏無羨ならば縁側で寝て叱られることも怖くはなかったが、藍忘機の夫となった今はどうしてもそれができない。もちろん、だからといって雲深不知処の家規を全て守れるわけではない。しかし夫の不在時でもなるべく守れるものは守りたいと考えていたのだ。
夏野(なっちゃん)
DONE忘羨:「亥の刻だヨ!全員集合」参加作品でした。「知己の□談」webアンソロジー参加小説(全年齢)の続きのお話ですが、こちらだけでもわかるようにあらすじ的にまとめたお話がついています。そのあと知己越えのお話に入っていきます。なんでも大丈夫な方のみお読みください!少しでもお楽しみ頂けましたら幸いです。2023年11/25〜11/26のイベント参加作品。パスワード→藍湛魏嬰の誕生日を続けて8ケタの数字で 14406jiatu0527
DONE新刊『宗主夫人会議事録』序章〜三章 公開⚠cqlベース+モブがいっぱい⚠
本文が長いのでオンイベ後も一定期間は公開しますのでごゆっくりお楽しみください✨
2022/08/23追記 Passwordのヒント:魏嬰の役職(仙○夫○)をローマ字で
*新刊にはR18の二章分および書き下ろしを掲載します。 46
karan282828
DONE8/20、8/27に開催される「亥の刻だヨ!全員集合」に合わせて企画された座学時代WEBアンソロ「青春、君の為に好し」に寄稿させていただきました。魏先輩が小双璧に聞かせた座学時代の思い出とは。
pass:藍湛と魏嬰が出会ったのは雲深不知処の〇〇〇 7083
rihairabbit11
SPUR MECQL座学時代の江澄の話。まだ前半。くるっぷに載せてるものと同じです。
ある理由から彩衣鎮を訪れた江澄と懐桑は、ある騒ぎに巻き込まれる。
魏嬰や藍湛、師姉や温情も出てきます。
途中で回想が挟まるのですが、展開を変えたので省いています。いつか残り追加したい。
雲夢の芍薬1(仮題) 午後の授業がなくなった。昼食後、喜色満面にそう告げてきたのは聶懐桑だ。藍啓仁が急用で出かけたのだという。
急にできた時間を学習に使う者もいれば、遊びに出る者もいる。江澄はそのどちらでもなく、用事があって彩衣鎮まで足を伸ばした。
青果物を扱う露店の前で立ち止まった江澄は、腕を組んで売り物をひとつひとつ見ていく。並べられているのはこの時期に旬の枇杷や木苺、桃に茱萸。雲深不知処の味気ない食事を思い浮かべれば、どれもみずみずしく美味しそうに見える。
(あいつはどれを挙げていた? くそ、遮るんじゃなかった、思い出せない)
険しい顔の少年が無言のまま店先に佇む状況に、店主は青ざめた顔でビクビクしている。残念ながら江澄は店主の様子など目に入っておらず、眉間に深い皺を寄せて悩んでいた。
3119急にできた時間を学習に使う者もいれば、遊びに出る者もいる。江澄はそのどちらでもなく、用事があって彩衣鎮まで足を伸ばした。
青果物を扱う露店の前で立ち止まった江澄は、腕を組んで売り物をひとつひとつ見ていく。並べられているのはこの時期に旬の枇杷や木苺、桃に茱萸。雲深不知処の味気ない食事を思い浮かべれば、どれもみずみずしく美味しそうに見える。
(あいつはどれを挙げていた? くそ、遮るんじゃなかった、思い出せない)
険しい顔の少年が無言のまま店先に佇む状況に、店主は青ざめた顔でビクビクしている。残念ながら江澄は店主の様子など目に入っておらず、眉間に深い皺を寄せて悩んでいた。
はるもん🌸
MOURNING結丹できた魏嬰。藍湛を泣かす。剣のお稽古「結丹できたら次は何をするべきだと思う?」
「剣の鍛錬」
「正解だ。さっそくお前が相手になってくれるか?」
藍忘機は渋る様子を見せた。魏無羨は気にせず人差し指と中指を合わせ、随便の剣先を藍忘機に向ける。魏無羨と手合わせをする事になってしまい、藍忘機は早々に決断した。
「あ!」
随便が避塵に負け、遠くへ飛ばされてしまった。魏無羨は戻ってくるように指示を出す。
チャン、と随便は鞘に収まった。
「こら藍湛。ちゃんと相手をしてくれよ。あんな一瞬じゃ鍛錬にならない…藍湛?」
「君に」
「ん?」
「二度と君に剣は向けたくない」
藍忘機の心中を聞いた魏無羨は己はなんと惨い事をしたのだと、たった今察した。
「悪かったよ、藍湛。もう剣の相手はしなくていいから」
535「剣の鍛錬」
「正解だ。さっそくお前が相手になってくれるか?」
藍忘機は渋る様子を見せた。魏無羨は気にせず人差し指と中指を合わせ、随便の剣先を藍忘機に向ける。魏無羨と手合わせをする事になってしまい、藍忘機は早々に決断した。
「あ!」
随便が避塵に負け、遠くへ飛ばされてしまった。魏無羨は戻ってくるように指示を出す。
チャン、と随便は鞘に収まった。
「こら藍湛。ちゃんと相手をしてくれよ。あんな一瞬じゃ鍛錬にならない…藍湛?」
「君に」
「ん?」
「二度と君に剣は向けたくない」
藍忘機の心中を聞いた魏無羨は己はなんと惨い事をしたのだと、たった今察した。
「悪かったよ、藍湛。もう剣の相手はしなくていいから」
はるもん🌸
MOURNING魏嬰、人間に戻るとお調子者に戻る。魏無羨、犬になってしまう(嘘だろ…?!俺が…犬?!)
