笹
さみぱん
DONEラザルスでの夏休みの課題についてのインタビューその3笹塚さんの結果と、仁科さんの顛末について
8章と笹塚キャラスト4話読了後をお勧めします
初出:2021.8.22
夏休みの課題3【笹塚創、仁科諒介】「すみません、笹塚さんですか?」
「…あんた、誰?」
「はじめまして!おれ、陸上部1年の高橋です!よろしくお願いします!」
何だこの声と身長が無駄にでかい奴は。
「何か用?」
「あっ、あの!夏休みになると走り高跳びしにくる方がいるって部の先輩から聞いてて。陸上部じゃないのにすごい跳ぶって!おれも高跳びが専門なんです。先輩たちからは自信無くすからやめとけって言われたんですけど、それでも佐々木先生に手伝わせてほしいってお願いしたら、今日だっていうので準備して待ってましたっ!」
声がでかい上によく喋る1年だ。うるさいな。そういえば佐々木先生の姿が見えない。あの先生は顔に似合わずニコニコ見守っているだけだから、集中できていい。それでいて一度助言を求めれば、陸上のことなら何でも的確にアドバイスをくれる。
4037「…あんた、誰?」
「はじめまして!おれ、陸上部1年の高橋です!よろしくお願いします!」
何だこの声と身長が無駄にでかい奴は。
「何か用?」
「あっ、あの!夏休みになると走り高跳びしにくる方がいるって部の先輩から聞いてて。陸上部じゃないのにすごい跳ぶって!おれも高跳びが専門なんです。先輩たちからは自信無くすからやめとけって言われたんですけど、それでも佐々木先生に手伝わせてほしいってお願いしたら、今日だっていうので準備して待ってましたっ!」
声がでかい上によく喋る1年だ。うるさいな。そういえば佐々木先生の姿が見えない。あの先生は顔に似合わずニコニコ見守っているだけだから、集中できていい。それでいて一度助言を求めれば、陸上のことなら何でも的確にアドバイスをくれる。
さみぱん
DONEラザルスでの夏休みの課題についてのインタビューその2仁科さんの課題って何なの?笹さんの結果知りたかったけどまだでした。
初出:2021.8.2
再掲:2021.8.9
8章後半読み終わって2人の関係性に齟齬がなさそうなので、笹さんとの出会いのとこだけ数文字分修正して再度出します。
夏休みの課題2【仁科諒介】 笹塚に夏休みの課題の話を振ったのは、確か3日前。仁科は自分の課題を何にするか、まだ決めかねていた。
去年も一昨年も、ネオンフィッシュの活動で得た人脈との縁により、難なくクリアすることができた。ちょうどその時仲を深めたい相手の誘いに乗り、教えを乞うだけで、課題は自動的に決まるし、結果も最初から約束されたようなものだ。多少気が進まなくても、やってみれば案外楽しいことも多く、我ながら現金だなと思う。
今年も例年通り済ませてもよかったのだが、少し気になることができてしまった。支援者の1人に誘われて行った浜松の音楽祭で見た光景だ。自分たちと同じ高校生でクラシックのユニットがあると知り、ポラリスの演奏を聞きに行ったはずが、その後ろのオケに釘付けになってしまった。
1659去年も一昨年も、ネオンフィッシュの活動で得た人脈との縁により、難なくクリアすることができた。ちょうどその時仲を深めたい相手の誘いに乗り、教えを乞うだけで、課題は自動的に決まるし、結果も最初から約束されたようなものだ。多少気が進まなくても、やってみれば案外楽しいことも多く、我ながら現金だなと思う。
今年も例年通り済ませてもよかったのだが、少し気になることができてしまった。支援者の1人に誘われて行った浜松の音楽祭で見た光景だ。自分たちと同じ高校生でクラシックのユニットがあると知り、ポラリスの演奏を聞きに行ったはずが、その後ろのオケに釘付けになってしまった。
さみぱん
TRAININGラザルスでの夏休みの課題についてのインタビューです笹塚氏が道産子だと信じているので、ついでに北海道弁の練習
初出:2021.7.28
再掲:2021.8.8
本編来て妄想の範囲内だったのでまた出しました。
笹さんオリンピック見たかな。
