Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    muhyumu

    DONEせるみぼ長編「幸せの泥濘」第十話です。
    「幸せの泥濘」第十話時はしんしんと降り積もり、やがて三年の月日を重ねた。ベランダには、立派なひまわりが爛々と咲き誇っている。いつのまにかプランターも増えた。大小いくつかのプランターに、それぞれの大きさのひまわりが植わっている。女は飽きもせず丁寧にそれらを育てていた。穏やかな休日、女はパジャマのままひまわりに水をやって、ベランダから部屋にあがってきた。ふとカレンダーを見て、はっとした顔をする。
    「そういえば今日はジェーネお姉さまがいらっしゃる日でしたね」
    「ああ、そうだったか」
    「大変、急いで着替えなくちゃ」
    女は、クロゼットを開ける。女の荷物もずいぶん増えたものだった。昔は、女を縛り付けるために与えていたものも、今は贈りたいから贈るものへと変化していた。奪うことが恋で、与えることが愛だというのなら、これは。この気持ちを人は愛だと、そう名付けるのだろうか。そんなセルの想いをよそに、女はさっさとしたくをする。先の記念日にセルが贈ったばかりの新しいワンピースに袖を通し、急いで化粧をした。丁寧にマスカラを塗り、アイラインを引いている。最近のセルとのデートの時より念入りなんじゃなかろうか。姉も妹に少し大きすぎるのではないかと思われる愛を抱いているが、妹も大概特別な感情を持っているようだった。
    5073

    Kane520000

    MOURNINGケビスウ「信仰と泥濘」のあとがきてきな、構想メモ的な、あとエリシアのはなし
    ケビスウって似ているところもある(無口で、確信めいたところは語らない、れないところとか)と思うんですよ、だから学生時代は意気投合して仲良くなっだと思うんです。ケビンが一方的に興味を持ったってのがきっかけだとは思うんですが……
    でもお互い、というかスウから見たケビンっての崩壊に打ち勝つための象徴、希望で、きっと対等ではないと思ってる部分もあると私は解釈しました。そこを信仰(ケビンがスウよりも格式高く、手の届かない正しい存在)として書かせて頂きました。

    ケビンにとってはスウ含め13英傑は対等な存在であったと、そう思います。けれど、13英傑から見た彼はどうなんだろう。そう思ったのがきっかけでした。特に、スウから見たケビンは、特別な存在であったと思います。これには私なりの解釈が含まれていますが、陰気な自分を気にかけてくれた輝かしい存在、自分をいつも導いてくれる太陽のような存在、そんなものをイメージして話を構成しました。スウは、どんなことがあってもケビンのことを信じてくれていると思います。それが、どんな形であってもです。ケビンもです。
    955