池を覗き込み、魏無羨はその場で気絶した。すぐに藍忘機が倒れている犬を見つけ、近くに落ちている服でその黒い犬が魏無羨なのではないかと連れ帰る。静室で目を覚ました魏無羨はキュウと鳴き、藍忘機の膝にすがりつく。己の前足を見て
魏無羨は鳥肌が立った。まごうことなき犬だ。藍湛、どうしようと目を潤ませて彼を仰ぐ。
「やはり君は魏嬰なのか」
「わん」
魏無羨は自分の鳴き声に恐れ、尻尾を丸めて藍忘機の服に隠れるように体を小さくした。
「私がいる。怖くない」
よしよしと頭を撫でられる。
「きっと元に戻る」
邪祟の影響である事は予想ができた。今朝、犬に似た人形を藍景儀が持っていた。
悪い気を放っていた為、取り上げて処分をしたのだ。
541池を覗き込み、魏無羨はその場で気絶した。すぐに藍忘機が倒れている犬を見つけ、近くに落ちている服でその黒い犬が魏無羨なのではないかと連れ帰る。静室で目を覚ました魏無羨はキュウと鳴き、藍忘機の膝にすがりつく。己の前足を見て
魏無羨は鳥肌が立った。まごうことなき犬だ。藍湛、どうしようと目を潤ませて彼を仰ぐ。
「やはり君は魏嬰なのか」
「わん」
魏無羨は自分の鳴き声に恐れ、尻尾を丸めて藍忘機の服に隠れるように体を小さくした。
「私がいる。怖くない」
よしよしと頭を撫でられる。
「きっと元に戻る」
邪祟の影響である事は予想ができた。今朝、犬に似た人形を藍景儀が持っていた。
悪い気を放っていた為、取り上げて処分をしたのだ。
はるもん🌸
MOURNINGイタズラ癖が一生治らない魏嬰。どこまで本気なのか「あついあつい」とパタパタと手で顔をあおぐ。
「魏嬰、整えなさい」
少しでも風通しがよくなるように胸をはだけさせていた。
それを藍忘機が咎める。ヘーイと魏無羨は適当に返事をした。
服を整えたのを確認し、藍忘機は本の続きに目を落とす。
涼しそうな彼がうらめしく、ちょっとイタズラしてやろうと魏無羨は考えた。
「あー喉がかわいたなぁ」
「水でいいか」
パタンと読んでいた本を閉じ、藍忘機は立ち上がる。
魏無羨も同じように立ち上がった。
「いや、水じゃだめだな。もっとこう…濃いやつがいい」
「果汁を持ってこよう」
「いーや駄目だ」
「何が良いんだ」
「これが…いいカナ」
魏無羨は膝立ちになり、ちょうど前にある藍忘機のソレを指でつついた。ようやく揶揄われている事に気づき、藍忘機は「君!」と声を上げる。
544「魏嬰、整えなさい」
少しでも風通しがよくなるように胸をはだけさせていた。
それを藍忘機が咎める。ヘーイと魏無羨は適当に返事をした。
服を整えたのを確認し、藍忘機は本の続きに目を落とす。
涼しそうな彼がうらめしく、ちょっとイタズラしてやろうと魏無羨は考えた。
「あー喉がかわいたなぁ」
「水でいいか」
パタンと読んでいた本を閉じ、藍忘機は立ち上がる。
魏無羨も同じように立ち上がった。
「いや、水じゃだめだな。もっとこう…濃いやつがいい」
「果汁を持ってこよう」
「いーや駄目だ」
「何が良いんだ」
「これが…いいカナ」
魏無羨は膝立ちになり、ちょうど前にある藍忘機のソレを指でつついた。ようやく揶揄われている事に気づき、藍忘機は「君!」と声を上げる。
はるもん🌸
MOURNING魏嬰のお尻を見ていたら、つい手が伸びてしまったという含光君。たまには含光君も魔が差すもみゅもみゅもみゅ、たぷん。
魏無羨は意識を取り戻した。もみゅ、と掴んでは放し、今度はたぷんと肉厚を確かめるように掌で触られる感覚を感じる。
「藍湛?」
「!」
パッと藍忘機は尻から手を放した。
(あの誉れ高き含光君が俺の尻で遊んでいただと?なんてことだ!こんな面白い話はあるか?!)
魏無羨は体を起こし、服を一糸まとわぬその姿で藍忘機を見る。
魏無羨は一度丑の刻に眠るとなかなか起きない。
それを知っていた藍忘機は魔が差したのだ。
「今、俺の尻触ってた?」
藍忘機のアゴを人差し指でツツツとなぞる。
プイ、と藍忘機は左を向いた。
「ん~?雲深不知処では嘘偽りはご法度だろう?答えてくれよ藍湛」
触ってないとは言えない。かと言って正直に答えるのも恥ずかしい。
702魏無羨は意識を取り戻した。もみゅ、と掴んでは放し、今度はたぷんと肉厚を確かめるように掌で触られる感覚を感じる。
「藍湛?」
「!」
パッと藍忘機は尻から手を放した。
(あの誉れ高き含光君が俺の尻で遊んでいただと?なんてことだ!こんな面白い話はあるか?!)
魏無羨は体を起こし、服を一糸まとわぬその姿で藍忘機を見る。
魏無羨は一度丑の刻に眠るとなかなか起きない。
それを知っていた藍忘機は魔が差したのだ。
「今、俺の尻触ってた?」
藍忘機のアゴを人差し指でツツツとなぞる。
プイ、と藍忘機は左を向いた。
「ん~?雲深不知処では嘘偽りはご法度だろう?答えてくれよ藍湛」
触ってないとは言えない。かと言って正直に答えるのも恥ずかしい。
shiba1115m
MEMO原作軸、花食み年下藍湛×花生み年上魏嬰。座学に来た魏嬰が6歳の小藍湛に出会う話。不夜天の悲劇が起きず、魏無羡が何年も乱葬崗で温氏を匿っている設定。雲夢江氏の魏無羡は座学のために訪れた雲深不知処で、藍忘機という幼子と出会った。
他家の家規に縛られたくないと雲深不知処をぶらついていたとき、暗い顔をした子どもを見付け、声をかけたのが始まりだ。
顔色の悪いその子は紫色の竜胆に囲まれ、すぐ側にある離れ屋から視線を外さないまま母親に会えないと悲しそうに話す。
魏無羡も離れを見たが、そこに人の気配は感じない。
最近片付けられた形跡も見られたので、子どもの母親は既にいないのだろうと察した。
子どもの親族がそれをどう伝えているのか分からないから、迂闊に「もう会えない」などとは言えない。
どうしたものかと困っていると子どもの方から「叔父上に母には二度と会えないと言われた」と明かされる。
1287他家の家規に縛られたくないと雲深不知処をぶらついていたとき、暗い顔をした子どもを見付け、声をかけたのが始まりだ。