夏休みの課題【笹塚創】 今年も夏休みがやってきた。時間を気にすることなくライブの準備や曲作りができる絶好の機会。といっても授業をさぼりがちな笹塚にとっては、普段と生活はあまり変わらないともいえる。
ひとつ違うのは、夏休み特有の課題があることくらいか。
「なぁ笹塚、夏休みの課題どうする?また今年もアレ、やるの?」
「ああ、まだ目標越えてないし。そのつもり」
ラザルスの課題は世間一般から見るとちょっと変わっている。平たく言えば自由研究にあたるのだろうが、範囲や手段に制限はなく、もちろん学科や専攻にも関係ない。
──何かに挑戦し結果を残すこと──
この曖昧な課題に対して、2年前の笹塚が定め、まだ達成できていない目標があるのだった。
1120ひとつ違うのは、夏休み特有の課題があることくらいか。
「なぁ笹塚、夏休みの課題どうする?また今年もアレ、やるの?」
「ああ、まだ目標越えてないし。そのつもり」
ラザルスの課題は世間一般から見るとちょっと変わっている。平たく言えば自由研究にあたるのだろうが、範囲や手段に制限はなく、もちろん学科や専攻にも関係ない。
──何かに挑戦し結果を残すこと──
この曖昧な課題に対して、2年前の笹塚が定め、まだ達成できていない目標があるのだった。
狭山くん
MOURNING2016-11-03/数少ない笹野姉弟とハナさんの話なので上げておく。鍋を煮立たせ冬を討つ「はぁああ? 何だって行き成り、ちょっと、一方的に言われてもさー……オイ、いや、休みだけど、や、ちょっと待て、だから一方的に決めるなって言ってるだろうが。おーい」
携帯に向かって大声で喚きたてるのは、恋人の姉だ。リビングに居る俺と恋人とその姉が囲むのはぐつぐつと煮立つ鍋。電話に言葉を投げつける彼女を横目に彼女の弟である恋人は「良い感じに煮立ったし食い始めましょーか」と素知らぬ顔で。
「良いの?葎花さん結構ヒートアップしてるみたいだけど大丈夫?」
思わず俺は彼にそう確認すれば「あー、どうせ親だから」と鍋の中身を取り皿に盛り付けたものを渡してくる。そんな話をしていれば、電話に出ていた彼女も「一方的に言って一方的に切りやがった」と苦虫を噛み潰して更にすり潰したような凶悪な顔で弟である格臣君からお玉を奪い取るのだ。
2096携帯に向かって大声で喚きたてるのは、恋人の姉だ。リビングに居る俺と恋人とその姉が囲むのはぐつぐつと煮立つ鍋。電話に言葉を投げつける彼女を横目に彼女の弟である恋人は「良い感じに煮立ったし食い始めましょーか」と素知らぬ顔で。
「良いの?葎花さん結構ヒートアップしてるみたいだけど大丈夫?」
思わず俺は彼にそう確認すれば「あー、どうせ親だから」と鍋の中身を取り皿に盛り付けたものを渡してくる。そんな話をしていれば、電話に出ていた彼女も「一方的に言って一方的に切りやがった」と苦虫を噛み潰して更にすり潰したような凶悪な顔で弟である格臣君からお玉を奪い取るのだ。
狭山くん
MOURNING2015-08-06/よく考えればこの頃から舞笹の布石はあったんだなぁと思うなど。割れ鍋に綴じ蓋「ちょっとどうすんのよ、ソレ」
学生時代の失敗やら、最近のヤバイヤツに引っかかった話やらを延々と披露され続けたその本人は、カウンターに突っ伏してガチ寝の体勢に移っているし、時計を見ればそろそろ日付が変わる時間にもなっていた。この店のヌシであり、俺や隣の席で潰れている女の学生時代の仲間でもあるママは呆れた様子で彼女を指差した。
「うわ、サッちゃん寝たのか」
数十分前から他の客の相手をしていて不在だったリサちゃんもお見送りから戻ってきた様子で再び俺とは反対側の彼女の隣の席へと腰掛ける。
「この子ホント相変わらずねぇ、アホみたいに強い酒ガンガン呷って寝落ちって」
しかも、次の日起きたらケロっとしてるんだから、ヤんなっちゃう。と学生時代何度か彼女に潰された経験を持つママは呆れながらも笑みを含ませた声を出しながら彼女の頭をつつく。
1441学生時代の失敗やら、最近のヤバイヤツに引っかかった話やらを延々と披露され続けたその本人は、カウンターに突っ伏してガチ寝の体勢に移っているし、時計を見ればそろそろ日付が変わる時間にもなっていた。この店のヌシであり、俺や隣の席で潰れている女の学生時代の仲間でもあるママは呆れた様子で彼女を指差した。
