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    心中

    jiIl_lIll

    MEMO不穏幻覚雷兄弟の現パロ首絞め心中ネタ
    【底の抜けた箱は閉じて ひっくり返そう】
    獪岳は、お酒を飲むと子供みたいになる
    あっけらかんとしたような
    すごく優しく へにゃっと笑ってくれる
    そんな獪岳が俺は大好きだから、悪いとは思うけどどうしてもたまに飲み物にアルコールを入れたりしてるんだけど
    それでよっぱらって寝た獪岳と同じ毛布に包まれると本当にしあわせなんだ
    やさしいおとがする
    でも起きるとくぐもったような嫌な音がするから
    目が覚めてしまう前に俺は自分の布団に戻る

    ずっと眠っていれば俺たちは幸せだと思う
    幸せになりたくて首を絞めた
    必死に、一所懸命、何十秒も、でも
    獪岳が起きちゃったから
    首を絞められちゃったから
    苦しくて くるしくて
    首からぼき、と音がした


    俺はまた こいつに 首を、「また」?
    殺されてなるものか
    こんなカスに殺されるなんて
    多分 しあわせになれないんだな俺は
    漠然とそんな確信を持っていた
    ふわふわと気分がおかしい
    ああ なんでお前はさっきあんな顔をした
    お前には俺が誰に見えてるんだ
    いつも脅えて顔色を伺うような顔をするくせに
    どうしてそんな顔で
    俺は誰になろうと どうなろうとしてるんだ
    横たえた金色を足で退かして俺は
    ふらふらとこいつの部屋に 563

    岩藤美流

    DONE歌詞から着想を得て書くシリーズ①であり、ワンライの「さようなら、出会い」お題作品の続きです。参考にした歌は「A Love Suicide」です。和訳歌詞から色々考えてたんですけど、どうも予想通りタイトルは和訳すると心中だったようですが、あずいでちゃんはきっと心中とかする関係性じゃないし、どっちもヤンヤンだからなんとかなりそうだよな、と思ったらハッピーエンドの神様がゴリ押しました。イグニハイド寮は彼そのものの内面のように、薄暗く深い。青い炎の照らしだす世界は静かで、深海や、その片隅の岩陰に置かれた蛸壺の中にも少し似ている気がした。冥府をモチーフとしたなら、太陽の明かりも遠く海流も淀んだあの海底に近いのも当然かもしれない。どちらも時が止まり、死が寄り添っていることに変わりはないのだから。
     さて、ここに来るのは初めてだからどうしたものか。寮まで来たものの、人通りが無い。以前イデアが、うちの寮生は皆拙者みたいなもんでござるよ、と呟いていた。特別な用でもなければ出歩くこともないのかもしれない。さて、寮長の部屋といえばもっとも奥まっている場所か、高い場所か、あるいは入口かもしれないが、捜し歩くには広い。どうしたものかと考えていると、「あれっ」と甲高い声がかけられた。
     見れば、イデアの『弟』である、オルトの姿が有る。
    「アズール・アーシェングロットさん! こんばんは! こんな時間にどうしたの?」
     その言葉にアズールは、はたと現在の時刻について考えた。ここまで来るのに頭がいっぱいだったし、この建物が酷く暗いから失念していたけれど、夜も更けているのではないだろうか。
    「こ 5991