顔色の悪いその子は紫色の竜胆に囲まれ、すぐ側にある離れ屋から視線を外さないまま母親に会えないと悲しそうに話す。
魏無羡も離れを見たが、そこに人の気配は感じない。
最近片付けられた形跡も見られたので、子どもの母親は既にいないのだろうと察した。
子どもの親族がそれをどう伝えているのか分からないから、迂闊に「もう会えない」などとは言えない。
どうしたものかと困っていると子どもの方から「叔父上に母には二度と会えないと言われた」と明かされる。
shiba1115m
MEMO原作軸の花生み藍湛×花食み魏嬰。移し花。含光君→夷陵老祖から藍湛×魏嬰になってます。再構築藍忘機は花生みだ。
花を生むという行為はいつも藍忘機に痛みを与えるので、彼は自分の体質を厄介だとしか思わなかった。
だがある時、その鬱陶しい花の痛みが軽減されていることに気付いた。
魏無羡への恋心を自覚してから花を生み出す頻度が増した上に、苦痛が減っていたのだ。
あの人にだけ食べて欲しい。
心からそう願ったが、しかし魏無羡は花食みであったのに藍忘機の花を必要としなかった。
射日の折りも体力の回復に役立つからとどうにかして食べさせたかったが、魏無羡は頑として受け取らない。
逆に、夷陵老祖が含光君にかぶりついたら大変だからと避けられた。
ついに食べて貰えないまま、不夜天を迎えた。
魏無羡を乱葬崗に送り届け離れる際に花を握らせたが、きっと食べてはもらえなかっただろう。
1045花を生むという行為はいつも藍忘機に痛みを与えるので、彼は自分の体質を厄介だとしか思わなかった。
だがある時、その鬱陶しい花の痛みが軽減されていることに気付いた。
魏無羡への恋心を自覚してから花を生み出す頻度が増した上に、苦痛が減っていたのだ。
あの人にだけ食べて欲しい。
心からそう願ったが、しかし魏無羡は花食みであったのに藍忘機の花を必要としなかった。
射日の折りも体力の回復に役立つからとどうにかして食べさせたかったが、魏無羡は頑として受け取らない。
逆に、夷陵老祖が含光君にかぶりついたら大変だからと避けられた。
ついに食べて貰えないまま、不夜天を迎えた。
魏無羡を乱葬崗に送り届け離れる際に花を握らせたが、きっと食べてはもらえなかっただろう。
りゅうひよこ
DONEあらすじ「一人でするところ見せてよ」魏嬰が言った。
「君にとって楽しいものではないと思う」
「見せてくれるまで待つ」
魏嬰は言うと、床に押し倒されたまま襟元を直し、要求を飲んでくれるまで触れさせないの態度を取った。藍湛は仕方ないという風にため息をつき、自ら帯を解きにかかる。
窓から生ぬるい風が、床を這うように吹きこんできたのはその時だった。「もう喚んでくれないのかと思ってたよ、藍湛」
0721の日・ホラー回「一人でするところ見せてよ」
魏嬰が言った。
静室の天井を背景に、彼の夫の顔が間近にあった。結い上げた髪がいくらか乱れている。
もちろん藍湛の艶やかな黒髪を乱したのは魏嬰だ。文机で書き物をしていた彼に戯れついた結果、組み敷かれてひとしきり口を吸われていた。
「見てどうする?」
と藍湛が尋ねた。
「夫のかわいい姿を眺めて楽しむんだよ」
「君にとって楽しいものではないと思う」
しとやかな夫が恥ずかしがって拒否するのはわかっていたから、魏嬰はさんざん口づけをした後に頼んでみたのだ。魏嬰に噛みつきたくてたまらないという顔をした今の藍湛なら、うっかり披露してくれるかもしれない。
「見せてくれるまで俺は待つぞ」
魏嬰は言うと、床に押し倒されたまま襟元を直し、要求を飲んでくれるまで触れさせないという態度を取る。
3726魏嬰が言った。
静室の天井を背景に、彼の夫の顔が間近にあった。結い上げた髪がいくらか乱れている。
もちろん藍湛の艶やかな黒髪を乱したのは魏嬰だ。文机で書き物をしていた彼に戯れついた結果、組み敷かれてひとしきり口を吸われていた。
「見てどうする?」
と藍湛が尋ねた。
「夫のかわいい姿を眺めて楽しむんだよ」
「君にとって楽しいものではないと思う」
しとやかな夫が恥ずかしがって拒否するのはわかっていたから、魏嬰はさんざん口づけをした後に頼んでみたのだ。魏嬰に噛みつきたくてたまらないという顔をした今の藍湛なら、うっかり披露してくれるかもしれない。
「見せてくれるまで俺は待つぞ」
魏嬰は言うと、床に押し倒されたまま襟元を直し、要求を飲んでくれるまで触れさせないという態度を取る。
kow_7726
TRAINING下戸藍湛×バーテン魏嬰〜マンション編〜
ノンアルコール・モヒート!(11) 夜中の街を歩く。人の気配がないのを確認して、藍湛の手を握る。指を絡めて、握り返された。
マンションまでの道は、ほぼ無言だった。夜中だから静かにしなきゃと思ったし、妙に緊張していたし。藍湛は、元々無口だし。
「一人暮らし?」
マンションのエレベーターで藍湛が聞いてきた。
「うん、藍湛は?」
「兄上と暮らしている」
「仲良いんだな」
「尊敬している」
自宅の鍵を開けて中に入る。藍湛は少し緊張している様子で、靴を脱ぎ扉の鍵を締めると小さく頭を下げた。
「お邪魔します」
律儀な姿に笑ってしまった。それなりに片付けておいて良かったと思う。来客がある事は滅多にない。江澄がたまに来るくらいだ。狭い廊下の奥のリビングダイニングに向かう。
2196マンションまでの道は、ほぼ無言だった。夜中だから静かにしなきゃと思ったし、妙に緊張していたし。藍湛は、元々無口だし。
「一人暮らし?」
マンションのエレベーターで藍湛が聞いてきた。
「うん、藍湛は?」
「兄上と暮らしている」
「仲良いんだな」
「尊敬している」
自宅の鍵を開けて中に入る。藍湛は少し緊張している様子で、靴を脱ぎ扉の鍵を締めると小さく頭を下げた。
「お邪魔します」
律儀な姿に笑ってしまった。それなりに片付けておいて良かったと思う。来客がある事は滅多にない。江澄がたまに来るくらいだ。狭い廊下の奥のリビングダイニングに向かう。
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TRAINING下戸藍湛×バーテン魏嬰〜モヒート編〜