「うわ、サッちゃん寝たのか」
数十分前から他の客の相手をしていて不在だったリサちゃんもお見送りから戻ってきた様子で再び俺とは反対側の彼女の隣の席へと腰掛ける。
「この子ホント相変わらずねぇ、アホみたいに強い酒ガンガン呷って寝落ちって」
しかも、次の日起きたらケロっとしてるんだから、ヤんなっちゃう。と学生時代何度か彼女に潰された経験を持つママは呆れながらも笑みを含ませた声を出しながら彼女の頭をつつく。
狭山くん
MOURNING2015-08-06/笹野大学同期組はとても楽しい。ウサキ氏が爆誕していない頃。酒は飲んでも飲まれるな!「っはー生き返るぅ」
「おっさんくさいぞ」
大学時代の同期が営むバーで、仕事上がりの一杯を嗜む私に、店員であるリサが冷たく言い放つ。
「妙齢の乙女捕まえておっさんとは何だおっさんとは」
「ソレ、自分で言うか?」
「うっせぇ自分でも思ってないやい」
悔し紛れに言い放ち、私はグラスの残りを一気に呷る。
「海舟ーお次はゴッドファーザーで!」
カウンターの向こうにいる同期にそう告げれば、奴はしかめっ面をして見せながら「ソレで呼ばないでって言ってるじゃない」と返してくる。
「じゃぁ麟太郎」
「ヤダ、本名で呼ばないでよ!」
麟さんもしくはママとお呼び!と声高に宣言しながらも、私の前にグラスを差し出す彼または彼女はこのバーのママであり同期の浅野麟太郎。源氏名は麟。学生時代からのあだ名は海舟。そう、美しいドレスを纏い着飾った彼女達は正真正銘の男である。ついでに言えば、ここの店で働く 女の子達も。
1871「おっさんくさいぞ」
大学時代の同期が営むバーで、仕事上がりの一杯を嗜む私に、店員であるリサが冷たく言い放つ。
「妙齢の乙女捕まえておっさんとは何だおっさんとは」
「ソレ、自分で言うか?」
「うっせぇ自分でも思ってないやい」
悔し紛れに言い放ち、私はグラスの残りを一気に呷る。
「海舟ーお次はゴッドファーザーで!」
カウンターの向こうにいる同期にそう告げれば、奴はしかめっ面をして見せながら「ソレで呼ばないでって言ってるじゃない」と返してくる。
「じゃぁ麟太郎」
「ヤダ、本名で呼ばないでよ!」
麟さんもしくはママとお呼び!と声高に宣言しながらも、私の前にグラスを差し出す彼または彼女はこのバーのママであり同期の浅野麟太郎。源氏名は麟。学生時代からのあだ名は海舟。そう、美しいドレスを纏い着飾った彼女達は正真正銘の男である。ついでに言えば、ここの店で働く 女の子達も。
狭山くん
MOURNING2015-12-12/社会人1年目な笹野と社会人4年目な山崎の話疲労回復カロリー食 不健康そうな顔色の横顔と、手に持つ丼のギャップに思わず笑ってしまった俺に、笑われた本人は怪訝そうな視線を送る。
「なにがおかしいンすか」
視線を送る同僚兼後輩に謝罪と共に言葉を返す。
「ごめんごめん。でもこの光景なんだかおかしくなんない?」と。
コトの起こりは数十分前に遡るのだ。
「あ、」
「おっと」
夜明けのネカフェで偶然はち合わせたのは、神経質な生真面目を絵に描いたような同僚。まさかこんな所でこんな時間に顔を見るとは思わないようなタイプの。彼女は「オツカレサマデス」といつもとは少し違う覇気のないトーンで俺に告げ、俺は俺で「お疲れサマ」と思わず返す。彼女の名前は笹野葎花と言う。大卒新卒で入ったから、同い年だけれども、高卒新卒で入った俺からしたら4年後輩。今の部署に入ったのは同時だから俺からしてみれば同僚だと思っているのだけれど、彼女は俺を年上だと思っているのか、こんな覇気がなくともデスマス調ははずれなかった。
1906「なにがおかしいンすか」
視線を送る同僚兼後輩に謝罪と共に言葉を返す。
「ごめんごめん。でもこの光景なんだかおかしくなんない?」と。
コトの起こりは数十分前に遡るのだ。
「あ、」
「おっと」