ノンアルコール・モヒート!(10)「もう一度……したい」
そう言われて俺は思わず笑ってしまった。
「これからいくらでも、何度だってしたい」
そう答えると、藍湛は少し目を見開き驚いた顔をした。この顔が、たまらなく好きなんだよな。思わず頬に唇を寄せる。
「藍湛……俺、藍湛が……んんっ…」
『好きだ』という言葉は見事に呑み込まれた。唇が触れ合い、幾度となく啄まれる。顎を引いてしまう俺を、追い掛ける藍湛。
触れたいと、思ってくれているのがわかる、優しい口付け。また、膝を擦り付けたくなるような…ムズムズと腰が揺れてしまうような。
「ん……んっ……」
「魏嬰……」
囁きながら舌を差し込まれる。探るような舌の動きに、そっと絡ませる。舌と舌、普通は触れ合わない所が触れ合う感触にぞくぞくする。
1734そう言われて俺は思わず笑ってしまった。
「これからいくらでも、何度だってしたい」
そう答えると、藍湛は少し目を見開き驚いた顔をした。この顔が、たまらなく好きなんだよな。思わず頬に唇を寄せる。
「藍湛……俺、藍湛が……んんっ…」
『好きだ』という言葉は見事に呑み込まれた。唇が触れ合い、幾度となく啄まれる。顎を引いてしまう俺を、追い掛ける藍湛。
触れたいと、思ってくれているのがわかる、優しい口付け。また、膝を擦り付けたくなるような…ムズムズと腰が揺れてしまうような。
「ん……んっ……」
「魏嬰……」
囁きながら舌を差し込まれる。探るような舌の動きに、そっと絡ませる。舌と舌、普通は触れ合わない所が触れ合う感触にぞくぞくする。
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TRAININGケゴ下戸藍湛×バーテン魏嬰〜告白編〜
ノンアルコール・モヒート!(9) トントン。
控えめなノックが響く。カウンターのスツールに座っていた俺は立ち上がり、大きく深呼吸してから鍵を開けた。急いで来たらしい藍湛は、少し呼吸が上がっていた。
「呼び出してごめんな、忙しいのに」
中に入るよう促してから、扉を閉めて鍵をする。店内の真ん中に立ったままの藍湛に、カウンター席を促す。しかし藍湛は立ったままだ。気にせずカウンター内に入って、向かい合う。
「なにか飲む?」
問い掛けると、立ったまま首を左右に振る。酒を飲まされる事を警戒しているのかもしれない。信用なんてきっともう、ない。
「この間は……ごめん」
単刀直入に、告げる。まだるっこしいのは苦手だ。藍湛は下げていた視線を俺に向けた。
2135控えめなノックが響く。カウンターのスツールに座っていた俺は立ち上がり、大きく深呼吸してから鍵を開けた。急いで来たらしい藍湛は、少し呼吸が上がっていた。
「呼び出してごめんな、忙しいのに」
中に入るよう促してから、扉を閉めて鍵をする。店内の真ん中に立ったままの藍湛に、カウンター席を促す。しかし藍湛は立ったままだ。気にせずカウンター内に入って、向かい合う。
「なにか飲む?」
問い掛けると、立ったまま首を左右に振る。酒を飲まされる事を警戒しているのかもしれない。信用なんてきっともう、ない。
「この間は……ごめん」
単刀直入に、告げる。まだるっこしいのは苦手だ。藍湛は下げていた視線を俺に向けた。
kow_7726
TRAINING下戸藍湛×バーテン魏嬰〜心の声編〜
ノンアルコール・モヒート!(8) それから数日。
藍湛は店に来ず、俺は無意識の溜息が増えた。
「シンデレラ君と、何かあった?」
今は店内に女子大生一人。お気に入りのカクテルを飲みながら、お気に入りの席を立ち上がりカウンターに近付いてくる。
「……いや、別に」
スツールに腰掛けずカウンターに腕を付いて、わざとらしく大きな溜息を吐き出した。グラスを両手に持ちながら上目遣いに見上げられる。
「わかりやす過ぎ。告白でもされた?」
俺はたまたま飲んでた烏龍茶を吐き出しそうになった。変な所に入って物凄く噎せてしまう。
「ちょっと、大丈夫?もしかして、マジ?」
『んなわけあるか!』と心の中で叫ぶ。流石に接客中にそんな乱暴な言葉遣いは、お客様にしてはいけない。
2030藍湛は店に来ず、俺は無意識の溜息が増えた。
「シンデレラ君と、何かあった?」
今は店内に女子大生一人。お気に入りのカクテルを飲みながら、お気に入りの席を立ち上がりカウンターに近付いてくる。
「……いや、別に」
スツールに腰掛けずカウンターに腕を付いて、わざとらしく大きな溜息を吐き出した。グラスを両手に持ちながら上目遣いに見上げられる。
「わかりやす過ぎ。告白でもされた?」
俺はたまたま飲んでた烏龍茶を吐き出しそうになった。変な所に入って物凄く噎せてしまう。
「ちょっと、大丈夫?もしかして、マジ?」
『んなわけあるか!』と心の中で叫ぶ。流石に接客中にそんな乱暴な言葉遣いは、お客様にしてはいけない。
kow_7726
TRAINING下戸藍湛×バーテン魏嬰〜パニック編〜
ノンアルコール・モヒート!(7) 何の疑いなく、酒を口にした藍湛はというと。
「友達になってくれて、ありがとう…」
と言って俯いたきり、動かなくなった。流石にこのリアクションは初めてだった。
え、大丈夫か?息してる?
慌てて近寄り呼吸を確認する。結論から言うと、寝ているらしい。生きてる事に安堵したのも初めてだった。
マジか……マジか。このひと口で寝るのは…想定外だった。これは、うん、立派な下戸だ。
起きるまでこの姿勢でいるのか…と考えながら寝顔を眺める。寝顔まで美しい。触れていいのか、と考える前に手が出ていた。
横髪をそっと耳に掛けてやり、長い睫毛が落とす影を眺める。ぶっちゃけ、誰かに触れられるのは嫌いだし、自分から触れる事すら嫌だった。けれど藍湛には、吸い込まれるように触れてしまう自分に驚きを隠せない。
1641「友達になってくれて、ありがとう…」
と言って俯いたきり、動かなくなった。流石にこのリアクションは初めてだった。
え、大丈夫か?息してる?
慌てて近寄り呼吸を確認する。結論から言うと、寝ているらしい。生きてる事に安堵したのも初めてだった。
マジか……マジか。このひと口で寝るのは…想定外だった。これは、うん、立派な下戸だ。
起きるまでこの姿勢でいるのか…と考えながら寝顔を眺める。寝顔まで美しい。触れていいのか、と考える前に手が出ていた。
横髪をそっと耳に掛けてやり、長い睫毛が落とす影を眺める。ぶっちゃけ、誰かに触れられるのは嫌いだし、自分から触れる事すら嫌だった。けれど藍湛には、吸い込まれるように触れてしまう自分に驚きを隠せない。
kow_7726
TRAINING下戸藍湛×バーテン魏嬰〜不定休日編〜
ノンアルコール・モヒート!(6) 連絡先を交換して暫く。返事のメールをして以降、彼からメールが来る事はなかった。俺からも、してない。元々、細々したメール連絡とかはあまり得意ではない。けれど、藍湛から連絡がない事は少し気にしていた。
藍湛も店には来るし、普段と変わりない。だからそんなに気にしないように心掛けていた。
そんなある日。オープン前の業務を終えてバックヤードにモップを片付けに行った時。スマホがメールの着信を告げる。手に取り俺は、固まった。
『きみに、逢いたい』
送信元を確認すると、きちんと藍湛だ。何度も確認し、迷惑メールの類でない事を確認する。すると、もう一件続けて来た。
『すまない、忘れて欲しい』
いやいやいやいや、忘れられるはずがない。少し悩んでから返事をする。
2175藍湛も店には来るし、普段と変わりない。だからそんなに気にしないように心掛けていた。
そんなある日。オープン前の業務を終えてバックヤードにモップを片付けに行った時。スマホがメールの着信を告げる。手に取り俺は、固まった。
『きみに、逢いたい』
送信元を確認すると、きちんと藍湛だ。何度も確認し、迷惑メールの類でない事を確認する。すると、もう一件続けて来た。
『すまない、忘れて欲しい』
いやいやいやいや、忘れられるはずがない。少し悩んでから返事をする。
kow_7726
TRAINING下戸藍湛×× バーテン魏嬰〜連絡先交換編〜
ノンアルコール・モヒート!(5) 友達になった藍湛は、それからよく来るようになった。比較的早い時間に来て、日付が変わる前には帰る。その時間帯の常連には顔馴染みだ。このバーの中だけで、肩書きも何も関係なく平等に接し合う常連客達にも話しかけられるようになっていた。
相変わらず、表情は乏しく言葉も少ない。しかし彼を邪険に扱う者もいない。客の中には社長から女子大生と幅広くいる。そんな中で彼なりに、人と接する楽しみを少しずつ感じられるようになってきように見えた。それが俺は嬉しかった。
「あれ、今日はシンデレラ君いないの?」
藍湛に渾名がつく程には、このバーに馴染んだある日の事だ。『シンデレラ君』というのは藍湛の事。
この女子大生と藍湛と話している時にカクテルの話を求められた。『シンデレラ』のカクテルの話をした。プリンセスが好きな子だから熱心に聞いていたけど、その後の彼女の言葉が…
2050相変わらず、表情は乏しく言葉も少ない。しかし彼を邪険に扱う者もいない。客の中には社長から女子大生と幅広くいる。そんな中で彼なりに、人と接する楽しみを少しずつ感じられるようになってきように見えた。それが俺は嬉しかった。
「あれ、今日はシンデレラ君いないの?」
藍湛に渾名がつく程には、このバーに馴染んだある日の事だ。『シンデレラ君』というのは藍湛の事。
この女子大生と藍湛と話している時にカクテルの話を求められた。『シンデレラ』のカクテルの話をした。プリンセスが好きな子だから熱心に聞いていたけど、その後の彼女の言葉が…
kow_7726
TRAINING下戸藍湛×バーテン魏嬰〜握手編〜
ノンアルコール・モヒート!(4)「……魏嬰」
まるで魔法を唱えられたように、血の巡りが速くなるのを感じた。頬が熱くなり、何かを堪えるように歯を食いしばる。無意識に。
呼んだ本人は、真面目な顔で俺の反応を待っていた。これは、名で呼ぶべきなのか。
「…藍湛」
微かに掠れた声で名を呼ぶと、藍湛は満足そうに目を細めてグラスを持ち一口飲んだ。俺は酒に強い。だからこれは、アルコールが原因ではない。いや、原因は全てわかってる。それを、認めたくないだけ。
乾いた喉を潤すように、日本酒を呷る。ゆっくり飲み下すと、アルコールが喉を通って胃に落ちて行くのを感じた。
藍湛は、この空間を少しでも心地好いと感じてくれているのだろうか。藍湛の事が、知りたい。近付きたい。
1759まるで魔法を唱えられたように、血の巡りが速くなるのを感じた。頬が熱くなり、何かを堪えるように歯を食いしばる。無意識に。
呼んだ本人は、真面目な顔で俺の反応を待っていた。これは、名で呼ぶべきなのか。
「…藍湛」
微かに掠れた声で名を呼ぶと、藍湛は満足そうに目を細めてグラスを持ち一口飲んだ。俺は酒に強い。だからこれは、アルコールが原因ではない。いや、原因は全てわかってる。それを、認めたくないだけ。
乾いた喉を潤すように、日本酒を呷る。ゆっくり飲み下すと、アルコールが喉を通って胃に落ちて行くのを感じた。
藍湛は、この空間を少しでも心地好いと感じてくれているのだろうか。藍湛の事が、知りたい。近付きたい。
kow_7726
TRAINING下戸藍湛×バーテン魏嬰〜友達感覚編〜
ノンアルコール・モヒート!(3) 客との距離は、付かず離れず。来る者拒まず去るもの追わず。決して踏み込ませないし、踏み込んではいけない。それが俺のモットーだった。店で美味しく楽しく過ごしてもらう事に粉骨砕身すれども、深入りをしてはいけない。
「何だ、溜息なんぞ吐いて」
江澄に言われて気付いた。溜息を吐いていた事に。
江澄とは幼少期からの付き合いだ。遠慮のない物言いは近年では『ツンデレ』と呼ばれるものを地で行ってるんじゃないかと、最近思ってる。
「わかんないんだよな、自分が」
俺の言葉が意外だったのか、江澄は片眉を上げる。グラスが空になっているので、彼の好きな年代物ウイスキーをロックで出してやる。
「なんていうかさ、もう来ないだろう客を待ってる自分がいるんだよな」
2993「何だ、溜息なんぞ吐いて」
江澄に言われて気付いた。溜息を吐いていた事に。
江澄とは幼少期からの付き合いだ。遠慮のない物言いは近年では『ツンデレ』と呼ばれるものを地で行ってるんじゃないかと、最近思ってる。