夜明けのネカフェで偶然はち合わせたのは、神経質な生真面目を絵に描いたような同僚。まさかこんな所でこんな時間に顔を見るとは思わないようなタイプの。彼女は「オツカレサマデス」といつもとは少し違う覇気のないトーンで俺に告げ、俺は俺で「お疲れサマ」と思わず返す。彼女の名前は笹野葎花と言う。大卒新卒で入ったから、同い年だけれども、高卒新卒で入った俺からしたら4年後輩。今の部署に入ったのは同時だから俺からしてみれば同僚だと思っているのだけれど、彼女は俺を年上だと思っているのか、こんな覇気がなくともデスマス調ははずれなかった。
狭山くん
MOURNING2015-07-16/アラフォー笹野と片桐くんの娘ちゃん。きみに珈琲を 昼下がりの喫茶店のカウンターの端でノートパソコンを開きタバコとコーヒーをお供に仕事を捌いていれば、左側からずっと聞こえてくるのは、嫌みったらしい男と困惑したような女の子、二人分の声。5分間我慢し、どうにも終わりが見えなさそうだと判断した私は、灰皿に苛付きと共にぐしゃりとタバコを押しつけて、口を開く。
「あのさぁ、さっきからうるっせぇんだよ、オネーチャン困ってるだろうが」
普段からの口の悪さを隠すことなくそう告げれば、男はこっちを見遣り、睨みつけてくる。
「あぁ?こっちは気分良く口説いてる最中なんだけど、じゃましないでくれるか?オバサン」
「てめぇが気分良くても、口説かれてる相手は気分良かねぇだろ、そんな様子じゃぁなぁ」
2166「あのさぁ、さっきからうるっせぇんだよ、オネーチャン困ってるだろうが」
普段からの口の悪さを隠すことなくそう告げれば、男はこっちを見遣り、睨みつけてくる。
「あぁ?こっちは気分良く口説いてる最中なんだけど、じゃましないでくれるか?オバサン」
「てめぇが気分良くても、口説かれてる相手は気分良かねぇだろ、そんな様子じゃぁなぁ」
狭山くん
MOURNING2015-07-08/弟の彼氏(ハナさん)と彼氏の姉(笹野)。きまずい来訪「あ、ハナさんどーもーぉ」
俺が向かおうとしていたアパートで二階の窓に腰掛け、タバコ片手に半身を乗り出しながら呼びかける女性の姿を発見し、思わず叫ぶ選択肢しか見つけることができなかったのは多分きっと、俺の落ち度では無いはずだ。
「わー! 葎花さん落ちる落ちる!!」
「いや、大丈夫だっての」
そんな俺の叫びをサラリとスルーした彼女は玄関口を開けて慌ててアパートの階段を駆け上がった俺を迎える。
「そんなに慌てなくたって落ちないんだけど」
俺よりも一回り程年下の筈である彼女がこんな口調で俺に接するのには何とも言い難い訳がある。
「格臣、バイト長引いてるんだと、何か飲む?」
「お……オキニナサラズ……」
1757俺が向かおうとしていたアパートで二階の窓に腰掛け、タバコ片手に半身を乗り出しながら呼びかける女性の姿を発見し、思わず叫ぶ選択肢しか見つけることができなかったのは多分きっと、俺の落ち度では無いはずだ。
「わー! 葎花さん落ちる落ちる!!」
「いや、大丈夫だっての」
そんな俺の叫びをサラリとスルーした彼女は玄関口を開けて慌ててアパートの階段を駆け上がった俺を迎える。
「そんなに慌てなくたって落ちないんだけど」
俺よりも一回り程年下の筈である彼女がこんな口調で俺に接するのには何とも言い難い訳がある。
「格臣、バイト長引いてるんだと、何か飲む?」
「お……オキニナサラズ……」
狭山くん
MOURNING2015-03-04/最初期の笹野弟とハナさんバイト君と会社員 その人は、俺がシフトに入っている時間帯によく来る人だった。レジ越しに対応する事も多く、ちょっとした世間話をする程度の常連客。仕事帰りに寄るのか、それともまた仕事に戻るのかは知らないが、いつも弁当とデザート、そして栄養ドリンクを買っていく。薬指に光るシンプルな指輪に、結婚してるのにコンビニ弁当とか寂しすぎるだろ。と心の中で何度か突っ込んだこともあるけれど、それが日常と化せば突っ込む事もなくなる。
そう、名前も知らないその人が、雨の中傘もささずに公園のベンチで身体を縮こませているのだ。
急病か、それともその身体に打ち付けられる雨の冷たさなのか、彼は小さく震えている。こんな状態で放置していれば今は急病で無かったとしても、いずれは風邪をひいてしまうだろう。そう思った俺は通り過ぎる事も出来ず、彼の居るベンチへと足を向ける。そして、聞こえてくるのは、嗚咽。泣いているのだ、彼は。