「わかんないんだよな、自分が」
俺の言葉が意外だったのか、江澄は片眉を上げる。グラスが空になっているので、彼の好きな年代物ウイスキーをロックで出してやる。
「なんていうかさ、もう来ないだろう客を待ってる自分がいるんだよな」
kow_7726
TRAINING下戸藍湛×バーテン魏嬰〜再来店編〜
ノンアルコール・モヒート!(2) 数日が平穏に、何事もなく過ぎた。あの美男の事を時折思い出すが、寂しいなどの気持ちはなくなっていた。
今日もいつもの時間にオープンする。オープンしてすぐに客が来る事はあまりなく、カウンター内にノートパソコンを持ってきて注文などをのんびりしていた。
その欄の中の『烏龍茶』の単語を見て、ふと美男を思い出す。まさか、このバーでそんなものを注文されたのは初めてだった。きっと、困って切羽詰まってたのだろうと想像すると自然と笑みが溢れた。
棚の在庫を確認しながら注文を終える。ノートパソコンを片付けにバックヤードに行ってコンセントを挿す。扉に取り付けてあるベルの音が響いた。
店内に戻りながら、この時間帯に来る常連客の顔を思い出す。そして、カウンター内に戻りながら俺は固まった。
3019今日もいつもの時間にオープンする。オープンしてすぐに客が来る事はあまりなく、カウンター内にノートパソコンを持ってきて注文などをのんびりしていた。
その欄の中の『烏龍茶』の単語を見て、ふと美男を思い出す。まさか、このバーでそんなものを注文されたのは初めてだった。きっと、困って切羽詰まってたのだろうと想像すると自然と笑みが溢れた。
棚の在庫を確認しながら注文を終える。ノートパソコンを片付けにバックヤードに行ってコンセントを挿す。扉に取り付けてあるベルの音が響いた。
店内に戻りながら、この時間帯に来る常連客の顔を思い出す。そして、カウンター内に戻りながら俺は固まった。
kow_7726
TRAINING下戸藍湛×バーテン魏嬰〜出会い編〜
ノンアルコール・モヒート!(1) 都心の大通り。金曜日の深夜の街はまだ賑わっていた。人通りの多いその大きな通りから一本外れた道に入る。道を一本外れるだけで人通りはほとんどなくなっている。
邸宅が並ぶその中に、白く四角い簡素な建物があった。看板も窓も見当たらない。暖かなクリーム色を発光する楕円形のライトが等間隔で置かれている。大して大きくもない建物の割に、大きなアンティークオークの扉が目立つ。
店内は落ち着いた明るさで、華美過ぎないシャンデリアと壁の間接照明。白い壁に、扉と同じアンティークオークの床。同じ色のテーブルが広い間隔で三つとカウンター。スツールは壁と同じ白で統一されている。カウンターの奥には様々な種類の酒やサーバー、多種多様なグラスが設置されている。
2299邸宅が並ぶその中に、白く四角い簡素な建物があった。看板も窓も見当たらない。暖かなクリーム色を発光する楕円形のライトが等間隔で置かれている。大して大きくもない建物の割に、大きなアンティークオークの扉が目立つ。
店内は落ち着いた明るさで、華美過ぎないシャンデリアと壁の間接照明。白い壁に、扉と同じアンティークオークの床。同じ色のテーブルが広い間隔で三つとカウンター。スツールは壁と同じ白で統一されている。カウンターの奥には様々な種類の酒やサーバー、多種多様なグラスが設置されている。
はるもん🌸
MOURNING魏嬰は師姉、ふーみん、江澄みんなにデコピンされたことあるんだろうなって思い書いてみました。
藍湛のデコピン「含光君。お前って奴はどこもかしこもいい香りだな」
初めて体を繋げた二人はゆったりとした空気に身を預けていた。悪くない気だるさを感じながら、魏無羨は四肢を伸ばし、空を見上げる。藍忘機は手持ちの白い布で彼の汚れた体をふき取り、小さく「そうか」と返事をしてやっていた。
「お前のアソコの香りもなかなかだった。ついでに味も」
藍忘機は何のことかと一寸考え、魏無羨のニヤニヤといやらしく笑う顔を見て気づいた。藍忘機は指先を折り曲げ、指先で軽く彼の額をはじく。
「あだっ」
「はしたない」
「ははは!お前だってさっき俺に『はしたない』事をしただろう?
まさか俺の真似をして、本当にお前があんなところをその端正なお口で…」
「魏嬰!」
397初めて体を繋げた二人はゆったりとした空気に身を預けていた。悪くない気だるさを感じながら、魏無羨は四肢を伸ばし、空を見上げる。藍忘機は手持ちの白い布で彼の汚れた体をふき取り、小さく「そうか」と返事をしてやっていた。
「お前のアソコの香りもなかなかだった。ついでに味も」
藍忘機は何のことかと一寸考え、魏無羨のニヤニヤといやらしく笑う顔を見て気づいた。藍忘機は指先を折り曲げ、指先で軽く彼の額をはじく。
「あだっ」
「はしたない」
「ははは!お前だってさっき俺に『はしたない』事をしただろう?
まさか俺の真似をして、本当にお前があんなところをその端正なお口で…」
「魏嬰!」
りゅうひよこ
DONE※改稿して Pixiv へUPしました。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20815361現代AU/大学生AU
魏嬰がバーテンダーのバイトをしています。忘羨は付き合ってません。
※注意:セリフのあるモブ(大学のクラスメイトの女性)が出ます。
🐰傾向:ラブコメ
🐰スタンプをもらえると喜びます。
魏嬰特製カクテルがノンアルコールなのは当然です!「歓迎光臨(いらっしゃいませ)。ようこそ、バー蓮花塢へ」
魏嬰は呼び鈴の音を聞きつけ、店の入り口のほうへ明るく声を掛けた。
まず若い女性が二人。その後ろから背の高い男が入ってくる。その男を見て驚いた。
「藍湛! 本当に来てくれたんだ!」
魏嬰は急いで濡れた手を拭くと、カウンターから出て三人のほうへ向かった。
十代の頃からの親友へ近づき「デートか?」と耳打ちすると、藍湛は一瞬動きを止め、それから魏嬰をまじまじと見つめた。だがしばらく待っても返答がないので、魏嬰は諦めて二人の女性のほうへ顔を向けた。
二人とも、魏嬰や藍湛と同じく大学生のように見えた。店内を見回していた彼女たちが、店を褒めているのが耳に入ったので、魏嬰はニッコリと微笑みかけた。
4143魏嬰は呼び鈴の音を聞きつけ、店の入り口のほうへ明るく声を掛けた。
まず若い女性が二人。その後ろから背の高い男が入ってくる。その男を見て驚いた。
「藍湛! 本当に来てくれたんだ!」
魏嬰は急いで濡れた手を拭くと、カウンターから出て三人のほうへ向かった。
十代の頃からの親友へ近づき「デートか?」と耳打ちすると、藍湛は一瞬動きを止め、それから魏嬰をまじまじと見つめた。だがしばらく待っても返答がないので、魏嬰は諦めて二人の女性のほうへ顔を向けた。
二人とも、魏嬰や藍湛と同じく大学生のように見えた。店内を見回していた彼女たちが、店を褒めているのが耳に入ったので、魏嬰はニッコリと微笑みかけた。
はるもん🌸
MOURNING江澄のママから厳しくされてきたので、女性がイライラしやすい時期を感覚的に学習した魏嬰のお話魏嬰先生の教え「いいか?お前ら、季節の変わり目は、特に女の子には優しくしろよ」
「なぜですか?」
藍思追と藍景儀は首を傾げた。
「まったくお前たちは。無駄な知識は沢山あるのに、重要な事はとんと知らない事が多い」
魏無羨はやれやれと肩をすくめる。
「やっぱり。夷陵老祖が遊び人だったっていう噂は本当だったんだ」
女性に詳しい印象を抱いた藍景儀は腰に手を当て、少し軽蔑する目をした。魏無羨はムッとなり、彼の頬を軽くつねる。
「馬鹿言え。俺は含光君だけだ」
「別に聞きたくないですよそんな事!」
「あの、魏先輩、考えてみたのですが、どうしてもわからなくて…」
「女だけでなく男もそうだが、季節が変わると人間の気の流れが変わる。それに伴って怒りっぽくなったり、気が落ち込みやすくなるんだよ」
663「なぜですか?」
藍思追と藍景儀は首を傾げた。
「まったくお前たちは。無駄な知識は沢山あるのに、重要な事はとんと知らない事が多い」
魏無羨はやれやれと肩をすくめる。
「やっぱり。夷陵老祖が遊び人だったっていう噂は本当だったんだ」
女性に詳しい印象を抱いた藍景儀は腰に手を当て、少し軽蔑する目をした。魏無羨はムッとなり、彼の頬を軽くつねる。
「馬鹿言え。俺は含光君だけだ」
「別に聞きたくないですよそんな事!」
「あの、魏先輩、考えてみたのですが、どうしてもわからなくて…」
「女だけでなく男もそうだが、季節が変わると人間の気の流れが変わる。それに伴って怒りっぽくなったり、気が落ち込みやすくなるんだよ」
yudoufuneko
DONE幸せであることが怖くなる魏嬰の話夢か現か 近頃、魏無羨の様子がおかしいことに藍忘機は気付いた。ふとした時に魏無羨が浮かない顔をしているのだ。声をかけようとするが、藍忘機に気づいた魏無羨はいつも笑顔を向け、なかなか聞けずにいた。調子が悪いわけではなさそうだが、日毎に表情を曇らせることが増え、藍忘機の胸中には不安が靄のように広がっていった。
「魏嬰」
藍忘機は目の前で天子笑をあおる道侶の名を呼ぶ。すると魏無羨はいつものように笑顔を彼へ向けて返事をする。
「どうしたんだ?」
「最近君の様子に違和感を覚える」
「俺の?」
不思議そうに首を傾げる魏無羨に、藍忘機はコクリと頷く。そしてその違和感について彼へ伝える。
「時々浮かない表情をしている」
「……そうか? 藍湛の気のせいじゃ」
3683「魏嬰」
藍忘機は目の前で天子笑をあおる道侶の名を呼ぶ。すると魏無羨はいつものように笑顔を彼へ向けて返事をする。
「どうしたんだ?」
「最近君の様子に違和感を覚える」
「俺の?」
不思議そうに首を傾げる魏無羨に、藍忘機はコクリと頷く。そしてその違和感について彼へ伝える。
「時々浮かない表情をしている」
「……そうか? 藍湛の気のせいじゃ」
はるもん🌸
MOURNING【完結】甘えん坊将軍魏 無羨。同居二年目にして解放された彼の本性。無自覚に藍湛を惑わす甘え上手な魏嬰に注目。本性を現し始めた魏 無羨雲深不知処にて。
「らーんじゃんっ」
「どうした」
「あれ、やりたい」
「あれ?」
「昨日やってくれたやつ」
藍湛は何のことだか考えるも、特に心当たりは無い。
思い出さない様子を見かねて、魏嬰は藍湛を椅子に座らせた。
「昨日頭が痛いって言ったら撫でてくれただろ。あれ、またやってほしい」
そう言って、チョコンと頭を藍湛のヒザに乗せた。
「・・・わかった」
魏嬰が甘え上手なのは昔からだが、猫のようにここまで甘えてくるのは最近になってからだ。
人前では頼りになる男ではあるのだが、どうにも最近、二人きりの時だけ、様子が違う。たまにこの気持ちをどう抑えればいいのかわからないほど、魏嬰への気持ちが強くなる。
「こうしてると・・・師姉を・・・思い出す」
867「らーんじゃんっ」
「どうした」
「あれ、やりたい」
「あれ?」
「昨日やってくれたやつ」
藍湛は何のことだか考えるも、特に心当たりは無い。
思い出さない様子を見かねて、魏嬰は藍湛を椅子に座らせた。
「昨日頭が痛いって言ったら撫でてくれただろ。あれ、またやってほしい」
そう言って、チョコンと頭を藍湛のヒザに乗せた。
「・・・わかった」
魏嬰が甘え上手なのは昔からだが、猫のようにここまで甘えてくるのは最近になってからだ。
人前では頼りになる男ではあるのだが、どうにも最近、二人きりの時だけ、様子が違う。たまにこの気持ちをどう抑えればいいのかわからないほど、魏嬰への気持ちが強くなる。
「こうしてると・・・師姉を・・・思い出す」
はるもん🌸
MOURNINGAU忘羨前世の夢を見た魏嬰。藍湛は優しく魏嬰の背中をさすり、落ち着かせた。
―――――――――――――
魏嬰の誕生日を祝うお話です。+オフィスラブ。
誰も死んでない世界←ここ重要
IT社長の藍湛×優秀秘書の魏嬰「‥‥!」
魏嬰は目を覚まし、勢いよく起き上がる。全力で駆け抜けたようにハァハァと息が上がる。隣で眠っていた藍湛が不自然な呼吸音に気づき、体を起こした。魏嬰の様子がおかしい。落ち着かせるように優しく魏嬰を抱き寄せた。
「どうした?」
「は‥‥っは‥‥あれ、ここは‥‥?」
「ここは私と君の寝室だ。何か…悲しい夢でも見たのか?」
「俺のせいで…大切な人が…江家の人たちがたくさん亡くなったんだ…それで、俺は色んな奴から恨まれるようになって…」
魏嬰の涙を指で拭ってやり、抱き寄せた背中をさする。
「なぁ、今はいつだ?みんなは生きてるのか?」
「2021年10月31日。君の誕生日だ」
「…そっか、…そうだった‥‥」
「誰にも恨まれていない。江家は君を大切にしている。そして今日は私達の家族、友人を招いて祝うと決めた。これは覚えている?」