1457そう、名前も知らないその人が、雨の中傘もささずに公園のベンチで身体を縮こませているのだ。
急病か、それともその身体に打ち付けられる雨の冷たさなのか、彼は小さく震えている。こんな状態で放置していれば今は急病で無かったとしても、いずれは風邪をひいてしまうだろう。そう思った俺は通り過ぎる事も出来ず、彼の居るベンチへと足を向ける。そして、聞こえてくるのは、嗚咽。泣いているのだ、彼は。
asaki
REHABILIキスの日だと言うのでキャッキャウフフな話のはずだったのになぜかこうなった………イチャイチャしろよぉ……【笹仁】advantage kiss むにと唇を押し付けられ、やんわりと食まれる。
厚みもないそれの感触を楽しむようなキスに思わずどんと胸を叩いた。それでも笹塚はやめようとはしなかった。
笹塚は、仁科と二人きりでいると突然キスをしてくるようになった。触れるだけのキスは徐々に回数が増え、かすめ取るようなキスの時もあれば今みたいに遊ばれることもある。
傍若無人な笹塚もこればかりは人目を避けているので、それくらいの良識はあったかと唇を触れ合わせながらぼんやりと思う。仁科にとってこれは何ら思うところのない行為である。笹塚が満足すれば指先から美しい音楽が生み出される、そのためだけに仁科は奉仕しているのだ。
(好きな相手とした方が、もっといい音楽が生まれるはずだーー)
2995厚みもないそれの感触を楽しむようなキスに思わずどんと胸を叩いた。それでも笹塚はやめようとはしなかった。
笹塚は、仁科と二人きりでいると突然キスをしてくるようになった。触れるだけのキスは徐々に回数が増え、かすめ取るようなキスの時もあれば今みたいに遊ばれることもある。
傍若無人な笹塚もこればかりは人目を避けているので、それくらいの良識はあったかと唇を触れ合わせながらぼんやりと思う。仁科にとってこれは何ら思うところのない行為である。笹塚が満足すれば指先から美しい音楽が生み出される、そのためだけに仁科は奉仕しているのだ。
(好きな相手とした方が、もっといい音楽が生まれるはずだーー)
朱里すみは
PASTFANBOXにオリジナル曲をUPしました!https://mutukami-amatuhi.fanbox.cc/posts/3700478
支援者様限定公開ですが、恋華夢想神奇譚 第2章の場面をイメージした曲達を公開。すみはと笹原がコラボした曲もあります。
絵は過去のラクガキを今さら公開。載せ忘れてました(^_^;)
rosso_addict
TRAININGポイピクで素晴らしい作品をたくさん拝見して「私もポイピクの海に笹舟浮かべたい!」となったので、犬飼視点の犬辻ポエム置いてみます。おれが愛した怪獣の話「辻 新之助、攻撃手[[rb:攻撃手 > アタッカー]]です。よろしくお願いします。」
辻ちゃんの第一印象は真面目そうなコ。
真っ黒な髪と切れ長の真っ黒な目。よく見ると少し紫がかってる。
控えめな声量でもよく通る声。
「おっ……かれ、さまです。」
始めの頃はひゃみちゃんにも緊張してたんだっけ。クールなひゃみちゃんもあれでアガリ症だったし、鳩原ちゃんは人を撃てないしで、初期の二宮隊は結構凸凹のチームだった。
せめておれ達の連携はちゃんとしようって2人で残ってコソ練もした。
「先輩、鳩原先輩が……。」
雨音の中で、引き絞るような声はやけにはっきり聞こえた。
おれは何も言えず傘を持ったまま立ち尽くしていた。
おれ達のチームメイトは、二宮隊より弟を選んだ。
1609辻ちゃんの第一印象は真面目そうなコ。
真っ黒な髪と切れ長の真っ黒な目。よく見ると少し紫がかってる。
控えめな声量でもよく通る声。
「おっ……かれ、さまです。」
始めの頃はひゃみちゃんにも緊張してたんだっけ。クールなひゃみちゃんもあれでアガリ症だったし、鳩原ちゃんは人を撃てないしで、初期の二宮隊は結構凸凹のチームだった。
せめておれ達の連携はちゃんとしようって2人で残ってコソ練もした。
「先輩、鳩原先輩が……。」
雨音の中で、引き絞るような声はやけにはっきり聞こえた。
おれは何も言えず傘を持ったまま立ち尽くしていた。
おれ達のチームメイトは、二宮隊より弟を選んだ。
沙羅ぽよ
PAST『彼方からの君に捧ぐ』PC2 笹森美冬『かいぶつたちとマホラカルト』HO2 小鳥遊めると
『Good night,Judas.』HO4 東雲四葉
一枚絵、差分まとめ
ネタバレ等は特にありません〜 9
pagupagu14
DONEミュウミュウの某ブルーマウンテンくんの名台詞を久しぶりに聞いて笹塚に言わせて~~~~となったので。まあ実際本編の笹塚見てるとさっさと自分の物にしたいとは思ってはいても市香は束縛されてくれるような女じゃない、と分かってるようなところがあってブルーマウンテンくんのセリフは言わなさそうなランキングNO.1ですね。言うならば岡崎白石辺りが似合いそう束縛など不釣合い 「お前ってこういうのが好きなのか」
「なっ、をっ、えっ、」
「何言ってるか全然わかんねー」
そう言って尊はくっくと笑う。
場所は市香の部屋。珍しく休みが重なった今日であったが大粒の雨が降り続いているからこそ市香の部屋でデートをすることになりウキウキとそれはもうウキウキと市香は作り立てのドーナツと淹れたてのお茶をお盆の上に乗せて自分の部屋で待つ尊の下へと行ったのだが…そこで尊が市香の部屋にあるうちの一つの少女漫画を手にしていたから声にならない声が出てしまった。お盆をテーブルに置いた後きっと市香は尊の方に向き直った。
「なんで読んでるんですかっ!」
「そこにあったから。」
「そんな登山家みたいなセリフ…!」
「いーから答えろよ、お前こういうの好きなの?」
1485「なっ、をっ、えっ、」
「何言ってるか全然わかんねー」
そう言って尊はくっくと笑う。
場所は市香の部屋。珍しく休みが重なった今日であったが大粒の雨が降り続いているからこそ市香の部屋でデートをすることになりウキウキとそれはもうウキウキと市香は作り立てのドーナツと淹れたてのお茶をお盆の上に乗せて自分の部屋で待つ尊の下へと行ったのだが…そこで尊が市香の部屋にあるうちの一つの少女漫画を手にしていたから声にならない声が出てしまった。お盆をテーブルに置いた後きっと市香は尊の方に向き直った。
「なんで読んでるんですかっ!」
「そこにあったから。」
「そんな登山家みたいなセリフ…!」
「いーから答えろよ、お前こういうの好きなの?」
みまる
SPOILER笹木(笹木目線)僕が貴方について行く理由。どうしてでしょうか、親が医者だとその子供までも医者や看護師になるのは。遺伝でしょうか、もしくは憧れなのでしょうか。そんな綺麗事を並べられる家系であって欲しかった。
僕は名医者の父の元で産まれ育ちました。学生時代の僕は父に憧れていて、将来の夢も父に似た立派な医者になると夢を抱いたほどです。母は医療関係の仕事には着いていませんでした。結婚したての当初はお互い仲が良かったようですが、僕が産まれたことで、両親の不満が漏れお互いを貶し、同じ食卓にいると言うのに一向に会話をしない、したとしても愚痴を並べるだけだった。僕は静かなところが好きだったので何も思いませんでしたが、それが一般的な家庭だと思い込んだまま、いつのまにか僕の心にぽっかりと穴を空けてしまっていたようです。それは本人達に気づかれることも無く、そして1人でその寂しい気持ちを抱え込み勉学に励んでいたので、友人は出来ませんでした。
1553僕は名医者の父の元で産まれ育ちました。学生時代の僕は父に憧れていて、将来の夢も父に似た立派な医者になると夢を抱いたほどです。母は医療関係の仕事には着いていませんでした。結婚したての当初はお互い仲が良かったようですが、僕が産まれたことで、両親の不満が漏れお互いを貶し、同じ食卓にいると言うのに一向に会話をしない、したとしても愚痴を並べるだけだった。僕は静かなところが好きだったので何も思いませんでしたが、それが一般的な家庭だと思い込んだまま、いつのまにか僕の心にぽっかりと穴を空けてしまっていたようです。それは本人達に気づかれることも無く、そして1人でその寂しい気持ちを抱え込み勉学に励んでいたので、友人は出来ませんでした。