4588魏嬰は目を覚まし、勢いよく起き上がる。全力で駆け抜けたようにハァハァと息が上がる。隣で眠っていた藍湛が不自然な呼吸音に気づき、体を起こした。魏嬰の様子がおかしい。落ち着かせるように優しく魏嬰を抱き寄せた。
「どうした?」
「は‥‥っは‥‥あれ、ここは‥‥?」
「ここは私と君の寝室だ。何か…悲しい夢でも見たのか?」
「俺のせいで…大切な人が…江家の人たちがたくさん亡くなったんだ…それで、俺は色んな奴から恨まれるようになって…」
魏嬰の涙を指で拭ってやり、抱き寄せた背中をさする。
「なぁ、今はいつだ?みんなは生きてるのか?」
「2021年10月31日。君の誕生日だ」
「…そっか、…そうだった‥‥」
「誰にも恨まれていない。江家は君を大切にしている。そして今日は私達の家族、友人を招いて祝うと決めた。これは覚えている?」
はるもん🌸
MOURNING洞穴で魏無羨と阿苑を隠し、守っていた藍忘機。いつまでもこの三人で慎ましく幸せに生きていこうと思っていた―――――。*******
隠れて藍湛と魏嬰が仲良ししてるの、書くの好きなんです・・・・性懲りもなくまた同じパターン書いたな?と思わず、ソッと見逃してやってください・・・。
藍忘機、夷陵老祖を隠す肌を優しく撫でられる感覚がした。
「師…姉…?」
魏無羨は薄く目を開く。橙色の光が目に入り、しぱしぱと瞬いた。火の光のようだ。体を起こし、ぼう…と前を見る。岩がたくさん見えた。パチパチと焚火の音が聞こえる。
「ここ、は」
「気づいたか」
「藍湛…!なぜお前が…」
魏無羨は一体何があったのかと周囲を見回す。ピチョン…と冷たい水が頬に落ちた。どこかの洞穴のようだ。
藍忘機に額を触られ、魏無羨はバッとその手をほどいた。
「失せろ。お前、今の状況をわかっているのか」
できるだけ低い声で、警戒をしながら魏無羨は言った。
自分は大罪を起こした夷陵老祖。金家の夫婦を死に追いやってしまったのだ…。あの群衆の中に藍忘機はいた。藍忘機と自分は敵対する間柄のはずなのだ。陳情を口に充て、攻撃の態勢に入る。
4772「師…姉…?」
魏無羨は薄く目を開く。橙色の光が目に入り、しぱしぱと瞬いた。火の光のようだ。体を起こし、ぼう…と前を見る。岩がたくさん見えた。パチパチと焚火の音が聞こえる。
「ここ、は」
「気づいたか」
「藍湛…!なぜお前が…」
魏無羨は一体何があったのかと周囲を見回す。ピチョン…と冷たい水が頬に落ちた。どこかの洞穴のようだ。
藍忘機に額を触られ、魏無羨はバッとその手をほどいた。
「失せろ。お前、今の状況をわかっているのか」
できるだけ低い声で、警戒をしながら魏無羨は言った。
自分は大罪を起こした夷陵老祖。金家の夫婦を死に追いやってしまったのだ…。あの群衆の中に藍忘機はいた。藍忘機と自分は敵対する間柄のはずなのだ。陳情を口に充て、攻撃の態勢に入る。
はるもん🌸
MOURNING「今、誰かが私を呼ぶ声がした。魏嬰、君か?」月夜を見上げ、藍忘機は遠い昔に見たかわいらしい笑顔を思い出していた。そんな独り言をつぶやいたことがあった。魏無羨がいなかった時間があまりにも長すぎた。
そのせいか、今ある幸せが、まるで嘘のように感じる瞬間があるのだ――――――――。
あなたがここにいる『魏嬰、なぜ君が死ななければいけなかったのだ…』
背中の痛みよりも、胸の痛みがこたえた。冷泉でどれだけつかろうとも、癒える事はない。
兄が「時がたてば忘れ行くだろう」と言いに来てくれた事がある。
されど、その日は来なかった。
師弟が大きくなっていく様を感じ取るたび、時間の経過を感じる。
かつて子供だった彼がはしゃいでいた姑蘇の山道を歩いては魏無羨の笑い声を思い出す。なぜ一緒に遊びに出かけなかったのだろうと後悔しても、もう遅い。
彼はあんなにも自分を気にかけてくれていたのに。愛しさは増すばかりだった。会いたくて、愛しくて、つらかった。
「――――――ッ」
藍忘機は息を少しみだしつつ目を開けた。
体にずしりとした重みを感じる。魏無羨だ。むにゃむにゃと自分の髪の毛を口に入れて何か言っている。力加減を忘れてつい、強く抱きしめてしまった。
702背中の痛みよりも、胸の痛みがこたえた。冷泉でどれだけつかろうとも、癒える事はない。
兄が「時がたてば忘れ行くだろう」と言いに来てくれた事がある。
されど、その日は来なかった。
師弟が大きくなっていく様を感じ取るたび、時間の経過を感じる。
かつて子供だった彼がはしゃいでいた姑蘇の山道を歩いては魏無羨の笑い声を思い出す。なぜ一緒に遊びに出かけなかったのだろうと後悔しても、もう遅い。
彼はあんなにも自分を気にかけてくれていたのに。愛しさは増すばかりだった。会いたくて、愛しくて、つらかった。
「――――――ッ」
藍忘機は息を少しみだしつつ目を開けた。
体にずしりとした重みを感じる。魏無羨だ。むにゃむにゃと自分の髪の毛を口に入れて何か言っている。力加減を忘れてつい、強く抱きしめてしまった。
はるもん🌸
MOURNING散歩してたら運命の相手を発見した魏嬰とその運命の相手、藍湛との恋の始まりのお話。※魏嬰が犬克服してます注意
転生後の彼ら 天気の良い昼下がり。まだ朝早くではあるが、今日も夷陵の公園には人が集まる。ある人はコーヒーを片手に森林のような木々を眺めて歩き、またある人は柔らかい芝生の上にシートを敷いて寝そべっている。実に気持ち良さそうだ。
夷陵の公園は広い。端から端まで歩くと1時間はかかる広さだ。ペットのお散歩にはもってこい。そこに髪を高く結った、活発そうな美青年が歩いている。そして彼と共に歩いてるのは真っ白なチワワ。道行く人、犬、鳥などに見境なくキャンキャンと吠えている。
「こら~、江澄、そこの犬が怯えてるだろ。吠えるのヤメロって」
江澄の頭を撫でてなだめてやる。すると、まだグルル…とは唸るものの、大人しくなった。
「そうそう。良い子にしてな」
4280夷陵の公園は広い。端から端まで歩くと1時間はかかる広さだ。ペットのお散歩にはもってこい。そこに髪を高く結った、活発そうな美青年が歩いている。そして彼と共に歩いてるのは真っ白なチワワ。道行く人、犬、鳥などに見境なくキャンキャンと吠えている。
「こら~、江澄、そこの犬が怯えてるだろ。吠えるのヤメロって」
江澄の頭を撫でてなだめてやる。すると、まだグルル…とは唸るものの、大人しくなった。
「そうそう。良い子にしてな」